【感想・ネタバレ】無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―のレビュー

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Posted by ブクログ

文中に、こんなものを読む人がいるだろうかと書かれていましたが、

こんなにも為になる本はなかなかありません。
世に出してくださりありがとうございます。

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2024年05月15日

Posted by ブクログ

山本文緒さんの著書「自転しながら公転する」があまりにも素晴らしく、彼女の作品をもっと読みたいと思って調べたことがきっかけで、皆がおすすめしていたこの本に出会った。

「無人島のふたり」というタイトルだけでは気付かなかったがこれはいわば山本文緒さんの闘病日記であることにびっくりし、さらに彼女が2021年にお亡くなりになっていたことを知ってさらに衝撃を受けた。

闘病している本人が書いている闘病日記やブログは何回か目にしたことはあったが、文章のプロが書く闘病日記は本当に細かいニュアンスや気持ちの描写などが的確で分かりやすく、実はまだ読み始めて30ページくらいだけど余命があと4ヶ月しかないと知ったときの気持ちや髪の毛がごそっと抜け落ちた時の絶望感が本当にストレートに伝わってきて、胸が苦しくなった。

どうか読み終えた時に苦しいだけじゃなく、心から読んで良かったと思える気持ちになっていますように。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

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お別れの言葉は、
言っても言っても言い足りない――。

ある日突然がんと診断され、
夫とふたり、無人島に流されて
しまったかのような日々が始まった。

余命宣告を受け、それでも書くことを
手放さなかった作家が、最期まで綴った日記。
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GWに入る前、
お世話になっていた方がすい臓がんで亡くなりました。
前半の連休初日に行った書店で見つけて手に取りました。
ずっと欲しかった一冊と、
このタイミングで出会うのは運命だと思い。

抗がん剤治療ではなく、緩和ケアを選んだ著者。

私がお世話になった方は、
余命半年から抗がん剤治療を受け、
二年程生き抜きましたが、
きっと想像を絶する苦しさがあったんだろうな、と。
仕事の場面では全く弱さを見せず、
最期まで仕事をしていた方でした。
そう思うと、本当に言葉にできない気持ちが。

本書では、
がーんと下がって、そこから少し楽になって、
だけど低空飛行な日もあって、
本当にがん?とわからないぐらい調子の良い日もあれば、
言葉を紡ぐこともままならない日があったり。

日々の日記ですが、
行間からたくさんの感情が流れてきて、
胸が痛かったです。すごく。

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

最後まで作家を貫いた、山本文緒さん。

同じ2021年にがんで亡くなった母と重ねながら、母もこんなことを感じたりしていたのだろうかと思いながら読みました。

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2024年05月04日

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膵臓がんのため58歳で早世した人気作家の著者が、ステージ4bの膵臓がんの告知を受け、緩和ケアへ進むことを決め、まるで夫とふたりで無人島に流されてしまったように感じた2021年5月から死去9日前の10月4日まで綴った日記を活字化。
余命宣告を受けた後の、死の直前数か月間の様子や思いを克明に記した貴重な記録であり、最期まで書く意欲を持ち続けた著者に敬意を表したい。本書を読むと、最期に至るまで本当に著者らしく生き抜かれたということがよく伝わってきた。タナトフォビアの自分にとって、死に至る過程を追体験できたのは、言い方は失礼だが、参考になった。また、著者と夫の関係は、とても理想的な夫婦の在り方だと感じた。

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2024年04月08日

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闘病記というより、緩和ケアしながらの生活記という感じだった。なので辛さに目が潤んで読みづらくなる
というタイプのものではなく、山本さんと一緒にしみじみと
少しずつ動くのが辛くなる日々を過ごしていく
という感覚のものだった。

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2024年04月07日

Posted by ブクログ

山本文緒さんの遺作!ある日突然の余命宣告!
それを受け入れながらの病魔との戦い
闘病日記ではなく逃病日記!
その日々がどんなに辛かったか?察するに余りある!最後は涙が出て仕方なかった。
作家として生き方を最後まで貫いた山本さんにただただ拍手を送りたい。ご冥福をお祈りします。

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2024年04月04日

匿名

購入済み

ユーモアを忘れず

きっと最後の方は書くことも大変だったと思う。それでも書くことによって「病と私」だけになることを避けられたというフレーズは理解できるような気がする。
体もしんどかったと思うが、どこか自分を客観的にみてユーモアを交えて書いているのはさすが。
どうかゆっくりお休みください。

