山本文緒のレビュー一覧

  • 落花流水

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    久しぶりに先が気になって仕方ないと思う読書でした。

    家族
    一言では言い表せない複雑な関係性
    小さな社会
    血縁だから愛せるとは限らない

    1人では生きていけない律子
    手毬は1人で生きた時間が1番穏やかだったのだろうか
    姫乃は義理の兄から性虐待を受けていたが本人からすると気持ちとしてはかなり複雑
    グミは祖母や母、姉に比べるとまだ平穏だと思われる

    余韻が残る小説

    山本文緒さんの小説を読んでいこう

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    2025年08月20日
  • 恋愛中毒

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    骨太な作品。
    タイトルや表紙に惑わされてはいけません。
    うっすら感じていた違和感も最後には明らかにされ、お見事な筆致。

    女友達のいない女はやばい。
    男友達のいない男よりさらにやばい。
    自分の中身がない女はやばい。

    先生だけじゃない、出てくるひとみんな、
    自分が一番。
    自分が大事。
    自分が可愛い。
    みんなそうよ、でもそれに他人を巻き込んじゃダメなのよ。

    あぁ、怖い。
    でもそれが、あなたなのよね。

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    2025年08月25日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    自分の方が当然長生きすると思っていた、という傲慢さ。書きたいという強烈な願い。直接的ではなくても、ふとしたことをきっかけに感情が溢れてしまうこと。もっと作品を読みたかった。

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    2025年08月10日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    120日以上生きなくちゃ日記。正真正銘山本文緒さんの日記です。余命宣告を受けてからの日々。楽しい日、辛い日、リアルな毎日が山本文緒さんの言葉で書き連ねられています。
    生と死を自分事のように感じ、山本文緒さんの夫と別れたくないという記述とその頃にはもう私はこの世に居ないという記述のギャップに涙腺を揺さぶられ、この作品を手放すことができず、一気読み。正直キツかったです。
    タイトルの意味を知ったときなんてもう危ない。しかも日記であるため、日付を重ねるごとに辛く…。辛いのは本人なのに。
    きっとこの先何度も何度も読み直すであろうこの作品を今は大切に保管したい。

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    2025年08月01日
  • ブルーもしくはブルー

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    面白過ぎて一気に読んでしまった。
    こういう人生の内面への描写に深く入り込めるのは小説ならではだし、後半はサスペンス的な面白さでページをめくる手が止まらなくなった。

    人間、あのときこうしていたらと思うことがあっても、その選択肢の先でも大変なことは沢山起きる。そして、現状への不満は、現状への満足と紙一重だということ、そしてただ抱えるのではなく行動に移して自分の人生をよりよくするべきだということを改めて実感した。

    山本文緒作品、もっと読んでみたくなった。

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    2025年07月27日
  • パイナップルの彼方

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    面白かった。すぐ読めちゃう。
    残業なし事務仕事▶︎結婚▶︎寿退社▶︎子供産む が女性としての喜びだとされてる時代で、そのパッケージに対して疑問を持つ主人公の日常が描かれてるんだけど、1995年に世に出た本だとは思えないほど主人公の価値観が令和の今と重なってるのが山本文緒さん…凄い…と思った。

    ただ、主人公の事はあまり好きじゃない。
    プライドが高くうっすらと周りの人を馬鹿にする感じ、自分も浮気するくせに恋人への浮気は許せず被害者ぶる感じ、サバサバしてると見せかけて実は中身がめちゃめちゃドロドロしてる感じ、、気持ちよくない!嫌だ!

    と思うけど、自分に当てはまらない所がまったくないわけでもなく、

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    2025年07月19日
  • かなえられない恋のために

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    共感するところが多い。
    繊細な方だからこそ、色々考えているんだろうなぁ。
    結婚願望も購入してあるので、またエッセイを読むのが楽しみ。

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    2025年07月15日
  • かなえられない恋のために

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    ネタバレ

    山本文緒の文体が好き、自分に合うな〜と思っていたのは、山本文緒の飾らない性格や、素直に感じていることに共感できる自分があるからなのだとわかった。別な小説たちもたくさん読みたい。


    155
    二十代の頃は、花の咲く野原で遊んでいられた。野原のまわりにはいくつも美しい山がそびえたっている。いつか山に登ってみたいという願望はあったけれど、どの山に登っていいか決められなかったし、蜜蜂と遊んでいる方が楽で楽しかった。そうしているうちに、決断の早い人はもう山を選んで五合目あたりまで登っている。そろそろ山に登りはじめないと、頂上まで行きつく体力がなくなってしまう。それでもぐずぐず選択に迷っていたり、山に登っ

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    2025年07月10日
  • ブルーもしくはブルー

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    すごく好きなお話だった。

    「ないものねだり」を軸として、蒼子A蒼子Bが
    がむしゃらに生きていく物語。
    どちらが悪でどちらが正義とかは問わず、
    ただひたすら、一人の女性が自らの生活に
    疑問や不満を持ち、そこから逃れようともがき、
    葛藤する物語。

    いや〜、良い。
    この展開は考えさせられるものがたくさん。
    比較的短くて、2人の心情がイメージしやすいので、
    読書初心者にも、おすすめ。

    それぞれの蒼子の想いの中に、
    共感できるものが多々あったし、
    2人とも頑張れと、応援したくもなった。

    山本文緒さん、いい。!

