山本文緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
積読昇華。
サラッと読めるので読書の余裕がない学生や社会人スタートの人にはおすすめできそうです。
新装版が素敵でジャケ買いしたけれど、
やはり1998年刊行ということもあり
まだ女性が社会の第一線に進出していない時代を切り取っている印象です。
まだ当時は看護師ではなく『看護婦』であり、
営業職は男性の仕事、女性は『男性の補助』的扱いがスタンダード。
その中で必死に自分の人生と社会への関わり方に向き合う女性を中心に描かれた作品。
特に『天使をなめるな』の章では
失恋するたびに髪を切るので顎の線より短いボブカットになる女性が登場するのだが、
その"女性像"がなんというか古め -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が美人だという自覚がある椿は、年をとっていても隙がない刃物のような美しさの祖母が自慢でした。しかし、交通事故に遭い入院すると、祖母は変わってしまって —— 。
椿のような子、昔いたなぁ。
若さと美を自負していて“永久就職”が目的の子。
なんだか昔の価値観だなぁと思っていたら、改版した本だったのですね。
椿と対極にいるのが看護師の魚住です。
美しくない自分の容姿を自覚しているからこそ、彼女は看護師という仕事を選び、周囲に惑わされることなく現実をみています。
後半、椿が知らない事実が明かされます。
読み始めの印象とは異なる展開に心が少し重くなりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ印象に残ったのは「ばにらさま」と「わたしは大丈夫」。特に後者の、妻と不倫相手の目線からの物語かと思ったら、実はかつての自分と今の自分の物語だったのが巧妙で面白いなと思った。
「ばにらさま」
白は何色にも染まる色。真っ白くて同じ鋳型でくり抜かれた「モデル」のような瑞稀は、よく読むと広志に自分の意見を全く言わない。「んー」が否定だってことにも広志が気づかなければ、瑞稀はずっと望まないデートをしていただろう。日記の中には綴られている本音を自分にはひとつも言ってくれないことが広志は悲しかっただけで、瑞稀のことは本気で想っていたんじゃないかと思う。でも瑞稀は、キラキラした外面を保つために貯金を切り崩し -
Posted by ブクログ
68歳になる母親にすすめられて一読。
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
余命宣告をうけるって、想像できないくらい怖い。抗がん剤の治療の辛さや、進んでいく病をどう受け止めるか、日記という形で死ぬ直前まで、書きつづけた作者をすごいなと思う。
読み進めるうちに、どんどん弱っていくが、会いたい人に会い、食べたいものを食べ、最後まで悔い