#シュール #切ない

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2024年04月03日

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ネタバレ

読んでよかった。大学生の時に彼氏にファースト・プライオリティーを貸してもらってすんごくハマって、初めて作品が好きで名前を覚えた作家さんだったし、当時唯一「あ、この人知ってる」と思える人だったから、どういう事を思うのか少しでも知れてよかった。

話は緩和ケアに入るところから始まって、そこの先生にどういう経緯でこうなったのかを説明するところからになる。

別の施設のお医者さんから説明を受けて、あと120日しかないなんてと実感した際、著者が泣いて悲しむんだけど「120日後に死ぬフミオ」ってタイトルつけたらパクりって言われるかな、と思うところで笑った。しかももう一回出てくる。そのフレーズちょっと気に入っちゃってるじゃん。

今日は具合がいいとか、〇〇があって嬉しいとか書いてあると、ホッとしたりいちいちあぁ良かったと思えるし、急変したり何もないけどしんどいと書いてあるとやっぱりそうだよね、となりながら読み進めた。7月あたりからは涙が止まらなかった。

自分が家族を看病している時も思っていたけど、もう死んでいくのは分かっていても、どこかで「良くならないかな」という気持ちが微かに漂ってしまうの何なんだろう。

この本を読んでいて、確かにこんな感じだったなぁと思っていた。毎日無事を願って、家族が元気でいてくれたらそれ以上のことは何もないと学んだはずなのに、すぐ忘れてまた繰り返し。その時になったらごめんなさいごめんなさいと心の中で何かに謝って、後悔して。
読み終わって、大切にしたかったことをまた思い出せたように思う。

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2024年03月27日

Posted by ブクログ

人生の終わりが見えていても、日常は続いていく。山本さんと旦那さんの毎日がとてもリアルに描かれていて、死期がだんだん迫ってくる頃の日記に涙した。
変わり映えしない日常に少々つまらなさを感じていたけど、毎日少しでも楽しいこと、気持ち良いと思えることがあればそれで十分、今を楽しむことが大事なんだと気付かされました。

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

病気になって夫とふたり無人島に流されているような日々を送っているようだと、書かれた日記でした。
がん宣告を受けて完治不能だと知ってから、あらゆる苦しみから逃げなくちゃと思ったのと同時に、それは不可能だと分かっていたように思う…と書かれていました。

少しでも、体調の変化に「もしかしたら今晩何かあるのでは」と恐怖に駆られる…と。

大好きなご主人が近くにいつも居て、ご自宅で永眠されたそうです。

残された作品をこれからも読ませていただきます。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

私が、自転しながら公転するを読んでいる時には、既に山本文緒先生はこの世に居を去られていた。

凄い力作だなぁと思ったし、もっとこの作家さんを読んでみたいと思ったのだが、とても残念だ(ToT)

この本は、膵臓癌で治療法は無く、進行を遅らせることしか出来ない状況で、緩和ケアを選択された山本文緒先生の生々しい逃病生活を綴った日記だった。
闘病ではなく、逃病らしい。

最後まで日記を書き、本にしようと思う意欲、さすが作家さんだなぁ。。。

凄く正直な文体で、引き込まれるように読み入ってしまった。

余命を宣告されて、はい、そうですか!とはならないよな。。。

事実を綴った日記だろうからか?その苦しみがより伝わってきて読んでいて辛くなるし、終わりが近づくと怖くなる(ToT)

そんな苦しい中でも、たくさんの本を読まれるんだなぁ。。。本が本当にお好きなのだろうな。


山本文緒先生の、こんな苦しい中でも伝えようというお気持ちに★×5 を捧げたい。

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2024年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

山本文緒さんのプロとしての魂を見ました。自分は研究者の端くれ、社会に貢献する成果を出すのが「使命」で、それで1人でも救われるかもしれないと思っているので続けています。山本文緒さんは作家として、命を削っても書き続け、これが「使命」だと感じたのだと思います。さらに言うと、書くことが好きだったんだろうとも思います。好きなことが「使命」になるというのは幸せなことで、自分も幸せなことなんだと感じています。人間必ず死を迎えます。難しいことに、死がいつ来るかは分かりません。だからこの瞬間の幸せを感じて生きたいのです。⑤

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2024年02月17日

Posted by ブクログ

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。(あらすじより)

