山本文緒のレビュー一覧
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ずっと読みたかった山本さんの最期の日々。
がん宣告をされてから亡くなるまでの半年余りの日記。
少しずつ体調が悪くなるけど、きちんとお別れが出来たり、最後に自分でやりたいことをやれるというのは、がんだからこそできることなのかと思う。
彼女のように治療を積極的にせず、在宅で穏やかに過ごすというのは羨ましいなとも思うが、一方でこの日記にも書けない心の中はどうだったのかとも思う。
最期が近付いてもすごくきちんと自分の言葉で表現されていることが素晴らしいと思う反面、彼女の心の内をもっと知りたかった。
もう20年ぐらい前に読んだプラナリアをまた読みたいな。 -
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山本文緒さんの最後の作品集。短編6本が収められている。
単行本のタカノ綾さんの表紙画のイメージが鮮烈だったので、少し違和感を感じながら購入。文庫本の表紙画はたなかみさきさん、装丁はどちらも大久保明子さん。文字配列が美しい。
表題作『ばにらさま』は、どこにでもいそうな可愛いけど何考えてるか分かんない女の子を、彼女に振り回される男の子の視点および彼女のブログで描いた作品。僕はブログ部分はサラッと読み飛ばしていたのだけれど、解説の三宅夏帆さんは「毎日つまんないことで忙しくていやんなる」って部分に反応していた。さすがです。
その他、終盤で突然くるりと世界が変わってしまう作品が続く。素直に明るい未来 -
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山本文緒さんの短編集
現代社会の身近な病を患った主人公達の物語
作品紹介では「ストレスに立ち向かい、再生する姿を描いた」とあったが、予想していた様な希望の光がみえてくる類の物語ではなかった。
10編のサブタイトルが全て病名という個性的な短編集なのでラストも様々だったが、「自分の病に気付くことによって、自分を見つめ直すキッカケがもてる物語」だと思う。
以下、収録作品の目次
彼女の冷冷蔵庫—骨粗鬆症
ご清潔な不倫ーアトピー性皮膚炎
鑑賞用美人—便秘
いるか療法ー突発性難聴
ねむらぬテレフォンー睡眠障害
月も見ていないー生理痛
夏の空色ーアルコール依存症
秤の上の小さな子供ー肥満
過剰愛情失 -
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ネタバレ文庫本にて作者1995年10月のあとがきあり。
解説彩瀬まる氏。令和4年。
高校生の時に読んだら、本作を理解しきる事は出来ただろうか。
おこがましいけれど
とうに成人し、社会人として働いているからこそ、登場する女性陣達の理想、憧れ、そして現実への葛藤と悩みを、ちょっと上から眺めることが出来る。
そして、かつてのトレンディドラマのようにポンっと海外へ行けるお金と、休める職場環境はむしろ後退したよなぁ、と今の貧しい日本社会に絶望する。。
よって、当時の生き辛さに今は物質的貧しさもあって、不幸度は加速しているのでは。。と凹んでしまった。ので、解説彩瀬氏ほど読み込めていないのだろう。
天堂目線だと -