あらすじ
「六月七日、一人で暮らすようになってからは、私は私の食べたいものしか作らなくなった。」夫と別れ、はじめて一人暮らしをはじめた著者が味わう解放感と不安。心の揺れをありのままに綴った日記文学。
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Posted by ブクログ
好きな作家さんだなぁ。
言語化が上手くて私にはすごく良く伝わる。
(映像のように想像できるなぁ。)
Dec.2.に書かれている事が本当に好き。
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どうしてこうも山本文緒さんの文章に惹かれるのか。
今の私が欲していたテンションの本。
ちょうど書き始めの著者と同じ年齢で
時代は違えど共感できることが多い。
毎日漠然とした不安があり
大きな何かに押し潰されそうになる瞬間があるけれど(もちろん、そんな日ばかりじゃない)
似た感性がある方の日々を客観視することで言語化されてきた気もする。
山本文緒さんに小説があって良かった。
私が小説を通して山本文緒さんに出会えて良かった。また読もう。
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こういう日記、今ではブログでのつぶやきでしょうか。
人の生活を覗き見しても、とくに笑えるわけでも、泣けるわけでもなく、共感するというほどのことでもなく
そうなんですね、でした。
246ページからの
「そして私は飲まなくなった」
ここからだ。
2007年晩秋として、書かれいていたこと。
胆嚢の摘出手術、お酒が飲めなくなったこと(体が受け付けなくなった)、これが、亡くなる原因の始まりでもあったのでしょうか。
ここからのことが、むしろ読みたい。
自分も体のことは家族に迷惑をかけない程度にケアしないとなと思いました。
次は 無人島のふたり を予約
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彼女の言う”理由もなく襲ってくる虚無感”に共感。
仕事を持っていても、無職でも、未婚でも、既婚でも、
離婚経験者でも、みんな一緒。
でも、男性にはつまらないかも。
生きていく上での小さな窮屈は自分で対応するしかないよねぇと
すごくしみじみ。
梨木果歩さんのエッセイは興味を持てなかった私ですが
山本文緒さんの日記はとても共感します。
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共感でしかなかった。私の思ってることをそのまま本にしてくれたって感じちゃうくらい。
このエッセイのときの文緒さんよりも、まだ私は若いけど何年間後に読み返したらどういう気持ちになるんだろうなぁなんて考えてしまった。
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彼女の作品と人柄に惹かれて読んでみようと思った日記エッセイ。
もちろん楽しく読めましたが、挟まれていた栞に書かれていた「何を読んでも、あなたが出てくる。」と書かれていたのをまさしくそれっ!だと。
自分の今までの人生なんて作者とは全く違うのに何故か読んでいると共感出来てしまう。
気がついていないだけで、自分も経験した事がある出来事、日常だったりするのかな。
相変わらずの毒舌と深い優しさを持つ作者に惹かれます。
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「無人島のふたり」を読んでからの本書。30代前半の著者の離婚後の日記。ワープロで執筆し、FAXで原稿を送り、友達とはLINEじゃなくて電話で話す時代。日記、エッセイものは作家の素の顔が見えてしまってほとんど読まないが、山本文緒の日記は赤裸々で面白い。次は「再婚生活」を読まねば
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離婚を機に人生初の一人暮らしを始めた32歳の著者、等身大の日記エッセイ。
ほんとに、等身大!気取らず、カッコつけず、強がらず、楽しければ笑い、つらければ泣く。悲しいときは一人で悲しみが去っていくのを待ったり、友達に電話してクドクドと話を聞いてもらったり、ひたすらお酒を飲んだり。どこにでも転がっていそうな日常の細々した出来事の記録なのに、山本文緒さんならではの軽快でさっぱりした文体ゆえに唯一無二のものになっているような。当時の山本さんと今のわたしは年齢が近いからか、わかるぅ、わかるぅ、と、読めば読むほど共感の嵐だった。つらいのも悲しいのも自分だけじゃない、わかってたけどやっぱりみんな頑張って生きてるんだ、と思って少し元気出た。
今後も山本さんの作品を手当たり次第にどんどん読む心算。
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あーこのころまだネットなかったんやな。
21p
OLの頃に、異常とも言えるほど新しい洋服が次々と欲しかったのは、きっと自分が嫌いだったからなのだ。
そして、最後にクミコ!
