山本文緒のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
佐藤家と茄子田家のふた家族が恋愛や仕事で翻弄される物語。
色々な人物の目線で書かれているのが面白い。
側から見れば普通の家庭でも色々な問題を抱えている。
佐藤真弓はちょっと面倒な部分はあるが、専業主婦ではなく働きに出たいという気持ちはすごく共感できた。
夫の秀明は特に自分の意思を強く主張せずに流されるように生きているにも関わらず、一丁前に周囲に不満を抱えて生活している。
圧倒的に夫婦での話し合いが足りないように感じた。
夫婦がお互い歩み寄れるように、意見をぶつけるのではなく話し合いが必要。
今の社会よっぽどお金に余裕がない限り、専業主婦になる必要はないんじゃないかと思う。
お互いが稼いで -
Posted by ブクログ
主人公の深文は結婚願望なし。信用金庫で働く。
ストーリーは日常生活かと思いながら読み始め、だんだん登場人物が個性が面白くなった。
今と昔を比べながら読んだ。
違いは?やっぱり連絡の取り方。今は、すぐ連絡とれるのが当たり前になってる。
中場から、さゆりさんのまさかの展開に最後、どうなるのか早く読みたかった。最後は、ハッピーエンド⁈いい感じに終わってたから良かった。
山本文緒さんの本を他にも読んでみたい。
あとがきに、毎日の暮らしからにげたいと思うことはありませんか?とある。
たまにはあるよね、退屈や満たされてないとき、
けど、やっぱり今がいいと思うから、気分転換しながらこれからも大切に過ごして行 -
-
Posted by ブクログ
平成や令和の女性は昭和の女性より、圧倒的に結婚しても働きたがるし、外に出たがる。経済的に安定していたとしてもだ。私もその一人だが、社会から離れたお姫様になると、心が不健康になりやすく、いずれあっという間にお姫様ではなくなることを知っているからだろう。知恵をつけた現代の女性は強い。今の時代の夫婦も、昔の時代の夫婦も、それぞれにメリットデメリットがありますね。
「部屋の中で育った猫はね、外に出なくても平気なんだって。家の中でご飯も愛情も全部足りるから、外に行く必要がないんだって。不妊手術をしちゃえば、発情期もなくなるから、もう本当に一生家の中にいて、それで幸せなんだって」タビをどこからか貰って -
Posted by ブクログ
じわじわハマり出している山本文緒作品。今作は様々な病気に悩む女性を描いた短編集。アトピー性皮膚炎は自分も悩まされているので共感ポイントも多いが、生理痛や睡眠障害、肥満など相変わらず心がザラつき印象に残る作品がたくさん。ここまでのイライラには悩まされないが、生理痛(PMS)での破壊衝動に駆られる気持ちは理解できる。自律神経失調症では、主人公が彼女にちゃんと向き合おうとしたラストが良かった。健康こそすべて。何らかの病気を抱えてしまったこと自体は悪いことではないが、人生を楽しもうと思うと土台がしっかりしていないといけないと改めて思い知らされる。
-
Posted by ブクログ
あなたは、友だちに『俺もお笑いやりたいんだ。な、漫才のコンビ組まないか?』と誘われたらどうするでしょうか?
1980年代にこの国を席巻したという空前の漫才ブーム。そんな時代から40年もの年月が経過した現代社会。ブームというものは過ぎ去ると見向きもされなくなるものですが、この国には今も漫才をはじめとする『お笑い』は当たり前に存在しています。テレビのバラエティ番組には、必ずと言って良いほどに『お笑い』芸人の皆さんが出演されてもいます。
一方でそんな芸人の皆さんもそれぞれの人生のどこかの段階で『お笑い』の道に生きると決められたのだと思います。”人を笑わせる仕事”というものを大切に思い、一生を捧げ