山本文緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み進めるにつれ、恐怖心が増幅する。
常軌を逸していると客観的に思いつつ、でも自分がそうなってしまう危うさも持ち合わせている気がする。
最初、水無月はきちんと自立している大人の女性だと思っていたが、自分のコントロールが効かず、変われない弱さを持っていた。
依存体質であること以前にとにかく愛に飢えていて自分を自分自身で肯定して愛してあげることがつくづくできないのだろうなと思った。
それはおそらく親の影響がかなり大きいところが、運命的で切ない。
恋は人を壊す。
林真理子の解説ありきでかなり腑に落ちたけど、創路の本心が最後までよくわからなくて、もっと知りたかった。
人は本当に誰から見るかで全然違 -
Posted by ブクログ
ネタバレプロローグは「私」で始まり、その後は「都」でずっと続いていくので、勘の悪い私は、「私」って誰のことなのかなぁと思いながらエピローグを読んでようやく解決笑
あんなに経済的に不安定だから子どもができても育てられるかわからない、どうしたら幸せになれるのかわからない、不安で不安で仕方ないの!!!!と感情を爆発させた都が結局貫一と結婚して苦労はしたけど子どもが結婚するまで見届けて、家で猫を飼ってるなんてね。過去を振り返るとあの時は未来の不安に駆られて不安な要素や現状の不満、他人の羨ましいところの狭くて陰った部分的なことしか見えなかったけど、今思うとあの時の不安はもう通り越してここまできちゃったなって -
Posted by ブクログ
68歳になる母親にすすめられて一読。
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
余命宣告をうけるって、想像できないくらい怖い。抗がん剤の治療の辛さや、進んでいく病をどう受け止めるか、日記という形で死ぬ直前まで、書きつづけた作者をすごいなと思う。
読み進めるうちに、どんどん弱っていくが、会いたい人に会い、食べたいものを食べ、最後まで悔い -