山本文緒のレビュー一覧

  • 残されたつぶやき

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    各種媒体に寄稿されたエッセイがいくつか。

    各種SNSへの投稿文が残りを埋める。

    特別な事件があるわけではない。
    とはいえ凡庸な暮らしから見れば“日常”ともいいにくい、そんな日常風景。
    風景も、情景も、繊細に、鮮明に、言葉となって届いてくる。
    重厚さから解き放たれたという中央公論文芸賞受賞の言葉。
    もっともっと、作品を読みたかったです。

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    2025年05月28日
  • ばにらさま

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    山本文緒の初期・中期の作品を、まだ私は読んでいない。

    あの頃は、なんか江國香織も山本文緒も〈「ザ・恋愛小説」を書く作家です!〉みたいなイメージの売られ方だったから。
    (そういえば村上春樹さえも、『ノルウェイの森』とかそんな売られ方、されちゃってましたね)

    だから晩年の秀作『自転しながら好転する』を読んで、初めて〈山本文緒体験〉をして、心の機微を描き出す筆致と、伏線を上手に張るプロットの巧みさに感服した。そこには地方のショッピングモールエリアで生きる人々の、妙にせせこましい日常体験が具現化されていた。日常を日常的に描ける作家は、地味にすごい。衝撃だった。

    『ばにらさま』は2008年から20

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    2025年05月11日
  • ばにらさま

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    面白いなあ。
    山本文緒さんの小説ほんとに好きだ〜、長編しか読んだこと無かったけど短編も面白い!!
    特にバヨリン心中と子供おばさんが好きだった。

    なんでこんなにこの人の作品に惹かれるんだろう?っていうのを言語化出来てなかったけど、
    最後の三宅香帆さんの解説を読んでスッキリ。

    普通の小説は生活を排除する(例えば桃太郎がどんな服を着ているか誰も知らない)けど、山本文緒さんは半径5m以内の出来事を面白く描写するのが上手い、と。言い得て妙だ。
    フィクションの非日常な展開ももちろん好きだけど、生活こそ我々の普段見ている世界だから。
    日常のささいな見落としてしまいがちなシーンを面白く切り取る天才なんだと

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    2025年05月02日
  • パイナップルの彼方

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    人間、一生幸せとは限らない。ちょっとしたことでどん底まで落ちてしまう。そんな人生を生きていく中で誰しもが一度は逃げたいと考えたことはあるのではないだろうか。逃げたいけど逃げられない現実を生きる人間の心情を感じ取れる一冊であった。もしこの本を手に取って読んでくださる方がいれば、ぜひあとがきまで読んでほしい。

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    2025年03月25日
  • そして私は一人になった

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    どうしてこうも山本文緒さんの文章に惹かれるのか。
    今の私が欲していたテンションの本。

    ちょうど書き始めの著者と同じ年齢で
    時代は違えど共感できることが多い。

    毎日漠然とした不安があり
    大きな何かに押し潰されそうになる瞬間があるけれど(もちろん、そんな日ばかりじゃない)
    似た感性がある方の日々を客観視することで言語化されてきた気もする。

    山本文緒さんに小説があって良かった。
    私が小説を通して山本文緒さんに出会えて良かった。また読もう。

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    2025年03月07日
  • ばにらさま

    大好き!

    山本文緒さんの作品大好きです。日常と小説の世界が見事に一体化していてぐいぐい引き込まれます。短編ですがどれも面白いし、ハッとさせられます。もっともっと作品を世の中に出して欲しかったです。もっと読みたかったです。

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    2025年02月01日
  • ブルーもしくはブルー

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    人生の中で自分が選ばなかった方の選択を美化して現状を悔いる事は誰にでもある事で、でもこの本を読んで「足るを知る」だなぁと。

