山本文緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ20代前半の悩めるどこにでもいそうな女子たちの、浮き沈みの激しい心と生活が丁寧に描かれた作品。
ちょっと昔に書かれた話だから、いまの時代とは違うところが多いけど、それがまたいい味を出してるのよ。
なかなか電話が繋がらなくてもどかしいとか、ワープロ使ってるとか、四大卒女子がちょっと珍しい感じとか。
23~4歳の深文は、自分のキャラを理解してて、彼氏にどう甘えていいかわからない。かわいい発言はキャラじゃないけど、泣きたいときだってある。でも、そういう時に限って頼ろうとする相手はみんなトラブルを抱えてる。
深文の先輩サユリさんと、後輩日比野とのやりとりが好き。どっちもいそうなんだよぁ。一見大人しく -
Posted by ブクログ
最近パートナーとズレ・摩擦が生じてしまって、
なんで結婚したんだっけ沼から脱出したいなーと思い、手にとりました。
本書は”寂しいけど、結婚したいけど、保証はないからひとりで生きる覚悟を決めるために理詰めで頭を整理した本”という感じ。
私は結婚しているからか、なぜ人が結婚するかにフォーカスされた1-3章より、その先にある人生を語った4章以降がぐさぐさ刺さった。
「人の心というのは柔らかいだけに、どんなふうにでも形を変え、時には凶器にもなりうる。— 自分の心に殺されたのだと思う。」
「— 心の筋肉は、他人と関わることでしか鍛えられないような気がするのだ。」
ん〜刺さる、、、まさに自分の心 -
Posted by ブクログ
ネタバレ可愛らしい表紙からは想像できないホラー。
毒親の話だと読み始めたが、途中何日か休み休み読んだ。
2人姉妹、姉のさとる、妹のみつる。姉妹の母がかなりの毒親で教師。さとると付き合っている鉄男。大嫌いな母から逃れられない。
最初から挟まれる誰かとカウンセラーとの話。誰と誰の話か後半わかるが、他にもとんでもない事実がたくさん。
母の自白により、さとるは自宅に灯油をまき火を付けようとする。その時のある人の言動から気がふれていた訳ではないのかも、演技かも、と感じた。演技でここまでするのはかなりの精神力が必要。
さとるの彼氏の鉄男、フラフラしてしっかりしてほしい。
でも鉄男の家族にも問題があったからか。
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Posted by ブクログ
夫婦、という関係性はとても難しい、と常々感じる。
人のこころはとても移ろいやすく、共に生活する中で見せたくない部分もさらけ出しながら、良好な関係を築くのは相当努力が必要だと思う。
この本の二人は8つの話すべてに子供がいないことが共通項。子供という強烈な嵐はものすごく覚悟が必要だけど、家族になるための重要なトリガーになりうるのかもな、と思ってしまった。
子供がいると人間が苦手な”停滞”の状況は良くも悪くも無くなってしまうから。
そんな風に親に依存されるのは実体験からものすごーーーーく嫌だけど。
命ほど重いものを抱えないと、他人と交わり、尊重し、手を取り続けるなんてできないのかも。
紙婚式 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今の状況から脱出したい気持ちが心の奥にあるけれど、どうにもうまくいかない……。
そんな人たちが登場する中編が3作収録されている。
『アカペラ』
衝撃的な作品だった。
両親と上手くいっていない十五歳のたまこは、祖父と仲が良く、友人からも「まる子と友蔵みたい」と言われている。
たまこは祖父が大好きだから、携帯に涙声でいきなり電話がかかってきても気にしていない。
祖父は自分でできることも多いが、認知症なのかな?と思う場面も多々あり、両親が家にいないたまこはヤングケアラーであるように思った。
「十六になったらすぐ、結婚するってじっちゃんと約束したの」
老人ホームに入れられそうになった祖父と駆け落ち -
Posted by ブクログ
「そしてわたしは一人になった」の続編。
「再婚生活」という主題だけれど、実際は副題の「うつ闘病日記」の内容が濃いエッセイだった。
かなり赤裸々に描かれているので、冒頭に筆者が書いている通り、精神状態がよくない人は要注意。引っ張られてしまうかも。
わたし自身も7年ほど前にうつで退職した上、仕事でカウンセリングにも関わっているので身近な話題。
よく言われることだけど、うつになりやすい人の特徴として、真面目に考えすぎる、人に頼るのが苦手というものがある。
エッセイを読むと筆者の真面目さ、思慮深さや観察力が鋭いからこそ傷ついてしまう苦しみを感じる。
また完璧主義で成果が出ない時間を待つことができな