山本文緒のレビュー一覧

  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    自分の過去・今の悩みをそのまま書かれているかのような感覚。親の境遇も、恋人への違和感も全く同じだった。最終的に、恋人と一緒にいたいと思えたのは何故なのかだけ、あまりよく分からなかった。
    相手への不安は、自分への不安とおなじ。相手が持っていないものを、自分で補ってこそ、連帯できるはずなのに、相手にばかり求めてしまうのは傲慢か。そこに妥協があっていいのか悩ましい。

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    2026年04月27日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    いやぁーおもしろかったー!
    あれ、これ実写化されてたっけ?見たことあったっけ?って思うほど、美しい映像が浮かぶ物語。

    アラサーの迷いもとてもリアルだし、結末もハッピーだし、なんだか爽快。

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    2026年04月24日
  • きっと君は泣く

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    主人公の椿は、自分が美人であることを鼻にかけ、次々と色々な男性と関係をもつ。同性に対しても辛辣な言葉を投げつける強気な女性。ドキッとさせられた椿の父親の正体と、父親と祖母の関係。どんどん先へ読みたくなる内容。

    この小説を最後まで読むと、椿はそんなに悪い女性ではないなあって思える。山本文緒さんは、女性の心根の汚い部分もオブラートに包まず書ききって、最後には女性の良いところもそっと忘れずに書いてくれる。優しい。

    いいなぁ、山本文緒さん。早く亡くなってしまって、本当に残念。

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    2026年04月20日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    自転しながら公転、そうか地球かと思ったのがこの本の第一印象。
    人間に落とし込むと、自分の事で悩みながら動き続けるが外部環境も変わり続けていく、という感じ。
    わかりやすくていい表現だなと思った。

    主人公は32歳独身。親の看病のために仕事を辞めて実家に帰り、派遣社員として働きながら将来についての悩みは尽きないという様子
    仕事に生きるのか、結婚するのか、結婚するとしたら相手は?等等
    自転公転して悩みながらも前に進んでいく様子が好ましい。

    物語の構成も良くて同じ時間軸での主人公視点や親視点などそれぞれの気持ちが描かれているのがよかった。

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    2026年04月20日
  • みんないってしまう

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    最近、いつか来る別れを考えて夜な夜な涙することが増えてしまった。
    両親、夫、友人、推し。
    今は進んでいるようで、進むということは終わりに向かっていく。

    みんな、いってしまう。

    本作のタイトルは、なぜ平仮名の「いってしまう」なのだろうか。解説を読んで、その対象が「人」だけではないと気付かされた。
    行く、往く、逝く。
    失われた感情や、かつての生活。物語には、物悲しさと懐かしさ、そして孤独が静かに漂っている。

    たった1話20ページにも満たない短編集なのに
    そこに映し出された心情には、
    人が簡単には言語化できない絡まった心情を、一本ずつ解いて丁寧に解いて整理されている。

    こんなに丁寧に、人間の

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    2026年04月15日
  • 恋愛中毒

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    最初は哀れな女性と思っていた水無月だが、徐々にストーカー気質なところが判明していくのが面白かった。水無月さんは依存体質の最終形態であると思う。他人を愛しすぎ、他人軸で聞き生きてきた結果だと感じた。自分軸で生きることを大切にしていきたいと強く感じた。本にのめり込み、心拍の上昇を感じながら読んだ作品です。

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    2026年04月12日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    わたし29歳女性、自分のこと言われてるのかと思う描写が沢山あった。半分ぐらいまでしんどいシーンが多かったから、自分の気持ちまで落ち込みそうになった。
    都が前の会社を辞めた理由、ずっと気になってたんだけど、途中で明かされて、自分も都に理由を内緒にされてた気分だった。

    解説で都さすがに傲慢では?みたいなことが書いてあって、そうか、主観で読みすぎて、都はぜんぶ悪くないって思ってる自分がいた。
    あと、最初の章があったから、ずっとニャンくんと結婚するのかとそわそわしながら読んだ。娘か、気付かなかった。

    母ちゃんが家計の将来を見返す場面、けっこう唐突に自分ごととして向き合い始めたから少し違和感を感じた

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    2026年04月10日
  • 絶対泣かない

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    幼い頃、バカにしていた相手が上司に。自分を羨んでいたことを告白されるが、実は自分も同じ思いを持っていた。登場人物達はしんどい中でもほんの少し前を向く。等身大のエピソードが多く、誰もが自分の気持ちが映し出されたストーリーに出会えそう。

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    2026年04月06日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    人生の憂鬱期に読む鬱小説より面白いエンターテインメントは無い。
    一人ではなく、仲間になった気分になった。
    ありがとう、山本先生

    また、山本先生の本に編み物をする女性がたまに出てくる理由も知った。やってたのね。

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    2026年04月04日
  • 恋愛中毒

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    起承転結がとても面白かった。

    恋愛を通して人間の底なしの欲望や歪み希望など無我夢中で読みました。

    恋は盲目。

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    2026年03月27日
  • 恋愛中毒

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    『恋愛中毒』 山本文緒

    久しぶりに本の世界観に飲み込まれた。ひたすら、すごいと思った。タイトルからして恋愛の話なのだと思って、ひたすらページを捲る。面白いのがミステリー小説のように、目を見張る展開が待っていることだ。
    また、面白いのが、人称がいつの間にか変わる、というところだ。「あれ?いつこの人からこの人に変わったの?」という不思議な読後感に襲われる。そして、ゾッとするのがこの中毒は実害を人に与えてしまい、当本人はその中毒から抜け出せていないことだ。