    序盤は双子のような、自分と全く同じ人間と偶然出会い、互いの事が手に取るようにわかる2人が羨ましくて「私にも、もう1人の私が存在したらなぁ」と思ったりしながら読み進めていたのですが、どんどんと不穏な雰囲気になってくのがある意味ホラー小説よりも怖かったです。

    全体的にどちらの蒼子にも共感できる部分が多く、中でも「余るほどの自由があれば心の拠り所がほしくなり、強く愛されればそれは束縛に感じる」という蒼子Bの思いが共感せずにはいられませんでした。

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    2025年01月12日
  • 群青の夜の羽毛布

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    ネタバレ

    たまたま手に取って読んでみたら想像以上に面白かった。その辺にいる大学生と謎めいた女性の恋愛話だと思っていたが、狂った家族とそれに引き摺り込まれた大学生の話だった。
    最後の父親が母親との出会いを話しているシーンでは、さとると鉄郎の出会い方とそっくりでぞっとした。かつての父親は鉄夫と似たような人で、鉄夫もあの父親のようになってしまうのかもしれないと思った。娘は父親と似たような人を結婚相手に選ぶというが、さとるをみてあながち間違っていないと思った。

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    2024年12月06日
  • 紙婚式

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    最初に読んだのは、20代前半。結婚なんて遠い先のこと、と思っていたとき。
    山本文緒さんの作品に初めて出会ったのがこの短編集。
    全体的に重く、閉塞感のある物語だが、この感じが好きで何度も読み返した。
    表題作の「紙婚式」のラスト、「手をつなぎ続けることはこんなにも困難で、断ち切ってしまう方が百倍もやさしい。」この一文が10年前にも心に響き、結婚した今さらに身に染みて感じている。

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    2024年11月21日
  • 残されたつぶやき

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    ネタバレ

    山本文緒さんの文がなんか恋しくなって。前半のエッセイがとくによかった。中年女性が集まって旅行に行くため万障繰り合わせるのは難しいと痛感したり、昔の日記捨てようと思うのも普通のことなんだなとか、ねこちゃんに無理に治療させずゆっくりさせてあげてたのとご本人の治療方針が一貫しててねこへの愛を感じたり。また忘れた頃に読みたい。

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    2024年10月24日
  • みんないってしまう

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    ブラック・ティーと同じくらい好きで、気がついたら手に取って何度も読み返してしまう。
    文緒さんが書く「喪失」と「自分を取り戻す」感が好きなのかも

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    2024年09月05日
  • かなえられない恋のために

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    2024/07/23
    山本文緒さんのエッセイは初めて読みました。短編で読みやすいのはもちろん、作家の視点から表現される恋愛を中心とした人間関係の機微のあれこれはとても的確な表現ばかりで、自分もそう感じたことあるわーとか、こういうふうに考えることもあるんだなーとか、うまく自分の思考や他人の思考を言語化してくれていてあっという間に読み終えてしまいました。
    文庫化してさらに年月を経ての手直しや推敲があり、さらに味わい深くなっているような気がします。
    色々と人生の参考になるようなエピソードもたくさんあったし、こういう風に考えることもあるよなーなんて共感もしながら次のページをめくるのが他の本より早かった

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    2024年07月23日
  • パイナップルの彼方

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    感情を乱されてどうしようもない時、会いたいと言える存在がいることがどれだけ貴重でありがたくて幸せなことか、、ちょっとみんなちゃらんぽらんすぎないかとも思ったけど‎⁽˙ˑ˙⁾

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    2024年05月16日
  • ブルーもしくはブルー

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    自分とそっくりのもう一人の「蒼子」が過去に選ばなかったもう一つの人生を生きてて、ある時その二人が出会い、互いにもう片方の生活を1ヶ月間生活していく物語。「過去に違う選択をしていたら?」という自分にないものを相手が持っていることに人は揺さぶられ、でも実際試してみると「やっぱり元の方がいいや」となったりして、すごく蒼子という人物の感情が揺れ動く文章に惹かれた。相手に求めるが故に不満が大きくなりすぎて、与えてもらったことに感謝しないこと(当たり前になっている)がないようにしたい。

