【感想・ネタバレ】パイナップルの彼方のレビュー

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感情タグBEST3

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感情を乱されてどうしようもない時、会いたいと言える存在がいることがどれだけ貴重でありがたくて幸せなことか、、ちょっとみんなちゃらんぽらんすぎないかとも思ったけど‎⁽˙ˑ˙⁾

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2024年05月16日

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やっぱり山本文緒さんの小説が大好きだと再認識した一冊。
“毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。”山本文緒さんの小説は、ある1人の女性の日常を覗いている気持ちになれる。その女性が、まるで自分なんじゃないかと思うくらい同じ悩みを抱えているので感情移入がしやすい。
今回も途中苦しくなったり、ニヤニヤしたり、かと思えば泣いたり。最後は温かい気持ちで読み終える事ができた。

彩瀬まるさんの解説の文も好きだなあ。
『どうしてか、この方の物語はとてもとても苦いーというか、その苦さが大切なものとして書かれている気がする。楽しくて苦い。苦いから、少し怖い。』
『性分を乗り越えて意思を伝えあうには、適切なタイミングと、配慮と、勇気が必要だ。だからこそ、誰かと心が通うことは奇跡なのだ。』

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2024年02月01日

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ネタバレ

20代前半の悩めるどこにでもいそうな女子たちの、浮き沈みの激しい心と生活が丁寧に描かれた作品。
ちょっと昔に書かれた話だから、いまの時代とは違うところが多いけど、それがまたいい味を出してるのよ。
なかなか電話が繋がらなくてもどかしいとか、ワープロ使ってるとか、四大卒女子がちょっと珍しい感じとか。

23~4歳の深文は、自分のキャラを理解してて、彼氏にどう甘えていいかわからない。かわいい発言はキャラじゃないけど、泣きたいときだってある。でも、そういう時に限って頼ろうとする相手はみんなトラブルを抱えてる。
深文の先輩サユリさんと、後輩日比野とのやりとりが好き。どっちもいそうなんだよぁ。一見大人しくて淡々としてるサユリさんみたいな人が地雷系なのは、いつの時代も変わらないかもしれない。傍から見てる分にはおもしろい。深文の気持ちがわかるけど、痛い目見ることになるとは誰も思わなんだ、、、笑

最後に深文がハワイに行って終わるのはなんか嫌だなぁと思ってたら、まさかの展開で、これもまた好き。

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2023年10月11日

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毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。平成初期の頃を設定していて、仕事や結婚等悩みが尽きない3人の女性の話。 わかりすぎてヒリヒリしました。

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2023年05月01日

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「輝いているのは、幸せだからだろう。」
「そのピカピカな流し台みたいな夢を、なつ美は実力で手に入れた。だから私は厭味ではなく、本当に心から拍手を送りたいと思っている。」
「まるで亡命を決意したバレリーナのように、月子はキッパリそう言った。」
「二十四時間は、まるごと私のものだった。」
「一生ひとりで生きてくってどういうことだか考えたことあるの?いつまでも若いと思ってちゃだめよ」
「サユリさんは気を悪くした様子もなく、ころころ笑った。」
「逃げることができれば、どんなに楽だろう。親も会社も恋人も捨て、アッカンベーをひとつ残し、どこかへ行ってしまえたら、どんないいだろう。」
「誰も知らない、どこかへ。」
「逃げたい私と、逃げない私が、一枚の壁を両方からぐいぐいと押しているようだった。」
「彼が来ないのなら、私が行けばいい。」
「前向きじゃない。愛の力は大きいわねぇ」

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2022年10月04日

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修羅場がすごくて、面白かった。
ドラマ化するといいのに、と思ったら、とっくの昔にドラマ化されていて、富田靖子が主演。
メンバー変えて、現代風にして、またドラマ化したらいいのに。

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2022年05月04日

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山本文緒さんは自転しながら公転するを読んだ後の2冊目です。
この本を書かれたのは1992年、一昔前のOLの話だけど、現代の同世代が読んでも共感出来る内容。やっぱり山本文緒さんは裏切らない。読んでて苦しくなるくらいリアルに嫌なことが起こるが、現実的で好きかもしれない。
話も短く2.3時間で読めるため、仕事でちょっと嫌なことがあった人におすすめ。

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2024年04月15日

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山本文緒さんは
日常を書くのが上手で
すぐ思い浮かぶ。
山本ワールドに没入でき楽しかったです。すぐ読み終えてしまいました!

