あらすじ
中学二年の実乃は四年前に母親を亡くして、今は父親と姉・花乃の三人暮らし。初めはショックから立ち直れなかったけれど、ようやく元気を取り戻したそんなとき、突然父親が早く帰宅して、「会社を辞めた」という。原因は姉が補導されたこと……またしても新たな試練が訪れた! 何気ない日常のなかで揺れ動く家族と、淡い恋の予感。少女の成長を明るくドラマチックに描いた、山本文緒のルーツともいえる傑作長編。
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小学生の頃、母に勧められた思い出の本です。
恋愛に憧れていたあの頃を思い出し、キュンとするのと、ミステリー要素もある本当に面白い素敵な小説。
もうすぐ中学生の娘にお勧めして、親子でキャッキャ感想大会開催中。笑
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角川書店から出ているこの人の本は、いつも何冊かまとめて買ってきた記憶がある。夢中になって読んだ中でも、かなり好きな1冊。姉妹とお坊さんのつながりがとてもいい。
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少女漫画のようなライトタッチさで、非常に読みやすくて楽しかった。登場人物の永春さんとハズムには異なる魅力があって、男性(男の子)としてかっこいいなあと思った。
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可愛い感じの恋愛小説。推理小説の要素もあって、楽しみながら読めました。登場人物が皆ステキです。主人公と同じ、中学生の時に読んでみたかった気もします。オススメ。続編あり。
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神奈川出身の作家の作品として読みました。
母を亡くし、父・豹助と姉・花乃と3人で暮らしている中学2年生の実乃。突如、父が銀行を辞めて「便利屋」をはじめるところから物語がはじまります。
町の困りごとを解決しながら、順調なスタートを切った「便利屋」稼業でしたが、ご近所の犬がいなくなったことから、土地の立ち退きをめぐるトラブルに発展して…⁉
ミステリ作品として事件そのものや調査のヤマ場を楽しんで読む、という趣旨の作品ではなく、どちらかというと主人公の精神面の成長に主眼が置かれている作品だと思います。
なかなか思うようにならない姉との関係、姉の(つくった)「いい子」の側面だけを見ていつも自分だけを叱る父親など、実乃にとっては納得できない事柄の多い日常ですが、ふと振り返って、「自分は甘えているのだけなのではないか」「素直になれないのはなぜか」と自問している姿は素敵だと感じましたし、彼女の成長を応援したくなりました。
主人公は女子中学生ですが、男の子でも十分に楽しむことができる作品だと思います。
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再読。1991年の作品。
コバルト文庫「ラブリーをつかまえろ」を改題・加筆訂正。
続編の「ココナッツ」が面白かったので、改めて読んだ。
中学生の女の子が主人公。
脱サラして便利屋となった父や外面のいい姉とともに、幼なじみの家からいなくなった盲導犬を探すという話。
主人公が素朴で素直。
たまにはこんな小説もいいと思う。
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久しぶりに本棚よりだしてきて再読しました。
周りで起きる事件を探っていくちょっとした謎解きストーリー
元々コバルト文庫でかかれた作品なので、若年者向けの文章で描かれてるので幼稚な感じをうけますが、
父子家庭で、いきなり父親が脱サラ
中学生の不安定なココロ
不安定な家族模様
などなど侮れない描写もあったり、ほんのり恋も描かれててやっぱり好きな作品だなぁと。
キャラクターが魅力的でみんなが愛おしくなります
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少女マンガチックで読みやすく、家族愛やちょっとした推理が入っている物語。
実乃ちゃんの心情に分かる分かると頷きたくなる。
中学生や高校生、読書が苦手な方に読んでもらいたい。
最後に、永春さんが好きだ!
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買ったまま読んでなかった本。山本さん、初めてよみました。想像していた文章と違ったのでびっくりしたら、元は少女小説だったそうな。ゆえに最初は……でしたが、すぐに慣れました。みのちゃんが成長していく姿、永春さんとのからみの部分がやわらかく、好きでした。
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山本文緒作品7冊目。
再び少女小説…w
とてもかわいらしい表紙と内容です。
親子愛、淡い恋のお話。
ちょっと推理系も入ってるかな?
設定と登場人物が面白くていい気に読めました。
本も薄いし、少女向けで文章も難しくないので1時間くらいあれば読めます。
私も姉妹なので共感できるところがいっぱいありました。
主人公の素直になれなくて自分が嫌いになる気持ちもよくわかります…!
昔の自分を見ているようでした。
とりあえず親子の会話とオチが面白いです。
永春さんがかっこよくて、癒されます。
続編の『ココナッツ』も早速読みたいと思います。
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あっさりしてるけどこんな小説もたまにはいいなと思う。以前は『ブルーもしくはブルー』というドロドロな話を読んだため、作者の印象がガラリと変化した。実乃と弾との距離がもっと近づいてほしいと願ったまま話が終ってしまったのが残念であった。話の軸であるラブリー探しの結末は何となく読めるけど、十分楽しめた。
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軽くて読みやすい少女目線で描かれているので、本当に娯楽として楽しんで読めました。
登場人物が多いのにそれぞれの存在意義がちゃんとあって、立っているのが凄いなぁと思います。主人公の一人称で進められるのに全員の心境がきちんと書き込まれてるんですよね。あと表現が多彩なので、飽きずに一気に読むことができました。
単純に少女小説だからって侮れねぇ…!