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    2024年05月15日
  • ファースト・プライオリティー

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    「31歳」を軸にした短編集。
    ショートショートに近い数頁の人生ストーリーです。
    31歳という絶妙な年齢は、まだまだ若い。結婚、転職、離婚、再婚など人生の大きな岐路を決断できる年齢かもしれません。
    この小説でも様々な職の男女が思い悩んでいる様子がリアルに描かれています。
    山本文緒さんの小説はラストセンテンスが肝だと感じます。爽やかだっあり、しんみりしたり、少し怖かったり。
    個人的に心に響いた話は「庭」。
    怖かったのは「初恋」です。

    狙ってでしょうが31話で構成されているのも、いいですね。
    最後の「小説」という話は山本さん自身が31歳のときのエピソードであり、この短編小説の自己解説でもあります。

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    2024年05月01日
  • 眠れるラプンツェル

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    孤独に追い込まれ、麻痺して狂う女性を描くのがうますぎる。

    山本さんの著書を読むと、
    働き、居場所と対価をもらうことは
    自由なのだと痛感する。

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    2024年04月26日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    人の日記を盗み見しているような気になるエッセイ。いや、こんな無茶苦茶な生活してるって書いちゃって良いものなの?!鬱病なのにお酒も煙草もやってていいの?!ただ、そのぶっ飛んでる分読んでいるのは面白かった。酷い時期を脱した後を読んでいると、やっぱり無茶苦茶な暮らしは体を痛めつけ、それは心にも通じていたのかな、なんて思ったりする。
    前半を読んでる間に話に引っ張られて自分自身がかなりウツウツとしてしまった。ある意味自分よりもっと酷い状態の人がいると救われていた部分もあるけれど、いつ読むのがベストなのか難しい。

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    2024年02月14日
  • パイナップルの彼方

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    やっぱり山本文緒さんの小説が大好きだと再認識した一冊。
    “毎日、現実から逃げたいと思っていても、実際に逃げ出したりはしない。”山本文緒さんの小説は、ある1人の女性の日常を覗いている気持ちになれる。その女性が、まるで自分なんじゃないかと思うくらい同じ悩みを抱えているので感情移入がしやすい。
    今回も途中苦しくなったり、ニヤニヤしたり、かと思えば泣いたり。最後は温かい気持ちで読み終える事ができた。

    彩瀬まるさんの解説の文も好きだなあ。
    『どうしてか、この方の物語はとてもとても苦いーというか、その苦さが大切なものとして書かれている気がする。楽しくて苦い。苦いから、少し怖い。』
    『性分を乗り越えて意思

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    2024年02月01日
  • 残されたつぶやき

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    今まで出会ってきた作家さんの中で、
    ダントツで感性があっているお方。

    亡くなっているのが本当に悲しいけど、
    本書は気軽な日記でさくさく読める。

    1年 単月ごとの振り返り&来年の抱負、よかったな。
    真似してみようかな。

    「悪い身体が悪い心を生む」がまたパワーワードとして刻まれました。

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    2024年01月13日
  • そして私は一人になった

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    こういう日記、今ではブログでのつぶやきでしょうか。
    人の生活を覗き見しても、とくに笑えるわけでも、泣けるわけでもなく、共感するというほどのことでもなく
    そうなんですね、でした。

    246ページからの
    「そして私は飲まなくなった」
    ここからだ。
    2007年晩秋として、書かれいていたこと。
    胆嚢の摘出手術、お酒が飲めなくなったこと(体が受け付けなくなった)、これが、亡くなる原因の始まりでもあったのでしょうか。
    ここからのことが、むしろ読みたい。
    自分も体のことは家族に迷惑をかけない程度にケアしないとなと思いました。

    次は 無人島のふたり を予約

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    2023年11月11日