    水無月の気持ちはよくわかる。
    私もよく好きだった男に何回も電話をかけたり、迷惑なことをしてきた訳だから。
    そんな私も恋愛中毒者なのかもしれな

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    2026年03月25日
  • 群青の夜の羽毛布

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    毒親小説なんでしょうけど、1996年当時はおそらく「毒親」という言葉はまだ出てないはずなので、その先駆け的1冊では。実際そうらしい。

    書体が2パターンあって、片方は誰かがカウンセリングを受けている時の独白。もう片方が本文です。この告白は誰によるものなのかなぁと考えながら読み進める形なので、ミステリー要素もありました。私は全然気づかなかった。

    ちなみに、主人公の名は「さとる」。妹が「みつる」。さとるはみつるの姉。姉妹です。さとるの恋人は鉄夫。

    性への偏見から来る叙述ミステリーかと思い読み始めた自分は大間違いで、その性と名前のポイントは話の本筋には関係がないしネタバレでもないので、すんなり読

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    2026年03月23日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    最後気づいたら泣いてた。あー、そういうことだったのね、良かったって。読みながら自分に当てはまる部分もあり、自分自身の恋愛を考えるきっかけになった。「別にそんなに幸せになろうとしなくていい」って、すごく救われる。不幸が許せなくなって、相手のせいにして引きずって、そんなの嫌だもの。この人といたいなと思ったら、良いも悪いも一緒に持ったり、たまに押し付けたり放り投げたりしながら、一緒に生きていきたいなと思う。今読んで本当に良かった。

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    2026年03月22日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ずっとムカついた。

    ずっと被害者面。私は悪くない誰かが悪いの一点張り。自分のエゴがあったのは、貫一に結婚を迫ったところだけ。

    加害者になる度胸がないのに、幸せになろうだなんて。傲慢な人間だな。

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    2026年03月20日
  • プラナリア

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    ネタバレ

    目次
    ・プラナリア
    ・ネイキッド
    ・どこかではないここ
    ・囚われ人のジレンマ
    ・あいあるあした

    世の中にはこんなにイタイ人があふれているのか、と思ってしまうほど、どこにでもいそうなありふれたイタイ人の話。
    自分しか見えない、自分をも見えない。
    行きどまりではないはずなのに、どこへもいけない。

    乳がんの手術後仕事を辞め、何をする気も起きずに日を送る25歳の春香が主人公の『プラナリア』。
    焦燥感と自己憐憫に囚われ、何をする気も起きない春香。
    気持ちはわからないでもないけれど。
    乳がんだけではなく、病気って予後も大切なのだ。

    病気は異常事態、手術も体を切り刻むのだからもちろん異常事態。
    それを

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    2026年03月15日
  • 絶対泣かない

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    仕事で辛いことがあると、「自分だけが辛くて周りの人はみんな幸せに生活している」、そんなふうに思ってしまうことがある。どんな経験をしても、やっぱり自分のことばかり考えてしまうのだけれど、この小説を読んで数パーセント、ほんの僅かでも気持ちが異なる方向に向かって進み出した気がする。

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    2026年03月14日
  • ばにらさま

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    初読みの作家さん
    小説としては遺作となる6つの短編集

    どの話ももの凄いリアリティを感じた
    三宅香帆さんの解説を読んで、成程〜と納得
    あと、凄く文学的だとも感じた

    【菓子苑】
    いや〜、巧いなぁと感嘆した

    【バリヨン心中】
    3.11の話があり、偶然にも
    読み始めたのが同じ日
    数ある積読からそれを選んで読んだのに
    なにか運命めいたものを感じた

    【子供おばさん】
    病気が発覚する前に執筆されたもの
    だとおもうけど、こうして読むと
    感じるものがあるなぁ…

    他の作品も読みたくなった!

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    2026年03月12日
  • プラナリア

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    プラナリアとネイキッドが特に印象的だった。

    「プラナリア」
    手術が終わって、転移の可能性も低い、もう終わったことだと他人に言われても、病気で失ったものや受けた傷は今も続いていてまだ終わっていないんだっていう感覚が、今の自分にもあてはまるものですごく共感できた。病気は治っても失ったものの重みは背負い続けないといけない。それが辛い。

    「ネイキッド」
    一生懸命真面目に生きてきたのに、無職になって自分が急に惨めになったような感覚、これまで積み上げてきたものは何だったんだという感覚が痛いほどわかる。
    「傷が治ったら立ち上がらなくてはならないのが人間だ。それが嫌だった。」ってフレーズには、暇だけど波風

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    2026年03月09日
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)

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    事情が複雑な物語は頭がパンパンになってしまうのだけど、この物語は話が素直に、順当に進んでいく上、アラサーにはめちゃくちゃ刺さる思考と行動がたんまりあってサクサク読めてよかった。

    個人的に最後は『パンッ』って風船が割れたような勢いで終わったのでびっくりしたけど、『まあ幸せならOKです』って言葉がぴったりな気がしてほっこり。感情的な人はやはりちゃんと感情にまかせて動いたほうが後悔しないんだろう。

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    2026年03月08日
  • 日々是作文(ひびこれさくぶん)

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    10年間の山本文緒さんのエッセイ集。
    10年間とあるように、とても長かった。でもたくさん書き留めたい文章があって、読んで良かったなと思いました。
    自分と違うタイプだと思っていたけど、色んな過去を経てこの考えになっているのか、とか、あ、私もそれ一緒!とか。たくさん山本文緒さんのことが知れてよかったです。

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    2026年03月07日