石井光太のレビュー一覧

  • ルポ スマホ育児が子どもを壊す

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    全ての教育現場がこの本に書かれているような状況では無いにしても、衝撃的な内容ばかりだった。

    スマホ登場以降特に社会のIT化が進み、間違いなく便利にはなったのだけど、変化のスピードが早すぎてその変化に大人が飲み込まれてしまっているように思う。スマホやSNSについては大人でさえ上手に付き合えている状態ではないのに、子ども達に上手に付き合えというのは無理がある。
    まずは大人からスマホとの付き合い方を改めるべきだし、限りある時間を何に使うか、は常に自分に問いたいと思った。

    今の子どもたちとSNSは切り離せないが、自分の子どもには現実世界で打ち込めることを見つけてあげたいし、そのために自分の時間を使

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    2024年09月25日
  • ルポ スマホ育児が子どもを壊す

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    スマホが身近でもはや生活の一部であり、なんならスマホ片手に成長しているとも言えるデジタルネイティブ世代の子どもたち。
    スマホの普及は、子どもたちに一体何をもたらしたのか?教育現場で働く先生たちへのインタビューをもとに、保育園・幼稚園から小中高と、それぞれの環境で受けている影響と弊害、一筋縄にはいかない諸問題の実態を追っていく。

    読んでいて思い出したのは、子ども会イベントで手持ち花火をした先日のこと。
    片手に花火、片手にスマホを持ち、数名で手元を寄せあって花火が燃えている様子をずっと撮影している子たちがいて慄いた。
    思い出を動画に残して、それをSNSにあげるんだって。いやいや、花火の楽しさとは

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    2024年08月31日
  • きみが世界を変えるなら 言葉を武器に変えて

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    いろんな子供(特にあまりうまく行かなかったケース)を多く紹介。読みやすいけれど、こうしたらよかったよね、ができるとは限らないし、努力してうまくいかなかったときのことを考えると無責任に薦められない。誤解を解けばいじめはなくなるなんてレアケースだし……。でも言葉にして伝える必要性はわかりやすい。

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    2024年08月29日
  • 無縁老人 高齢者福祉の最前線

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    信頼しているライターの石井さん(と言いながら、そんなに読んでいるわけではない)の最新作。月刊誌『潮』に2018年9月号から2020年7月号まで連載されたもので、日本における高齢者問題を様々な角度から切り取り分析する。
    犯罪常習者やヤクザのような自己責任の場合でも、ここまで面倒見る必要があるのかと呆れた。逆にハンセン病患者や中国残留日本人のように国に責任がある場合はもっと手厚くサポートすべきだと思う。
    雑誌連載のせいか章ごとにバラバラな印象で、このタイトルは正解だろうか。読み物としてはおもしろかったが。

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    2024年07月26日
  • 浮浪児1945-―戦争が生んだ子供たち―(新潮文庫)

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    まことに遺憾ながら、書籍をフラットに読むことは難しくなってしまった。
    なにも知らなかったならば左様でございますかと受け入れることもできるが、おおむね左巻きな印象が知らず忍びよってきて眉をひそめることになる。ルポルタージュとしては労をねぎらいはすれど、感傷的に混入した成分がダブスタを醸成することになるのでエッセイになってしまう。ルポルタージュを目指す著者は、本文に感想を混ぜないでほしい。

    2009年に『阿片王 満州の夜と霧』を呼び水として10冊くらい戦中戦後に関する書籍を読んだ。ざっくりとその頃の日本史を学ぼうという意図だったが、ヤクザとか在日朝鮮人とかが絡むアンダーグラウンド方面が面白くなっ

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    2024年07月11日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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    知らないだけで残酷で悲しい事件があるコトを思い知らされた。被害者、加害者、家族の心境は計り知れない。

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    2024年05月27日
  • 蛍の森

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    ノンフィクションの石井光太が、あえてフィクション形式で書き上げたハンセン病差別の凄まじいまでの現実。

    取材対象者の性質上フィクションでは書き難かったのかもしれないが、ミステリのような形にする必要があったのか。
    どこまでがノンフィクションでどこからがフィクションなのかわからないし、小説としては雑な部分が気になって読みづらかった。

    もちろん、訴えたい内容はわかるし、どんよりしながらも知らなければいけない現実なのだろう。
    それならば、やはり石井光太ならフィクションで書くべきだったと思うなぁ。

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    2024年05月07日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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    どの家でもおこりうる 実際にあった事件。

    介護、虐待、うつ病 どれも自分には身近に感じることばかり。この立場になったとき自分はどう回避できるのだろうか。不安が募る

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    2024年05月01日
  • 近親殺人―家族が家族を殺すとき―(新潮文庫)

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    日本での殺人認知件数の半数は近親殺人とは知っていたが、近親ゆえにその動機は切実で悲しい。
    どこの家庭でも起こりうる身近な問題、日本の社会問題の縮図、まさに不都合な真実。
    自分がたまたま恵まれた環境にいることが分かる。

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    2024年03月16日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    我が子をナイフで刺殺した事件は衝撃だった。

    子どもの成功は親の成功、という狂った価値観や、そもそも成功というのが学歴の入手だとする歪んだ認識は、世の中の風潮やラベリングがもたらしていることも知っておかなくちゃいけない。

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    2024年02月19日
  • 世界と比べてわかる 日本の貧困のリアル

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    ★★★
    今月5冊目
    他国と比較して日本の現状を。7人に1人は貧困とは。
    文化が違うし日本には福祉が充実しているが色々と考える。
    石井さんみたいな人が政治家になったら世の中変わっていくんだろな

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    2024年01月23日
  • 夢幻の街 歌舞伎町ホストクラブの50年

