山本文緒のレビュー一覧

  • プラナリア

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    直木賞を受賞した短編集。リアルで生々しい心情描写は流石です。全体的に読みやすい文章で、救いのない話が多いながらも、読後には独特の余韻が残ります。

    名作『恋愛中毒』の濃度を保ちつつ生活語の精度をさらに研ぎ澄まし、後年作へ連なる“生の鈍い光”を確立した転換点となる作品かと。定期的に読んでしまいます。

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    2025年08月24日
  • ブルーもしくはブルー

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    結局人はないものねだりをする生き物なんだなと思った。自分であることに日々感謝なんてしないけど、羨ましいと思う誰かに自分が入れ替わった時、きっと私も私に戻りたいって思う気がする。誰かは私を密かに羨ましがってるかもしれない。そう思うことは恵まれてて幸せなことなんじゃないかな。

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    2025年08月22日
  • 紙婚式

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    23年前、初めて山本文緒さんと出会った本です。
    紙婚式をちょうど迎えていたので手にとって中身も確かめず購入してしまった。。。

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    2025年08月21日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    〈不健康〉になったときに、最も《健康》の有り難みを痛感する。。。私も40年弱生きてきて、何度かそんな経験をしているはずなのに。なぜか健康でいるうちはそれを疎かにしたり、そばに居てくれる人に不満を抱いたりする。。。そんな馬鹿な「人間」をも、"無人島"にいらした山本文緒さんは、ユーモアとともに自らの最期まで、「生と死」についての考察に優しく導いてくださった気がします。ありがとうございました。どうせなら愉しく生きねば。

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    2025年08月17日
  • ばにらさま

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    人って表に見せている顏と裏の顔違うよねっていう作品。
    読んだ後、明らかに周りの景色の見え方が変わりました。

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    2025年08月15日
  • ココナッツ

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    山本文緒つぎつぎ読む。夏に軽く読書するにはぴったりでした。登場人物がみんな個性あれど健康的でよい。終わり方もほろ苦いような爽やかなような…ちょうど良いかなと感じた。

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    2025年08月14日
  • みんないってしまう

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    ネタバレ

    生きてる限りなにかを失って、またなにかを得てく。

    方丈記の言葉のような短編集。
    表題作の「みんないってしまう」は、途中の仕掛けにもくすっと笑えるけど、最後がとても好き。
    偶然にも花火と隣人に行き会い、こんな人生も悪くないなって思えて爽やか。

    他の話は最後が読者に委ねられるので、ついつい自分に引き寄せて考えてしまった。

    ストーカーの醜悪さとして第三者から突きつけられる恋心が辛い「片恋症候群」。
    気持ち悪いなーと思いながらもお気に入り。

    「ドーナッツ・リング」も好き。
    主人公は甘酸っぱい思い出とともに家族を大切にしてくれ。

    あとは大体出てくる男が不誠実なのについつい惹きつけられて読んでし

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    2025年08月09日
  • アカペラ(新潮文庫)

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    文庫の帯に記されている新海誠監督のコメントが気になって読んでみた

    タイトルの「アカペラ」を読むと、新海監督の「天気の子」に通じるものを感じた。
    また、なぜ作者の山本文緒さんはこの物語に「アカペラ」とつけたのか? 考えながら読んでみた。
    そこには15歳の女の子が、大好きなじいちゃんのピンチに対して必死に考え、行動していく姿。
    途中、絶望的な展開になってしまうけど、自ら必死に行動していく姿が「アカペラ」(つまり、伴奏の無い人生展開)に繋がったんだろうな、、 と感じた。
    主人公、タマコちゃんの充実した今後の成長を心から願うばかりだ。

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    2025年08月03日
  • アカペラ(新潮文庫)

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    ちょっと歪な家族の物語3篇

    「アカペラ」
    個人的に、それは倫理的にダメでしょうというところがあるので手放しで好き!とは言えないけど、そこにそれを求めた主人公の気持ちには納得させられてしまうさすが山本文緒さん
    「ソリチュード」
    何も決められないまま流されてもいつかは流れ流れて結果が出る
    まだその途中にいながら一つケリをつけたダメ男を応援したい
    「ネロリ」
    人のために優しく、人のために生きる、それ自体が自分のエゴなのかも
    ラスト元気が少し出る感じで良かった

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    2025年07月30日
  • かなえられない恋のために

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    読書家さんの本棚で見かけ読んだ。

    「同じ本を何度も読むのが好きなのだ。」
    私も同じで嬉しい。
    「人は何事かを成すために生きてるんじゃない。何も成さなくてもいいのだ。自分の一生なんて好きに使えばいいのだ。」
    素敵な言葉。でも彼女はたくさんの書籍を残すという凡人では成し得ない事をしてくれた。だから私は山本文緒を何度も読もうと改めて思う。
    新作がもう読めない事が本当に悲しい。