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山本文緒さんの小説を好きになって、初めて読んだ山本文緒さんのエッセイ本。
山本文緒さんは10代の頃はちっとも小説が好きではなかったことに驚いた。
何でもいいから自分が面白そうだと思った本にチャレンジしていくことで、面白い本に出会うことができる。
友達が多そうで活動的な印象を受けたが、その一方で人見知りな部分もあり繊細な山本文緒さん。
山本文緒さんという人物が知れる面白いエッセイ本だった。
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再婚日記から山本文緒さんのエッセイのファンになった。だらだらやる気がなくてそのまま過ごすのに罪悪感を感じていたけど山本さんの日記を読むとこれもこれでいいんだと思える。憧れの生活。インド旅行にでてくるクミコさんが本当に実在しなさそうだけど写真に写っていて面白い人がいたんだなと思った。
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一人の生活ってどんなものだろう、と思って読んでみた。
印象的なのは、律するのも甘やかすのも自分自身、という言葉。
一人で生きるということは、自分で自分を縛ることでもあるんだと知った。
プライベートもフリー、職業もフリーという状況でも、完全な自由、なんて、ないんだなと思った。
私は、定刻に出勤する会社員。毎日同じ時間に同じ場所に行くことを苦痛に感じることもあるけど、毎日の暮らしにリズムがあるって、いいなと思った。作者はOL生活が、つまらなかったようだけど、会社勤めもそう単純じゃないと私は思う。毎日良く似ているが、毎日それぞれ違う日なんだよね。
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勉強や仕事の合間にさくっと読める。エッセイを読みたい人よりも、ブログとか見るのが好きな人、作者自身に興味がある人向けかも。こんな生活をしてみたい。
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1996年の著者の日記エッセイ。
『再婚日記』と合わせて読むと、より著者の変化が分かっていい。
私にとっては、気持ちが落ち込んだときに薬のような働きをしてくれる作品。
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山本文緒さんは32才で一人暮らしを始めたそうです。私は高校を卒業して1年間は大学の寮で暮らし、19才から結婚する27才まで一人暮らしをしました。
OLの時、三歳年下の女の子を理想のOLと思ったことがあります。外見は悪いけど、そうキレイじゃないしスタイルがいいわけでもない。だけど、女性としての基本的生活習慣、周りの人との関わり方、さりげなく節約する工夫や金銭感覚、たまにおでかけする時の楽しみ方、私は仕事に振りまわされプライベートな時間は荒んでいましたが、仕事はさらりと片付け、女性らしく愛されキャラでした。
長くなりましたが、山本さんの独り暮らしはそれこそ理想的な書き出しです。仕事をして家事もきちんと。が、なんか危なっかしい、不穏さがある。私も一人暮らしだとこんな風になりそう。いや、もっとひどくなるな。
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山本さんの日記。エッセイとはひと味違い、日々の記録が包み隠さず描かれている。
読者へ向けて読ませようという姿勢はない為、面白く描かれていることもあれば、メモのようにサラッと記録されたものもある。
他人の日記を読むというのは新鮮でした。
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考えていることがすごく一緒。
人といると疲れてしまうこと、気分のアップダウン、内面の弱さ、求めてしまうこと、とっても一緒。
弱い自分に辟易する日々だけど、
ふみおさんの本を読むと安心する。
孤独より、1人になれない時間がなくなる方がつらい、という趣旨の文があり、同じすぎて思わず笑ってしまった。
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1997(平成9)年刊。
1996年、こないだ読んだ『恋愛中毒』の作者が32歳から33歳にかけての日常を綴った日記体のエッセイ。
