上橋菜穂子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズの途中なので評価が難しい。
面白かった。それは間違いない。
何が正しいのか、何を求めているのか、アスラが自分自身に問いかけた時、本当を言うと、自分なら、自分だけでは戻れないのではないかな、と思った。ことに、激情に絡めとられてしまったら。
「悪に堕ちる」という意味では、スターウォーズのダースベイダーが、なぜ、暗黒面に堕ちてしまったのか、実は、まだ腑に落ちていない。それほどの強い理由(暗黒面に堕ちなければ、本当にパドメは救えなかっただろうか?)は、どこにあったのだろうかと。
アスラの場合は、その逆で、あれほど貶められ、蔑まれて育ってきながら、どうして帰還することができたのだろう?
何か見 -
Posted by ブクログ
設定が近未来的なせいか、デビュー作だからか、なんとなく薄っぺらい印象。
児童文学なためかひらがな表記が多く、読み進めるのに難儀しました。
環境破壊が進み、住むことの適わなくなった地球から離れた人類が辿り着いたナイラ星が舞台。
彼らは先住民を「野蛮」と蔑んで迫害し、資源を独占する。そして自分たちのユートピアを築きあげたのだった。もちろんそんな歴史は、政府の思惑により何重にも包まれたオブラートで美化されている。
環境破壊、強奪、実力支配、黒歴史には蓋を。
ファンタジーでありながら、現代社会の歪を写しとっている筆致はさすが上橋さんと言える。
ぜひ大人向けに、漢字を増やして文庫化してほしいものです -
Posted by ブクログ
ネタバレ神話を元に歴史考証などもきちんとした上で
それでもフィクションのファンタジーとして仕上げられた作品。
大和 朝廷が律令制で日本をまとめあげようとしている頃。
遂にその手が九州地方まで到達する。
時の流れに違和感や反発を覚えても、従うしかなく
その中で捨てなければならないものに戸惑い、正しいものがなんなのか迷う。
同じように神話、古い時代の日本を元にしたもののけ姫でもやはり
似たようなテーマが取り上げられていたが、
より実際にもとづいてリアルに穢れや伝統などについても描写されている。
カミなのか、オニなのか。
確かに殺した後で祀ればカミになるという都合の良いシステムも存在する。
飽く迄も人間 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズの食事のシーンを集めて読むと・・・
改めてなんて豊かな表現と世界観なんだろうと思う。
確かに「ラ」をはじめに現実の言葉で補足された食べ物が次々に登場するけれど、"ひとつひとつ再構築しているのかぁ"と思っていた。
上橋さんの解説を読んで、その豊かな世界観の元となった体験を知り、納得しました。
料理本といえばピーターラビットの物語の料理本も持っていたっけなぁ。
大草原の小さな家シリーズの料理本もあるらしい。
読んでみたいなぁ!
(焼いた塩漬け肉が本当のおいしそうだとおもっていた!あとは『農場の少年』で冬場に暖炉の前に集まって家族でポップコーンとリンゴを食べながら、絞