山本文緒のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ印象に残ったのは「ばにらさま」と「わたしは大丈夫」。特に後者の、妻と不倫相手の目線からの物語かと思ったら、実はかつての自分と今の自分の物語だったのが巧妙で面白いなと思った。
「ばにらさま」
白は何色にも染まる色。真っ白くて同じ鋳型でくり抜かれた「モデル」のような瑞稀は、よく読むと広志に自分の意見を全く言わない。「んー」が否定だってことにも広志が気づかなければ、瑞稀はずっと望まないデートをしていただろう。日記の中には綴られている本音を自分にはひとつも言ってくれないことが広志は悲しかっただけで、瑞稀のことは本気で想っていたんじゃないかと思う。でも瑞稀は、キラキラした外面を保つために貯金を切り崩し -
Posted by ブクログ
読み進めるにつれ、恐怖心が増幅する。
常軌を逸していると客観的に思いつつ、でも自分がそうなってしまう危うさも持ち合わせている気がする。
最初、水無月はきちんと自立している大人の女性だと思っていたが、自分のコントロールが効かず、変われない弱さを持っていた。
依存体質であること以前にとにかく愛に飢えていて自分を自分自身で肯定して愛してあげることがつくづくできないのだろうなと思った。
それはおそらく親の影響がかなり大きいところが、運命的で切ない。
恋は人を壊す。
林真理子の解説ありきでかなり腑に落ちたけど、創路の本心が最後までよくわからなくて、もっと知りたかった。
人は本当に誰から見るかで全然違 -
Posted by ブクログ
ネタバレプロローグは「私」で始まり、その後は「都」でずっと続いていくので、勘の悪い私は、「私」って誰のことなのかなぁと思いながらエピローグを読んでようやく解決笑
あんなに経済的に不安定だから子どもができても育てられるかわからない、どうしたら幸せになれるのかわからない、不安で不安で仕方ないの!!!!と感情を爆発させた都が結局貫一と結婚して苦労はしたけど子どもが結婚するまで見届けて、家で猫を飼ってるなんてね。過去を振り返るとあの時は未来の不安に駆られて不安な要素や現状の不満、他人の羨ましいところの狭くて陰った部分的なことしか見えなかったけど、今思うとあの時の不安はもう通り越してここまできちゃったなって