結婚して5年くらいで離婚し、一人暮らしとなった状況を描くと言うことで、同様に離婚して一人になった私にとって身につまされる話があるかと期待したのだが、その「離婚」の事情については全然言及しておらず、単に「一人暮らし」の自由さを書いている。会社勤めでない作家業という、時間に縛られないかなり自由な生活が描かれている点、時間に縛られているサラリーマンの私には憧れるものがあって、読んでいて楽しい。子供の頃、藤子不二雄などのマンガ家生活の日記・手記を読んでわくわくしたのと同様の楽しさだ。
日常のちょっとしたことに対する感受性が、『恋愛中毒』の主人公のそれとしばしばつながっているように思えた。「作者と小説の主人公を同一視してはいけない」というのは原則であっても、作者自身が意図していないディテールにおいて、作者本人の感性が映し出されてしまうというのも事実だと思う。
本書終わり近くの方に「鬱っけのある私・・・」という記述があり、なるほどもともとそうなのか、と知った。本書の後で小説で文学賞を取り、再婚したあとでやや重度の鬱病になって入院するという経緯があって、俄然この山本文緒さんに興味と親近感を持ったのだが、なるほど、どうやら他者との人間関係においてどうもいろいろ気遣いをしすぎて疲れてしまい、かといってずっと一人だと淋しい、という難しい側面がこの日記エッセイにも現れており、確かにこの方は「メランコリー親和型」なのだと思った。そして思い返せば、『恋愛中毒』の主人公同じメランコリー親和型ではないかという気がする。
時間に縛られず怠けている自覚しながらも、生活するために文筆業を頑張っており、その頑張りが嵩じていって身動きできないほどの境地でストレスを溜め込んで、鬱病になったのではないかと推測する。そんなところにやはり親近感が湧く。
再婚後に鬱病に陥るその状況を綴られた同著者の『再婚生活 私のうつ闘病日記』というやはり日記体エッセイがあるので、引き続いて読んでみる。
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山本文緒さんの離婚後の30代前半の日から
30代後半を経て、鬱病を乗り越えた45歳までの日記エッセイ。
人間らしくて、素直で繊細。なのに丸みを感じる文章。
仕事に向かう姿勢や彼女らしさ。
一冊に「山本文緒」がギュッと詰まった一冊。
Posted by ブクログ
離婚後の独り、だけど穏やかな日々を淡々と綴った作家の日記。ホントに普通の女性、って感じの日記。この後鬱になって一切文章が書けなくなってお酒飲めなくなって再婚するらしい。直木賞までとった売れっ子作家の筆者なのに、でも不安感や焦燥感からは逃れられないというか、普通に悩み苦しむんだなあ。復帰した後に出した再婚日記、ってのもあるらしいので読まねば。
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離婚後、初めての一人暮らしを経験した著者による日記風エッセイといったところでせうか。ボキは著者の作品のファンであるからして、著者自身にもちょっぴし興味・関心を寄せていたのであるからして割りかし楽しめましたかね。まあ、小説のが好きですけれども…。
ヽ(・ω・)/ズコー
タイトルからしてなんとなく寂しい印象を与えがちかと思われますけれども、決してそんなことはなく…まあ、一人でいるのが寂しい、みたいな気持ちに襲われることは少しはあるけれども、ボキの想像通り、やはり作家になられる人は基本、一人でいるのが好きなんでしょうか!? そのような感じを著者の文章に見出したのであって、そしてそんな著者に対し、少しの共感を寄せているボキが男ってことはアリなんでせうか!? ってまあ、そんなことはどうでもよい…他人に見せる日記、ということを意識して書かれた今作でしょうけれども、やっぱし他人の日記を読むのって面白いですね。ちょっと覗き見をしているやうで興奮します… ←え?? 社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
次は著者の小説を読んでみましょうかね…ここんところ、こうしたエッセイみたいな、短い文章を読みすぎた感じがありますので…ここら辺でガツン! と来るような長編小説を読みたいですね、ええ。さよなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
何もしないでだらだらと一日を過ごす日も、きっちり原稿を書いている日も、一人暮らしのいいところもわるいところもきっちり描かれている。時々情緒不安定になるけれども、今の暮らしに満足しているように感じられ、奇のてらいもなくてすがすがしく読んだ。
Posted by ブクログ
現代作家を選ぶのは慎重なのだけど、何故か読んでしまった。
あとでわかったのだが、あのなんとも重苦しい感じはうつの前触れか、始まりか、、、。
読みようによると、かなりの私小説になるのかも