山本文緒のレビュー一覧

  • ばにらさま

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    山本文緒さんの小説が好きで、これを読んだら全部読んでしまって、もうこれ以上新しいものが読めなくなる恐怖があった。でも誘惑に勝てず手にして読んだ。解説がこれまた大好きな三宅香帆さんでよかった。ようやく亡くなられたことも含めて受け止められた。
    日々の生活は瑣末なことで忙しい。でも愛おしい。

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    2025年06月04日
  • ばにらさま

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    遺作の小説になる…最期のエッセイ「無人島のふたり」で、以前書いた短編を手直しして1冊にまとめている、と。

    それが本書だ。

    6話はどれも読んでいるうちに、見えていた景色が反転する。小さな違和感の真相がわかった途端、腑に落ちると同時にザラつきも残す。

    「つまんない日常の生活を、面白く描く他に類を見ない作家」(解説:三宅香帆氏より)

    どれも秀逸だったが、
    『ばにらさま』モテなかった青年に不釣り合いな白い恋人ができた。
    『菓子苑』美しくワガママな胡桃に翻弄される舞子、が特に印象的♡

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    2025年06月01日
  • 残されたつぶやき

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    「なぎさ」と「自転しながら公転する」のことが書いてあるから順番に読んでいこう。
    色々なことに興味を持って、新しいこと始めないと新年の目標をたてながらも、好奇心が旺盛なところが良いなと感じた。
    どの写真もクッキリとした色合いで綺麗。

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    2025年06月01日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    読む勇気がなくしばらく置いていたが、気持ちが落ち着いた時にページを開き一気読み。

    ガンを告知されてから最期の瞬間まで、自分が著者のそばで見守り共に生きてきたよう。身内のような大切な人を亡くしてしまった喪失感でいっぱいになり、とても悲しい。彼女のいなくなった無人島の周りを、流木につかまり漂流しているかのよう…。

    線香花火のように、火花が大きく小さくなりながらも美しく燃え続け、最期まで作家として生きた彼女の生涯。普通の闘病記とは違い、人間の最期に至るまでの心のありようがありのままに綴られていた。書くことは物凄く力量がいり大変なことだが、著者の書いていたい、書かずにはいられない気持ちが伝わってき

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    2025年05月29日
  • 残されたつぶやき

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    各種媒体に寄稿されたエッセイがいくつか。

    各種SNSへの投稿文が残りを埋める。

    特別な事件があるわけではない。
    とはいえ凡庸な暮らしから見れば“日常”ともいいにくい、そんな日常風景。
    風景も、情景も、繊細に、鮮明に、言葉となって届いてくる。
    重厚さから解き放たれたという中央公論文芸賞受賞の言葉。
    もっともっと、作品を読みたかったです。

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    2025年05月28日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    「できればもう一度、自分の本が出版されるのが見たい」
    山本さんほど多くの作品を発表している方がそう思われるのか、と思った。想像でしかないけれど、やはり作家さんにとって自分の本が出版されるのは特別なことでありその一冊一冊の経験が宝物なのだろうな。
    それは矜持というより、性(さが)なのかもしれない。


    読み始めてすぐ、旦那様がとても素敵な方で山本さんと仲が良いことが伝わる。だからなんでこの二人を引き離すのか、とつらくなった。
    お二人が笑い合う写真が泣ける。


    命の期限が見えてきた時、人はどういう精神状態になるのか。
    たまに、自らの時間が残り少ないことをまるっと受け容れて達観する登場人物が小説な

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    2025年05月24日
  • ばにらさま

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    山本文緒の初期・中期の作品を、まだ私は読んでいない。

    あの頃は、なんか江國香織も山本文緒も〈「ザ・恋愛小説」を書く作家です!〉みたいなイメージの売られ方だったから。
    (そういえば村上春樹さえも、『ノルウェイの森』とかそんな売られ方、されちゃってましたね)

    だから晩年の秀作『自転しながら好転する』を読んで、初めて〈山本文緒体験〉をして、心の機微を描き出す筆致と、伏線を上手に張るプロットの巧みさに感服した。そこには地方のショッピングモールエリアで生きる人々の、妙にせせこましい日常体験が具現化されていた。日常を日常的に描ける作家は、地味にすごい。衝撃だった。

    『ばにらさま』は2008年から20

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    2025年05月11日
  • ばにらさま

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    面白いなあ。
    山本文緒さんの小説ほんとに好きだ〜、長編しか読んだこと無かったけど短編も面白い!!
    特にバヨリン心中と子供おばさんが好きだった。

    なんでこんなにこの人の作品に惹かれるんだろう?っていうのを言語化出来てなかったけど、
    最後の三宅香帆さんの解説を読んでスッキリ。

    普通の小説は生活を排除する(例えば桃太郎がどんな服を着ているか誰も知らない)けど、山本文緒さんは半径5m以内の出来事を面白く描写するのが上手い、と。言い得て妙だ。
    フィクションの非日常な展開ももちろん好きだけど、生活こそ我々の普段見ている世界だから。
    日常のささいな見落としてしまいがちなシーンを面白く切り取る天才なんだと

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    2025年05月02日
  • パイナップルの彼方

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    人間、一生幸せとは限らない。ちょっとしたことでどん底まで落ちてしまう。そんな人生を生きていく中で誰しもが一度は逃げたいと考えたことはあるのではないだろうか。逃げたいけど逃げられない現実を生きる人間の心情を感じ取れる一冊であった。もしこの本を手に取って読んでくださる方がいれば、ぜひあとがきまで読んでほしい。