会社員として働いていて
気の合わない人がいても
そこまで近寄らない方がいいなと考えました。

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2024年02月14日

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ネタバレ

山本文緒さんの本は一気読みに丁度いい。
ある意味頭を空っぽにして読める話だと思った。
初めは深文と姉の関係が私と実姉のようだなと思い、共感する部分が多かった。深文の性格は、「他人に何を言っても無駄」だと思い込んでる性格でかなり厄介だった。その性格を、横領事件から岡崎、日比野、そして天堂によって少しづつ変えられていった。こういう変に達観している人こそ病気になったりするものなんだなあと思った。ハワイに行かなかったのは意外だった。

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2024年02月13日

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 1992年作。
 もと少女小説を書いていた山本文緒さんが一般向けに路線変更した、最初の1冊。
 今年何冊か親しんできた山本文緒さんの小説、これもやはり同様のニュアンスを持っており、平凡な若い女性の、それでも細やかな生活上の波乱を丁寧に描き、ある種の日常性を浮き彫りにしている。愛すべき凡庸さのようなものが感じられて、好ましく思っている。
 この作家の作品は、恐らく感性の似た女性の読者たちに好んで読まれてきたのだろう。男性で読んでいる人はあまりいなそうだ。
 本作では、穏やかな冒頭部分から、後半は非常なピンチの状態となり、読んでいて共感のあまり辛くなってくる。が、最後はなんとか収まって、一応はめでたしである。
 本作の中で、女性主人公の遠距離恋愛の恋人が、出張先の札幌すすきののソープに行ったことが発覚し、彼女はとても傷つき怒る場面がある。男としては、そんなに怒るかなという気持ちもあるが、それを許せないと感じる女性も多いのだろう。確かに「ちゃんとした」恋人がいるのなら、ソープには行かないような気もするが、そのへんも人によるかもしれない。
 それはさておき、ちょっと暗めで人に対して割とクールっぽい女性の個性を起点に、地味だけれどしっかりとした「日常」が描かれていて、好ましい長編作品だった。

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2023年12月27日

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プライドを傷つけられた人間の恐ろしさが垣間見える作品でした。

★印象に残ったフレーズ
「私は全ての義務から解放され、代償として全ての権利を放棄した。」

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2023年12月07日

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山本文緒さんの作品は自転しながら公転するを読んで大ファンになった
その後、短編集、エッセーなど様々詠んだ。どれも面白いし、人物描写が素晴らしく、その人の動作や表情が映像のように浮かぶ
パイナップルの彼方も自転しながら公転するにどこかティストは似ていて
色々あったけど、最後は明るい気持ちで読み終える作

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2023年07月04日

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不安定な20代女性を見事に表現している。いいことにもわるいことにも、とにかく神経すり減らしていた時代が懐かしい

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2023年06月22日

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ネタバレ

 長い前奏に続く懐メロを聴いているような感じでした。鈴木深文と天堂義明の「おさまり」に納得です。山本文緒「パイナップルの彼方」、1995.12発行。4日かけて味わいましたw。

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2023年05月19日

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どの登場人物もすごーく好きにはなれないが、それぞれに共感する部分があり、こういう人いるいる!と思った。
逃げ出したいけど、逃げ出せない…時代こそ少し違えどリアリティが凄いと感じた。

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2023年02月02日

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深文に共感できないところは多かったですが、こういうことあるある〜て場面もあり、テンポが良くあっという間に読めました。そしてサユリさんのその後が気になります。

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2022年08月04日

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山本文緒さんの作品の、人の心の影の部分の描写が好き。
ぶっ飛んだ出来事のひとつひとつは誰にでもある心の闇だったりする。一気読みでした。

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2022年07月17日

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会社員時代の、後輩やお局先輩との更衣室トークを思い出しました。私自身、主人公と似た冷めた部分があるので共感できるところが多くて楽しめました。

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2022年06月10日

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たまたま本屋で見かけて、サラッと読めそうだと思って購入。
よくある日常ののんびりした感じかと思いきや、ある意味とてもリアルな日常だった。
主人公の、人に対して嫌な事もしないけど積極的に関係を築こうとしない感じは自分と重なる所もあった。
最終的には、大切にしたいと思った相手からはきちんと大切にされて、すごく良い気持ちで終われた。
大切にしたい相手にはきちんと向き合うタイミングで向き合う事が大事だなと感じた。

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2022年03月07日

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逃げることの愚かさと大切さを痛いくらい思い知らせてくれる1冊。
逃げてもいいんだよ!というメッセージの本が多い中で、逃げなかった人の目線から物事が描かれている。
携帯が出て来ない5年くらい前の作品かな?と思いきや、約30年前の作品。世の中もだけど、自分もアップデートされているようでされていないんだなあと思い知らされた1冊だった。



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2024年03月12日

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少し古い話なので、物語の中に時代を感じるもの(連絡方法が固定電話だったり、ワープロなるものが出てくる)があって、懐かしく思った。
今の女性像とは違って、見えないものに縛られている20代の女性が主人公。
全てに対して、なんとなく生きているけれど、違和感を拭いたくても拭えずにそこに葢をして、見てみぬふりをしている。
その違和感はメリメリと剥がれていき、やっと本来の姿を出してくるところが、ゾクゾクして面白い。

