山本文緒のレビュー一覧

  • 絶対泣かない

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    ネタバレ

    超短編集。すごく読みやすい。
    パターンは大体毎回一緒で、「なんだこいつ」「なんでこんなことに」と思うものが、何かのきっかけで解消されるという流れ。
    わかりやすく、すっきりもできて良かったが、物足りなさが否めなかった。

    しかし、働く女性像をこれだけの種類描けるのがすごい。お茶汲みとか、古くさい働き方も出てきていたが、まさか1995年の出版とは思わなかった!
    それほど、今でも共感ができる内容だった。

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    2026年06月15日
  • 恋愛中毒

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    ネタバレ

    再読
    主人公の水無月美雨の場合、恋愛というより依存。
    もうこうなるとホラーで、自分自身を苦しめるだけなのに、どうしようもできないのだろ。
    もう本当に人間って本当に怖い。
    それなのに、また以前のような関係に戻ってしまうのは、男女の関係の奥深さよ…。

    0
    2026年06月11日
  • プラナリア

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    若くして癌で片方の胸を摘出した春香。
    母も私が子供の頃に片方の胸を摘出した。

    春香が家族に八つ当たりしていたが、私も彼女の両親と同じような目に遭っていた。

    母は病気をしてからより一層心が醜くなった。
    病気や障害をアイデンティティだと例えたり、あえて他人に晒す気持ちも分からなくはない気がするが、周りはかなり気を遣うし、どうリアクションしたらいいか分からない。そういえば自身の身体障害を逆手に周りを振り回す迷惑な社員がいて、彼女の事を思い出した。

    個人的に「プラナリア」がトラウマだったので他の話が霞んでしまった。各話共通で無職の女性がテーマなのかと思えばそんな事はないらしく、どの女性も嫌な所をありありとさらけ出すものだからイマイチ理解できない話が多かった。
    「あいあるあした」が最後の話で本当に良かった。

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    2026年05月31日
  • あなたには帰る家がある

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    2組の夫婦が不倫する話です。
    女は専業主婦がいいだったり、考え方が古いなと思いましたが、1994年の出版だったので妙に納得しました。
    とにかく不倫がバレてからの展開は気になって一気に読みましたが、少しマヌケな主婦だったり、なかなかのゲス野郎が相手だったり、キャラに極端なズレがあるなと思いながら読み終えました。

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    2026年05月06日
  • 絶対泣かない

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    その時の心情からタイトルに惹かれ購入した本。
    様々な女性の仕事に対する短編集。
    私は営業部員の話を聞かせて、という話しが好きでした。
    あとがきと文庫版あとがきに書かれていることが、ちゃんと読者に問いかけてて、そうなんだよなぁ、と一番共感したかもしれません。

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    2026年05月05日
  • 絶対泣かない

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    3.5

    様々な職業に就く人々の短編集。
    中では

    花のような人………フラワーデザイナー
    ものすごく見栄っぱり………体育教師
    真面目であればあるほど………銀行員
    もういちど夢を見よう………水泳インストラクター

    が好きだった。

    あとがきはたしかに良かった。
    文庫版あとがきは、働いている人を励ましている一方で、扶養されている人のことを少し下げる言い方なのが残念だと思った。
    扶養内パートもアルバイトも主婦も、色々な形、バランスで働いていることに変わりはないので、その辺を上手く丸く書いてあればもっと綺麗だった。

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    2026年05月04日
  • みんないってしまう

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    『みんないってしまう』。タイトルからして、おいてけぼりを食わされたような嫌な寂しさが漂っている。

    出てくるのは、恋人を失ったり、愛情や信頼を失くしたり、そんな人達ばかり。特に『裸にネルのシャツ』や『イバラ咲くおしゃれ道』が面白かった。どの話も「で、結局どうなったの?」というところで放り出される。その不親切な結末のせいで、嫌でもその後を想像させられるのがこの本の底意地の悪い魅力だ。

    表題作の中に、「ひとつ失くすとひとつ貰える。……(中略)……思いもよらない美しい岸辺まで」という言葉がある。
    でも、今の私には、もし大切な人を亡くしても新しく何かを貰えるなんて、どうしても思えない。後に残るのは、ひどい絶望と悲しみ、それから孤独だけなんじゃないかって。

    だから、最後に書かれた「美しい岸辺」っていう言葉が、どこか遠い希望のようにも思えるし、何だかゾッとするような不気味さも感じてしまった。ヽ(ヽ゚ロ゚)ヒイィィィ!

