上橋菜穂子のレビュー一覧

  • 精霊の木

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    精霊の木 080327 上橋菜穂子

    「自由だとか平等などは始めからあるものでなく人が創るもの」
    「何事もなく平安に死ぬか責任とわずかな希望を持って生きるか?」
    「精霊(精神)といる限り天と地の間のすべてと非土地であると感じていられる」
    精霊は神ではなく魂の片割れで生まれた後に出会うものだという

    歪みだらけの現実世界をつくりだしている人間が自分自身を傷付けることで
    その対極と出会うというパラドックスな相対世界を浮き彫りにしている
    を描いた物語
    精神は湖の矛盾によってのみ磨くことができることを描こうとしているのだろう
    現在地球上で起こっている見るに堪えないあからさまな憎悪と差

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    2017年01月08日
  • 狐笛のかなた

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    例えば。もののけ姫だったり、バジリスクだったり。

    似たような何かを思い浮かべることをできるんだけど。どれとも違って。


    呪術。という、不思議な力をもった人と、霊狐という妖怪に似たものと。そういう、普通の人からずれたモノたちが交差して、紡いでいく感情というのが確かにあって。優しい気持ちになる。

    恨みは何もうまない。逆らえない絶対の権力も存在する。でも、どうありたいかで変えられるものもある。

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    2023年09月02日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(8)

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    ネタバレ

    リュザの東、隊商都市群の領有権をめぐって、騎馬の民ラーザとの戦は避けられないものとなってくる。
    エリンは王獣たちを訓練し、イアルは闘蛇のりとして、闘蛇部隊で、人の手によって闘うために改良され闘蛇の現状を知る。
    しかしラーザは、もとより闘蛇の戒めなどなく、すでに人間の手で戦闘用に繁殖した闘蛇部隊をつくりあげていた。
    エリンが希望をつないだ、残された人々たちの隠された歴史が明らかになった時、すでに戦いははじまり、エリンは王獣リランの背に乗っていた。


    明らかになった、王獣と闘蛇たちの戦い。規制し、秘密にすることによって、ふたたび惨劇を招いてしまったが、エリンは、知識も歴史も明らかにして、そうでな

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    2011年11月26日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(7)

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    ネタバレ

    エリンは王獣保護場で、王獣の生態を研究し、部隊としての訓練を重ねる毎日を送っていた。息子のジョシは母の後を追ってカザルムで学びはじめる。そして、ジョシはエリンの決意に気がついてしまう・・・。

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    2011年11月26日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(6)

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    ネタバレ

    エリンがサイガムルらに狙われるとともに、イアルとジョシも何者かに襲われた。家族で静かに自由に暮らすことは出来ないのか?ぎりぎりまで悩むエリンだが、リョザ神王国の命をうけ、王獣を増やし、戦争に使えるように訓練する道を選ぶ。そして、イアルは闘蛇乗りになることを志願する。

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    2011年11月26日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(5)

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    ネタバレ

    降臨の野(タハイ・ハゼ)での奇跡から11年。エリンはイアルと結婚し、長男をさずかっていた。おだやかな幸せな日々は、ある闘蛇村で牙の大量死がおこったで一変する。エリンはその原因をつきとめる命をうけ、元黒鎧であったヨハルとともに、闘蛇村やヨハルの故郷などを訪れる。闘蛇の生態、王獣の繁殖、・・・リョザ神王国のあり方を左右する謎をとくため、歴史の闇に埋もれていた事実を探す旅に出る。

    王獣編から11年の時がたって、この巻ではほとんどエリンとヨハルの旅。闘蛇の大量死の原因を探ってゆくとともに、リュザが未だ安定しない国であり、王獣が、その政策の切り札として使われないよう、エリンは奔走する。(イアルや子ども

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    2011年11月26日
  • 獣の奏者(5)

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     もふもふリランもふもふかわいい 物語のほうは王獣の秘密からどんどん核心に入っていきそうな感じで面白くなってきました。次が楽しみでしょうがない

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    2011年11月15日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    物語の世界が広くなったので、話に深みがでてとても面白くなってきた。いろんな国を舞台にしたいろんなお話を読みたい。バルサやチャグムが主人公でなくてもいいので。

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    2011年11月04日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(8)

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    獣の奏者、完結巻。

    エリンという、一人の女性が歩んできた、過酷すぎる人生。

    争いの惨さ。
    児童書という枠には収まりきらないスケールだけれど
    やはり、この哀しさは、
    子供の心にこそ、しっかりと根付いてほしいと思う。

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    2011年10月22日
  • バルサの食卓

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    物語を読んでいる最中には、外気の冷たさや、登場人物たちが置かれている状況をこういう食事の件でもかんじていたのだと、改めて感じながら作者上橋菜穂子さんのエッセイとともに楽しみました。
    楽しんだ、というのは少し違うかな。通勤途中に読んだので、空腹時が多く、けっこうクラクラしながら読んでいて、読み進めるのに苦労したかも。

