山本文緒のレビュー一覧

  • シュガーレス・ラヴ

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    病を患った人たちの短篇10篇。①都会で生きる若いきれいな女になるため、骨粗鬆症になった義娘。②アトピー性皮膚炎になったことで、夫に去られた女。③男ばかりの職場で働くことになって、トイレに行けず、便秘を患う元モデル。④突発性難聴に悩まされ、教え子に暴力を振るって免職になった元小学校教師。⑤テレビ局に勤める激務の彼からの電話を待つことによって、睡眠障害を発症した会社員。⑥PMSに悩まされ、無関係の人にスタンガンを向ける、会社の上司とセックスしまくるOL。⑦友人に見捨てられる不安から、アルコール依存になった女子高校生。⑧痩せてきれいになる努力をしたのに欲しいものを手に入れることができず、肥満でソープ

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    2025年11月11日
  • 恋愛中毒

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    一気読み。ジェットコースターの登りの様な、ホラー映画の冒頭の様な、ダメダメダメダメーっと思いながら読み進める感覚。着地してみたらとんでもないお話を読んでいたんだなぁ、と重めの読後感を抱える。帯の「恋愛小説の最高傑作」という言葉の意味を考える。

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    2025年11月10日
  • プラナリア

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    ネタバレ

    〜1周目〜
    2025.11.08
    人は他人から向けられた善意を嫌だと思うこともあって、きっと自分も他人に向けて同じようなことをしてしまっているのだと思う。
    だけどそれでも言葉で話したり、見たり聞いたり感じたり一緒に時を過ごすことの大事さを感じた。

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    2025年11月08日
  • あなたには帰る家がある

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    ハウスメーカーに勤める夫と妻、一歳の娘。中学教師の夫と、夫の両親、妻、小学生の息子二人。二つの家庭が、それぞれ出会う。モラハラ体質の中学教師は、二世帯住宅を建てるという名目でハウスメーカーの夫と知り合い、ハウスメーカーの妻は専業主婦に嫌気がさして働き始めた生保レディとして、中学教師を顧客として獲得しようとする。ハウスメーカーの夫と、中学教師の妻は、互いに惹かれ合い、不倫関係になる。ハウスメーカーの後輩の女が、その場面を目撃、妻に告げ口する。駆け引きだらけの大人たちの視点の中、中学教師の、非常に聡明な長男の視点が、ちょっとした救い。

    だけどその長男は、中学教師の子供ではない。別の男の子を宿した

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    2025年11月08日
  • パイナップルの彼方

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    美術系の短大を出た主人公は、父親のコネで入社した信金で働きながら、雑誌にイラストを描き、アルバイト的な副収入を得て一人暮らしをしている。その生活に、まったく満足している。「会社に行ってお給料をもらい、家賃を払って住んでいる。誰にも保護されていない。誰にも迷惑を掛けていない。誰も私に、ああしろこうしろとは言わないのだ」面倒くさいお局には、彼女のプライドを立ててあげ、鬱陶しい後輩とは深く付き合わない。週末に家にやってくる恋人もいる。そんな状況から一転、恋人が転勤する。そして、備品を失敬しているところを後輩に見られたことにより、副業の露呈から、横領の疑いまでかけられて、会社に居場所がなくなる。彼女に

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    2025年11月05日
  • 恋愛中毒

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    年下の友人に「過去と他人への執着は身を滅ぼすからね」と言ったら「金言です」と返ってきた。
    まぁ、言うは易し行うは難し…

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    2025年11月01日
  • プラナリア

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    みんな違ってみんないい、なんていう博愛充ちた素晴らしいハッピーワードがあるけど、みんな違ってみんなダメ、と言った方が実際には近いのだろう。

    誰しもいい所も悪い所もある一方で、目が行きがちなのは悪い所。この本はそんな、人の悪い所に集中して目を向けたような本だった。

    25年前の2000年前後では、牧歌的めしくは山谷あるサクセスストーリーが多く、こんな負のオーラを纏いきった本は珍しかったのかもしれない。しかし、価値観が多様化し、本のスタンスも幅広がった現代では、ストーリーというか設定はなんとなく陳腐に感じた

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    2025年10月25日
  • ブルーもしくはブルー

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    とにかく怖かった。
    静かにじわじわ迫ってくる恐怖。
    「もしあの時、違う選択をしていたら?」——誰もが一度は考えること。
    その“もしも”が現実に形を持って現れる感じが、本当にぞっとした。
    日常のすぐ隣に、もう一つの自分の世界がある気がしてならない。

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    2025年10月22日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    自分自身も同様の病を得ていることもあり、人ごととはとても思えない。こうやって人は死んでいくのだというお手本になったし、山本さんと同じようにこれまでお世話になった人たちにお別れを言ってから逝きたいと思わせられた。

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    2025年10月19日
  • ブルーもしくはブルー

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    ネタバレ

    自分とそっくりなもう一人の蒼子。過去の選択しなかった方を入れ替わって演じてみる。あのとき選んだ夫は間違いだったのか?もう一人の彼と結婚していたら…経験したいようなしたくないような。多分誰しも戻りたい地点はあるよね…どちらの人生も経験して正しい方を選べるなら、相手もそれをする可能性はあって、うまくマッチングしないこともあるのか?
    やり直したい選択もたくさんあるけど、選んできた人生を正解にできるようにしたい。