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    2025年07月24日
  • なぎさ

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    生きていくとはやりすごすということ。

    生きるというのは複雑で、自分の望むようにはいかないものだ。
    自分が一生懸命頑張ったつもりでも、あっけなく終わりが来てしまって無力感を感じたり、誰かに必要とされるがまま生きてきたら食い物にされることだってある。

    そんな生きる難しさの中で、誰かに頼りたくなったり、それがいつの間にかそのうち自分と他人の境界線を超えてしまって人を苦しめてしまったり。
    そんな関係性が怖くなり、もう手を伸ばすこと自体をなんとなくやり過ごしてしまったり。
    とはいえ、生きるを諦めることも、成層圏から人を見下して楽しむことも愚か。
    きっと自分が羨ましいと感じる人にも、自分が想像し得ない

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    2025年07月19日
  • ばにらさま

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    初山本文緒。これが遺作なんだ…
    亡くなってるって知らなかったけど、なんか読んでて辛かったな。珍しく。
    もっとこの人が読みたいと思わせる作家さん。

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    2025年07月11日
  • あなたには帰る家がある

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    家庭、仕事、恋……
    幸せになりたい。
    あの人の家、私の家庭より幸福?
    二組の家族の運命がぶつかり合う!

    家を建て直そうか。新しい書斎、広い台所。そうすれば家族はもっと幸福になるに違いない。学校教師の茄子田太郎は、住宅展示場で営業マン・秀明と出会う。一方、秀明の妻・真弓ががむしゃらに手に入れた家庭は、天国ではなかった。子供は好きだけど、もし自分が夫と同じくらい稼げたら? “たまには憂さ晴らしをする権利”だってほしい。そうだ、働こう。二組の家族の、歯車が動き出す!
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    以前TVドラマを見てました。とてもおもしろかったです。w
    山本文緒さんの小

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    2025年07月03日
  • シュガーレス・ラヴ

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    ねむらぬテレフォンとシュガーレスラヴが好き。どこか体に不調があるときは大体何か心に突っかかっているものがある。それをうまく絡めて表しているところがいい

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    2025年06月25日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    2003年から2006年にかけての日記形式のエッセイ。うつで沈んでいく様子や少しずつ回復していく様子がリアリティを持って描かれている。著者はほぼ私と同世代なので、当時の医療のレベルもなんとなく分かる。
    周りの家族やスタッフに恵まれて、彼らを巻き込みながら、回復出来たことは良かった。

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    2025年06月23日
  • ばにらさま

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    ⭐️3.5
    「ばにはさま」
    地味に破壊力がすごい。あぁ恋愛中毒 描いた人なんだなって改めて感じた。

    「菓子宛」
    種明かしがうまい

    「子供おばさん」
    良き。

    (総じて)
    山本文緒さんの文章って、ちゃんと山本文緒さんって分かるな...って思ってたところに、「バヨリン心中」から、カラッとテイストが変わってて、短編集として、助長さを感じなかったのがよかった。
    もうこの小説の作者はこの世にはいらっしゃらないんだなっていうことをほんのり片隅にもちながら、味わって読みました。
    最後の三宅香帆の解説文が良くて、三宅さんの本もまた手に取りたいなと思った。

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    2025年12月04日
  • ファースト・プライオリティー

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    30歳でこれを読めて良かった。登場人物みんなと友達になりたい。そして31歳になったらもう一度読みたい。

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    2025年06月05日
  • パイナップルの彼方

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    心の動きの描写が、分かる!の連続。だからこそ、「なんでそこもう少し上手く流せないかな」って思ってしまうのが辛い。わたしも客観視したらこういうことの連続なんだろうな…。深文の生活感が非常にリアルで一気読み。

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    2025年06月01日
  • ファースト・プライオリティー

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    31人の31歳のファースト・プライオリティ(最優先事項)が詰まった作品。

    まず、山本さん、よく31話も書けましたね、、。
    しかも駄作がないのは天才としか言いようがない。
    ショートショート集だからサクッと読める。

    自分にとっていちばん大切にしていることはなんだろう。
    作品の主人公たちにとっては当たり前のことなのかもしれないけど、他の人から見るとちょっと違う
    みたいな価値観がたくさんある。
    案外自分が大切にしていることって自分では気づいてないのかもしれない。

    31歳というのもいい。
    まわりの環境に20代のうちにたくさん影響を受けて、自分を見つめ直して、新たにスタートを切ったり、変化がある年な

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    2025年05月27日
  • シュガーレス・ラヴ

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    社会で感じる鈍痛を描きたい、そのものだなと。
    印象に残ったのは、「秤の上の小さな子ども」、「シュガーレス・ラブ」。
    ストレスに抗った結果、病気になってしまった主人公たちが切実にそれらと戦いながら自分を探していく。うまくまとまっていて、とてもおもしろかった。

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    2025年04月21日