山本文緒のレビュー一覧

  • ばにらさま

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    ネタバレ

    作者最後の短編集。

    やはりこの人は等身大の女性の描き方が恐ろしく上手い。特別な人間でもなく、清廉でも崇高でもなく、本当にどこにでもいそうな女性の内面をわかりやすく言葉にする。読む人によっては辛い追体験になりそうなほどに。

    いろいろなものを捨てて軽くなるというのは分かる気がする。捨てるまでは特別なものと思い込んでいたのに。そういうことは人生の転換期であるよなあ。

    物語としては「わたしは大丈夫」が好き。「20×20」は作者自身が割と入っている?そして短編集のラスト「子供おばさん」。

    「何も成し遂げた実感もないまま、何もかも中途半端なまま、大人になりきれず、幼稚さと自分勝手さが抜けることのな

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    2024年12月05日
  • ブルーもしくはブルー

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    面白いー!
    山本文緒の一筋縄ではいかない毒のある話大好き
    こういうの書ける人はそんなにいないと思う
    亡くなってしまったのが悔やまれる……
    もっと作品沢山読みたかったです

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    2024年11月12日
  • ブルーもしくはブルー

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    もしあのときこうしていればというのはよく考えることだ。
    そんなタラレバをやり直しても、自分は変わらず自分で、嫌なところが特に目に付く。

    どこに行っても自分は自分で、自分の選択を後悔しないように自分が変わるしかないのだろうと感じた。

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    2024年10月28日
  • 群青の夜の羽毛布

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    テーマは崩れた家族
    母親と娘の確執
    1995年の作品なのでこの類の小説としては
    早い作品なのではと思う
    母親の支配は厳しく 娘の精神は脆い
    時折 回想する告解が入り
    山本さんの作品としては珍しいのでは
    ミステリアスなストーリー展開

    2002年映画化
    大学生の健全そうな男子は バイト先のスーパーの客である美しい女性に恋をする
    彼女は心身共に繊細
    大学を中退し節約して家事をこなす彼女は
    母親と妹と坂の上の戸建てに住む
    教師である厳格な母親
    奔放な妹
    三人の関係を読むほど 家庭の異常さをみる

    支配する母親も従属する娘も気持ち悪いのに
    この家庭やこの男子にもっと秘密があるようで
    最後まで見届けてし

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    2024年10月13日
  • 群青の夜の羽毛布

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    本のリサイクル市でぱっと目に入ってきたタイトルに惹かれて読みはじめたら、想像もしなかった不穏な気配に怯みつつも、謎めいた語り手に導かれ、どんどん深みにはまっていく。怖くて哀しくてやめたいのに引き返せない。最後まで読まずにいられないストーリー展開と情景をありありと想像させる文章はさすが山本文緒。新作が読めないのがつくづく寂しい。出版当時の記憶もないのだが、2002年に映画にもなっていたとの事。

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    2024年10月04日
  • 群青の夜の羽毛布

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    どうなるどうなる?と展開が気になって一気読み!生き地獄のような理不尽な毎日に耐えるさとると、一見反抗しているように見えながらもちゃんとお金を入れているみつる…お母さんがこの人じゃなくてよかったと心から。限界って突然くるよね…

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    2024年09月30日
  • みんないってしまう

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    山本文緒さんが亡くなっていた事を今になって知った。急に読みたくなってとても久しぶりに手にとった一冊。実は自分の中で再読の可能性が低い棚にこの本をおさめていたのだけど、なぜその選択をしたのかわからないぐらい大満足の読後だった。喪失を悲しい暗いものだけに留まらせず、言葉の選び方表現もどれも素敵だった。表題作が1番好きだな。定期的にまた読み直そう。

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    2024年09月27日
  • ココナッツ

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    ネタバレ

    洋介と父親とマネージャーの謎も楽しめるし、実乃ちゃんの恋心の描写も楽しめて良かった。
    最後の終わり方好き!年は10個くらい離れてて、今すぐにどうこうなれるわけじゃないし、恋が終わるかもだけど、実乃ちゃんの愛していく覚悟を感じた。

    「今は無理でもこの人の心の中に閉じ込められた嵐を、しっかり受け止めてあげられる大人になろう」
    実乃ちゃんカッコ良すぎるだろ笑

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    2024年09月15日
  • シュガーレス・ラヴ

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    山本文緒さんは、「生きていくことの鈍痛を描きたい」作家らしい。解説でそう書いてあって響いた。

    派手さがなくて斜に構えた展開の作品が多くてそこが好きだと思ってたけど、鈍痛って言葉はすごくピンとくる。

    この作品もその鈍痛を体現した短編集だと思った。

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    2024年09月05日
  • あなたには帰る家がある

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    佐藤家と茄子田家のふた家族が恋愛や仕事で翻弄される物語。
    色々な人物の目線で書かれているのが面白い。
    側から見れば普通の家庭でも色々な問題を抱えている。

    佐藤真弓はちょっと面倒な部分はあるが、専業主婦ではなく働きに出たいという気持ちはすごく共感できた。
    夫の秀明は特に自分の意思を強く主張せずに流されるように生きているにも関わらず、一丁前に周囲に不満を抱えて生活している。
    圧倒的に夫婦での話し合いが足りないように感じた。
    夫婦がお互い歩み寄れるように、意見をぶつけるのではなく話し合いが必要。

    今の社会よっぽどお金に余裕がない限り、専業主婦になる必要はないんじゃないかと思う。
    お互いが稼いで

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    2024年07月08日
  • パイナップルの彼方

