山本文緒のレビュー一覧
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購入済み
小さな高級チョコの詰め合わせ
一話ごとの完成度が高く引き込まれ気づけば一冊読み終えていました。似たような内容の話がないので全く疲れず飽きません。暫くぶりの読書でしたが、あらためて読書の楽しさを感じました。
山本文緒さんの小説をもっともっと読みたかったです。 -
Posted by ブクログ
山本文緒さんの魅力が詰まった6編の物語だ。
そこにあるのは冒険や成功や心揺さぶられるような恋愛物語ではなく、とても日常的な心模様。
幾つかの短編に登場人物の日記が記されているが、それがとても印象にのこります。
「毎日つまんないことで忙しくていやんなる」
この台詞が山本さんの本書に込めた気持ちを代表して、それを物語にするセンスが個人的には大好きだ。
「この人達はこの後どうなるんだろう?」と読書に余韻と想像力を与えてくれる。
そう、それは登場人物にも「この後の人生」があるから、、
この物語が主人公にとって「人生のほんの一部」だから、、
次に良い出会いがあるかもしれない、後悔しているかもしれない -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでる最中ずっと悲しかった。
貫一とは幸せにならない未来を受け止めながら、「
でもそれがリアルなんだよな、都のことは好きになれないけど、彼女が抱えるもどかしさは自分も充分に感じ得るんだよな」そう思って、なんだかずっと晴れない気持ちで読んでいた。
モールの天気はずっと悪かったような気がする、貫一と過ごす夜や熱海のドライブだけ晴れていたような、そんな気持ちだった。
でも、最後に裏切られた。ただただ嬉しくて涙が出た。まるで、ニャン君を選ぶことがよりリアルな展開たと感じていたのが間違いで、結ばれた2人は何よりも現実的に生きていた、それでいて幸せだった。
人が描く幸せ、それに拘ると心が狭くなる。 -
Posted by ブクログ
120日以上生きなくちゃ日記。正真正銘山本文緒さんの日記です。余命宣告を受けてからの日々。楽しい日、辛い日、リアルな毎日が山本文緒さんの言葉で書き連ねられています。
生と死を自分事のように感じ、山本文緒さんの夫と別れたくないという記述とその頃にはもう私はこの世に居ないという記述のギャップに涙腺を揺さぶられ、この作品を手放すことができず、一気読み。正直キツかったです。
タイトルの意味を知ったときなんてもう危ない。しかも日記であるため、日付を重ねるごとに辛く…。辛いのは本人なのに。
きっとこの先何度も何度も読み直すであろうこの作品を今は大切に保管したい。 -
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Posted by ブクログ
面白かった。すぐ読めちゃう。
残業なし事務仕事▶︎結婚▶︎寿退社▶︎子供産む が女性としての喜びだとされてる時代で、そのパッケージに対して疑問を持つ主人公の日常が描かれてるんだけど、1995年に世に出た本だとは思えないほど主人公の価値観が令和の今と重なってるのが山本文緒さん…凄い…と思った。
ただ、主人公の事はあまり好きじゃない。
プライドが高くうっすらと周りの人を馬鹿にする感じ、自分も浮気するくせに恋人への浮気は許せず被害者ぶる感じ、サバサバしてると見せかけて実は中身がめちゃめちゃドロドロしてる感じ、、気持ちよくない!嫌だ!
と思うけど、自分に当てはまらない所がまったくないわけでもなく、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ山本文緒の文体が好き、自分に合うな〜と思っていたのは、山本文緒の飾らない性格や、素直に感じていることに共感できる自分があるからなのだとわかった。別な小説たちもたくさん読みたい。
155
二十代の頃は、花の咲く野原で遊んでいられた。野原のまわりにはいくつも美しい山がそびえたっている。いつか山に登ってみたいという願望はあったけれど、どの山に登っていいか決められなかったし、蜜蜂と遊んでいる方が楽で楽しかった。そうしているうちに、決断の早い人はもう山を選んで五合目あたりまで登っている。そろそろ山に登りはじめないと、頂上まで行きつく体力がなくなってしまう。それでもぐずぐず選択に迷っていたり、山に登っ -