石井光太のレビュー一覧
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ネタバレ友達におすすめされて読んだ。
4回は泣けると言われて、そんなに心に訴えかけてくるような作品なのかと、期待して読んでいたが涙を流すような作品では無かった。
このような事件ルポの作品を読むのが初めてだったがスルスルと読むことができて良かった。
少年法についてだけでなく、報道の責任、人種差別、行き過ぎた私刑など1つの事件の裏にある様々な問題に着眼点が当てられており、とても興味深い。
印象的だったのがteam Rについて。少ししか出てなかったが、死んだ男子中学生を崇拝し祟りあげているのは異様なもので、「涼太マジック」や「涼太コーラ」にはとてつもない違和感を感じ、映画のマザー!を思い出した。
実際にこのような事件が起きたということはとても胸が苦しくなることだし、涼太くんのことを考えるととてもいたたまれない気持ちになった。
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Posted by ブクログ
スマホが身近でもはや生活の一部であり、なんならスマホ片手に成長しているとも言えるデジタルネイティブ世代の子どもたち。
スマホの普及は、子どもたちに一体何をもたらしたのか?教育現場で働く先生たちへのインタビューをもとに、保育園・幼稚園から小中高と、それぞれの環境で受けている影響と弊害、一筋縄にはいかない諸問題の実態を追っていく。
読んでいて思い出したのは、子ども会イベントで手持ち花火をした先日のこと。
片手に花火、片手にスマホを持ち、数名で手元を寄せあって花火が燃えている様子をずっと撮影している子たちがいて慄いた。
思い出を動画に残して、それをSNSにあげるんだって。いやいや、花火の楽しさとは!それ、自分の目で見た方が思い出に残るよ!と思ってしまったんだけど、これって若者の気持ちや流行を理解できてないだけ?
放課後や休日、娘たちが寝転んで延々とスマホを見続けている姿には「その小さな板を見てるだけで人生が終わるぞ」とまで感じるけど、一日のスクリーンタイムが6時間を超すこともある私だって正直そんなに子どものことは言えないのだった。
——スマホがなかった時代は、放課後に友達が自分以外の誰と遊んでいるかとか、家で何をしているのかといったことを確認する方法がなかった。だが、スマホを持つようになったことで、子どもたちは友達が何をしているのか常時確認できる状況になった。それゆえ、彼らの中に、常時接続していないと不安という心理が生まれたのではないか。SNSで束縛し合うことで安心感を得ているのだ。
——今の教室では、それぞれのグループがタコツボ化された情報空間で生きているために、クラスみんなで何か一つを共有するのが難しくなっている。だから、初めから別のグループと距離を縮めようとか、わかり合おうという気持ちがないのだろう。教室で起きているのは、そんな"冷たい多様性"なのだそうだ。仲が悪いわけではないし、拒絶しているわけでもない。彼らの中にあるのは、他人はどうでもいいという冷やかな無関心なのである。
——「今の生徒たちはスマホを手にして何でも情報を得られるようになりました。でも、実際に彼らの世界が広がったかと言えば、まったくそうじゃない。自分の都合のいい情報を選んで、都合よく解釈しているだけなんです。
——子どもたちが、日々のコミュニケーションツールとして使用しているSNSには、簡単に人をフォローしたり、ブロックしたりできる機能が搭載されている。彼らはそこで学んだことを、学校という現実の空間に持ち込み、再現しているだけなのだ。
大人だってスマホが手放せないのに、自己管理やネットリテラシーが未熟な子どもに渡したら好き勝手に使ってしまうのは自明の理。
スマホは便利だし、面白いものが詰まっていてたしかに何時間でも見ていられる。使い方しだいなんだけど、それを子どもたちに教えるのはやっぱり大人の責任で。
