山本文緒のレビュー一覧

  • チェリーブラッサム

    Posted by ブクログ

    あっさりしてるけどこんな小説もたまにはいいなと思う。以前は『ブルーもしくはブルー』というドロドロな話を読んだため、作者の印象がガラリと変化した。実乃と弾との距離がもっと近づいてほしいと願ったまま話が終ってしまったのが残念であった。話の軸であるラブリー探しの結末は何となく読めるけど、十分楽しめた。

    0
    2011年07月17日
  • 恋愛中毒

    Posted by ブクログ

    この作者は精神描写が得意なのだろうか。

    普段パッとしないごく普通の主人公が恋愛にはまったときの心情が読み手によく伝わる。

    たとえば村上龍のように、句読点が極端に少なくなることで精神描写をするわけではない。文章の書き方が変わるわけでもない。

    でも、主人公の気が狂いそうになる心情や、思いつめてしてしまう行動がよくわかる。

    ごく普通の主婦だった中年女性と、「僕の羊ちゃん」たちをかわいがる売れっ子作家。
    二人の行きつく先は??

    0
    2025年09月01日
  • 群青の夜の羽毛布

    Posted by ブクログ

    面白いけど怖い。読んでたら家族ってよく分かんないし、皆が悪いようにも悪くないようにも思えてしまった。
    あと女って怖いなぁ・・・。おでんに農薬とかっていう件も怖かったけど。


    20081009

    0
    2009年10月04日
  • 群青の夜の羽毛布

    Posted by ブクログ

    時間をかけて壊れてゆく個人、家族。
    不自然な女三人(母・娘二人)家族の中での夫であり父親である存在の意義は?
    事件は大学生男子が2つ年上の女子に恋をしたことから始まった。
    いや、本当はそれ以前からジワジワと始まっていたのだ。
    オバケは出てこないが、
    人間性の怖さを描いたホラーかもしれない。

    0
    2009年10月04日
  • 結婚願望

    Posted by ブクログ

    結婚してる人、これからの人、しないかも・・・な人。
    いろんな人が読んでもそれなりに楽しめると思う。

    0
    2009年10月07日
  • 群青の夜の羽毛布

    Posted by ブクログ

    ドロドロした家族で、母親がすごく怖いなと思いました。
    絶対的な存在なんだろうなとか。
    みつるはなんだかんだで姉思いなんじゃないかと思った。
    自分的にラストがすごく安心した。

    0
    2009年11月22日
  • ココナッツ

    Posted by ブクログ

    登場人物がさらに増えているのに、それでもやっぱり全員が生き生きとしているが印象的でした。前作よりも多く書かれている恋愛関係とその変化、気持ちにキュンとする場面、事件解決に至るまでのワクワク感が文緒さんらしいきれいな文章で書かれていて盛り沢山!満腹!
    さらにこの続編が読んでみたいなぁ。ちなみに私は個人的にハズムくんが好きでした!

    0
    2009年10月04日
  • チェリーブラッサム

    Posted by ブクログ

    軽くて読みやすい少女目線で描かれているので、本当に娯楽として楽しんで読めました。
    登場人物が多いのにそれぞれの存在意義がちゃんとあって、立っているのが凄いなぁと思います。主人公の一人称で進められるのに全員の心境がきちんと書き込まれてるんですよね。あと表現が多彩なので、飽きずに一気に読むことができました。
    単純に少女小説だからって侮れねぇ…!

    0
    2009年10月04日
  • 結婚願望

    Posted by ブクログ

    小説とは一線を画す、内容のある一冊でした。

    身近な失敗と成功を見ているせいか、性格か、結婚願望は強い、と思う。その上、うっかり×がついても平気かも、という妙な自信のある私。

    この本は結婚に対してかなり後ろ向きだ。真実もたぶんに含まれているし、一度失敗したからこその意見もある。
    結婚に夢をもっている人にはおすすめしない。
    でも、今の自分とこれからの自分に何かしら不安を抱えている二十代にはおすすめしたい一冊である。

    0
    2014年05月31日
  • 日々是作文(ひびこれさくぶん)

    Posted by ブクログ

    4/11 あちこちの雑誌に書いたものをまとめたもの。ふつーのことを書いてあるのに「読ませる」のはなぜだろう。なんか悔しい気持ちになった。

    0
    2009年10月04日
  • チェリーブラッサム

    Posted by ブクログ

    中学2年の実乃は4年前に母親を亡くして、今は父親と姉・花乃の3人暮らし。初めはショックから立ち直れなかったけれど、ようやく元気を取り戻したそんな時、突然父親が早く帰宅して、「会社を辞めた」という。原因は姉が補導されたこと…またしても新たな試練が訪れた!何気ない日常のなかで揺れ動く家族と、淡い恋の予感。少女の成長を明るくドラマチックに描いた、山本文緒のルーツともいえる傑作長編。