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    裏社会の本を読んだので、その流れで。
    ホストクラブという元々アンダーグラウンドな世界のものが、結果的に表に出ていくこととなった広告宣伝戦略なども面白かった。

    2020年の刊行当時から今はまた世の中も歌舞伎町も状況が変わっているし、トー横キッズや売掛廃止など、現在進行形の状況も知りたい。ので、続編出たら読みますね。

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    2023年12月23日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    子どもへの学習強制。その手段としての虐待。多数の事例でこれでもかと突き付ける。教育熱心と教育虐待は紙一重。子供の自主性を尊重すべし。ただ、放任主義がよいというわけでもない。行き過ぎた競争は好ましくはないが、受験を機に能力を伸ばす子もいる。体罰はよくないが、危険を冒そうとしている将にその時は力づくでも止めねばならぬ。子育ては常にケースバイケース。その時、その子に見合った対応の正解は難しい。「そうだそうだのアクセル」「ちょっと待てよのブレーキ」交互に踏みながら読む。考えるきっかけを与えてくれたことには感謝。

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    2023年10月26日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    自覚なく虐待している。
    子供のためと言いながら、本当は親自身のために。

    子供が適応すれば一見問題ないように見えるので、発見と支援は難しいのかもしれない。

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    2023年09月27日
  • 格差と分断の社会地図 16歳からの〈日本のリアル〉

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    昨今のニュースでは、「格差」という言葉がよく聞かれるようになった。「格差社会」に始まり、「所得格差」「学歴格差」「教育格差」など、様々な所で人々が格差を意識するようになったのだろう。
    本書は、そんな「格差」をテーマにした一冊である。
    しかし、格差社会の底辺にいる人々についての話ではない。通常の日本社会の制度からはこぼれ落ちてしまい、存在を切り捨てられてしまったような人々についての話である。
    格差の底辺にいれば救いの手が差し伸べられることもあるだろうが、このような人々は格差社会の外(底ですらない)に追いやられている為、救済の手が伸びることはほとんどない。
    日常生活の中で接点がない為、その存在すら

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    2023年09月14日
  • 本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式

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    貧困って自己責任というのは違うかなと思ってて。
    貧困から救うとかってヒーローでもできない訳でさ。
    でも貧困に手を差し伸べたり、貧困と富裕との白黒のバイカラーな感じを、グラデーション化することって出来ないのかな?って、貧困ビジネスがしたいとかそんなんじゃなくただ知りたくて読みました。
    根深い問題を本を通して少しだけ知れたと思う。
    でもまだまだ知ろうとしないといけない社会問題の一つだと思った! 

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    2023年09月05日
  • 教育虐待 子供を壊す「教育熱心」な親たち

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    教育虐待というテーマだが、渾身の徹底ルポという感じではなく他の調査をしているときに聞いた話や教育虐待として有名な事件の別の記事を読んであといくつかインタビューをしてさらっとまとめたという印象を受けた。もっと事例を掘り下げた話などを期待していたのでそこは残念。発達障害との関係や虐待の連鎖なども触れられているが、こちらもはっきりした因果関係は述べられておらず、関連があるのではないか、という著者の推測でとどまっている。
    いろいろな側面から教育虐待という問題に光をあてようとしているのはわかるが、話が表面的で全体に薄いと思った。(物理的にも薄いが)

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    2023年09月02日
  • 物乞う仏陀

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    カンボジアの地雷障害者やネパールの麻薬売人、幼児を誘拐して物乞いをさせるマフィア組織。アジアの最深部に分け入ったノンフィクション。

    アジア諸国で物乞いをする障害をもつ人々について、なぜ物乞いをするに至ったのか、なぜ手足を失ったのか知りたいと思った著者が、現地で実際に人と触れ合いながら知った現実を書くノンフィクション小説です。
    先天的な障害、地雷による事故、薬物中毒の症状、憐みを誘いより多くの金銭を得るために手足を切り落とされた子供達。障害を持つに至った経緯は様々ですが、理不尽で辛い話ばかり。全体的に置かれている状況に対して本人たちも著者自体も諦めの雰囲気が強いのもより気分を落ち込ませます。

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    2023年08月22日
  • 本当の貧困の話をしよう 未来を変える方程式

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    貧困って自分の中でどこか当事者意識がなかったなってこの本を読んで気付かされた...
    前、教育はお金を生まないと思われがちだけど、高水準な教育が犯罪を減らし、刑務所の運営費や犯罪者の矯正費を減らすことで結果的に経済的な効果があるって学んだことを思い出した。生活保護等もしかりだけど、貧困は社会全体の問題なんだよね。
    貧困の解決って、ただ貧困層にもお金が行き渡るように均一化することじゃなくて、貧困が社会問題を引き起こす前に貧困者が困っていることを解決する・自己肯定感を取り戻せることが大切なのかなって思った。
    日本の貧困は途上国と比較したらマシなのかと勝手に思ってたけどそれも違うと思った。日本の貧困は

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    2023年08月20日
  • こどもホスピスの奇跡(新潮文庫)

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    ホスピスと聞くと、どうしても死を看取る施設だと思ってしまうけど、そうじゃなくて、
    闘病頑張ってる子たちが,ほんの少しの間、安らぐ場所であると言う考え方でできた、大阪の鶴見にできた施設のお話。
    それが出来るまでいろんな人がかかわって、
    いろんな子どもの闘病や、死や,看取り、いろんな想いがあって、そしてようやく完成した。
    そして、完成してもゴールじゃなくて、
    そこでどう子どもたちと向き合うか、についても四苦八苦する。

    うちの子はすぐに退院できる病気だったが(今も通院してるけど)ここにでてくるとある病院にお世話になった事がある。たまたま、クリスマス時期で、クリスマス会も参加した。普段は鍵のかかった

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    2023年06月10日