向田邦子のレビュー一覧

  • 男どき女どき

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    小西康陽(元ピチカート・ファイヴ)の「ぼくは散歩と
    雑学が好きだった。」を読んで森繁久彌と向田邦子に興味を持ち、この本を手に取った。

    短編4編とエッセイが収められていて、最晩年の作品らしい。

    短編はどれもとても面白くて、引き込まれてしまった。どれも昭和の匂いがして、1982年(昭和57年)の作品なのだから当然かもしれないが、今読むと何ともあか抜けない印象があって、それがまたいい味を出している。

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    2020年12月27日
  • 新装版 眠る盃

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    『父の詫び状』に続く、二冊目のエッセイ集。

    非の打ちどころのない名作エッセイ集である『父の詫び状』に比べると、古い文章や雑誌向けに書かれた男性批評シリーズみたいのも載っており、クオリティはいささか落ちる。

    しかしそれでも研ぎ澄まされた文章と、あくまで謙虚な姿勢で自分の経験を鮮やかに語る語り口は見事である。

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    2020年12月27日
  • 阿修羅のごとく

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    高校生の時に読んで以来の再読。
    向田邦子による放送台本を中野玲子(諸田玲子)が小説の形にしたものだけど、向田邦子自らによるノベライズだと勘違いして手に取った人もいただろうと思われる。それぞれの人物の関係性とそれに伴う空気感というか、生活感というか、そういったものが特に四姉妹の台詞に宿っており、この「」の中の会話は完全にそこに存在しているというか、生き物から発せられていると感じる。からかって敬語で皮肉を言ったりするところの自然な感じなんかもまったく「創作の会話・家族」という雰囲気がない。
    先日「夜中の薔薇」を読んでからというもの、向田邦子にとても興味がわいてきた。来年は没後40年とのこと。いい機

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    2020年12月21日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    木製のまな板と、菜切り包丁がぶつかり合う音で目を覚まし、
    顔を洗ってるときにはかつお節の匂いがする。
    なんてことない、けどそれが一番の幸せだと、大人になってから気づく。誰かにそんな想いをしてもらえるような暮らしがしたい。

    爆笑問題・太田光のコメントがよかった。

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    2020年10月28日
  • 無名仮名人名簿

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    向田邦子 著「無名仮名人名簿」、2015.12発行。解説の篠崎絵里子(脚本家)の言:向田さんの作品を読み返し感じたのは、向田さんという人の潔さ、懐の深さ、多面性、そして目線の限りない優しさである。彼女の物語が愛されるのは、向田さん自身が愛される人だったからのように思う。全く同感です!お弁当、縦の会、普通の人、特別、拾う人、白か黒か、席とり、パセリ・・・。こんな小気味よいキレのあるエッセイ、もうお目にかかれないような気がします。

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    2020年10月02日
  • 字のないはがき

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    クレヨンで描いているのか、独特の掠れと温かみのある絵がいい。
    物と足で表される家族の動向。
    切り取られた先の現実を、想像せずにはいられない。
    見えにくいけれど、たしかに存在する父の愛が切ない。

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    2020年08月21日
  • 新装版 眠る盃

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    ちょっと前に読んだ
    なんだかんだ初っ端の「潰れた鶴」が一番刺さったしすきだな
    そして今さらだけど「字のない葉書」は実体験だったのか…かつて教科書で読み、数年越しにTwitterで再び目にして、自分の中に確かに眠ってた記憶が呼び起こされて、ここまで来た 辿り着けてよかったな

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    2020年08月20日
  • 家族熱

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    ネタバレ

    再読。崩壊の予感が漂う家族が何とか危ういバランスを保っていたのについに崩壊してしまう。そして新しい形で再生する。崩壊へのおどろおどろしさと再生へのすがすがしさ。それを無理なくつなげる見事さ。昭和という時代の家族だから成立する物語なのか、時代を超えてもあり得るストーリーなのか。向田さんが長生きしていたらどんなホームドラマを書いたのだろうと、仕方のないことをついつい考えてしまう。

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    2020年05月30日
  • 桃から生まれた桃太郎

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    ネタバレ

    再読。母と娘を描いた小説と父と娘を描いた小説。女性作家にとっては前者の方が遠慮なく書きやすいように思うのだがどうだろうか。父と娘は家族でありながらも互いにもう一歩踏み込めない距離があり、本音で話しているようで大事なところを隠しているような遠慮がある。その遠慮の具合が温かさを醸し出していて微笑ましい。