    すべてを失って、忘れて、ただ流されていった先に何があるんだろう。そんなことを、読み終えた今もずっと考え続けている。

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    2026年05月01日
  • 再婚生活 私のうつ闘病日記

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    無人島のふたりが面白くて続けて購入。
    最初の日記で、夫を王子と呼んでいるとあって、無人島のふたりの最後の日記で出てくる王子は夫のことだったんだ…とぐっときた。

    あとがきが良くて、良い気持ちで解説も読んだら「主人公は本当にうつだったのでしょうか?」とあってむっとした。でも時間をおいて読むと、筆者と日記の中の私を分けて論じていることを冷静に受け止められた。私はこういうの、わりとありのままを書いてると思うんだよな。

    *青春とはその人の生き方の落とし所を見つける旅なのではないでしょうか。

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    2026年04月29日
  • プラナリア

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    2026. 27

    読みやすかった
    生きにくい人たちの話だった
    好みかと言われれば違った
    それは私がそこまで生きにくい人じゃないからか

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    2026年04月26日
  • そして私は一人になった

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    人生は本当にどうなるか分からないものだ。
    再婚生活を読み終わってから見る本書は希望に満ち溢れて、将来どうなるか分からない希望を感じ取れた。
    まさか将来、うつ病になり、がんで死んでしまうとは思いもしない。
    人生は儚く、一日を大事に噛み締めながら生きようと、改めて思った。

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    2026年04月20日
  • 絶対泣かない

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    さらっと読める短編集。
    様々職業の人の、ちょっと何かしら訳ありなところ、心のおくにしまっている感情が描かれていて、悩んでいるのは私だけじゃないって思てくる。
    少しずつでも、読み進めることができる。
    わたしが好きなのは、
    体育教師
    銀行員
    秘書
    です。

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    2026年04月12日
  • 絶対泣かない

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    積読昇華。
    サラッと読めるので読書の余裕がない学生や社会人スタートの人にはおすすめできそうです。

    新装版が素敵でジャケ買いしたけれど、
    やはり1998年刊行ということもあり
    まだ女性が社会の第一線に進出していない時代を切り取っている印象です。
    まだ当時は看護師ではなく『看護婦』であり、
    営業職は男性の仕事、女性は『男性の補助』的扱いがスタンダード。
    その中で必死に自分の人生と社会への関わり方に向き合う女性を中心に描かれた作品。

    特に『天使をなめるな』の章では
    失恋するたびに髪を切るので顎の線より短いボブカットになる女性が登場するのだが、
    その"女性像"がなんというか古めかしく、
    当時「女性って大概こうでしょう?」というとって貼り付けたステレオタイプが垣間見える気がして面白い。

    『女に生まれてきたからには』の章では
    見た目のコンプレックスに悩む女性が描かれているのだが、
    エステの永久脱毛に100〜200万かかる時代。
    経済的に自立していない学生や
    当時の社会的地位の不安定な女性には
    到底手の届かない金額だとわかる。
    当たり前のように
    『女性は美しくあるべき』というルッキズムが蔓延っていて貯金を切り崩し貧血で嘔吐しながらも脱毛の痛みを我慢しながら綺麗になりたいと通い詰めている。


    『絶対泣かない』という題名の意味を考えた時、
    1998年の時代の女性が泣きそうになる原因と、
    現代の女性が泣きそうになる理由は
    少し変化しつつある気がする。
    それは着実に女性の社会的立場が優位になりつつあることも一理あるだろうし、
    『女性だけが美しくあるべき』という概念から
    男性も清潔感やインナーケアを強く意識しだした
    ところにもあるだろう。

    人は不平等で不公平を感じた時に泣きたくなるのかもしれないな、と思う。

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    2026年04月07日
  • きっと君は泣く

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    ネタバレ

    自分が美人だという自覚がある椿は、年をとっていても隙がない刃物のような美しさの祖母が自慢でした。しかし、交通事故に遭い入院すると、祖母は変わってしまって —— 。

