山本文緒のレビュー一覧

  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    32歳独身女性の主人公。と、それぞれクセありな登場人物達。この年齢になると、仕事、結婚、健康、親のことなど色々と浮き彫りになる。 幸せになるためにどんな選択をしたら良いのか、諦めたらいいのか、打算的になるし、周囲と比較してしまう。 
    都を無駄に傷つけてくる男どもにびっくり。知らなくていい情報を与える人って優越感に浸るために言うのか? 都は心が広いなぁと思った。貫一に対しても、なんだかんだ見下すこともなく。相手を対等にみてるからこそ、意見をストレートにぶつけていたと思う。結局相性が良いんだなぁ。
    個人的にはニャン君に結構傷つくわーと思った。年齢であそこまで冷めるんやw
    最後の都のセリフが良かっ

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    2025年12月06日
  • パイナップルの彼方

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    30年前の作品を再読。今でいう『擬態』をすることによって、若さとOL生活を満喫してなにもかもうまくいっていると自分を騙し続ける主人公。やがて少しずつなにかが崩れ、気持ちがボロボロに壊れていく様をリアリティをもって描かれる。それほど新しい題材でもないにもかかわらず著者が描写すると、とたんに平凡な筈の恋愛小説からホラーに転じるから恐ろしい。ラストに救いはあるのでなんとか読み通すことはできるが少しだけ自分の若い頃が思い出されてしまい、苦い後味は残ってしまった。

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    2025年11月24日
  • 結婚願望

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    25年前に出版された作品。
    その頃に読んでいたかったなー。
    今時の若い世代の結婚観の見当がつかないけど、今でも全然通用するであろう山本先生の結婚観、と私は思う。この作品には結婚観を通して見える人生観も綴られている、というかそっちの方がメインなのかも?

    私自身も『世界中のほとんどの人が結婚している』と言う理由で結婚せねばと焦っていた20代を思い出す。でも30歳を超えたら結婚というより私は結婚式がしたかったんだってことに気づいてそこから本気でどうでもよくなった。現在は結婚しているけれど、それもビザの関係で結婚という形をとったまでで、相手も結婚なんて絶対しないと思ってた、なんていう人なので、あの機

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    2025年11月24日
  • プラナリア

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    歯切れの悪い終わり方、、でもそれがいい。
    余韻に浸りながら、熱いお茶を飲んだ。
    知らない人の人生を覗き込んでしまった、という感じ。

    人の中で生きていくって難しい、

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    2025年11月23日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれてずっと読みたかった作品。

    最後まで主人公の人間性をあまり好きになれなかった。それでも人間味たっぷりで、自分も同じような考え方があるので耳が痛い部分も多かった。

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    2025年11月22日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    まるで自分のことを書かれているようで、心当たりばかりの小説でした。他人のことを考えているようで、実際は自分のことばかり。自分はなんてずるい人間なんでしょうと思うこともしばしば^_^でもそれも人生、総じて幸せになれば良いと思えるようになってきて、20代後半、自分の心の成長をたまに感じます。こども、マイホーム購入、親の介護やらなんやら、色々あるんだろうけども、壁にぶつかりながらも自分らしく乗り越えていきたいなと、この本を読んで思いました。

    最後の最後まで結局貫一なの?ニャンくんなの!?と思いながら、恋愛要素も楽しみながら読みました笑

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    2025年11月21日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    最近姉をガンで亡くしたばかり
    なんか姉がどんな思いで最期を迎えたのか分かるような気がした。
    きっとこんな心の動きがあったんだろうなー

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    2025年11月20日
  • 恋愛中毒

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    人の噂話なんて全く気にしてない冴えないオバさん事務員、水無月さんの黒歴史。

    不器用で自分に自信がない水無月さん。
    ひょんなことから有名作家、創路と出会い彼の愛人の1人になる。ついでに彼の仕事も手伝うことになり、彼女は秘書兼愛人。でも彼の会社には他の愛人も働いている。なんなんだ?ジョークじゃん。こんなの。あ、だから小説なのか。

    自分に自信のない水無月さんだけに、いつまでも愛人ぽくない振る舞いばかり。時折見せる性悪な水無月さんのギャップに度肝は抜かれたけれど面白い。創路との絡みはとにかくコミカルで声を出して笑った。

    終盤に差し掛かったラスト40ページくらいから雲行きが怪しい。あれ?なんかちょ

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    2025年11月19日
  • 恋愛中毒

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    事務員の水無月は、人気作家・創路功二郎に惹かれ、彼をめぐる複雑な人間関係に巻き込まれていく。
    恋は次第に依存と執着へ変わり、彼女の人生も周囲の人々もゆがんでいく。
    “愛”が狂気に変わる過程を描いた物語。

    ‥‥‥
    山本文緒さんやっぱりいい!
    好きだなあ^_^
    愛が狂気に変わっていく瞬間。
    上手く描いています。
    最後の盛り上げもゾクゾクするよね。
    なにしろ構成が素晴らしい。
    事務員の男性の一人がたりから始まったはずなのに、いつの間にやら、一人がたりする人が変わっちゃう。面白い構成。
    かえすがえすも、もっと生きていて欲しかったー