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    2025年10月17日
  • 紙婚式

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    ご命日なので、もう一冊。

    新婚ではない、熟年夫婦でもない、結婚してから数年の若い夫婦達の結婚生活の不協和音。8編の短編集です。
    人生三度目の土下座に悩む小心の夫「土下座」
    納得の政略結婚のお嬢様の別宅がある夫への愛「子宝」
    口論もできず演じた夫婦の結末「おしどり」
    地元の同級生と結婚、貞淑な妻の心の不貞「貞淑」
    穏やかな夫の隠された生活。トドメのラスト1行「ますお」
    明朗な夫の親との不仲に手を差し伸べる「秋茄子」
    同居十年目のカップルの別れ。結婚の有効性を問う「紙婚式」

    一緒に暮らすパートナーの見える部分が全てではない。話すことより飲み込む言葉の方が多い。どの短編もラスト5行に掴まれる。

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    2025年10月13日
  • 落花流水

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    散る花と流れゆく水。
    落花は流水のままに流れたいと思い、流水は落花を乗せて流れたいと思う。
    互いに惹かれながらも抗えない運命を思わせるこの成句のように、母娘三代の“流れ”を描く物語。

    家庭や安寧の対極で生きるような女性たち。若くして娘を産み、母に育てさせた女。その娘・手鞠を中心に、1967年から2027年まで十年ごとに時代を移しながら、流れゆく様子を描きます。

    自ら流れに落ちたようで流されぬ母、やがて流れに身を任せる手鞠、そして踏みとどまろうとする手鞠の娘たち。
    彼女たちが求めるのは、愛か自由か。
    安定の見えないその生活に耐えられる彼女たちは強いと思う。

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    2025年10月13日
  • そして私は一人になった

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     山本さんの日記。エッセイとはひと味違い、日々の記録が包み隠さず描かれている。

     読者へ向けて読ませようという姿勢はない為、面白く描かれていることもあれば、メモのようにサラッと記録されたものもある。

     他人の日記を読むというのは新鮮でした。

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    2025年10月06日
  • みんないってしまう

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    永遠に続くかと思う子育てや家事、仕事に追われる日々。そんな日々の中で、ふとした時に家で1人になると、激しい孤独感に襲われることがある。

    子育て卒業して、夫との関係性も変わったら、自由を得る代わりにこんな感じになるのかなと想像した。
    それが悪いということではなく、何かを得て何かを失うってこと。

    子どもたちが幼い頃、母から
    子どもは小さくならないから、この小さい頃を思いっきり大切にして
    と言われたことを思い出しました。

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    2025年09月22日
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―(新潮文庫)

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    カウントダウンより山本文緒さんの事を知り(遅すぎ)最新版を読もうとしたら闘病記であるこちらを見つけました。
    タバコも吸わず暴飲暴食もせず人間ドックにも毎年いき、健康には大変気遣っていたのに何故?
    ステージ4aになる前にわからなかったのか…と思ってしまいました 人間は必ず死はやってきますが、余命宣告され死と直面したらどうなってしまうのか…
    体調が浮き沈みする中、日記として綴るなんてホント強い方ですね  気持ちが落ちてる時だったのでちょっとネガティブになってしまった。
    しかしご夫婦の中がとてもよく旦那さんがずっと寄り添ってくれてホッコリさせられました。

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    2025年09月22日
  • みんないってしまう

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    ネタバレ

    〜1周目〜
    2025.09.17
    大好きな山本文緒さんの書いた本。
    短編集なので、1つ1つのお話にボリュームがあるというよりかは短いながらも1つのお話でちゃんと伝えたいことを伝えてきてくれる。

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    2025年09月17日
  • なぎさ

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    故郷を離れて久里浜で暮らす佐々井と冬乃な夫婦の元に冬乃の妹である菫が突然転がり込んできた。
    その冬乃と、芸人に挫折し、佐々井が勤める会社に正社員として働き始めた川崎の2人の目線で話が進んでいく。
    冬乃は突然現れた妹に振り回されるように、カフェを始めることになり、川崎と佐々井が勤める会社はブラック企業。
    その他様々な人間関係等を抱え、2人とも疲弊していた。
    そんな、なんとも言えない窮屈さややるせなさに包まれ疲弊する2人を支えてくれる温かい人たちがいることに安堵する。
    苦難や上手く行かないことに立ち向かう勇気がもらえるかも。

    2025.8.17

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    2025年08月17日
  • プラナリア

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    ばにらさまを読んで、山本文緒さんにはまり、こちらも読んでみました。
    表題作の「プラナリア」は
    主人公がびっくりするくらいひねくれもので、いや、もうちょっとやり方あるやんと思いながらも、所々に気持ちが分かる箇所もあって。
    「人の御恩には感謝しないと」と思いながらも、「もういいのに」と思ってしまったり。
    そういう事ってきっと誰にでもあるのかも。
    人それぞれの心の動きをすごく繊細に、そして鮮明に描かれていて
    すごく引き込まれました。

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    2025年08月15日
  • プラナリア

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    色んな無職の女性を描いた直木賞受賞作。
    5つの短篇集です。
    働くことの意味、働かないことの意味を考えさせられました。

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    2025年08月09日
  • 眠れるラプンツェル

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    どうしてこんなに自分とかけ離れた登場人物揃いなのに、次へ次へと読んでしまうんだろう?こんなに衝動で生きてて理解不能ではあるのに、読む手が止まらない不思議。私の中にも汐美みたいな部分があって、目が反らせなくなってしまうのかな。

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    2025年08月09日