    椿のような子、昔いたなぁ。
    若さと美を自負していて“永久就職”が目的の子。
    なんだか昔の価値観だなぁと思っていたら、改版した本だったのですね。

    椿と対極にいるのが看護師の魚住です。
    美しくない自分の容姿を自覚しているからこそ、彼女は看護師という仕事を選び、周囲に惑わされることなく現実をみています。

    後半、椿が知らない事実が明かされます。
    読み始めの印象とは異なる展開に心が少し重くなりました。

    0
    2026年04月07日
  • 残されたつぶやき

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    隙間時間に読むのに丁度良かった。

    すごい売れっ子の作家さんの日常ってどうなんだろうと思ったけど、良い意味で普通にダメなところがあり、親近感を持った。「アホほど気が散る」はまさに自分のことかなと思った。
    また、著書の映像化に対する気持ちもなるほどなぁと思った。

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    2026年04月04日
  • みんないってしまう

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    不完全自殺マニュアルの星野君が激メロで、私も研究室の先生なら絶対こんな男の子好きになっちゃうよ〜という感じ。また、私自身が1人親で、母親が死んだら自殺しようと常々思っている私に深く深く刺さったエピソード。
    初めて山本文緒の作品読んだけど、彼女の生活から見えた情愛について丁寧に書かれており、よかった。死生観をもっと書き込んでほしかった、かも。

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    2026年04月03日
  • ばにらさま

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    何か、どこかしらに苦しみがあるんだよな。
    それもどこか身の覚えのある…。

    最後の話の「子供おばさん」に書かれていた
    ”何も成し遂げた実感のないまま、何もかも中途半端のまま、大人になりきれず、幼稚さと身勝手さが抜けることのないまま。確実に死ぬ日まで。”
    という言葉が、恐ろしいくらい現実を見せつけているようで。

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    2026年03月28日
  • ばにらさま

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    ネタバレ

    印象に残ったのは「ばにらさま」と「わたしは大丈夫」。特に後者の、妻と不倫相手の目線からの物語かと思ったら、実はかつての自分と今の自分の物語だったのが巧妙で面白いなと思った。

    「ばにらさま」
    白は何色にも染まる色。真っ白くて同じ鋳型でくり抜かれた「モデル」のような瑞稀は、よく読むと広志に自分の意見を全く言わない。「んー」が否定だってことにも広志が気づかなければ、瑞稀はずっと望まないデートをしていただろう。日記の中には綴られている本音を自分にはひとつも言ってくれないことが広志は悲しかっただけで、瑞稀のことは本気で想っていたんじゃないかと思う。でも瑞稀は、キラキラした外面を保つために貯金を切り崩して生活していて、ただ安定のためだけに広志に染まろうとしていたんだと思うと、どこまでも自分の意志がない空っぽの人形みたいだなと思った。

    「わたしは大丈夫」
    秋穂は子供の発育を「比較対象がなければ、こうして劣等感など感じずに子供をいとしいと思えるのに」と言うけれど、その言葉はそのまま自分自身に向けられているように感じた。流行の服を着た若い女の子たちと、どうかすれば30代にも見えないようなみすぼらしい自分の姿。比較対象がいなければ自分の惨めさにも気づかないでいられたのに。

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    2026年03月22日
  • ファースト・プライオリティー

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    山本文緒さんの作品は久々。
    一作あたりは短くさくさく進んでいくけど面白い。最近は連作短編集ばかり読んでいたので、こういった短編集は久々だった。

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    2026年03月06日
  • ブラック・ティー

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    短編集10話
    いろんなどうしようもない女たちの一コマを鮮やかに切り取ってみせてくれる。
    表題作、「寿」「ママ•ドント•クライ」が良かった。

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    2026年03月04日
  • 紙婚式

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    夫婦にまつわる短編集。いろんな夫婦がいると改めて思った。親子とは違って夫婦は離婚すれと簡単に縁が切れるんだな、その分危うい感情がもつれ合うのも当たり前か。親子だと血の繋がりのせいかどこか自分に通じるものを感じる。夫婦は愛情が冷めた時はどこへ向かうのか…
    著者が既に亡くなっていることを知り慌てて読んだけれど他の作品も読みたくなった、残念だ。

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    2026年02月12日