    0
    2009年10月04日
  • ココナッツ

    Posted by ブクログ

    実乃に中学二年の夏休みがやって来た。特に変わったこともない静かな町で、便利屋の父親を手伝っていたそんな時、実乃が密かに心を寄せる永春さんの同級生、ロック歌手の黒木洋介のコンサートが開かれることになるが…。何かすばらしいことがあるかも知れない、そんな少女の季節を描いた、清々しくほろ苦い青春物語。

    0
    2009年10月04日
  • 群青の夜の羽毛布

    Posted by ブクログ

    深くて深くて暗い世界。でも、自分も思い当たる節がいっぱいあって結構かぶった。いい子でいようとする。何かにおびえている。普通の家に育ったけど、時々いろいろなものが角度を変えて表現すると、さとるの気持ちがよくわかる気がして、引き込まれちゃいました。葛藤、衝動、誰にでも持ち合わせているんじゃないかな。

    0
    2009年10月07日
  • ブラック・ティー

    Posted by ブクログ

     歌手の小松未歩さんのエッセイで紹介されていたので読んだ。あとがきにもあるように、“罪”をテーマにした短編集。誰の心にもありそうな小さな罪をリアルに、抉り出すように描いていて、ところどころで胸が痛むような感覚を覚える。ひとの罪深さというのは、それを測る客観的な尺度というものが曖昧だから、罪悪感の強さや、どれほどひとを傷つけたかによって感じられ方が変わるものだ。だからこそ取るに足らないような小さな罪であっても、長い間ひとを捕えて離してくれないのだな。
     タイトルになっている「ブラック・ティー」は花の名前らしい。知らなかった。

    0
    2022年11月20日
  • チェリーブラッサム

    Posted by ブクログ

    4年前に母親を亡くした実乃は今、父と姉の3人暮らし。突然、父親が会社を辞めて便利屋を始めると言う。さわやかな話ですっきり気持ちがよかった。

    0
    2009年10月04日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    この本には、言葉はいらない。読みながら思ったことをメモしていたのだが、どれもあまりに矮小で、消した。この本に書かれていることが、もうすべてだ。そしてまた角田光代さんによる「解説」という名の弔辞が、すべてを語ってくれている。これ以上の言葉は必要ない。

    角田さんと同じく、私も〈読むことがぜんぶ私の体験にな〉っていて、本書を手にしていない時でもその感覚が抜けず、気分が沈み、体調も悪くなってしまった。少し間をおいて気を取り直してから再開し、読み終えた今、山本文緒さんのご冥福をお祈りすることはもちろん、このことに関わった多くの方々への労いの気持ち、そして山本文緒さんを含めた全員への感謝の気持ちがあふれ

    0
    2025年12月13日
  • 絶対泣かない

    Posted by ブクログ


    タイトル買い。
    すごい勇気を与えてくれる一冊。

    ネガティブ思考で、
    人と比較して、
    皮肉な考えを持ってて、
    何が楽しいも無く、
    毎日仕事して、帰って寝て起きて仕事して、
    そんな自分にすごく刺さった。

    「私は私なりに、自分の信じた通りに生きていけばいい。」
    「仕事をする、ということは、遊びとは違うのだ。」
    「自分のことばかり喋っていて、彼の話を聞こうとしたことがあっただろうか。」
    そして、文緒さんのあとがき。
    些細なコトバが人に勇気を与えるんだなと、
    改めて感じたし、
    なんか頑張りすぎない程度に
    もうちょっと頑張ってみようかねと思える短編集だった。

    営業部員の『話を聞かせて』が一番グッと

    0
    2025年12月10日
  • 絶対泣かない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    20年前の作品。
    が故に脱毛がすごく痛そうだしOLのお茶汲みが当たり前だしうーんあんまり刺さらなかったなあ

    0
    2025年12月08日
  • プラナリア

    Posted by ブクログ

    短編集だが、ストーリーの中の主人公はそれぞれ葛藤の中にいて苦しみや悩みを抱えているという点で共通している。
    登場人物には共感する事も多かったが、特に最初の主人公の態度には共感するものが多かった。
    自分の過去の苦しみを盾にして言い訳をして逃げようとする姿勢やある日突然やる気をなくして無気力状態に入ってしまうところなど、自分も生活しててあるなぁというリアルな人物像が描写されている。
    それぞれの短編はスッキリ終わる感じというよりも何かしこりのようなものが残る終わり方をする話の方が多く、その点も含めてリアルだと感じた。

    0
    2025年12月03日
  • きっと君は泣く

    Posted by ブクログ

    気持ちがいいくらいの嫌な女。
    共感するところが一個もない。
    美人で愛想もなくて自分勝手だし、しかも整形してたんだって。『ちょっとはいいとこあるじゃん』と思わせるようなとこは皆無。なのに、なんか好き。なんでだろ?
    これも山本先生マジックなのかなぁ?

    0
    2025年12月01日