    2017年追記

    再読。初読時は、レシピまでしっかり読んではいなかったなたのだけれど、今回は、主として、原作のその料理・食べ物が出てくる場面とレシピを楽しみ、上橋氏のエッセイはおまけな感じで楽しみました。
    これを読むと、また、原作が読みたくなります。獣の奏者も

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    2017年02月08日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(6)

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    母となったエリン。
    父となったイアル。
    誰にも理解しえない孤独を抱えた者同士の、切ないまでの絆。

    大きな運命という名の激流が二人を呑みこんでいく。
    続きが気になる。
    エリンにもイアルにも、しあわせになってほしい。

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    2011年08月16日
  • 精霊の木

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    小学生の時に読んだのを再読。
    児童書のコーナーに入るのはすこし勇気がいりました;笑

    やはり上橋さんの小説は素晴らしいですね。
    ファンタジー好きにはたまらない。
    そして、この作品は上橋さんの小説の中でも特に考えさせられる要素があります。守人シリーズはもちろん大好きだけど、メッセージ性はこちらの方が上だし、わかりやすい。
    上橋さんが民俗学の先生であるからこそ書ける小説だと思います。

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    2011年08月01日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(5)

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    獣の奏者の続きがなかなか文庫化されないので、もう名作だし、子供向けに青い鳥文庫を買うつもりで続きを青い鳥文庫で読んじゃえ、と5、6を購入。ああ、まだ全然青い鳥文庫でも完結してなかったんだと、読み始めてから気づく。いいけど・・・青い鳥文庫で全部集めようっと。エリンが母になってからの話は政治的な話が多くて、エリンを自由にしてあげたくて読んでいてつらくなってしまう。家族を、子供を持つことは幸せであり、鎖でもあるよな。

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    2011年09月12日
  • 隣のアボリジニ――小さな町に暮らす先住民

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    〈守り人シリーズ〉や『獣の奏者』で知られる著者の文化人類学者としての仕事。
    「大自然の民」というイメージとは裏腹に、マイノリティとして町に暮らすアボリジニ。
    一緒に生活して関係を作りながら、インタビューを重ね、彼らの声を引き出していく。

    混血を繰り返し都市の生活に順応しながらも、白人とは違った親戚づきあいや世界観を持っている彼ら。差別を受けてきた歴史、それは悲惨そのものであるのだが、分離や保護といった政策には功罪両面があることも否めない。現実はこんなにも曖昧で複雑だ!「気高い大自然の民」あるいは「飲んだくれて暴れるならず者」といったステレオタイプにはまらないよう、ひとりひとりの歴史と生活を丁

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    2011年07月16日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(6)

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    獣の奏者シリーズ。母となったエリンが今までの身一つではない責任と自らの使命に挟まれてもまれていく様がとても人間らしく、よかった。

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    2011年07月01日
  • 守り人シリーズ電子版 11.守り人短編集 流れ行く者

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    バルサシリーズの短編集。短編だがバルサが子供のころの1年間を順を追って進んでいくため、長編のような後味となっている。
    テーマは根なし草がなお後世に残したいもの。

    バルサとタンダの子供ながらの愛情がほほえましい。

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    2011年07月01日
  • 精霊の木

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    ネタバレ

    上橋さんのデビュー作。意外なことにSFでした。ちょっとスターウォーズの世界に似ているな~と思って読んでいました(内容は全く違いますが)。今この時期に読むと、色々と考えさせられます。

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    2011年06月11日
  • 青い鳥文庫版 (総ルビ)獣の奏者(5)

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    おとなになった主人公エリンが獣の医術師として国中を歩き回るストーリー。

    政治的な駆け引きや謎の解明などハラハラ感がある。また、独特の和風っぽい世界観が心地よい。

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    2011年06月02日
  • 守り人シリーズ電子版 6.神の守り人  下  帰還編

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    一気に読み終わってしまいました。
    無邪気の邪気、とでも言うのか。
    いろいろと、身につまされる…

    バルサとタンダの関係は、私の理想。
    深い愛情ほど、穏やかで信頼に満ちたものはない。

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    2011年05月30日
  • 守り人シリーズ電子版 5.神の守り人  上  来訪編

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    人は守るべきもののためにこそ、本当に強くなれるのだろう。
    そう思わずにはいられない上巻でした。

    さて、早速これから下巻を読みます♪

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    2011年05月28日