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    2025年03月25日
  • そして私は一人になった

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    どうしてこうも山本文緒さんの文章に惹かれるのか。
    今の私が欲していたテンションの本。

    ちょうど書き始めの著者と同じ年齢で
    時代は違えど共感できることが多い。

    毎日漠然とした不安があり
    大きな何かに押し潰されそうになる瞬間があるけれど(もちろん、そんな日ばかりじゃない)
    似た感性がある方の日々を客観視することで言語化されてきた気もする。

    山本文緒さんに小説があって良かった。
    私が小説を通して山本文緒さんに出会えて良かった。また読もう。

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    2025年03月07日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    最近読んだ中では、かなり衝撃的に感情を動かされた1冊となった。恐らく昨年何かのネットニュースで山本文緒さんのことを扱った記事を読んでいたから、書店で手に取った時にはピンときていた。読み始めて、ところどころ涙がぽたぽたとこぼれてしまう部分もあった。だけれど、解説に角田光代さんが書かれているように、私たちはこの本を読むことで人生が終わりに向かっていく感情を追体験することになるのだ。私自身は、6年ほど前にサイレント癌で50代でなくなった叔母のことを思い返しながら読んでいた。山本文緒さんご自身も、亡くなられる数年前から、身近な編集者やお父様を失くしていて、死というものはそれなりに近くに感じていたはずだ

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    2025年02月16日
  • ばにらさま

    大好き!

    山本文緒さんの作品大好きです。日常と小説の世界が見事に一体化していてぐいぐい引き込まれます。短編ですがどれも面白いし、ハッとさせられます。もっともっと作品を世の中に出して欲しかったです。もっと読みたかったです。

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    2025年02月01日
  • ブルーもしくはブルー

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    人生の中で自分が選ばなかった方の選択を美化して現状を悔いる事は誰にでもある事で、でもこの本を読んで「足るを知る」だなぁと。

    序盤は双子のような、自分と全く同じ人間と偶然出会い、互いの事が手に取るようにわかる2人が羨ましくて「私にも、もう1人の私が存在したらなぁ」と思ったりしながら読み進めていたのですが、どんどんと不穏な雰囲気になってくのがある意味ホラー小説よりも怖かったです。

    全体的にどちらの蒼子にも共感できる部分が多く、中でも「余るほどの自由があれば心の拠り所がほしくなり、強く愛されればそれは束縛に感じる」という蒼子Bの思いが共感せずにはいられませんでした。

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    2025年01月12日
  • プラナリア

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    仕事も恋愛も宙ぶらりんなアラサーに刺さる小説。
    。理屈じゃない。人間ってこういうもんだよね。人生もハッピーだけがエンドじゃない。

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    2024年12月28日
  • きっと君は泣く

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    後半畳み掛ける、想像以上にエグい展開。
    めちゃくちゃのめり込んだな〜これぞ小説。

    文緒さんの読んでない作品があと数冊になってしまった。つらい。

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    2024年12月27日
  • 群青の夜の羽毛布

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    ネタバレ

    たまたま手に取って読んでみたら想像以上に面白かった。その辺にいる大学生と謎めいた女性の恋愛話だと思っていたが、狂った家族とそれに引き摺り込まれた大学生の話だった。
    最後の父親が母親との出会いを話しているシーンでは、さとると鉄郎の出会い方とそっくりでぞっとした。かつての父親は鉄夫と似たような人で、鉄夫もあの父親のようになってしまうのかもしれないと思った。娘は父親と似たような人を結婚相手に選ぶというが、さとるをみてあながち間違っていないと思った。

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    2024年12月06日
  • 紙婚式

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    最初に読んだのは、20代前半。結婚なんて遠い先のこと、と思っていたとき。
    山本文緒さんの作品に初めて出会ったのがこの短編集。
    全体的に重く、閉塞感のある物語だが、この感じが好きで何度も読み返した。
    表題作の「紙婚式」のラスト、「手をつなぎ続けることはこんなにも困難で、断ち切ってしまう方が百倍もやさしい。」この一文が10年前にも心に響き、結婚した今さらに身に染みて感じている。

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    2024年11月21日
  • 残されたつぶやき

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    ネタバレ

    山本文緒さんの文がなんか恋しくなって。前半のエッセイがとくによかった。中年女性が集まって旅行に行くため万障繰り合わせるのは難しいと痛感したり、昔の日記捨てようと思うのも普通のことなんだなとか、ねこちゃんに無理に治療させずゆっくりさせてあげてたのとご本人の治療方針が一貫しててねこへの愛を感じたり。また忘れた頃に読みたい。

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    2024年10月24日
  • みんないってしまう

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    ブラック・ティーと同じくらい好きで、気がついたら手に取って何度も読み返してしまう。
    文緒さんが書く「喪失」と「自分を取り戻す」感が好きなのかも

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    2024年09月05日
  • プラナリア

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    ネタバレ

    モヤっとするけど、なんか爽快。ほぼ全てがそんな終わり方で、不思議な気持ちに包まれた。個人的には最後の話が1番ハッキリとしたハッピーな終わり方なのかなと思った。好きなお話だった。長年の主婦がパートに出る話では、娘から色々言われるシーンで、自分も考えさせられるものがあった…

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    2024年08月20日