山本文緒のレビュー一覧

  • 恋愛中毒

    購入済み

    甘くて辛い

    素敵なストーリーだと思った。水無月の恋愛観に共感しながら、あるいは反発しながら、読み進めた。諦めの悪い彼女が、早く気持ちの整理をしてくれるといいなと願った。予想だにしない事実に軽くショックを受けた。素敵だっだのはつかの間だったんだと気づいた時にストーリーは終わりを告げた。

    #深い #切ない

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    2023年05月13日
  • なぎさ

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    川崎くんと冬乃の話。

    自分で状況を変えよう、と行動する気持ちが人を魅力的にしていくなあ、とわかりやすく感じた作品。

    そのために悩んだり、憤ったり、少し休んだり、人の優しさに気づく過程も大切だね。

    疲れてると周り見えなくなったり、
    周囲の存在に気づけなくなったり、
    自分の思考に辟易したりでぐったりだけど、
    前には進んでるんだよね。

    はっきり結末は描かれないんだけど、
    解説にもあったように流れ着いた流木をそっと優しく海に還してくれます。

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    2023年05月12日
  • ファースト・プライオリティー

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    31ある短編の中でも、
    嗜好品、旅、当事者が特に好きでした◎

    10ページほどの短編の前にも先にも彼女たちの人生があって、彼女たちの譲れないもの、ファーストプライオリティ(最優先)が描かれています。

    まだまだ彼女たちの日々を読んでいたかった、、、

    31もの超短編を読ませる視点と文才が、
    さすが山本文緒!な1冊でした✨
    おすすめです☺︎

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    2023年05月10日
  • 残されたつぶやき

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    またこの次、と思っている事って結構多い。
    でも、人生がいつ終わるかなんて本人だってわからない。
    毎日悔いなく生きようと思った。

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    2023年05月04日
  • ブラック・ティー

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    ネタバレ

     山本文緒「ブラック・ティー」、1997.12発行。テーマと展開が新鮮で味わい深い10話。ベスト3は「ブラック・ティー」「百年の恋」「ニワトリ」。面白いのは「寿」「ママ・ドント・クライ」「夏風邪」。いただけないのは「少女趣味」「誘拐犯」「留守番電話」。「水商売」は面白くなかったです。

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    2023年05月03日
  • 残されたつぶやき

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    2023/04/24予約 46
    読んでいてもう二度と彼女の書いたものは出ないことをリアルに感じた。
    普通の人のようでもあり、たぶん感受性が強すぎ、うっかりさんで、ぐうたらさんで。親近感のわく山本文緒さん、安らかに…

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    2024年02月16日
  • そして私は一人になった

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    彼女の作品と人柄に惹かれて読んでみようと思った日記エッセイ。
    もちろん楽しく読めましたが、挟まれていた栞に書かれていた「何を読んでも、あなたが出てくる。」と書かれていたのをまさしくそれっ!だと。
    自分の今までの人生なんて作者とは全く違うのに何故か読んでいると共感出来てしまう。
    気がついていないだけで、自分も経験した事がある出来事、日常だったりするのかな。
    相変わらずの毒舌と深い優しさを持つ作者に惹かれます。

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    2023年04月09日
  • そして私は一人になった

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    「無人島のふたり」を読んでからの本書。30代前半の著者の離婚後の日記。ワープロで執筆し、FAXで原稿を送り、友達とはLINEじゃなくて電話で話す時代。日記、エッセイものは作家の素の顔が見えてしまってほとんど読まないが、山本文緒の日記は赤裸々で面白い。次は「再婚生活」を読まねば

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    2023年03月25日
  • 日々是作文(ひびこれさくぶん)

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    31才から41才になるまでの10年間のエッセイ。離婚したばかりで仕事もお金もほとんどなかった頃から再婚、直木賞受賞まで。丁度「恋愛中毒」「プラナリア」を執筆した時期でもある。

    前半は30代独身女性向け雑誌Domaniのエッセイが中心。
    後半は、色々な媒体で綴られた日常の一コマ、20代の私、日々思うことがまとめられている。

    彼女の作品を貪り読んでいた20代後半の私。田舎から関東の大学に出て、紆余曲折あって東京に戻り一人暮らししていた頃。

    朝起きて仕事に行き、小さなアパートに疲れ果ててもどる。そんな生活の中で、彼女の小説は、抱えていた苦しさを代弁してくれる理解者で、目に映るごく普通の風景や日

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    2023年03月22日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    衰退していくこの国で生きる主人公達の不安感が物語全体を包んでいた。ベトナムの風景やニャンさんの活気とのコントラストが一層こちら側を暗く感じさせる。
    家族、キャリア、恋人、お金、、問題は山積みであるが惰性で生きて問題に向き合うことから逃げている主人公。自立できていない自分を棚に上げて、自分の"幸せ"のために相手に対しては様々なことを求める。
    主人公の精神的な幼さを感じる一方で、同じアラサーの女である私の気持ちが書いてあるのではと思う部分も多くあった。

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    2025年11月30日
  • 群青の夜の羽毛布

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    ネタバレ


    メランコリックな感情に浸っている時に出会った本です。
    私は鉄男と同じ大学生で、恋愛のこと、性のこと、家族との関係などに悩んでいました。
    描かれている感情が生々しくて、リアルで、普段見ないようにしている自分の醜いところに少し向き合えた気がします。
    心の成長が追いつかないほど、体ばかり大人の女性になっていく焦りから、自暴自棄になってしまうこともあったのですが、さとると一緒になって感じられた気がします。
    心が少し救われました。

