石井光太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホスピスと聞くと、どうしても死を看取る施設だと思ってしまうけど、そうじゃなくて、
闘病頑張ってる子たちが,ほんの少しの間、安らぐ場所であると言う考え方でできた、大阪の鶴見にできた施設のお話。
それが出来るまでいろんな人がかかわって、
いろんな子どもの闘病や、死や,看取り、いろんな想いがあって、そしてようやく完成した。
そして、完成してもゴールじゃなくて、
そこでどう子どもたちと向き合うか、についても四苦八苦する。
うちの子はすぐに退院できる病気だったが(今も通院してるけど)ここにでてくるとある病院にお世話になった事がある。たまたま、クリスマス時期で、クリスマス会も参加した。普段は鍵のかかった病棟であまり他の患者さんとかかかわることがなかったが、そのクリスマス会でたくさんの病状の子どもや保護者を垣間見た。そして、その子たちの目がキラキラしてて、クリスマス会を心から楽しんでる様子は忘れられない。
長く病院にいる子たちにとって、世界がベット周りだけなのは辛い。(プレイルームもあるけど、あまり利用されてなかった)
終末医療だけでなく、こういうシステムが日本にもっと普及すればいいのにと思った -
Posted by ブクログ
昔は駅周辺は路上生活者だらけだった。駅周辺の開発や駅ビル自体の近代化・整備が進み、そういった人達を見る事が極端に減った様に感じる。これは日本が裕福な国になったからではなく、単にセーフティネットが充実してきたからだ。然し乍らそれからも漏れて未だ完全な解消には至っていない。勿論衣食住何一つ不自由なく暮らせる人々から見れば、極端な側にある貧困の現実だ。
本書は貧困を2種類に分ける。1つは絶対貧困、もう1つは相対貧困。前者は読んで字の如く、収入が1.25ドル/日以下の食うに困る状況を示し(2000年代の数値)、後者は先進国にありながら、物価の高さなどに比例して一定収入以下の人々を指す(収入150万以下/年、当時)。我が国は戦後奇跡的な復興を遂げ一時はアメリカをも凌ぐ勢いで先進国入りしたものの、相対貧困の率は先進国中、悪い方から3番目だそうだ(2位はアメリカ)。元々、一億総中流と言われたぐらい平均化された時代からずっと貧富の差は広がったと言われているため、更に富裕層と貧困層の格差が鮮明になっているかもしれない。
一方、SDGsでよく知られる様にはなったが、世界には細菌がいない綺麗な水すら飲めない絶対貧困の層に含まれる人々が6億人以上いる。その様な現状を見て、実際にインタビューした内容で構成される本書は、世界の厳しい現実と、自分が如何に恵まれた状況に置かれているか、乖離をまざまざと見せつける。
国内で生活保護を受ける人々の原因や置かれたリスクある状況も見えてくる。自分も仕事があるだけ未だマシか、と安心感を得て終わってはならない。
何故、日本から世界から貧困がなくならないのか、その真因を真剣に考え、今自分に何が出来るかを考えてこそ、筆者の伝えたかったメッセージなのだと思う。インタビューから得られる生の声、状況を受け入れざるを得ない社会の構造、究極的には限られた地球の総資源の奪い合いから敗者側に追いやられた人々。
最近のcmで「ご飯を最後の一粒まで残さない、ではなく最初の一粒すら食べることの出来ない人がいる」これと同じく、心に深く突き刺さる内容だ。 -
ネタバレ 購入済み
電車内で無差別殺傷をしでかした少年。無期懲役を望むが少年なのでそれも叶わず。少年院での矯正教育も効果がなかったみたいで更生寮に入るが、この後の展開は悲劇的にしかならない予感
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購入済み
後味悪い漫画
この後の展開は想像できる。現実の少年法は建前だしある程度人格が固まった人間を更生させるのは不可能に近い。処遇を知りたい人が読む漫画なのかな…
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石井光太さんの小説、東京上野の風俗業界を題材にした5編のストーリーが収録されています。
『午前零時の同窓会』女性用デートクラブの依頼は、高校時代の同級生、彼女は事故により車椅子生活になっていた…。
『月夜の群飛』韓国デリヘルの進出により、営業が立ちゆかなくなる上野界隈のデリヘルは営業形態を見直すのか…。
『鶯の鳴く家』ラブホテル営業の裏側、従業員同士のつながりとそれがもとで起きた悲しい事件とは…。
『吉原浄土』風俗嬢行きつけのクリニック、性病の他妊娠中絶などの診察にもあたる…。
『世界で一番のクリスマス』元AV女優の姉と脳性麻痺の子供を出産したシングルマザーの妹…。
この時期にぴったりな表題の『世界で一番のクリスマス』(そうちょっと前に八月、で、次に読もうとしているのは三月だったりします(汗))より、読んでみてぞっとしたのは『吉原浄土』でしたね…。誰もしたくて妊娠中絶するわけではないのに…ラストはゾッとしました。この業界に縁があるわけではもちろんないけれど、悲しくも切ない、そしてちょっとたくましさも感じるストーリーでした。 -