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    主人公の深文は結婚願望なし。信用金庫で働く。
    ストーリーは日常生活かと思いながら読み始め、だんだん登場人物が個性が面白くなった。
    今と昔を比べながら読んだ。
    違いは?やっぱり連絡の取り方。今は、すぐ連絡とれるのが当たり前になってる。
    中場から、さゆりさんのまさかの展開に最後、どうなるのか早く読みたかった。最後は、ハッピーエンド⁈いい感じに終わってたから良かった。
    山本文緒さんの本を他にも読んでみたい。
    あとがきに、毎日の暮らしからにげたいと思うことはありませんか?とある。
    たまにはあるよね、退屈や満たされてないとき、
    けど、やっぱり今がいいと思うから、気分転換しながらこれからも大切に過ごして行

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    2024年07月03日
  • シュガーレス・ラヴ

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    よかった。短編集で読みやすい。
    考えさせられる。少しもやっとする話もあるけど、スカッと終わる話もあって、泣いたり笑ったり悔しく思ったりと感情が忙しい。
    この方のお話をもっと読みたかったなぁ。残念。

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    2024年06月29日
  • なぎさ

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    姉妹ではじめた海街のカフェ、
    芸人を夢見たけど、家庭をもつためにブラック企業で勤める若者、
    一見、夢見がちな人たちの地に足ついてない話のようにみえる。
    けれど、逃げられなかった現実の重さや
    人生自体を誰かに相乗りして自分を保とうとした弱さをしっかり見つめている。
    一見にていない冬乃と川崎は、どこか似ている。

    背負った生来の重さに向き合ったとき、ようやく自分の人生が動き出す。
    人は凹み、傷付き、けれど少しずつ再生する。

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    2024年06月08日
  • なぎさ

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    頭が良いことと良い人であることは別でありましろ相反する、登場人物を全員ならべるとまさにそのことがグラデーションとなってかんじられる、そんな一冊。

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    2024年06月05日
  • ファースト・プライオリティー

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    【ファーストプライオリティー】
    …… 複数の中で最も優先すべきこと。


    本書は、自分が大切にしている価値観を人生の
    「最優先事項」にかかげ、真っ当している人の
    人生が31編、描かれています。


    言い換えると、振り切った人生を送っている31人の
    ジェットコースターみたいな人生を追体験できる
    ということ。面白くないわけがない。


    人の感情の機微に気づいてしまう人には、特に
    おすすめできる本で、読む度に「あいたたた

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    2024年05月26日
  • 紙婚式

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     この短編集のテーマは夫婦。『貞淑』と『ますお』に衝撃を受け、『土下座』に心を乱される。相変わらず著者らしい作品ばかり。心臓に爪を立てられるような感覚が病みつきになる。まったく身近にいなさそうな夫婦関係が多いのに、不思議とリアリティを感じる。『子宝』は共感はしないが、何となく鈴子の気持ちが理解できる。気を遣いすぎても、遣わなさすぎてもダメ。夫婦の距離感は夫婦の数だけあり、自分たちの正解を死ぬまでに見つけていくのが連れ添うということなのかしら。

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    2024年05月22日
  • 落花流水

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    多分3回目

    子供の頃と、20代と、30代の今読んで、読む度に違う感想になる。
    誰にも、どの章にも感情移入はできなくて、読書でしか味わえない経験。

    昔読んだときはマーティルがすごくかっこよく見えてたけど、今読んだら全然そんなことなかったし、
    律子はあまりにも強いし、
    本能的な行動力の手毬はなんだか可哀想。

    とにかく奔放に生きる女たちがたくさん出てくる。

    忘れることの方が幸せかもしれない

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    2024年05月17日
  • 紙婚式

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    結婚にまつわる短編集。
    なんだか読んだ後じんわり切なくなるような話が多くて、さすが山本文緒さんといった感じ。
    「紙婚式」が1番好きかな。
    結婚には色々な形があって、同じ価値観を持った同士でないとだめな部分があるけど、どこまでお互い譲歩できるかが大事なんだな…と思った。

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    2024年05月15日
  • ブルーもしくはブルー

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     佐々木を選んだ蒼子と河見を選んだ蒼子が出逢い、互いの生活を入れ替えるストーリー。2人の蒼子と河見、佐々木の嫌な部分が強烈に描かれており、特にDV夫・河見のクズぶりが酷い。ドッペルゲンガーという題材が懐かしく、終わり方も希望がほの見えて好き。巻末の柚木麻子さんの解説もまた良い。本書とドラマ版のラストの違いに対して感じられた違和感の正体。女性の不平等を礼賛するドラマ版は観ないでおこう。

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    2024年05月11日
  • 眠れるラプンツェル

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    平成や令和の女性は昭和の女性より、圧倒的に結婚しても働きたがるし、外に出たがる。経済的に安定していたとしてもだ。私もその一人だが、社会から離れたお姫様になると、心が不健康になりやすく、いずれあっという間にお姫様ではなくなることを知っているからだろう。知恵をつけた現代の女性は強い。今の時代の夫婦も、昔の時代の夫婦も、それぞれにメリットデメリットがありますね。


    「部屋の中で育った猫はね、外に出なくても平気なんだって。家の中でご飯も愛情も全部足りるから、外に行く必要がないんだって。不妊手術をしちゃえば、発情期もなくなるから、もう本当に一生家の中にいて、それで幸せなんだって」タビをどこからか貰って

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    2024年04月22日