山本文緒のレビュー一覧
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短編集。山本文緒さんの最後の作品。
揺れ動く人の心理描写が非常にうまい。何気ない日常ではあるが、つい作品に引き込まれてしまう。
ばにらさま、白い恋人をもつ丸の内の冶金研究機関に勤めている少し太めのサラリーマンの竹内くんの心情と、彼女のばにらさまの心情については彼女の記すブログで明らかになる。そこが面白い。現代の若い女の子の心情がある意味ホラーのように見える面白さがある。
子供おばさん、しばらく会っていない友人の葬式にでた47歳のもう若くない独身女性が主人公。彼女は友人から遺言で犬を託される。これも生きづらさを感じてる女性をよく表現している。 -
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山本文緒さんの作品が好きで小説は今まで何冊か読んだが、エッセイは初めて読んだ。
10年間のエッセイということでとても長くて、読むのには時間がかかったが、お気に入りの章は何度か読み返したくなる。
このエッセイを読んでいると、他の小説の設定や内容にも、著者の経験や思考が色濃く反映されているのだなと、関連性が見えて面白かった。
何気ない日常や恋愛についてなど、大事件が起こるわけではないのだが、山本文緒さんの独特な視点での分析や考えが淡々と語られていて、思わず共感してしまうような喩えや表現がたくさんあった。
(著者は)人の心の動きが好きだ というような記載があった。まさにそういった人の心の動き -
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吉川英治新人文学賞受賞作品。
お弁当屋さんでバイトをしている水無月は、有名でない甘ったるい恋愛小説の翻訳をしているが、まだ翻訳だけでは食べていくことはできない。
大学時代からの付き合いから結婚はしたが、夫の浮気で離婚したが、その苦しさから、もう他人を愛しすぎないて誓っていた。
水無月は、お弁当屋さんのお客さんで来ていた有名なタレントで、エッセイなど数多くの著作のある創路が彼女の人生に大きく踏み込んでくる。水無月は、どんどんと惹かれていき、だんだんと中毒のように、恋愛というものに囚われていく。
女性の心理描写が巧みで、一気に読み込んでしまいました。名作ですね。 -
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ネタバレSNSで見た一文だけで購入した本。非常に難しい本だった。なぜかと考えるとこれまで自分が見てきた本には作者の伝えたい本が明確にわかる構成、文章で出来ていて比較的見やすい印象の本が多い。この恋愛中毒は、タイトルや水無月さんの行動、言動、思考から推測したり考察したりして進めていくことに重きを置いていて読後の余韻というのが半端なく読んでからも楽しめる作品だった。構成にも驚かされ、初めに出てきた井口という男性が主役かと思ったが働いてる会社の従業員のおばさんの回想がメインだった。水無月さんは離婚をして生きていく意味も原動力もなく静かに過ごすことが現状の幸せでもあった所に創路という小説家に出会い壮絶な経験と
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すごく共感しながら
のめり込んで読めました。
社会とか職場とか、友人とか
自分以外でおきている出来事と
自分が主体でおきている出来事が
かちっとうまくはまって連動しながら動いていくと
まるで無敵の気持ちで全てがうまくいく感覚と
まあ何もかも逆行しているように感じて
何をやってもうまくいかない
そういうことが人生では往往にして起こっていて
もしかしたら気の持ちようなのかもしれないけど
自分の人生だから
なりゆきのままに、とまでは気楽に思えない
だからがんじがらめになっていく
主人公の気持ちが、
若い頃に抱いた気持ちととても似ていて
すごく共感できたなあ