デジタルネイティブ世代がすでに保育士になり教師になり親になっている現在、まだ間に合うのか、もう手遅れなのか……。
スマホに侵食された日本(世界?)の行く末に、憂いが深まってしまった。 -
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ネタバレまことに遺憾ながら、書籍をフラットに読むことは難しくなってしまった。
なにも知らなかったならば左様でございますかと受け入れることもできるが、おおむね左巻きな印象が知らず忍びよってきて眉をひそめることになる。ルポルタージュとしては労をねぎらいはすれど、感傷的に混入した成分がダブスタを醸成することになるのでエッセイになってしまう。ルポルタージュを目指す著者は、本文に感想を混ぜないでほしい。
2009年に『阿片王 満州の夜と霧』を呼び水として10冊くらい戦中戦後に関する書籍を読んだ。ざっくりとその頃の日本史を学ぼうという意図だったが、ヤクザとか在日朝鮮人とかが絡むアンダーグラウンド方面が面白くなってしまい、横道にそれてしまった。
本書が参考に上げた図書は一冊しか読んでいないので、読み手の素養不足を補う十分な余白がある。それらに触れて、本書を照らすとしよう。
以下、あとがきより引用。
主要参考文献(順不同)
『問題児』(小林文男、民生事業研究会)
『東京闇市興亡史』(猪野健治編、草風社)
『昭和を切り拓いた男』(綱島信吉、朱鳥社)
『日本を走った少年たち』(村上早人、法令総合出版)
『雨にも負けて風にも負けて』(西村滋、主婦の友社)
『浮浪児の栄光 戦後無宿』(佐野美津夫男、辺境社)
『奈落』(熊谷徳久、展望社)
『俺たちは野良犬か!』(山田清一郎、郁朋社)
『東京大空襲と戦争孤児』(金田茉莉、影書房)
『終わりなき悲しみ』(金田茉莉、コールサック社)
『戦争孤児の記録』(田宮虎彦編、太平出版社)
『春風のなかの子ども』(永井萠二、太平出版社)
『孤児たちの長い時間』(創価学会婦人平和委員会編、第三文明社)
『私の上野地図』(山田吉生、マルジェ社)
『光は新宿より』(小津豊子、K&Kプレス)
『ルペン社会の研究』(宮出秀雄、改造社)
『戦火をくぐった唄』(西村滋、講談社)
『戸籍も本名もない男』(村上早人、講談社+α文庫)
『戦後値段史年表』(週刊朝日編、朝日文庫)
『千人の孤児とともに』(久保喬、PHP研究所)
『戦争って何さ』(中村健二、ドメス出版)
『生きてゐる』(大谷進、悠人社)
『日本貧困史』(吉田久一、川島書店)
『アメ横の戦後史』(長田昭、ベスト新書)
『MPのジープから見た占領下の東京』(原田弘、草思社)
『上野駅100年史』(日本国有鉄道上野駅)
『アメ横三十五年の激史』(塩満一、東京稿房出版)
『東京大空襲・戦災史第一巻』(東京空襲を記録する会)
『東京大空襲』(早乙女勝元、岩波新書)
『図説 東京大空襲』(早乙女勝元、河出書房新社)
『写説 占領下の日本』(近現代史編纂会編、ビジネス社)
『女の防波堤』(田中貴美子、第二書房)
『戦後少年犯罪史』(檜山四郎、酒井書店)
『焼け跡の子どもたち』(戦争孤児を記録する会、クリエイティブ21)
『国家売春命令物語』(小林大治郎・村瀬明、雄山閣出版) -
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ネタバレ昨今のニュースでは、「格差」という言葉がよく聞かれるようになった。「格差社会」に始まり、「所得格差」「学歴格差」「教育格差」など、様々な所で人々が格差を意識するようになったのだろう。
本書は、そんな「格差」をテーマにした一冊である。
しかし、格差社会の底辺にいる人々についての話ではない。通常の日本社会の制度からはこぼれ落ちてしまい、存在を切り捨てられてしまったような人々についての話である。
格差の底辺にいれば救いの手が差し伸べられることもあるだろうが、このような人々は格差社会の外(底ですらない)に追いやられている為、救済の手が伸びることはほとんどない。
日常生活の中で接点がない為、その存在すら気づかれずにいることだろう。
