山本文緒のレビュー一覧

  • 結婚願望
    山本文緒さんの小説が好きで、どんなエッセイを書くのか興味があったこと、私自身があまり結婚願望がなかったので、周りの結婚願望がある友だちの気持ちを知りたいと思って読んでみた。
    読みやすく、なるほどなと考えさせられる内容だった。
    特に印象に残ったのは、「みんな結婚してるから結婚したくなる」という話や、人...続きを読む
  • なぎさ
    妹に憧れる姉。
    姉と 一見温厚そうな夫。
    夫と 何事も続かない部下。
    疎遠になった両親。

    絡み合った人間関係が
    それぞれの視点で語られているので
    非常に立体的というか。

    さっきまで
    心の中を覗き込んでいた
    登場人物も

    他人の目を通すと
    こう見えているのだーという驚き。

    夫婦の静かな生活に
    ...続きを読む
  • 眠れるラプンツェル
    ラプンツェルと言えば、塔の上のラプンツェル。外出を禁じられた姫の話。この小説は、現代版ラプンツェル。家庭を持つ囚われの女性は、抑揚の無い平穏な日常を暮らすのだが、どこか危うさを含みながら日々を繰り返す。嫌なものを嫌と言わない事で、そして、その日常を変えるほどの熱情も無く。しかし、それはいつしか膨らみ...続きを読む
  • ひとり上手な結婚
    山本文緒さんの文章は正直で、読んでいて気持ちが良く、伊藤理佐さんの漫画はとにかく楽しい。読んでいて幸せな気分になれる良い本!
  • 眠れるラプンツェル
    専業主婦の女性が主人公のお話
    夫はたまにしか帰ってこない忙しい人
    女性はいつも暇している人
    それが、夫が連れてきた猫を飼うことになり
    それからいろいろなことが起こり
    まぁあんな人生はないだろうけど
    いろいろ起こりすぎ、というか
    何気に女性の行動が・・・軽すぎるというか
    それなりに楽しめました
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記
    山本文緒さんの日記形式のエッセイ。
    一見自由に再婚生活を綴ってるようだがうつにじわじわ苦しめられる様子が書かれており
    結構読むのしんどい。
    けど山本文緒さんのことをたくさん知れるし、
    病気としてのうつの参考本としていいのかもしれない。
    読むの時間かかるししんどいけど読んでしまう。
  • シュガーレス・ラヴ
    現代の人々の《病》を上手に切り取っているな、と感じました。
    特にイルカ療法が好きです。
    病を治すのは、きっと薬ばかりじゃないですね。
    人との関係性が病を治していく過程が素敵でした。
  • 群青の夜の羽毛布
    家事手伝いをする24歳のさとるの門限は10時。
    それを頑なに守っている。
    さとると付き合うようになったスーパーのアルバイト店員大学生の鉄男から見たさとるの家庭は、普通ではないように思えた。

    多少の家族の秘密はどこにでもありそうですが、さとるの家庭の問題はとても深く重い。
    さとるはその被害者なのかも...続きを読む
  • チェリーブラッサム
    神奈川出身の作家の作品として読みました。
    母を亡くし、父・豹助と姉・花乃と3人で暮らしている中学2年生の実乃。突如、父が銀行を辞めて「便利屋」をはじめるところから物語がはじまります。

    町の困りごとを解決しながら、順調なスタートを切った「便利屋」稼業でしたが、ご近所の犬がいなくなったことから、土地の...続きを読む
  • あなたには帰る家がある
    たまたまこの本の前に読んでいたのが、
    「これは経費で落ちません 3」で...
    二冊続けてテーマは「恋愛って面倒臭い」(^ ^;

    さらに本作は、読み進むと「生活って面倒臭い」
    「人間って面倒臭い」に行き着く(^ ^;

    好きな人と一緒にいたい。
    これは人間と言うより、生物としての本能。
    でも、一緒に...続きを読む
  • ファースト・プライオリティー
    36