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2023年06月24日

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ネタバレ

それなりに上手に世渡りしていたつもりが、中途半端なポジションの取り方でだんだんと破綻の方向に向かっていく...
家族に馴染めなかった自分、どこかいつも他人事で親身になりきれなかった自分、真に大切なものがわからない自分...
一度落ちた人間が、現状を見つめ直し、自分の力で再び歩み出そうとする物語。

どこか人のことを馬鹿にしている深文にイライラしながらも、ただ成り行きに身を任せて世の中を泳いでいるところが自分と重ねてられて、なんとも言えない気分になった。
最後は大切なものをつかめて良かった。

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2023年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『自転しながら公転する』ほどの衝撃は感じられなかったが、主人公がどんどん転落していく展開が辛かった。
でもどんなに落下しようがそこから這い上がって、自分なりの答えを出せた深文は逞しいなと思った。

この作品が出版されたのが平成7年。
「結婚することが女性の幸せ」という考えに侵食されていた世の中だったんだね。
ほんとに疑問なんだけど、どうして「結婚=幸せ」に結びつくんだろう。
愛されていると思えるから幸せなの?
ひとりじゃないから幸せなの?

どんな道を進もうが自分が納得している生き方ができればそれが正解なんだ。
「いろんな生き方があっていいんだよ。」
深文がそう言って勇気づけてくれた気がした。

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2023年01月30日

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解説の文章。「私がわたしである限り、私たちは孤独だ。私たちはすれ違う。現実は厳しく、甘いだけの空虚な幻が何度でも人生を惑わせる。」が良かった。携帯のない時代の話なのに、現代的な感覚で書かれていて、主人公が現代の自分と同じようなことで悩んでいて共感できた。現実から逃げたいと思っても逃げない人、逃げる人、それぞれのプライドや価値観がリアルで、自分の考えのまま生きることって難しいなと感じた。

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2023年01月03日

Posted by ブクログ

サラサラと読めた。どうして、固定電話なんだろうなんて、内容とは関係ない疑問がわき、よく見ると、初版は1995年。そっか、だからか~と納得したが、それほど古さは感じなかった。こんな考えの女の子いまだにいるだろうなと思える。深文ちゃんは上手に生きている、生きていると思っている。そこそこのお金、自由な生活、満足のいく人生。ふとしたことがきっかけでそれが壊れてしまう、そして、自分の身体までも壊れてしまう。上手に生きることは難しい。

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2022年09月23日

Posted by ブクログ

30年前の作品だってことにまったく気づかず読んでた〜!それくらい「あるある」ってなりながら読んだし、30年前も現代も、時代は変われど職場や対人関係での悩みってそんなに変わってないんだなと思った。そういえば全員が固定電話で話してたわ!笑

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2022年06月20日

Posted by ブクログ

女は仲良く見えても、裏では色々考えていることあるよね…。リアルな感情を表現していて自分の身の回りで起こっていることのようだった。時代は違えど今はTwitterの裏垢など、吐き出されるものが見えるようになってしまった。

作者後書き
社会の中でうまく人々の間を渡っていくためには、誰でもが何かしらの鎧を着て、身を守っているはずだ。その鎧を脱げる場所がある人はまだいいが、家でも恋人の前でも脱げない人は多いんじゃないだろうか。

〇〇の時だけは仮面を脱ぎ捨てることができる。
決して実現はしないし、させようともしない妄想が、日常の私を救っている。それだけでも妄想することは悪いことではないように思う。

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2022年04月18日

Posted by ブクログ

山本文緒さん、まだまだ読みたかった。

携帯がない時代の話なのに、新鮮。
時代や周りのツールがかわっても、人によって人生や人間関係が壊れたり壊されたり、悩んだり、踏み出したり躊躇したり。
そこは変わらないんだな。

女が3人も揃えば、うわべはどんなににこやかでも水面化では蹴り合ってる。
そしてそこには一因となる男がいる。

深文も、その同僚や友人達も、登場する女性達が「それぞれの理由で打ちのめされる」(彩瀬まるさんの解説より)のがすごく現実的で、私や今日すれ違っただけのあの女性にも起こるような気がする。

山本文緒さんは、私達の作家さんだなと改めて実感した。

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2022年04月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

親のコネで信用金庫に就職し、上司や後輩と適当にうまくやり、短大時代の親友たちとも恋人とも自分の生活を侵さない限り程よい距離感で一人暮らしを謳歌していた。それが少しずつ崩れ突然大瓦解。この自分ではうまくやってるそばに忍び寄る不穏な雰囲気がすごくうまい。
また突然ハワイに行った月子、子供も置いて実家に帰りさらにはハワイへ行くなつ美、口先男の岡崎などの脇役人が面白い。

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2022年03月16日

Posted by ブクログ

スマホを持たない時代の話は
久しぶりに読んだから新鮮だった。

自分のスマホに会社のスマホって、
囚われすぎてる今。
簡単に連絡がつかない生活も悪くないなぁ。

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2022年03月03日

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