山本文緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった。すぐ読めちゃう。
残業なし事務仕事▶︎結婚▶︎寿退社▶︎子供産む が女性としての喜びだとされてる時代で、そのパッケージに対して疑問を持つ主人公の日常が描かれてるんだけど、1995年に世に出た本だとは思えないほど主人公の価値観が令和の今と重なってるのが山本文緒さん…凄い…と思った。
ただ、主人公の事はあまり好きじゃない。
プライドが高くうっすらと周りの人を馬鹿にする感じ、自分も浮気するくせに恋人への浮気は許せず被害者ぶる感じ、サバサバしてると見せかけて実は中身がめちゃめちゃドロドロしてる感じ、、気持ちよくない!嫌だ!
と思うけど、自分に当てはまらない所がまったくないわけでもなく、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ山本文緒の文体が好き、自分に合うな〜と思っていたのは、山本文緒の飾らない性格や、素直に感じていることに共感できる自分があるからなのだとわかった。別な小説たちもたくさん読みたい。
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二十代の頃は、花の咲く野原で遊んでいられた。野原のまわりにはいくつも美しい山がそびえたっている。いつか山に登ってみたいという願望はあったけれど、どの山に登っていいか決められなかったし、蜜蜂と遊んでいる方が楽で楽しかった。そうしているうちに、決断の早い人はもう山を選んで五合目あたりまで登っている。そろそろ山に登りはじめないと、頂上まで行きつく体力がなくなってしまう。それでもぐずぐず選択に迷っていたり、山に登っ -
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山本文緒さん、中学生のころに読んで以来大好きな作家さんです。
小説が素晴らしいのはもちろん、「そして私は一人になった」「再婚生活」などのエッセイも大好きで何回も読みました(再婚生活はメンタルの影響もあるので、気軽には読めませんが)
どの作品も自分の心の奥の気持ちを代弁してくれているような気持ちになる唯一の作家さんです。
まだまだたくさんの作品を読みたかった。
そんな方が最後に遺されたエッセイ。ずっと、死ぬ時ってどんな気持ちなんだろうって小さい頃から疑問でした。その答えの1パターンを、まだ生きている私たちに教えてくれたのがこの本です。
もしかしたら自分もそうなるかもしれない、未来の恐怖にたくさん -
Posted by ブクログ
山本文緒さん。
大学時代の大事な友人に勧められて読み始めた、思い出深い作家さんです。
友人とは、作品の感想を言い合ったり、解釈の違いで軽い言い合いをしたり、おすすめ作品を紹介したり、金欠時には交代で購入して貸し借りしたものです。
なので、山本文緒さんの作品を手に取るたびに友人を思い浮かべ、連絡してみようかなという気になりました。
訃報に触れたときも、真っ先に友人の顔が浮かびました。
もう新しい作品が読めないのは辛いですが、友人との楽しい時間が文緒さんの作品とともにあったこと感謝します。
「うまく死ねますように」(5月21日(火))
この言葉が私の中に残っています。
読んでいて涙が出るけど -
Posted by ブクログ
山本文緒の初期・中期の作品を、まだ私は読んでいない。
あの頃は、なんか江國香織も山本文緒も〈「ザ・恋愛小説」を書く作家です!〉みたいなイメージの売られ方だったから。
(そういえば村上春樹さえも、『ノルウェイの森』とかそんな売られ方、されちゃってましたね)
だから晩年の秀作『自転しながら好転する』を読んで、初めて〈山本文緒体験〉をして、心の機微を描き出す筆致と、伏線を上手に張るプロットの巧みさに感服した。そこには地方のショッピングモールエリアで生きる人々の、妙にせせこましい日常体験が具現化されていた。日常を日常的に描ける作家は、地味にすごい。衝撃だった。
『ばにらさま』は2008年から20 -
Posted by ブクログ
面白いなあ。
山本文緒さんの小説ほんとに好きだ〜、長編しか読んだこと無かったけど短編も面白い!!
特にバヨリン心中と子供おばさんが好きだった。
なんでこんなにこの人の作品に惹かれるんだろう?っていうのを言語化出来てなかったけど、
最後の三宅香帆さんの解説を読んでスッキリ。
普通の小説は生活を排除する(例えば桃太郎がどんな服を着ているか誰も知らない)けど、山本文緒さんは半径5m以内の出来事を面白く描写するのが上手い、と。言い得て妙だ。
フィクションの非日常な展開ももちろん好きだけど、生活こそ我々の普段見ている世界だから。
日常のささいな見落としてしまいがちなシーンを面白く切り取る天才なんだと