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    2025年07月05日
  • そして私は一人になった

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    好きな作家さんだなぁ。
    言語化が上手くて私にはすごく良く伝わる。
    (映像のように想像できるなぁ。)
    Dec.2.に書かれている事が本当に好き。

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    2025年07月02日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    大好きな作家さん。まだまだ書き続けて欲しかった。これから、おばぁちゃんになった文緒さんの描く世界を知りたかった。
    お別れ会に行けなかったけど、お別れさせてもらえた気分。これからもずっと大好きです!

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    2025年06月26日
  • ファースト・プライオリティー

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    色んな31歳女性の生き方が描かれていて、多少非現実的な部分もあるかもしれないけどなんだか勇気づけられた。

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    2025年06月26日
  • パイナップルの彼方

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    ああ〜〜これこれ!
    若いうちの秘めたパワー全開で、読んでてニヨニヨ笑っちゃいました。

    あと作品も表紙も好きすぎて自分もショートヘアにしたくらいハマってました。

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    2025年06月22日
  • 恋愛中毒

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    ネタバレ

    あらすじだけ読むと、過去の恋愛を引きずって新たな恋に臆病になってしまった女性が一歩踏み出すかのような作品。
    いや、違うんですよね、ふふふ。

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    2025年06月22日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

    山本文緒さん、中学生のころに読んで以来大好きな作家さんです。
    小説が素晴らしいのはもちろん、「そして私は一人になった」「再婚生活」などのエッセイも大好きで何回も読みました(再婚生活はメンタルの影響もあるので、気軽には読めませんが)
    どの作品も自分の心の奥の気持ちを代弁してくれているような気持ちになる唯一の作家さんです。
    まだまだたくさんの作品を読みたかった。
    そんな方が最後に遺されたエッセイ。ずっと、死ぬ時ってどんな気持ちなんだろうって小さい頃から疑問でした。その答えの1パターンを、まだ生きている私たちに教えてくれたのがこの本です。
    もしかしたら自分もそうなるかもしれない、未来の恐怖にたくさん

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    2025年06月21日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    余命4ヶ月から半年と告げられた山本文緒さんの最期の日々
    夫と二人過ごすこと=無人島
    訪問診療やお見舞いに来る友人は本土から無人島を訪れる人たち
    そしていつか夫も本土へ帰る日が来る

    壮絶な、とか闘病、という言葉は似合わない
    山本さんは逃病と表現したけど、辛いこと苦しいことから逃げることの何が悪いのか
    淡々とした日記から溢れる山本さんのまわりへの眼差しに涙が止まらない
    この本に出会えて読めて良かった

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    2025年06月14日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    山本文緒さん。
    大学時代の大事な友人に勧められて読み始めた、思い出深い作家さんです。

    友人とは、作品の感想を言い合ったり、解釈の違いで軽い言い合いをしたり、おすすめ作品を紹介したり、金欠時には交代で購入して貸し借りしたものです。
    なので、山本文緒さんの作品を手に取るたびに友人を思い浮かべ、連絡してみようかなという気になりました。

    訃報に触れたときも、真っ先に友人の顔が浮かびました。
    もう新しい作品が読めないのは辛いですが、友人との楽しい時間が文緒さんの作品とともにあったこと感謝します。

    「うまく死ねますように」(5月21日(火))
    この言葉が私の中に残っています。
    読んでいて涙が出るけど

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    2025年06月05日
  • ばにらさま

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    山本文緒さんの小説が好きで、これを読んだら全部読んでしまって、もうこれ以上新しいものが読めなくなる恐怖があった。でも誘惑に勝てず手にして読んだ。解説がこれまた大好きな三宅香帆さんでよかった。ようやく亡くなられたことも含めて受け止められた。
    日々の生活は瑣末なことで忙しい。でも愛おしい。

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    2025年06月04日
  • ばにらさま

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    遺作の小説になる…最期のエッセイ「無人島のふたり」で、以前書いた短編を手直しして1冊にまとめている、と。

    それが本書だ。

    6話はどれも読んでいるうちに、見えていた景色が反転する。小さな違和感の真相がわかった途端、腑に落ちると同時にザラつきも残す。

    「つまんない日常の生活を、面白く描く他に類を見ない作家」(解説:三宅香帆氏より)

    どれも秀逸だったが、
    『ばにらさま』モテなかった青年に不釣り合いな白い恋人ができた。
    『菓子苑』美しくワガママな胡桃に翻弄される舞子、が特に印象的♡

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    2025年06月01日
  • 残されたつぶやき

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    「なぎさ」と「自転しながら公転する」のことが書いてあるから順番に読んでいこう。
    色々なことに興味を持って、新しいこと始めないと新年の目標をたてながらも、好奇心が旺盛なところが良いなと感じた。
    どの写真もクッキリとした色合いで綺麗。

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    2025年06月01日