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中学2年の実乃は4年前に母親を亡くして、今は父親と姉・花乃の3人暮らし。初めはショックから立ち直れなかったけれど、ようやく元気を取り戻したそんな時、突然父親が早く帰宅して、「会社を辞めた」という。原因は姉が補導されたこと…またしても新たな試練が訪れた!何気ない日常のなかで揺れ動く家族と、淡い恋の予感。少女の成長を明るくドラマチックに描いた、山本文緒のルーツともいえる傑作長編。
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中学2年生の少女「実乃」を主人公にした少女小説。ただの成長物語かと思っていたのだが、本編はミステリー仕立てになっているので、タイトルなどから想像していたものと違い、意外な印象を受けた。
突如として仕事を辞め、便利屋を始めた父に舞い込んできた依頼から今回の事件はスタートする。ただ、あくまで少女小説なので、複雑なトリックなどは一切なし。主人公やその家族、友人などの揺れ動く心を存分に味わえて、更にちょっぴりミステリーの要素が盛り込まれた、気軽に読めてスッキリする作品。
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山本文緒さんの少女小説の加筆訂正版。
ラブリーをつかまえろ改題。
会社を辞めた父が便利屋を始める。
行方不明の盲導犬を探す依頼を手伝うが、何かが頭にひっかかる。
盲導犬がいなくなった真相は?
主人公、実乃の恋の行方は?
文緒さんの小説を読み慣れている人にとってはものたりないかもしれないが、心理描写は流石山本文緒という感じ。
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父親が仕事を辞めるところからはじまる。この事件をここまでひっぱるのかー とか ちょっと先が読める点もあるが少女が成長していく姿を描いた作品。読後はいい。
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母親は数年前に病死、父は仕事が忙しく姉妹の夕飯はポテチ。姉がゲーセンで補導されたのをきっかけに父が会社を突然やめた。
…という冒頭の割には話はけっこう軽かった。悪評まみれの不動産屋とか出てくるけど、謎の真相もユーモアも含む軽いものだった。便利屋稼業もひとまず順調に滑り出すし。
表紙で恋愛ものかなーと思ったら全然そんな感じじゃないし。笑
でも、面白かったです。
軽さはティーン向け小説だった名残りなんだろうけど、主人公の心理描写は、中学生らしく真っ直ぐで、時に痛々しく、もどかしく心が締め付けられて、リアルで魅力的だった。
原題の「ラブリーをつかまえろ」の方が良かったんじゃないかなあ。桜の花なんて(少なくとも印象的には…)描かれていないし、話が進んで、悩んだり頑張ったりしていくうちに、主人公がどんどんカワイくなってくなぁと感じた。
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レビューを書こうとして、まったく内容が思い出せない・・・。でも私的に評価星3つ、ということはそこそこ面白かったのだと思うんですが・・・。再読するほどではないかなぁ。でも気になります。
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泣きたいけど、今は泣いてはいけないような気がした。
悲しいのは花乃ちゃんで私じゃないんだから。
泣いたらもっとずるくなってしまう。
内容は一応推理物なのかな?あとがきにライトノベルに出した物だと書いてあったので
普通の文庫本として読むと多分物足りない。
半分ぐらいで私も誰が犯人だか大体察しが付き、大まかに当っとりました(笑
高村さんを読んでからこう言うものには口酸っぱくなってきた気がする。
事件も軽ければ解決も軽いです。
でも、山本さんの特徴だと思うけど心情の表現は好きだ。
あるある。と思ってしまう、やっぱり上手いんだろうな。
Posted by ブクログ
うちの姉貴が中学の時に買ったやつだから、本当に、まぁ、中学生が喜びそうな、そんな感じ。けど、それにシンパシーを感じてしまう自分は、やっぱり幼いのだろうか、と思う。結構好きですよ。ミステリーの間に挟んだ若干のミステリーです。
Posted by ブクログ
ココナッツの前編みたいな感じ。
完璧順番間違えたね。
でもよかった。ほんわりした。
なんか心のよりどころ持ってるって大事だな。
人によって感情表現って全然違うんだなそう思う。
改めてなんだけど。
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恋愛小説を読みたくなって。姉妹のやりとりが私と妹と似ていて共感しました。妹ってこんな風に考えるんだなと。続編があるようですが今はあまり興味がないです。
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コバルト文庫から刊行された「ラブリーをつかまえろ!」を改題、加筆修正した作品だそうです。
モトが少女小説なので、主人公も中学2年生。
今まで、山本文緒作品は同世代の大人の女性が主人公のものを中心に読んでいたので、いまさら読むまでもないか、と思っていたのですが
年始の忙しい中のスキマに読むには良いかなあ、と手に取りました。
内容自体はちょっぴりミステリっぽい謎解きと
思春期の悩みや恋、と軽く進んでいきます。
また、テンポ良く素直な会話体はフミオ節ここにあり、
と感じられとても読みやすい本です。
しかし少女小説とあなどるなかれ。
心理描写はかなり丁寧で、
この年頃の「女の子」が生き生きと現されています。
主人公の実乃は4年前に母を亡くしていて、そういった「喪失」からの立ち上がり、というテーマもフミオルーツを感じました。
自分の悩みや痛みで精一杯なのがこの年頃なのだと思うのだけれど
そこからひとつづつ大人になっていく、
彼女の成長物語でもあります。
そして、栄春さんとはこれからどうなるのー。
やっぱり同世代のハズムや意外に音比古と進展するのかーっ?
なんてところが気になって、
続編の「ココナッツ」も買ってしまったのでした。