宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 子産(上)

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    両面外交。小国の生きる道。天下統一の道といった今までの戦乱の世とは全く違う生き方。その中でどのように生きていくか上巻は序章に過ぎない感。下巻が楽しみ。

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    2010年05月13日
  • 晏子(二)

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    とにかく最後に晏弱、突然死んじゃった。。
    その印象で、最初のほうが吹っ飛んだ。。。。。

    まぁ、親子2代を描くのだから、このあたりで父の人生は終幕を迎えても当然といえば当然なんだけど。

    2000年以上前の話だから、推測の域といえば推測の域なんだけど、いい親子だなぁって思いますね。

    お互いを理解できるって出来そうでできない難しいことだし。

    わが子にかける期待は、いつの時代も変わらないんやね。

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    2010年04月27日
  • 華栄の丘

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    春秋時代の宋の宰相、華元を描いた物語。
    乱世にあって武や謀をよしとせず、礼と信義を貫く姿に心打たれます。

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    2010年04月24日
  • 風は山河より(六)

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    中国の春秋戦国時代を主に書いている作者の日本の戦国時代を書いた作品。

    一代ではなく三代に渡ってひとつの作品としていること。そして三代というと徳川三代なら家康・秀忠・家光と考えるところだが、ここで出てくるのは清康・広忠・家康。そもそもなかなかスポットライトの当たらない家康に至るまでの三代の時代を描いているのだが、その三人が主人公ではなく、それに仕える管沼家が三代描かれている点が斬新といえば斬新。

    歴史のスポットライトが当たるのはごく一部。でも、それを光り輝くために働いた人々が居たことを忘れるなよ!ということを痛切に感じさせてくれたのが本作品だ。

    作品の中では、何となく流れていく部分と歴史の変節点となる部分に向かって流れていく部分など、自分の半生もそんな感じで流れてそうだなぁと何となく共感してしまうところが印象的。(いや、そんな歴史に残る人に仕えてはいないんですよ・・・。雰囲気の話です)

    名誉・名声は確かに羨望してしまうものだが、堅実に生きることが大事。そう感じさせてくれる作品でした。

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    2010年04月19日
  • 風は山河より(六)

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    本書のクライマックスとも言える野田城での30000(武田軍) vs 400(野田菅沼軍)の攻防戦。
    リアル、スリーハンドレッド基、フォーハンドレッド in JAPAN!

    約400年前にあった日本の話です。

    そして、舞台は長篠の戦いへ・・・
    戦国の明暗を分けた戦いの1つの顛末が、筆者独特の哲学にて語られます。

    こんなこと、本当にあったんだ?
    日本人は、なんだかすごいな。
    そんな風に思える本書です。

    それにしても塩を送ったり水を送ったりと、
    日本の戦いは泥臭いのに結構妙なところでフェアです。
    これも基質か?

    結末はわりと切ない・・けど事実だから変えようがないのですね。
    合計6冊中々読み応えがありました。

    戦国時代の徳川、三河武士に興味があるなら特にオススメの本です。

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    2010年04月18日
  • 風は山河より(五)

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    浮世をはなれなければ、浮世がみえぬではありませぬか。(17P)
    全体感を感じるには、まずは孤としての自分を感じろと言うことでしょうか?
    自分を感じる。
    なんとなくいい言葉です。

    四郎と新八郎がようやく舞台に上がって本編がはじまりました。
    長い前置きだったわい。

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    2010年04月15日
  • 楽毅(一)

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    古代中国の戦国春秋時代、中山国の宰相の息子、楽毅の物語。第1巻では、学生としての留学先である斉の臨淄で、名高い斉の宰相、孟掌君と知り合う、その後、中山へ趙国が攻め入るが、楽毅の提案である斉との同盟はその歴史的背景から、なかなか実らない。

    楽毅という日本ではそれ程有名ではない主人公が、焦点となり中国の戦国春秋時代が丁寧に語られていく。

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    2010年04月10日
  • 楽毅(二)

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    まだ高名になる前の楽毅雌伏の時代を描く。どれ程、祖国中山への思いを持っても、中山国王との溝は深く、たとえその太子が人格者であっても楽毅の苦労は続く。そして、趙国の侵略は度重なる。

