中島京子のレビュー一覧
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ネタバレ何も考えずに読書をのんびり楽しめる一冊。中島京子さんの本は、たぶん4作目?だけど、いつも言葉選びが知的かつユニークで、それなのに文章にクセがなく、人の温かさが感じられて、すばらしい作家さんだと思う。
本書は閉経を迎えるか否か、という年齢の聖子さんを主人公に、人との出会いやちょっとした生活の変化にまつわる心の機微を描いている。あーそういう気持ちになることあるよね、という感情を上手に描くので、追体験ができる。印象的なのは、息子の彼女への感情の変化。愚鈍に見えて、なんでこんな子を、と思っていたのに、頼りにされた瞬間、全力で守ろうとする聖子さん。人と人が交われば、そこには何らかの関係と感情が生まれる、 -
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ネタバレちょっとは知ってる地域だね小日向~真智は富山からO女子大に進学が決まり大学から徒歩15分祖母の親友の家に住まうことになったが、その久世志桜里こそが実の祖母で、坂マニアであった。教室の隣に座り友となった鹿児島出身の「よしんば」ちゃんに誘われたインターカレッジのサークルに出掛けて遅刻して知り合ったエイフクさんと知り合い、二重暗号で告白され恋人に発展した。新型コロナの蔓延で危機に瀕したが、神戸の大学の助手になったエイフクと一緒にアパートを探す真智は京都に本社がある文具メーカーに就職が決まった~幽霊や憑依者、作中人物、恋のライバルまで出てきて終わってしまい、どうなの?と考えていたら、書き下ろしのエピロ
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ネタバレ認知症を介護する大変さが伝わり、これからそれに関わっていかなければいけないのだと思い気持ちに。
その「忘れる」という言葉には、どんな意味がこめられているのだろう。夫は妻の名前を忘れた。結婚記念日も、三人の娘を一緒に育てたこともどうやら忘れた。二十数年前に二人が初めて買い、それ以来暮らし続けている家の住所も、それが自分の家であることも忘れた。妻、という言葉も、家族、という言葉も忘れてしまった。
それでも夫は妻が近くにいないと不安そうに探す。不愉快なことがあれば、目で訴えてくる。何が変わってしまったというのだろう。言葉は失われた。記憶も。知性の大部分も。けれど、長い結婚生活の中で二人の間に常に、 -
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