山本文緒のレビュー一覧

  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    なかなかに分厚かったけど、読み応え凄かった!災害ボランティアのところとかすごくリアルで若干傲慢と善良の感じを感じたけど、全然違う話しだった。最後のエピローグが、ニャーと結婚した都の話かと思ったらまさかの都の子供が主人公になっててめっちゃ腑に落ちた...。最初の結婚式の話ももっかい読み返してしまったし、喜怒哀楽全部詰まってていい本でした。

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    2026年09月05日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    別れは突然やってくるのだな。日々の何気ない営みがどれだけ大切か。残る側になっても残す側になっても悔いのないようにしたいと強く思わされる。

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    2026年09月03日
  • ばにらさま

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    一見すると「日常の文句や愚痴、冴えない人間関係」を描いた物語のように読ませておいて、ラストで前提そのものをガラリとひっくり返してくる構成が見事。まるで質の良い心理ミステリーを読んでいるかのような感覚に陥ります。

    「ばにらさま」
    お互いに致命的に噛み合っていない男と女のぬかるみ。決定的な衝突もしないまま不発のジャブを打ち合い、ぬるっと関係が擦り切れていくリアルさが秀逸。

    「わたしは大丈夫」
    「何が大丈夫なんだよ!」とツッコミを入れたくなる主人公の惨めな自己暗示と異常な金銭への執着。
    ラストでタイトルの本当の意味が明かされた時のゾワッとする引っくり返しが見事です。

    「菓子苑」
    舞子と胡桃。舞ちゃんと呼ばれる主人公の「主体性のなさ」に最初はイライラさせられますが、最後に明かされるふたりの「本当の関係性」にまんまと騙されました。断ち切れない濃密な繋がりの正体が分かった瞬間の…。

    「子供おばさん」
    友人のお葬式や「もしわたしが死んだら」という言葉。58歳で亡くなられた山本文緒さんが、ご自身の行く末や死という現実を冷徹かつ静かに見つめていたのではないかと思わせる、切なくも深い余韻が残ります。

    胃もたれするほどの生々しい毒気と「まんまと作家の手の上で転がされる快感」を存分に味わえる作品でした。

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    2026年09月02日
  • 恋愛中毒

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    ネタバレ

    愛するってなんだろう、恋愛ってなんだろう、と改めて考えさせられる作品だった。
    結局、水無月は親との関係や離婚の経験から、相手に嫌われないこと=自分の価値であると思っていて、その自分の価値を損ねないために、相手に尽くしているように感じた。

    愛は見返りなく与えるということにスポットが当たりがちで、もちろんそれも間違いではないと思うけれど、相手の善意や好意をそのまま受け取ることもまた愛だと思う。(ここは最近自分がバウンダリーの勉強をしている中で感じていること)
    水無月は、嫌われないために献身的に相手に尽くすことこそが愛だと思っていて「受け取ることも愛」という視点が抜けていると思う。(創路からの「1年仕事を休んでいる間も給料を出すから翻訳の勉強をしろ」という申し出も、創路の善意であるとは受け取らずに跳ね除けていた)

    相手への善意は得てして自分が嫌われないためのエゴになってしまうこともあり、無償の愛を他人に与えるのは難しい。(私も嫌われるのが怖くて勝手に相手のためと自分で言い訳をして尽くしてしまった経験が多くある)だからこそ、受け取ることも愛だということを忘れずにいたい。水無月のように、自分が嫌われないための行動を相手のためにしているものと脳内変換したり、与えればいつか相手も自分を愛してくれる、と信じて周りが見えなくなることが、まさに恋愛中毒を指しているのではないだろうか。
    と言いつつ、自分も恋愛の渦中にいるときにはその中毒症状に気づけないのだけれど……苦笑

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    2026年09月02日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    惜しまれながら早逝した山本さんの長編。恋も仕事も上手くいかない主人公が、多様な価値観を浴びながら懸命に生きる姿は、痛々しくも愛おしい。好きな気持ちを伝える。その尊さが静かに沁みる恋愛小説。

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    2026年08月31日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    読後はとにかく、ズーンとなる。
    だけど、簡潔に語られる日々の日記はその人の生きた姿を表していて、暗くなる場面もあるが、前向きに読読者とコミュニケーションしたい(作品を遺したい)という意志が感じられて、作者の想いがよく伝わる作品でした。この作品で山本文緒さんを知ったので他の作品も読んでみたいと感じました。

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    2026年08月23日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    主人公都の恋愛とか人間関係、職場、家族の不安や嫌なところ、好きだと思う瞬間そのどれもに共感出来る一方で、傍から見た時の主人公は我儘で自分軸で生きてる、八方美人で、でも誰からも嫌われたくない。その部分が見えた時あ~人間ってこうだよな、結局皆そうやって矛盾しながら生きてるんだよなって思った。今この感想を書きながらやっとタイトルの意味を理解することができた。

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    2026年08月22日
  • プラナリア

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    私の無職時代も山本文緒に書いてもらったら、美しくなるんじゃないか。

    どうしようもない生活が、描写の美しさによって、浄化される気がする。

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    2026年08月20日
  • プラナリア

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    プラナリア、ネイキッドは面白かった。
    囚われ人のジレンマは、主人公に感情移入できず。
    尻すぼみな1冊。

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    2026年08月18日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    読んでいる途中も、読み終わった後も、タイトルの意味を考えていた。