    さてこれから飲み会行ってきまーす♪

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    2025年11月14日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    日々の中で迷いながらも自分なりに選択していこうとする“等身大の女性”に共感がとまらず。都の心の揺れがリアルで、「ああ、この感覚わかる…!」と何度も頷きながら読みました。

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    2025年11月10日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    「あまりにリアル」が率直な感想。結婚、恋愛、介護、人生には様々な問題がある。最終的な判断は本人に委ねられる。が、そこに至るまでの過程の描写が自分事かのように感じられた。

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    2025年11月09日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    〜1周目〜
    2021.11.18
    初めての作家さんだったが、割と好みだった。
    ただ、長いというのがネックだった。
    女性の人生は大変で、女性ならではの息苦しさが表現されていてよかった。
    自転しながら公転していた。

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    2025年11月04日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    『人生』というものの精度の高さがとんでもない。
    文字だけでこんなにも表現できる?ってくらい、人生そのものであった。

    ぱっと希望が生まれたと思ったら、先の見えない暗闇になったり、
    本当に言いたいことは言えないのに、言わなくていいようなことを言ったり、
    人の汚いところを見て悲しんだり、だけど自分にもそういうところがあったり、、、


    もう目が離せず、そこそこボリュームがあったがものすごい速さで読み切ってしまった

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    2025年11月05日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    面白かったな〜〜〜〜
    恋愛のキャッキャ感もあり(超少ないけど)(105ページ目みんな読んでください)32歳という年齢になり自分で決断する、腹を括ることの大事さがボディーブローのように効いてくる、そのツケをどうケリつけるかっていう......
    途中、都の態度に「あんたが何にも決めないからでしょうが!!流されるんじゃないヨォ!!」ってブチ切れそうになったけど都の友達が全て代弁してくれてスッキリした
    個人的にはニャア君とのシーンでドン引きされたシーン好きです。ご都合主義にくっつくのかと思ってたからいい意味で裏切られて現実に私も引き戻されたw
    32歳っていう揺らぎまくる年齢の本っておもろいよね…

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    2025年11月04日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    今年25歳の私には刺さったな。
    結婚、キャリア、親との関係、いろいろな悩みを抱えながら、衝突や失敗を繰り返しながら、30代をたくましく生きていく都がかっこよかった。

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    2025年10月26日
  • 恋愛中毒

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    最初はなにが衝撃なのか、なんなのかわからず読んでいたけどわかってからがやばい。なによりラスト40ページのどんでん返しがやばすぎた…!
    これが20年も前の作品ってことにも驚きを隠せない。すごい、ただその一言に尽きた。
    解説もちゃんと読もうと思えるお話。

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    2025年10月23日
  • プラナリア

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    ネタバレ

    出てくる主人公が無職で、イヤな人、めんどくさい人ばかりなのにどこか親近感を覚える。やらないけど思ってることなんだろうな。いきなり終わる作品が多く読みやすい。何度も読んでるけど、やっぱり山本文緒最高だ。設定が古いのに今でも通じるいやらしさ。
    最初のプラナリアが一番好き。乳がんで片切除、再建したが他人からいい加減元気になって働けという圧を感じ不満。だってその後も不調に苦しんでるのにどうして私だけ…という表現が本当にうまい。そりゃそうだ、他人から癌サバイバーを誇ってるように思われたって自分自身は辛いんだもんね。その気持ちの表し方は
    自転しながら公転する
    でも感じた。目に見えない不調を抱える人には刺さ

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    2025年10月19日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    初めて読む山本文緒作品が『無人島のふたり』でした
    涙を流し続けながら一気に読み切り、身体中の水分が抜けてしまい、頭痛や吐き気までしてくる始末
    最後へむかう日々を綴った文章に
    まるでわたしが経験しているかのように
    様々な感情が過ぎていき、読み終わった今
    親しい人をなくした喪失感のようなものが残ります
    インスタの写真や追悼記事も拝見しました
    遅ればせながらこれから作品を巡っていこうと思っています

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    2025年10月19日
  • 恋愛中毒

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    短編?って思って読み進めたら序章に過ぎなくて
    会社のモブキャラみたいなおばさん社員がまさかの壮絶人生歩んでる人だった、っていうお話
    激ヤバ人間だった。でも誰でもその濁った感情はあると思うし共感できるところもたくさんあって面白かった。顔が見てみたい(笑)

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    2025年10月19日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    自分ごとのように読んで、同じことが自分や、自分の大切な人に起こってもおかしくないことに気付き、泣きながら読んだ。

    文緒さんも書いているが、自分が亡くなった後に残された旦那さんが可哀想だと、何とかしてあげたいけどできないんだと、自分が居ないところで旦那さんを励まし話を聞いてくれる人がいて良かったと、節々で心配されていた。

    旦那さんが、ホワイトソースから手作りしたグラタンをオーブンから出す時にひっくり返して泣いていたという話は、私も中学生の頃ガトーショコラで(焼く前だけど)同じことやって大泣きしたなぁと思いながら、大人が泣いてしまうほど色々きていたんだなと思った。

    『自転しながら公転する』で

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    2025年10月15日