余命宣告された作家の日記。闘病記とあるし、本人は逃病記としているが、しっかりとした文学作品だと感じた。
読んでる途中、日記の日付を見ながら「あと少し、もう少し生きてほしい」と祈るように読み進めた。読み終わっても、この本のいろいろな言葉やシチュエーションが頭から離れられない。
シンプルなのに表現豊か。淡々としているのに深みがある。
死を目の前にして、こんな文章を綴ることができる山本文緒さんはすごい。

日常を綴っているけれど
死への恐怖や恐れや悲しみや怒りなど負の感情の表現は少なく
本当はもっともっと苦しみがあったと思うけれど、それを表に出さない作家の力を感じる。

とにかく良かった。
そうだ、私は昔から山本文緒さんの文章が大好きだったんだ、と改めて思い出させてくれた。
もしも、もしも私や大切な人が同じ立場になったら、また読み返したい。

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2024年02月15日

Posted by ブクログ

私はまだまだ若輩者だけど、死にたいと思うこともあるし、もちろん生きてることに感謝する日もある。
ただ家族より先に死んではだめだという気持ちひとつで日々生活してる。

「うまく死ねますように」という一文を読んで
生き方じゃなくて死に方について考えるきっかけになった。

余命宣告を受けて、もうすぐ死ぬけどいつ死ぬか分からない、という生活はどんなものなんだろうと考えてみたけど到底及ばない。
人が死ぬときは大体いつも突然だろうけど、きちんとありがとうとさようならが伝えられないこと、大切な人を遺して去ることは本当につらい。

悔いが残らないように毎日を生きるなんて心に決めたって絶対に実行できないけど
生まれてきた以上死ぬしかないので
私もうまく死ねたらいいなと思った。

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2024年02月11日

購入済み

最後の良作品

さらりと心のうちを書かれていて、ひと息に読んでしまいました。つらい病状も、達観されておられたような、第三者目線が入っているような、そしてなんとなく暖かい。120日とちょっと、最後の日々を残してくださってありがとうございました。
だんなさまとの無人島暮らし、病気の中ささやかな幸せがあったことも、読後に感じました。心に残る作品です。

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2022年11月29日

Posted by ブクログ

がんになり余命宣告されたらその日までどう生きたらいいんだろう?夫婦2人で無人島にいてもやがて旦那さんは本島に行ってしまう。無人島に残されるのは自分だけ。その日が来るまでどう生きたかを丁寧に綴った日記。私なら。私なら無人島に何を持ちこもうか。いや、余命宣告されたのならばそれどころじゃないとパニックになってるかな。とても静かに胸にしんしんと言葉が降ってくるような読書になりました。

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

おこがましいが、最期の時間に少し寄り添えた気分。最後まで作家という仕事を全う出来ている才能に、少し嫉妬してしまう。素晴らしい文才。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
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死ぬならガンで死ぬのがいいと聞いたことがある。
心臓麻痺とか脳出血とかでポックリ逝くのは死ぬほど痛い中で何も準備できないまま死ぬんだし、
老衰は何もできず、何もわからないまま周りに介護してもらって迷惑をかけつつ死ぬ。
余命を宣告された中で心の準備をした上で死ぬのがいいのかなと思う。
山本文緒さんの闘病日記、苦しいことがいっぱいだったけど、旦那さんがいてくれて本当によかった。私がそうなった時、あるいは夫がそうなった時、こんなふうに穏やかに楽しく過ごせたらと思う。
そのためにも夫と仲良くしてなくちゃ笑

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2024年04月30日

Posted by ブクログ

2022年になくなった作家山本文緒さんの余命告知されてからの日記でした。
あと4ヶ月と言われ、それでも何か書きたいと思うのはやはり作家なんですね。
穏やかな文章ですがとてもリアルで、切なくなりました。
先日、「自転しながら公転する」を読んだばかりで、とても良かったから他の作品も読もうと思っていて、見つけたのがこれでショックでした。

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2024年04月14日

Posted by ブクログ

癌が発覚してから亡くなるまでの日記。
ふっと、命の火が消える。
そしてそのタイミングは選べない。

亡くなるまでにお別れの仕方、方針、会いたいと思う人とのコンタクト、色々なことを事前準備できる分、幸せなのか?死ぬまで考えてしまうのか?