Posted by ブクログ
衝撃、ではあるがやはりヒトゴトのような
だいたいお下品地区か、低学歴からの下層職で保育園やらを使いこなせずここにいたる印象です
(専門中退からの非正規とか
児童虐待
虐待死
三つの事件
・厚木市幼児餓死白骨化事件
・下田市嬰児連続殺害事件
・足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件
● 厚木市の幼児餓死白骨化事件
妻が出て行ったあと、26歳の父には3歳児の世話が出来なかった。
仕事に出る時は和室の入り口を粘着テープで封鎖。食事はパンがおにぎりを与えるのみ。
やがて外に恋人を作り父は家に帰らなくなった。
「めんどくささ」の少し先。わからんでもない。 -
Posted by ブクログ
石井光太『漂流児童 福祉施設に関わる子供たち』潮文庫。
児童福祉の現場の現実に迫るノンフィクション。
著者にしては珍しくメッセージを感じられない作品だった。手広く取材を行った割りには結論めいたものが見えないことが原因か。
今の世の中は子供たちにとって受難の時代だ。報道などでも親による虐待死事件、ネグレクト、いじめ、家庭の貧困などなど、それに加えての新型コロナウイルス感染禍と子供を巡る状況は悪化の一途だと思う。
本来ならば政府がこうした子供たちに家庭を含めて救いの手を差し伸べるべきなのに僅かな金銭をばら蒔くだけで問題の真因を解決することもなく、実際に動いているのは民間の団体が主のようだ。
児童虐待、ひとり親家庭、貧困、学校の長期欠席、発達障害と子供たちを見舞う多くの困難。こうしたレールから外れた子供たちを救うセーフティネットが児童福祉なのだが、その現場の実態はなかなか知られていない。
特別養子縁組、母子生活支援施設、児童自立支援施設、児童養護施設、フリースクール、発達障害児のための塾、障害児入所施設、女子少年院、医療少年院、少年刑務所、子供食堂、子供ホスピス、赤ちゃんポストなどの現場の実態が描かれる。
本体価格1,200円
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Posted by ブクログ
ホストクラブの誕生から現在までを概観できる。つい先日、手塚マキさんの本を読んだけど、この本で全体を概観してみると手塚マキは傍流というか異色の存在という感じだろうか。本流は「愛本店」からいまではグループダンディーといったところへの系譜のよう。つまりは大きいところであり、それが業界をリードしていくということなんでしょうね。
商売敵どうしでありながら世間から色眼鏡で見られる存在として、対世間では共闘することもあり、やっぱりけっこうマニッシュな世界だなと思うことしきり。女性が迎える業態がホストクラブほどの勢力にならないことからも、ホストクラブって組織や仁義を重んじる男性的な社会なのだなと。 -
Posted by ブクログ
現代社会では自分と異なる境遇を生きている人との接点が無い、という著者の主張はとても納得いくものでした。
接点がないから他人がなぜ苦しんでいるのかが理解できない、理解できないから他人の苦しみの原因を本人の努力不足だと決めつけてしまう。
日本がこれから良くなっていくためには、様々な境遇を生きている人たちがお互いに分かり合って共生できる仕組みづくりが必要だという意見には共感できました。
著書で少し残念だった点が2つ。
1つは、主張の根拠として採用しているデータが今一つ客観性に欠ける点です。例えば「障碍を持つ人の割合は〇〇%であるという説もある」といったような曖昧な表現を使われており、せっかくの素晴らしい主張に水を差すデータの使い方をしているなと思った点です。
2つ目は、養育能力の無い親への対策に焦点を当てていない点です。著書で紹介されている貧困層や不遇な環境で育てられた子どもたちの例を見ると、多分に漏れず親の養育能力の無さに起因しています。イライラして暴力をふるう親、家にも帰らず不倫をする親、酒浸りで仕事もしない親など、同じく子を持つ僕からすると想像もできないような下劣な親の態度のせいで、子どもが不良になってしまっています。
そういう親の元に産まれた子どもたちには何の罪もなく社会が手助けをするべきだと思いますが、そもそもなぜそんな親が存在するのか、養育する気の無い大人からなぜ子どもが生まれるのか、親が正しく子どもに愛情を注いで養育するにはどうするべきなのか、といったこれから親になろうとする大人が親として機能するための教育や対策をすべきだと僕は思うのですが、そこに焦点を当てていない点が残念でした。
この2点が個人的にはどうしても引っかかった状態で読み続けたので批評的な読書になってしまいましたが、僕が知らなかった考え方がたくさんあり参考になりましたし、「シェア金沢」など具体的な取り組みについても学ぶことができて、得るものも多い読書でもありました。