山本文緒のレビュー一覧

  • なぎさ
    様々な事に振り回されながらも生きる人達のお話
    メインの視点は、平凡な自分というものと生き方に迷っている女性と、芸人を諦めた男がちゃんとしたところで働けるようにする話


    故郷とは違う、海沿いの見知らぬ街で暮らす同郷の夫婦の冬乃と佐々井
    そんな中、ここ数年連絡のなかった妹の菫が、住んでいるところがボヤ...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー
    誰しも「もしも今の配偶者と違う人と結婚していたらどうだっただろう」と思うことがあると思う。
    自分が選ばなかった別の人生。別の人から求められる、愛される嬉しさを味わえる?そんな脳内お花畑な想像をしてしまうけど、これはただ配偶者を、結婚生活を交換してみました。という話じゃないのが恐ろしかった。

    蒼子A...続きを読む
  • 絶対泣かない
    先日、訪れた街の古本市で購入!

    しかし、その古本屋は不思議な売り方をしていた。

    本にはブックカバーがされており、中身が見れないように、テープで封印され、表紙に付箋紙が?
    付箋紙には本書の一文が書かれていた

    『ちょっとね、女の子から文句が出てるんだよ』『はあ』『加納さんは社員でもないのに働きすぎ...続きを読む
  • ブラック・ティー
    上手いな〜どうして人の心の底にこんなに上手く入っていけるのだろう。
    短編集でどの話も身近にある事だったり似たような気持になった事あるよな〜と。
    でもそこはあまり触れられてほしくないとこなんだけどと思う場所。
    人が今まで犯した事のある軽犯罪にまつわるお話です。
    現実離れしていない誰にでも1つはありそう...続きを読む
  • みんないってしまう
    何十年かぶりに再読したが新鮮に読めた。

    解説を書かれた浜野さんのいう様に、
    山本文雄は『ああ、面白かった』だけじゃ決して帰してはくれないのだ。

    結末を読み手に委ねて『あなたにとってはどうすることが本当の幸せですか?』と人生観を問うている。

    やっぱり山本文雄さん好きだなぁ〜と改めて思ったので他の...続きを読む
  • 絶対泣かない
    様々な職業の人が描かれていた。
    転職活動中で、内定をいくつか持っており、どこに勤めるか迷っていた私は、これを読んで営業職の内定辞退を決めた。
  • プラナリア
    初山本文緒さん本。女性陣のキャラが立ちすぎですごかったです。女性の心理描写がとても得意とは聞いていましたが、ここまでとは思いませんでした。1番好きなのはやっぱり「あいあるあした」なのかなぁ。
  • きっと君は泣く
    主人公の椿に対して、もう全然好感もてないまま読み進めていったんだけど、最後にはキレイに抱き締めてあげたくなってた。

    途中から、びっくりするような事が次々出てきて、え?え?って思ってる間に終わってしまった感。でも読後じわじわ来る。
  • 恋愛中毒
    山本さんの最高作品だと思ってます。だんだん引き込まれて行く展開と、最後の終わり方、空気感ともに、よかったです。
  • ブルーもしくはブルー
    あの時、ああしていたら。あのころ付き合ってたあの人と結婚していれば、、、。と思うことは誰にでもあることと思います。
    しかし、どちらを選んでも変わらないことはひとつで、自分はしょせん自分なのです。
    どちらも体験してみるということは現実的に出来ないので、分からないのですが、この小説を読めば、分かります。...続きを読む
  • きっと君は泣く

    「人に好かれる人間というのは、どこかに隙を持っている。そな隙を無意識に、あるいは故意に人前に晒す事ができるのが好かれる人間だと思う。祖母にはかけらも隙がなかった。」
    祖母の人間性を知った時、隙が見せられないのだと思った。
    強く、逞しく、卑しく。そして、弱く枯れそうな自分を必死に隠していたのかもしれ...続きを読む
  • ファースト・プライオリティー
    31歳の31人の31編。
    時代が古いけど(BMWコンパクト!!)今でもわかる気持ちや行動。やることは変わらないのだな。

    社畜が一番好き。レビューを見ても、この話が好きと言っている人を見かけたことがないので、人それぞれだなと感じる。
    「打たれた球を拾うだけ拾う。全部拾っとけば、攻撃しなくてもいつの間...続きを読む
  • ブルーもしくはブルー

    自分が別の人と結婚してたら
    確かに入れ替わって生活したいと思うよなぁ、、

    どっちを選んでも何を選択しても後悔することってあるもんなぁ
  • アカペラ(新潮文庫)
    帯は、
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    ”家族”をめぐる
    三つの物語。

    こういう作品を作りたいのだと、
    読むたびに思う。
    新海 誠
    -------------------------
    中学三年のタマコが、老人ホームに入れられそうになる祖父と駆け落ちする「アカペラ」
    田舎を飛び出...続きを読む
  • 恋愛中毒
    ただただ面白かった。段々と水無月さんの歪みが垣間見えてくる感じ、でも恋愛に振り切る水無月さんをどこかで応援してしまう感じ、とにかく面白くて一気に読み上げてしまった。
    わたしは恋愛で傷つくのは怖いから、色々保険をかけて自分を守ろうとするし、きっとこれからも恋愛に溺れることはないと思う。でも、(周りから...続きを読む
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記
     2003年から2007年にかけて書かれ、月ごとに雑誌に連載された日記スタイルのエッセイ。単行本化は2007(平成19)年、文庫化は2009(平成21)年。
     筆者山本文緒さんの当初のつもりでは、最初の離婚から数年、直木賞などを獲得し再婚を果たしたところで、この2番目の結婚生活の模様を描いてゆく予定...続きを読む
  • 恋愛中毒
    こわかった。
    最初は地味で受身の主人公につまらなさを感じてページが思うように進まなかったが、読み進めていくうちに恋愛というフィルターで主人公と自分が重なるような重苦しさを感じる反面、彼女の異常行動が徐々に如実に表れて狂気を感じる…正に読んでいるこっちも“中毒”状態だった。
    達観できず終わりが見えない...続きを読む
  • みんないってしまう
     山本文緒「みんないってしまう」、1997.1刊行、1999.6文庫。喪失をテーマにした12の短編集。結末は読み手に委ねられています。切り口がユニークで、結構楽しめました。私のお気に入りは、「愛はお財布の中」と「イバラ咲くおしゃれ道」です。
  • あなたには帰る家がある
    各登場人物の目線で描かれた感情、考え方に賛同できる反面、自身の固定概念からどうしてその考え方になってしまうの?という歯痒さを感じた。

    一方的な考えを押し付け満足させた気にさせるだけではなく相手の気持ちに耳を傾けることが必要だと思った。
  • ファースト・プライオリティー
    今の自分にとっての最優先事項はあるけれど
    時間が過ぎてそれが変わっていくのかどうか、少し楽しみでもありながら変わってしまうことが少し怖くもなりました。
    大切なものを間違えない人になりたいです。