山本文緒のレビュー一覧
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うつではないけど、その入り口に立っている自分には共感できるところが多かった一冊。
「結婚生活が窮屈なわけじゃないけれど、やっぱり一人はのびのびする」という一節には特に共感。夫のこと好きだし、一緒にいると楽しかったり心強かったり、なくてはならない存在なんだけど、たまに一人になりたくなる。我が家の場合はきっと夫もそうなんだと思う。
そして「頑張って休む」ことが大事ということ。今まさにそうしなければならない状況なので…頑張ります!休みまくります!
山本文緒は作中で述べているように記録魔らしい。私もです。彼女は「過去に見出しをつける」と表現しているけれど、そう、ブックマークをつけるというか付箋を -
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ネタバレてっきり、恋愛はもう辞めようときっぱり諦めきれた水無月さんの回想を振り返りながら未来を前向きに生きていく話かと思いきや。
中毒症状って抜けられないもんだよね。と頷いてしまう終わり方に、裏切られたというか結局先生も同じ人なんだろうね、と思った締めくくり方でした。
先生の周りの女性たちが、先生を利用して自分を見失わないように別の手網も握っておく、不安を分散させて依存しすぎないように、毒を用法用量守っているのに、水無月さんは脳内では大丈夫と思いながらもじわじわと狂気へ蠢いている様子が面白かった。人は見かけによらないし、というか元より水無月さんは狂気であった。
なんでそんなこと、を思ったら実は過去 -
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表題作「ばにらさま」ほか短編6編
短編なのに読み応えがあった
「子どもおばさん」
47歳で亡くなった中学時代の友人が私に遺したもの⋯の話がよかった
作家自身もそう感じてたのかな、と思って自分の心にもズシッっときた
ーー答えのでないことを抱えて歩き回り、幼稚さや身勝手さは子どものままで、根本的に自分の中身は何も変わってなくて、だけど日常はいつも通り休まずとめどなく続く、、。
何も成し遂げた実感もなく、中途半端なままーー
大人になり切れなくて、可愛いなんてものはないと自嘲し、繰り返す日常を倦まずに送り続ける
多分私だってそんな風に生きていくんだろうな、と思った
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悩みに悩んで買ったけど買ってよかった本。
短編集でサラッと読める割に、印象深く残ったフレーズがいくつかあって、また読み返したいなとも思った。こんなに前に出版された本だったとは……!
心に残ったところ、書いておく。↓↓↓
仕事をするということは、遊びとは違うのだ。
厳しくて当たり前なのかもしれない。自信をなくし、また違う形の自信を取り戻す。そうして進んでいくものなのかもしれない。
人は幸福なときはそれには気づかず、いつもなにかの不満を口にしてしまう。
もし、あなたがあなたの仕事が嫌いだとしたら、それがどんなつまらない仕事でも、それをつまらないと思っているのはあなた自身です。つまらない仕事を -
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初めての山本文緒さん、6つの短編が収録されていました。
ばにらさま
わたしは大丈夫
菓子苑
バヨリン心中
20×20
子供おばさん
「ばにらさま」と「わたしは大丈夫」がお気に入りでした
仕掛けがある作品もあり、気がついたときにはとても驚き!知らないうちに先入観をもって読んでいることに気づかされました
文章は静かでさらっとした読み心地でしたが、内容は鋭いものでした
「ばにらさま」の僕と恋人の気持ち、「20×20」のラストの主人公の気持ちなど人の複雑な心情が書かれており、読後じっと考えてしまう…。説明しようとしても難しい、一言では言い表せない気持ちが書かれていました。
解説は三宅香帆さ -
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ネタバレ貫一とのデートの場面を読み進めていくと泣きたくなった。のに、終盤であれ?と思ってエピローグで答え合わせ。
貫一の田舎のヤンキーなのに金色夜叉や宇宙の話(自転と公転)のギャップ。学歴のコンプレックスが奥底にはあり、それが薀蓄好きにさせたのかもしれないなと思った。
印象に残ったのは、2場面。
牛久大仏で性格の悪さを吐露する都。悪さの自覚があって負い目を感じている、でもそんな性格も変えられない可哀想さと狡さ。
あとは、女たちのディスカッションのところ。女はベース共感する生き物だけど言いたいことも言わないと気が済まない生き物。(主語デカ)
概ね都に共感して読んでいたけど、熱海の話し合いの場面では貫 -
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「どうか、これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように」
主人公の水無月は、過去の痛みを糧に、二度と自分を見失わないよう、感情を完璧に律して生きようとする。元夫との生活すら自身の執着で破壊した過去を持つ、愛の毒を知る女性である。
それなのに、彼女はまた同じ過ちを繰り返す。小説家の創路という、軽薄でエネルギッシュな男に、自ら命綱を繋いでしまう。
それは、単に相手を愛しているからではない。
愛された記憶がない彼女にとって、誰かを狂おしく愛し、尽くしている自分自身を愛するための、歪な儀式のように思える。
元夫に対しても、そして創路に対しても、彼女が求