本書は、そのような人々について、そのバッググラウンドから社会制度について色々と教えてくれる。そして、決して他人事ではない問題だと気づかせてくれる。
テーマは難しいが、文章は非常に簡単で分かりやすい。厚みがある本ではあるが、読みやすいのですぐに読み切れるだろう。”16歳からの”とサブタイトルがある通り、中高生にもおすすめの一冊である。
日本社会の表には出てこない社会問題について、10代のうちから関心をもってもらいたい。 -
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教育虐待というテーマだが、渾身の徹底ルポという感じではなく他の調査をしているときに聞いた話や教育虐待として有名な事件の別の記事を読んであといくつかインタビューをしてさらっとまとめたという印象を受けた。もっと事例を掘り下げた話などを期待していたのでそこは残念。発達障害との関係や虐待の連鎖なども触れられているが、こちらもはっきりした因果関係は述べられておらず、関連があるのではないか、という著者の推測でとどまっている。
いろいろな側面から教育虐待という問題に光をあてようとしているのはわかるが、話が表面的で全体に薄いと思った。(物理的にも薄いが) -
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カンボジアの地雷障害者やネパールの麻薬売人、幼児を誘拐して物乞いをさせるマフィア組織。アジアの最深部に分け入ったノンフィクション。
アジア諸国で物乞いをする障害をもつ人々について、なぜ物乞いをするに至ったのか、なぜ手足を失ったのか知りたいと思った著者が、現地で実際に人と触れ合いながら知った現実を書くノンフィクション小説です。
先天的な障害、地雷による事故、薬物中毒の症状、憐みを誘いより多くの金銭を得るために手足を切り落とされた子供達。障害を持つに至った経緯は様々ですが、理不尽で辛い話ばかり。全体的に置かれている状況に対して本人たちも著者自体も諦めの雰囲気が強いのもより気分を落ち込ませます。
そんな中、産婆の女性の話や呪術師の話など、前向きで希望の持てる話がわずかに救い。
話を聞くため、真実を知るためと言いつつ、個々の語りたくない事情を問い詰めたり、その結果相手を精神的・状況的により辛い状況に追い詰めたりしているので、そこまで踏み入って良いものか、それこそ先進国と呼ばれる国に生まれた人間のエゴや歪んだ好奇心だけではないのかと、そんな本を読んでいる自分自身に対してもだんだんと嫌悪感が強くなっていきます。ジャーナリズムの闇というか。
とはいえ、誰も知らなければ変えるための一歩すらも踏み出せないわけで、そのあたりの気持ちの折り合いはなかなか難しい。 -
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ネタバレ貧困って自分の中でどこか当事者意識がなかったなってこの本を読んで気付かされた...
前、教育はお金を生まないと思われがちだけど、高水準な教育が犯罪を減らし、刑務所の運営費や犯罪者の矯正費を減らすことで結果的に経済的な効果があるって学んだことを思い出した。生活保護等もしかりだけど、貧困は社会全体の問題なんだよね。
貧困の解決って、ただ貧困層にもお金が行き渡るように均一化することじゃなくて、貧困が社会問題を引き起こす前に貧困者が困っていることを解決する・自己肯定感を取り戻せることが大切なのかなって思った。
日本の貧困は途上国と比較したらマシなのかと勝手に思ってたけどそれも違うと思った。日本の貧困は見えにくくなっているだけだった。精神的な面でおうハンディキャップが大きい、つまり自己否定感が育ちやすい。(心の"がん"っていう表現は少し気になったけど...)
今まで私は自助・公助の考え方しかできてなかった気がする...。"共助"や"地域支援"の視点でこれから社会を見ていきたいし、貧困に限らずいろんな社会問題において大切な視点だと思った!