私もいずれ死ぬけれど、どんなかたちであれ山本さんのようなお別れもいいなと思えた。
旦那さんや、周りの人達、嫌な人もそれまでいただろうけどたくさんの良い人に囲まれて最期旅立ったんだなと感じた。

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2024年04月09日

Posted by ブクログ

なんというか、闘病のリアリティはありつつも、語彙力が崇高で美しくもある、だからこそ適度な距離感で最後まで読めた、さすがプロの表現者

最後まで作家であることを貫いてるのもすごい

40過ぎてようやく私にもこういうことが起きるのかも、とはじめてリアルに思えた

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2024年04月07日

Posted by ブクログ

山本文緒さんの余命宣告を受けてからの日記。私も人生の後半戦を迎え、少しずつ死を現実的に考えるようになった。こんなことを言うと必ず諸先輩方にまだ若いのにと叱られるが、人生の終わりはいつ来てもおかしくない。自分だったら、山本さんのように冷静に、時には嘆いたり、ジタバタしたり、という状況を文章にできるかな?余命宣告でお別れの時間があるのと、突然逝ってしまうのと、どちらがよいのかな?などと読後はぐるぐる考えてしまう。改めて、考えを巡らす良い機会を頂きありがとうございます。

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2024年04月02日

Posted by ブクログ

死へと向かう心情が切々と綴られていて、胸が苦しくなりました。ただ、パートナーや友人の有難さはヒシヒシと感じることができました。私は、常々いつ死ぬか分からないから、時間を大切にしようと心がけていますが、実際に余命宣告を受けたら、すんなり受け入れることができるのか…。病と闘うことも素晴らしいですが、山本さんのように病から逃げるという姿勢も素敵だなと思いました。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

きっともっと大変なことは沢山あったはずだし心の動きはめまぐるしかったと思うけど、これは「読者」に向けて書かれた日記だから、その当たりはあまり書かれていない。
それでも死を意識しながら生きるというのはどういうことなんだろう…と考えさせられました。とてもこわいけど、大切な人を大切にして生きようとする文緒さんの強さが見えた。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

膵臓癌で、次第に衰え、進行していく様をコミカルに書いている。
著書からは、こんな前向きな明るい方だとは思えてなかったので驚くとともに、この世から去られた事をとても哀しく感じた。

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2024年02月20日

Posted by ブクログ

ずっと気になっていた本。読んでは見たものの、読後感をどう言い表していいのかが判らない。ステージ4の告知を受けて「そんなことを急に言われても」って、そりゃそうなるわな…と思ったりした。
だんだん弱っていってしんどいところやできなくなっていく過程も書かれているのに、それでも、日々の暮らしを綴ったり、周りの人たちとのつながりを大切にしているところも書かれていて、全体的には静謐な印象を受けた。
旦那さんの存在も大きかったんだろう。
(何か的外れなことしか書いていないと自分でも思う。)

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2024年02月14日

Posted by ブクログ

作者の人柄が窺える。
不安になったり、悲嘆したりもある、頑張り過ぎない闘病記。
癌の末期で、決して奇跡的な快復があるわけではない。
ユーモアもあるので重すぎないが、後半に記録が途中で止まったりして、ジワジワ症状が重くなっていくのが苦しい。
自分が同じ状況になったら、また読み返したい。きっとすごく共感できると思う。いい旦那様がいて羨ましく思うかな。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

朝の通勤で読み終えてしまった。一気読み。
完全なる闘病日記。亡くなる1週間前まで、文章を遺した作者に哀悼の意を。。

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2024年05月22日

Posted by ブクログ

なかなか読み始められなかった。が、読み出したら、すぐに読み終えて。なんて、そのままの記録なんだろう、と驚く。最後の日記を何度か読み返した。

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2024年02月24日

Posted by ブクログ

がんで亡くなられた著者の最期の記録。

緩和ケアの実際もわかる。
なんともない調子のよい日と
本当につらい日との落差。

その日が来るのを知っているのに
買い物をし、食事をし、本を読み、文章を書く。
普段の生活を楽しんで
書き残せることを大切に思う。
人間って不思議ですね。

著者と生前つきあいのあった方々も
ファンの読者さんたちも
きっとこの日記の中に
おもかげを感じられるのではないでしょうか。

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2024年02月23日

Posted by ブクログ

若い頃好きだった作家さん。その後鬱の日記も読んだ。普通の人が脚光を浴びたらこうなるんやろなと思ってた。
今作は人が亡くなる時てこんな感じなんやなとわかった感じ。
ただ、好き勝手できる財力に理解ある夫、何不自由のない暮らし、私の最期はこうはいかないかもなとは思った。

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2024年04月18日

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