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    2010年04月10日
  • 風は山河より(六)

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    久々に読み応えのある長編を読んだ。
    宮城谷氏は元々中国モノが得意ということで、使用される漢語が硬めなのと、序盤の豪族に関する記述が詳細なので、1~2巻は少し読みにくいかも知れない、、、と言うか、ここまでで挫折する方が居るかも?
    が、3巻以降は非常にテンポ良く読めるようになる。

    戦国時代中期以降に東三河に勢力を伸ばした野田菅沼氏の視点を通して語られる、織田・今川・松平・武田各氏の興亡は戦国モノ好きには堪らない。
    特に序盤の松平清康(家康の祖父)に関しては、大著で扱われていることが少ないのでとても興味深く読めた。

    以前から文庫化を楽しみに待っていたが、大満足でした(*´▽`*)

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    2010年03月26日
  • 三国志 第三巻

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    第三巻は12代霊帝の終盤から14代献帝初期の時代。しかし最早帝号で時代を数えることにあまり意味はない。中央政府は統治能力を失い、内乱から群雄割拠の時代に入るからである。

    正史は政権の正当性を重視する。軍事力で洛陽を占領した董卓は極悪人だし、董卓以前の地方軍閥も「賊」扱い。後世の知識人は暢気な歴史観で登場人物を仕訳することができるが、当事者たちは正統な政権はどこにあるのか、に思い悩みながらも、次第に自らの旗を打ち立てていく。

    曹操と孫堅は果敢に戦う。たとえ董卓が強大でも戦うことで名を上げ、次代の主役にのし上がろうとする。一方の袁紹と袁術は名門を背負いアンチ董卓の主役と目されながら、目の前の損得にこだわり、天下の輿望を集めることができない。

    本巻でも様々な人物が登場する。だがあまりに多すぎて印象に残るのは名将皇甫嵩や曹操を援ける鮑信くらいか。学を修め徳を積んだ者が称賛をもって多数紹介されるのだが、乱世にあって多くは芽を出すことができない。この辺のギャップが、正史三国志が史記などと比較して人気がない要因なのかもしれない。

    そんな中巻末に至りようやく、エリート官僚や名門とは無縁の無頼漢が次第に頭角を現してくる。劉備登場の描き方は漢王朝の高祖劉邦を意識しているのか、とも思った。

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    2010年02月28日
  • 三国志 第二巻

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    第二巻は8代順帝の死後から11代霊帝期の黄巾の乱まで。ようやく通常にいう三国志時代が始まる。ということは、後漢王朝は衰亡の道を辿っていく。

    民衆が反乱するということは、政権の信頼が喪われたということであり、第二巻の前半は前巻に引き続き、宦官と外戚の暴欲比べのようなものが続く。党錮の禁に象徴されるように、官僚は常に権力者の暴戻の犠牲者であるかのように書かれているが、実態はどうだったのだろう。多分にプロパガンダを含むのではないか。

    世の中が乱れ、遂に曹操や董卓、あるいは劉備の師である蘆植や、孫権の父である孫堅が、歴史の表舞台に登場する。

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    2010年02月21日
  • 三国志 第一巻

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    宮城谷文学といえば諸国がしのぎを削る春秋戦国時代を背景に、颯爽とした英雄が登場して・・・というストーリーを愛読してきたが、三国志となると勝手が違う。貪欲な意図を持ったものが権柄を握り、清廉な志で政治を立て直そうとする者も、やがて奸悪な刃に斃れていく。正史三国志が正史紀伝体の常として、前王朝のプロパガンダ的批判から入る仕立てになっているのもあるだろうし、何より後漢書も三国志も、異民族台頭下での亡国の嘆きを基調としていることがあるのだろうか。

    第一巻は後漢王朝の中盤、6代安帝から8代順帝の時代が主に語られる。前漢滅亡時に官僚が皇帝の藩屏として機能しなかった反省から、後漢王朝では科挙による学識登用でなく、考廉による徳目登用が行われ、そういう恣意的な官吏登用システムが結局は宦官や外戚による専横の土壌となった。楊震ら多くの官僚や学者たちの悪戦苦闘も描かれるが、良き意図もいずれ邪悪なものに飲み込まれていく、というペシミズムが物語の根底を流れ、変わることはない。