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    2020年05月30日
  • 阿修羅のごとく

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    ネタバレ

    再読。四姉妹の名作といえば、『若草物語』『細雪』などがあるが、これも四姉妹。当然四姉妹にはそれぞれの悩みがあるのに、年老いた父に愛人が発覚。母に隠し通せるか。これだけの設定をまとめあげるのは大変だ。タイトル通り皆「阿修羅」です。誰もが阿修羅を心の中に隠し平気なふりをし、相手の阿修羅を見て見ぬふりをする。四姉妹で致命的に対立しないのは、阿修羅のおかげなのだろうか。

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    2020年05月30日
  • 男どき女どき

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    向田邦子の最後の短編小説4編にエッセイを含む。
    何事も成功する時を男時、めぐり合わせの悪い時を女時という。
    向田氏の短編を読み、やはり、彼女はある種の昭和史を語らせたなら、天下一品なのだと思いました。なんと、日本語の豊かなことか。女性の細やかな、時には陰湿であり、陰のあるところなど、現代の日本では、とんと見られなくなっている風景、表象であろう。

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    2020年05月05日
  • 女の人差し指

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    ネタバレ

    再読。週刊文春連載中だった最後のエッセイ「クラシック」も収録されたエッセイ集。美味しいものが大好きな向田さんが溢れている。

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    2020年04月05日
  • 字のないはがき

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    テレビ番組「王様のブランチ」で紹介されているのを見て興味があったので購入。エッセイストの故・向田邦子さんの作品「字のない葉書」が原作で、角田光代さんが「文」を西加奈子さんが「絵」を担当ぢた、直木賞獲得の3者による珠玉の絵本。西さんのクレヨンで書かれた人間味豊かな「絵」に、ボクサーの減量のように削ぎ落とした角田さんの「文」が乗る。短い30ページの中に「魂」と呼べる熱いものを感じれる感動の絵本。

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    2020年03月30日
  • 寺内貫太郎一家

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    ネタバレ

    再読。昭和49年に放送されたテレビドラマの小説。ドラマを見ていた記憶があるのだが、本当だろうか。あらためて読み返してみると子供が見て面白がるドラマではないと思うのだが。貫太郎の優しさが理解できたとは思えないのだが。でも読みながら不思議と役者の顔や舞台セットがきちんと浮かんでくるのだ。久世光彦さんのあとがきは泣かせてくれます。

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    2020年03月14日
  • あ・うん

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    ネタバレ

    再読。脚本。昭和10年代を舞台にしながら、今では失くしているものもあり、今でも失くさないでいるものもあって、このドラマの魅力は色あせない。あとがきで向田さんを偲ぶ箇所が出てくると、突然の訃報の衝撃がまだまだ消え去っていないのだなあと、あらためて悲しくなる。

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    2020年03月14日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    言葉は怖ろしい。私も言葉で人を傷つけては反省する。詫びる事なく時間が過ぎ去るのを待っている姑息な面も懐中に潜ませている。そして言葉は時折喜びや感動を享受する。だから言葉は愛おしく、人を傷つけず言葉と共に生活を過ごす日常へと勤しむ。それが著者・向田邦子の享年と並ぶ歳となった私の憧れ。

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    2020年03月08日
  • 字のないはがき

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    幼い子供たちも否応なく巻き込まれた戦争。戦争自体はなかなか私達には想像ができないけれど、親子、兄弟の情愛という普遍的な切り口で語られる物語は、不思議なほどすっとしみ込んでくる。

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    2019年11月04日
  • 男どき女どき

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    遺作だからか、短編から突然エッセイに切り替わり、これは随筆に見せた物語なのか本当に著者の感じた記録なのか、予備知識がなかったため戸惑った。エッセイもそれぞれ妙に趣が異なる。初出誌を見ると納得、そもそも掲載された媒体の趣が違う。
    それでも作者独特の鋭いものの見方や気取らない率直な物言いは一本芯のように貫かれていて、一冊丸ごとどこを読んでも向田邦子。
    時代を感じさせない新鮮さと真実があるから、戦中の学童疎開や国民服にゲートルといった話題が出てきてやっと書かれた年代を思い出す。
    エッセイにはところどころ、読みながら自分の襟を正したくなるような訓戒が含まれている。本棚や車に忍ばせておきたい一冊。

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    2019年01月30日
  • 隣りの女

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    夏に京都の下鴨神社で開催された古本市でゲットした本。
    意識して、手に取って読んだ向田邦子さんの作品はこれが初めてです。

    時代背景はザ・昭和。普通の人の日常の短編集。面白かったです。

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    2018年10月13日
  • 新装版 眠る盃

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    マンガ「書店員波山個間子」でこの本が紹介されていたので購入
    「字のない葉書」に涙…いやぁこれは泣くって…

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    2018年05月21日