上橋菜穂子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
Nice read. She did a great job for her first novel.
Though it's typically a fantasy genre, it's set in a science fiction type of futuristic world which is completely different from the settings that she has in her other novels. It was quite refreshing actually.
I am determined to read all of her books. Next on my list is the 守り人 series. -
Posted by ブクログ
「守り人シリーズ」や「獣の奏者」シリーズでお馴染みの上橋さんの、オーストラリア・アボリジニについての本です。エッセイ風な書き方なのでとても読みやすかったです。
内容紹介を、表紙裏から転載します。
『独自の生活様式と思想を持ち、過酷な自然の中で生きる「大自然の民」アボリジニ。しかしそんなイメージとは裏腹に、マイノリティとして町に暮らすアボリジニもまた多くいる。伝統文化を失い、白人と同じように暮らしながら、なおアボリジニのイメージに翻弄されて生きる人々。彼らの過去と現在を生き生きと描く、作家上橋菜穂子の、研究者としての姿が見える本。池上彰のよく分かる解説付き。』
アボリジニ研究で西オーストラリアに行っていたと言うと、「アボリジニの研究なら、本物がいるところに行かなくちゃ、北の方とか砂漠とか」とタクシーの運転手さんに言われてしまう上橋さん。本物って何?
実は上橋さんもはじめにアボリジニ研究をしようと思った動機は、「本物の」アボリジニのイメージに惹かれたためでした。
でも1990年当時、日本ではほとんどアボリジニの情報がなく伝手もなかった上橋さんは、海外で日本のことを教える民間プロジェクトに参加してオーストラリアに行きました。どこへ派遣されるか賭けみたいなもの。そして派遣された西オーストラリアの小さな町ジェラルトンで出会った混血の(タクシー運転手が言うところの本物でない)アボリジニたちが、上橋さんを変えたのです。
読みながらいろいろなことを考えたので、本書の内容から少し外れてしまうかもしれませんが思ったことを書きます。
人類は世界中に広がったけれど、大雑把に分けると二つの文化があったのではないかなあ。土地を所有する人たちと、土地を所有しない人たち。
もちろん土地を所有する人たちもずっとそこに居続けないこともあるけど、自分の住む土地を自分のものだと思い、管理しようとする。
土地を所有しない人たちは、そもそも土地を自分のものにするという考えが浮かばない。どうやったら自分の物に出来るっていうんだ?
世界が広くて人類がぽつぽつと離れて暮らしていれば、それぞれ軋轢なく暮らせるけど、もしその二つの勢力が出会ったら・・・。土地を所有する文化の方が勝つようです。だって、土地を所有する発想がない人たちがまごまごしている間に、既成事実を積み上げた土地所有派がその土地に居座ってしまうのですから。
日本ではおそらく縄文と弥生の文化交代がそれだったのでしょう。北海道で新政府とアイヌ民族との間で起きたことは、オーストラリアとそっくりだと思いました。
アメリカでのインディアンと白人の衝突もそうだなと思って読んでいたら、驚くことが書いてありました。
シッドおじさんが亡くなり、ローラが400キロも離れたシッドおじさんの属する場所まで、おじさんを埋葬しに行った話です。シッドおじさんはそれを望まなかったし、ローラもやりたくなかったのにそうせざるを得ない状況に追い込まれて。
最近読んだアメリカ開拓時代の小説(小説だけど事実をもとにしている)に、出てきた話にそういうのがあったのです。白人が開拓している森で、そりにおじいさんの遺体を乗せ、ある場所を探してさまよっているおばあさんと男の子のインディアン。おじいさんが生まれた場所に葬るために。探している二人はそこに行ったことがなかったのに、言い伝えられた言葉通りの場所を探していました。白人も協力して探し当てることが出来ましたが。
インディアンも土地を所有しない文化でした。そして白人に負けました。土地は所有しないけれど、逆に生まれた土地に縛られる文化なのか!オーストラリアとアメリカで、しかも時代も違うのに同じような発想で行動している人たちがいたことにびっくりしました。
昨年の春、そのものずばり「オーストラリア」という題の映画を見ました。ニコール・キッドマン主演で、かなり大々的に宣伝したのにどうやらあまりヒットしなかったのですが。私は、壮大なわりにパッとしない映画だったな、しかも日本軍のこと史実と違う・・・、全体としては悪くはなかったけどという感想を持ちました。
だけど、この本を先に読んでたらもっと違う見方ができたと思います。(日本軍のことはまあ置いといて・・・)アボリジニのことで、いろいろ思い当たるの。アボリジニについては、かなりきちんと詰めていた映画だったのだろうと、この本を読んだ今ならそう思えます。
つくづく、知識がないと受け取れるはずのものが受け取れないんだ!と思いました。
たぶん上橋さんの小説がヒットしたおかげで(ヒットしてますよね~)、この本が文庫化されたのかな?
そう思うと嬉しいです。