    読書の経験が浅いこともあり、結末がよくわかりませんでした。
    ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかもよくわかりません。
    たまに出てくるカウンセラーと話したという人は、さ

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    2023年02月22日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    丁寧な文章でやんわりとした言葉で書いてる日記だけど、グッと心を入れて読むと深く刺さる言葉ばかり

    再婚生活だけど鬱病のエッセイ

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    2023年02月21日
  • ひとり上手な結婚

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    人気恋愛小説家である山本さんと、漫画家である伊藤さん (ちなみに吉田戦車さんの奥様です)が、コミックを交えながら結婚のツボについて語ります。

    これが中々ユーモアを交えてはいるものの確信に触れた内容で、読者の質問に対して鋭い的確なアンサーになっています。

    けらえいこさんとのゲストトークも収録してあり、 読み応えのある味の濃いエッセイになっていました。

    面白かったです。

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    2023年02月17日
  • 紙婚式

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    夫婦にまつわる8作の短編集
    外から見たら表面上は円満な夫婦でも、闇の部分が隠れているという物語が多め

    15年くらい前に読んだのを再読
    当時とは私の状況が一周して大きく変わったわけで、物語の理解度や解像度が高まっていた


    ・土下座
    結婚してから夜の生活を断るようになってきた妻
    それに対して自分も求めなくなった夫
    そんな夫に、妻は自分から誘うような素振りを見せてくる
    普段はニコニコとしているように見えて、実は料理はとんでもないものを出してくる

    成人式のときに居酒屋で振り袖にキムチを落としてしまったときでも怒らなかった妻
    その時にしたのが土下座の一回目
    二回目はプロポーズのとき
    そして、三回目

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    2023年02月14日
  • あなたには帰る家がある

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     数年前のドラマも観ていたが、内容はかなり違っていた。ドラマではもっと秀明は頼りないけど憎めない感じで、茄子田夫妻は本当にハマり役だった。
     好きなのに相手を思いやれず些細なことでイライラしてしまうのは、ほとんどの夫婦に共通の悩みなのだろうか。茄子田家の気味悪さはぶっ飛んでいるが、1番一途にパートナーを愛しているのが茄子田太郎であるのはなんとも皮肉。少し意外なラストだったが案外佐藤家にはしっくりくる家族の形なのかもしれない。向き不向きによって、どんな道も選択しやすい世の中であってほしい。

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    2023年02月09日
  • パイナップルの彼方

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    どの登場人物もすごーく好きにはなれないが、それぞれに共感する部分があり、こういう人いるいる!と思った。
    逃げ出したいけど、逃げ出せない…時代こそ少し違えどリアリティが凄いと感じた。

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    2023年02月02日
  • シュガーレス・ラヴ

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    疾患を抱える人や、その周りの人の描写が恐ろしいほどリアル。

    どの話も、人物像がよくわかる。
    特に秀逸だとおもったのが「ねむらぬテレフォン」

    誰も悪くない。
    自分の周りはみんな優しい。
    でも、彼からの電話を待ってしまう自分が苦しくて睡眠障害になってしまう。

    無駄に周りは自分のことを想っていることがわかるから、不満もぶつけられない。
    そんな実家暮らしの独身女性の心理が見事に描かれている。

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    2023年01月25日
  • アカペラ(新潮文庫)

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    「アカペラ」文庫版の初版が2011年8月で、
    私の購入した本は、5刷で2020年9月。
    初版は分からないが、5刷には解説は無く、
    作者の「文庫版あとがき」があった。
    そこに収録されている3編の中編のうち、1編目の「アカペラ」を書いた後、病気のため約6年小説を書く仕事を休んだ、とある。
    「アカペラ」は2001年直木賞受賞後の第一作、
    二作目「ソリュード」は2007年復帰作、
    三作目「ネロリ」は2008年作、
    このあとがきは、2011年夏、とある。

    辻村深月さんの「傲慢と善良」文庫版の解説が
    朝井リョウさんで、そこには、小説の執筆者が誰に解説を頼むのか、著者本人が決めるのだそうで、その
    顛末が、

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    2023年01月25日
  • ブラック・ティー

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    4.2

    たまに無性に読みたくなる山本文緒さん作品。
    軽犯罪がテーマの短編集。

    出てくる行動はびっくりするものもあるけど、
    そこに至る過程や、人物の心情は、
    いかにもありそうなものばかりで身近に感じる。

    なんなら私が行ってしまったこともある。
    忘れてたような小さな出来事も思い出されるんだけど、やっぱり消せないんだなと在ることを実感した。

    無くなることはない。
    でも、生きてる。
    生きてる限りは日常は続く。

    心の奥に眠らせて見ないようにしてもいいけど
    思い出させられた時はあまりに辛い
    向き合うことができない気がする

    あぁ、在るな。って思いながら生きるのも良いのかも。

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    2023年01月23日
  • ブラック・ティー

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    ネタバレ

    軽犯罪短編集。サクッと読める短さで良かった。
    法を犯したって捕まらなければ、見つからなければ前科はつかないし世の中にはいっぱいいる。
    あっという間に読めて楽しかった。短いからかどれもさっぱり淡々としている。
    運悪く罪が重くなることもあるし話によっては主人公がすごく可哀想に思った。

    特に誘拐の話は辛い内容だったな。DVも気味が悪かった。

    好きなのはタイトルのブラックティーとニワトリかな。日常に馴染んでる感じがリアルだった。借りパクする人多いし。信頼簡単に失くすからやらないように気をつけよう

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    2023年01月20日