    内容的にはすごい面白かった けど
    最優先なことを他人から見れば気にならないくらい気ままに生きれるのがかっこよくて羨ましくもあり妬ましかった

    こんなに読まない間もモヤついた話は初めて

    20190510
  • ファースト・プライオリティー

    様々な人生を送る女性達の、31歳という今を切り取ったショートショート。恋や家庭や仕事、名前のつけられないような日常の一コマの中で沸き起こる女性達の想いが丁寧に描かれています。
    なぜ31歳なのか?女性にとっての30歳は、男性にとっての節目よりも大きく感じる人が多いのではないだろうかと思います。
    世間...続きを読む
  • あなたには帰る家がある
    ドラマ後の読破。ドラマの印象が強かったんですが、こちらも楽しめる一冊。
    女と仕事、男と仕事、概念をはずしたら違う夫婦ができるのだろうけど。
    ラストはちょっと歯がゆいというか、微妙なところ。
    黒白のない終わりっぽく感じてしまった。
    ドラマでは離婚してたけど。
    離婚てそんな簡単じゃない。浮気男の心理って...続きを読む
  • あなたには帰る家がある
     普段テレビを視聴しないので、このタイトルのドラマは知らなくて、新聞でドラマ化された小説の情報を得て原作をその後、ネットでドラマのあらすじを読みました。
    小説はプロローグからクライマックスまでの過程が長く、エピローグで、どう決着するのかが楽しみの一つです。因みにTVはコメディータッチでハラハラドキド...続きを読む
  • きっと君は泣く
    この人の本は以前一冊読んでしっくり来なかったのをうる覚えしている。しかし、今回の本は面白かった。人の心の機微を堪能できるまでに自分の心が耕されているのだろうか。それとも、4月の新しい出会いと別れの時期だから、センチメンタルでセンシティブになっているだけなのだろうか。でも、読書ってタイミングは大切だと...続きを読む
  • 紙婚式
    結婚をテーマにした8編からなる短編集

    『土下座』
    主人公の男は、妻の態度を恐れている
    二人が出会ったきっかけは、主人公が居酒屋でバイトしているとき、
    着物を着ている女性にキムチをこぼしてしまったこと。
    それが後の妻になった。

    妻にしたはいいものの、しばらくすると妻は夜の生活を断るようになってきた...続きを読む
  • カウントダウン
     漫才師を目指す高校生のお話だったが、芸に取り組んでいる場面があまりなくて、期待はずれだろうかと読み進んでいたらクライマックスが素晴らしかった。ちょっと目が潤むほどよかった。

     90年代の初め頃に書かれた小説を現代風に修正したそうで、常識が今とは少し違う。好きな女の子のお父さんが、非常に暴力的で今...続きを読む
  • 日々是作文(ひびこれさくぶん)
    興味のこと、日常の生活範囲のこと、人付き合いのこと、1人が苦でなく好きなこと。
    この時期の筆者さんと年齢が近いからか、とても共感がわいてきた。
    (もちろん、異性との話など、共感できない部分もあったけれど。)
    恥ずかしながら、本業の小説の方は読んだことがないので、これを機に読んでみようかなと思う。
  • かなえられない恋のために
    タイトルに惹かれて初めて読んだ山本文緒さんの本。面白かった。30才手前くらいで読んだら、響くところが違うかもしれない。

    「自分の好奇心に素直になること。持っているものを大切にすること。
    人は何事かを成すために生きてるんじゃない。何も成さなくてもいいのだ。自分の一生なんて好きに使えばいいのだ。」
  • ファースト・プライオリティー
    「31歳」という年齢に立つ女性たちを描いた31の短編集。
    この作品の中にはふと、「これだったのか」と気付く人もいれば、「これでいいんだ」と再確認する人もいれば、「これじゃなかった」と切り捨てる人もいれば、「こういうはずじゃなかった」と苦々しい思いに駆られる人もいます。
    31歳という年齢は改めて眺める...続きを読む