上橋菜穂子のレビュー一覧
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購入済み
テレビでそれも私の大好きな綾瀬はるかが主演するということもあって、そちらから入りました。何部作ということで現在はその2期目が途中終了したのでしょう。テレビが終わってからなんとなく作者を見ると、独特な作風の上橋菜穂子でした。長編小説の第1巻であり、変な名前や独特の地名など覚えることばかりですが、2巻までは読んでみたい。
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Posted by ブクログ
オーストラリアの先住民アボリジニを文化人類学者の立場から調査するため、10年間教師として生活を共にした。気遣いながら時間をかけて聞いたアボリジニの友人たちの話から、隠れていた実情が徐々に見えてくる。白人社会の外側に隔離され「原住民」として区別される。一方では白人社会に同化を強制されるものの、古いアボリジニの親族や法(おきて)の束縛から解放されずにいる地方都市に生きるアボリジニの歴史と苦しみがわかる。アボリジニだけでなく、世界のどの地の先住民も同じように排斥・隔離・共存の歴史をたどって、自らのアイデンティティに誇りを持ちながらも、徐々に失っていかざるを得ないのだと納得した。
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Posted by ブクログ
著者の正直でリアルな描写は嫌味がなく、読みやすい。
大陸中央部の乾燥地域、北部の亜熱帯地域は白人にとって魅力的でなく、その地域の先住民は、白人との接触が遅れ、自分たちの文化を守れている。
一方、温帯の南部と海岸沿いの人々は、植民政策の影響をもろに被っている。
20世紀、政府は、「原住民」の親元から子供を「連れ去り」、白人の教育を受けさせた。―「盗まれた世代」
特に混血の子供の養育状況が不適切だと連れ去られてしまうため、みんな一生懸命清潔にしていた。
アボリジニは飲酒を禁止され、18時になると町の道路からいなくならないといけなかった。
伝統的暮らしから離れた「まちのアボリジニ」の複雑で曖昧 -
Posted by ブクログ
上橋菜穂子さんの名著「獣の奏者」「精霊の守り人」が生まれ、育まれるまでの道程を、幼少の頃の体験から、文化人類学研究者へ進むところ、作家デビューまでその時の気持ちや想いを中心に振り返って行く。
まるで目の前に獣がいるかのような、そんな表現ややさしい文体をどうやって作って行ったかに興味があった。上橋さんは、幼少の頃から本の虫。勇気も希望も本から得た。指輪物語などの海外の名作をむさぼるように読んで、その世界観を空想の中で育てて来たイメージだ。夢見る夢子さんと自称するほどの、夢見がちな少女。本をいつか書けるという夢。そこに疑問を持たずに、様々な努力が帰結していった結果、アンデルセン賞受賞作家が出来