    王朝が緩やかに衰亡へ向かう中、希望の種が蒔かれる。それが曹操の祖父である宦官の曹騰である、ということになるのだろうか。

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    2010年02月21日
  • 風は山河より(一)

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    籠城戦はとても好きですね。忍城もいいし、晋陽もいいし、火怨も・・・。もっと家康との会話があるとよかったな。

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    2010年02月17日
  • 楽毅(二)

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     部下の郊昔が楽毅を評していう「自分と楽毅とは精神の置き方や置く場所が違うようである。」という部分に、楽毅の凄さを見出している。つまり、知らず知らずのうちに自分の立ち位置を、小さな場所に留めて視界を狭めてしまうことに対する警鐘だ。偉大なる人物は自分を世界・宇宙・自然などの大きなところからとらえているようだ。そこから始まる戦略は、偉大なものになりえる。危険なのは、精神の置き場を違え、つい陥りがちな目の前の小さな問題を解決するための戦術を戦略と勘違いすることだから。
     「王必ず士を致さんと欲せば、まず隗より始めよ」この不朽の名言もこの時代に生まれた言葉だ。それぞれの王が持つ精神の置き場。それを見極めながら読み進めるのも楽しい。

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    2010年01月30日
  • 香乱記(一)

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    秦の初代が没して、再び各地で国と王が興る時代。
    主人公の人柄が素敵で、爽やか。
    先へ先へと読み進めたくなる小説です。

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    2010年01月30日
  • 風は山河より(一)

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    いつもながら手に汗握る展開に、
    夢中になってしまいました。
    特に定村くんの最期は、
    いつもながら死の宣告(つーか帯!!)から、
    その瞬間までがつらくて、、、、

    しかし読み返してみると、
    イマイチ状況が理解しきれていないところが。笑
    戦国ってだから苦手なんだよなー、
    って思っちゃいました。

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    2010年01月11日
  • 風は山河より(四)

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    盛り上がって参りました!
    菅沼家視点中心となり感情移入がスムーズ。サクサク読めた。
    学校の日本史には絶対出てこない全国区から見れば小さな一族の物語だがよく発掘したものだ。何を主文献としているのか。
    本巻は家康の父広忠と菅沼定村の死、定盈立ち上がり。野田家中分裂がテーマか。最後は暗雲を引っ張って終了。続きが気になる。

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    2009年12月23日
  • 風は山河より(二)

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    戦国時代の三河を描く本作。2巻では家康の祖父清康の不慮の死からその子(家康の父)広忠の岡崎帰城まで。
    名前と関係把握が大変なのは相変わらず。

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    2009年12月20日
  • 小説 伊尹伝 天空の舟 上

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    宮城谷 昌光さんの作品の中で上位に好きな作品です。

    上巻では子供の頃の伊尹が主で
    生まれてまもなく聖なる桑の木に隠されたまま他の国へ流され
    神童“日”の生まれ変わりと呼ばれながら
    料理人の養父母に育てられる。
    ひょんなことから 王宮へ入ることになり
    王子に疎まれ 何度も殺されそうになった 子供時代。
    大きくなり度重なる不運を乗り越えていきます。

    歴史の中でも一番古い時代?
    文字もまだ出来ていない位の時代です。

    最初は中国独自の考え方や 登場人物の多さ
    名前 国名など少し抵抗を感じるかもしれませんが
    比較的に読みやすく 伊尹の考えや気持ちが
    ぐいぐい引っ張ってくれるように思います。

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    2009年12月12日
  • 子産(上)

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    北の晋、南の楚に挟まれた小国・鄭。毎年どちらかの国に攻められ、そのたびに従うという、非常に危うい外交をしている中で、子産は礼をもって、執政にあたる。子産が宰相の間は、攻められることもなく平和で、改革を推し進めた。民を愛し、時には民の反感を買ってでも改革を突き通す。そんな政治家です。30年ほど後に生まれた孔子が尊敬してやまなかった人としても有名。

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    2009年11月18日