    地球が自転しているということは、多くの人が小さい時に学校で教わることかもしれない。1日の中で昼と夜があることも自転の影響だ。昼夜のように比較的長い時間のスパンであれば何となく自転していることにも納得がいくが、短いスパン(1秒など)では、地球が自転していることに気づきにくい。

    公転だってそう。季節の移り変わりで何となく認識する程度であり、「今この瞬間も地球は太陽の周りを回っている」という実感はなかなか湧いてこない。

    本書を読んで、私たちの日々の営みも全く同じだと感じた。仕事をしていればあっという間に1日が終わる。気がつけば金曜日。1週間が終わる。そうして1ヶ月、半年と経ち、1年が終わる。でも本当は一瞬一瞬、大小を問わず、何かに直面したり選択をしており、自分という天体は止まることなく自転をしているのだ。そしてまた、他人という天体の周りを公転してもいる(しかも公転の対象は1つではない)

    昼夜や季節が地球の自転と公転によって変わるように、私たちもまた日々の中で多様に変化する。各天体にもそれぞれ特徴があったり固有の事情を抱えていたりする。だから天体同士が関わる以上、自分の思い通りにはいかないことの方が多いのかもしれない。

    しかしそれは逆も然りだ。巡り合わせ、タイミングといった表現に頼ってしまうけれど、そういったものは必ずあると信じている。

    これからも人生という宇宙の中で、堂々と揺蕩いながら、自転も公転もしていきたいと思う。

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    2026年08月17日
  • ばにらさま

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    先日読んだ「なぎさ」がよかったので購入。
    2008〜2016年ごろに書かれた6作品の短編集。

    結構重めの日常の話が淡々と綴られていて、すごくよかった。えっ、と思わず声が出る話、自分も含め誰しもこうなる可能性を秘めてるのかもなと感じる教訓的な話など、どれも考えさせられた。

    私の独断と偏見だと、生活を描く作品は文体に作者の我や自己顕示欲が垣間見えるときがあるけど、山本文緒さんの本はそれがないから素直に心に入ってくる。

    手元に置いておき、いつかまた再読したい。

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    2026年08月16日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    内容はまさに表題の通り。
    少しひょうひょうとした文体ながら、だからといって無理に明るくしようなどなく自然体で自分の体の具合や日々の気持ちを綴っている。死を目の前にして達観するかに対する自らの解は、この立場になった筆者にしか述べることができない。残りページの厚さが何を示しているか感じながら、引き込まれるような筆者の文章はページをめくる手を止めてくれない。
    結末も表題の通り。自らがこの立場になったときにここまで人を惹き込ませる言葉を残せるだろうか。

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    2026年08月15日
  • シュガーレス・ラヴ

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    骨粗鬆症、便秘、睡眠障害、肥満、アトピー性皮膚炎、月経前症候群、アルコール依存症など色々な症状に苦しむ女性たちの短編10話。

     辛くても出勤して、時々恋愛もして、、、
    みんなが幸せになれると良いな。

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    2026年08月15日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    2026/8/11
    中盤、エピローグが効いてソワソワしてしまった(笑)けど、プロローグとても良かった。
    特に、都のセリフ。
    「別に、そんなに幸せになろうとしなくていいのよ」
    本当にその通りだなと思う。
    ネットで何でもわかってしまう現代、つい正解や近道を知ろうとしちゃうけど、紆余曲折、酸いも甘いもいろいろあるのが人生。
    いい作品だったなぁ。

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    2026年08月14日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    うつ病を患った山本文緒さんの闘病日記。
    2003年8月27日から、2006年12月11日まで記されている。
    後書きで精神科医の先生が、果たしてうつ病だったのだろうかとの記載がある。なんだかんだで、たくさんの投薬の副作用と、仕事のプレッシャー、暴飲暴食なんかが悪さをしたのでしょう。
    ただ言えるのは、不調を感じたら、精神科医、カウンセラーに臆せずに相談する事が大切ですね。
    あと、何もかも放り投げて休養することの大切さ。これが一番なんじゃないかと。仕事をやめられないのが、一番悪かったんだろうな。

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    2026年08月13日
  • 恋愛中毒

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    恋人への愛が執着へ変わり、どんどん自分を見失っていく。苦しくて辛い、恋愛について考えさせられる物語でした。

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    2026年08月12日
  • 恋愛中毒

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    狂気的な物語なのに、理解できてしまう部分があるのが怖い。歳を重ねてうまくバランスが取れる様になったのはいつからなんだろう。彼女はどうしたら幸せに生きられるんだろう。

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    2026年08月12日
  • ファースト・プライオリティー

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    やっぱり山本文緒先生の本は面白い。
    共感できない主人公もいたけど、サクッと読めて全部面白かった。
    また時間をあけて読みたいな。

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    2026年08月11日
  • 恋愛中毒

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    私には無い感覚を持っている人たち、
    私には無い倫理観と貞操観念を持っている人たちの話だった。新しい世界を見ている感覚!

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    2026年08月10日
  • プラナリア

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    それぞれ異なった捉え方や側面からの『無職』にまつわるお話で、無職に関する思想を押し付けすぎない内容で読みやすかった。なんか話の中でふわっと醸し出される感じが、世の中の無職に対する捉え方なのかな、結局。

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    2026年08月10日