山本文緒のレビュー一覧

  • パイナップルの彼方
    山本文緒さんの作品は自転しながら公転するを読んで大ファンになった
    その後、短編集、エッセーなど様々詠んだ。どれも面白いし、人物描写が素晴らしく、その人の動作や表情が映像のように浮かぶ
    パイナップルの彼方も自転しながら公転するにどこかティストは似ていて
    色々あったけど、最後は明るい気持ちで読み終える作...続きを読む
  • パイナップルの彼方
    不安定な20代女性を見事に表現している。いいことにもわるいことにも、とにかく神経すり減らしていた時代が懐かしい
  • 群青の夜の羽毛布
    可愛らしい表紙からは想像できないホラー。
    毒親の話だと読み始めたが、途中何日か休み休み読んだ。

    2人姉妹、姉のさとる、妹のみつる。姉妹の母がかなりの毒親で教師。さとると付き合っている鉄男。大嫌いな母から逃れられない。
    最初から挟まれる誰かとカウンセラーとの話。誰と誰の話か後半わかるが、他にもとんで...続きを読む
  • シュガーレス・ラヴ
    大好きな山本文緒さんの本。
    女性が主役の短編小説です。
    みな我慢したすえに体調を崩しています。
    相変わらず女性の嫌な部分を描くのがとても上手です。
    でも共感出来る部分もきちんと描かれています。
    手を差し伸べたくなるような気持ちになります。
    みな生きていくのに必死です。
  • パイナップルの彼方
     長い前奏に続く懐メロを聴いているような感じでした。鈴木深文と天堂義明の「おさまり」に納得です。山本文緒「パイナップルの彼方」、1995.12発行。4日かけて味わいましたw。
  • 落花流水
     祖母律子84歳、母中村手毬67歳、娘姫乃39歳ら家族それぞれ別々の人生を描いた作品。夫や同居者などを整理しながら読まないと人間関係がわからなくなるおそれがあります。手毬がアルツハイマーで入院したことで、この3人が初めて顔を合わすことに。山本文緒「落花流水」、1999.10刊行、2015.1文庫。
  • 恋愛中毒

    甘くて辛い

    素敵なストーリーだと思った。水無月の恋愛観に共感しながら、あるいは反発しながら、読み進めた。諦めの悪い彼女が、早く気持ちの整理をしてくれるといいなと願った。予想だにしない事実に軽くショックを受けた。素敵だっだのはつかの間だったんだと気づいた時にストーリーは終わりを告げた。
  • なぎさ
    川崎くんと冬乃の話。

    自分で状況を変えよう、と行動する気持ちが人を魅力的にしていくなあ、とわかりやすく感じた作品。

    そのために悩んだり、憤ったり、少し休んだり、人の優しさに気づく過程も大切だね。

    疲れてると周り見えなくなったり、
    周囲の存在に気づけなくなったり、
    自分の思考に辟易したりでぐった...続きを読む
  • 絶対泣かない
    あとがきのメッセージがすべて。
    私は何のために仕事をしているのか、お金を稼いで何をしたいのかを考えさせられる短編集だった。
  • ファースト・プライオリティー
    31ある短編の中でも、
    嗜好品、旅、当事者が特に好きでした◎

    10ページほどの短編の前にも先にも彼女たちの人生があって、彼女たちの譲れないもの、ファーストプライオリティ(最優先)が描かれています。

    まだまだ彼女たちの日々を読んでいたかった、、、

    31もの超短編を読ませる視点と文才が、
    さすが山...続きを読む
  • プラナリア
    最近働くってなんなんだろうと考えています。
    おいしいものを食べて楽しいこともいっぱいあるけど、ふと全部面倒くさくなることがあります。

    山本文緒さんの描く文章は、
    想像のもっと上を行く面倒くささ。
    その面倒くささが好きです。

    いまの私にぴったりの一冊でした!
  • 残されたつぶやき
    またこの次、と思っている事って結構多い。
    でも、人生がいつ終わるかなんて本人だってわからない。
    毎日悔いなく生きようと思った。
  • ブラック・ティー
     山本文緒「ブラック・ティー」、1997.12発行。テーマと展開が新鮮で味わい深い10話。ベスト3は「ブラック・ティー」「百年の恋」「ニワトリ」。面白いのは「寿」「ママ・ドント・クライ」「夏風邪」。いただけないのは「少女趣味」「誘拐犯」「留守番電話」。「水商売」は面白くなかったです。
  • 残されたつぶやき
    2023/04/24予約 46
    読んでいてもう二度と彼女の書いたものは出ないことをリアルに感じた。
    普通の人のようでもあり、たぶん感受性が強すぎ、うっかりさんで、ぐうたらさんで。親近感のわく山本文緒さん、安らかに…
  • プラナリア
    前に「自転しながら公転する」を読んで、世の常をいいところも悪いところも書くのがすごい上手だったので期待して読んだ。

    内容は5編の短編。
    全て、ハッピーな完結とは程遠く考えさせられる。

    元々お勧めされた本ではあるけれど、その人の評通り囚われ人のジレンマがダントツで面白い。学生に求婚されて素直にYE...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    文庫版の初版が、1996年5月
    私が手にした本は2021年11月改版3版発行
    2023年の今からすれば、27年前。

    当時の単行本の帯に、
    「ホラーより怖いファンタジーである」赤川次郎
      とある。

    2021年11月改版3版の解説が、柚木麻子さん。

    以下、巻末の柚木さん解説からー
    「怖い物語りだ...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    本質的な「愛されることに対する返答」の難しさという問題を2人と3人で描くことがとても新鮮だった。また、蒼子たちのやり取りを見ていると悲しくなってしまった。自分が1人でも葛藤という意味ではたくさんするから。
  • そして私は一人になった
    彼女の作品と人柄に惹かれて読んでみようと思った日記エッセイ。
    もちろん楽しく読めましたが、挟まれていた栞に書かれていた「何を読んでも、あなたが出てくる。」と書かれていたのをまさしくそれっ!だと。
    自分の今までの人生なんて作者とは全く違うのに何故か読んでいると共感出来てしまう。
    気がついていないだけで...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    ・初めてドッペルゲンガーの小説を読んだが結論  面白くてあっという間に読んでしまった。この小説が1990年代に発売されたと読んだ後に知って驚いた。どちらの蒼子の生活にも良いところ悪いところがあって、少し救いのなさを感じてしまった。愛人のいる夫と普段は優しいが酔うと暴力を振るってくる夫、どちらも最悪だ...続きを読む
  • 絶対泣かない
    複数の女性が主人公。たくさんの仕事とプライベート、その数だけ泣きたい瞬間がある。自分だけじゃないと思える話。