向田邦子のレビュー一覧

  • 阿修羅のごとく

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    ドラマの再放送を見て、この本を読んだ。
    ドラマも本も両方面白い。
    人物描写、人の感情の機微など感心する。この作家が飛行機事故で亡くなった事が本当に惜しまれる

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    2025年02月08日
  • 阿修羅のごとく

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    今から半世紀程前の放送台本を小説化された本作。
    向田邦子さんと言えば、やはり昭和を代表するホームドラマの脚本家というイメージが強くて、読んでいる最中でも登場人物が躍動しているような賑やかさを感じた。

    昭和の作品だけあって、現代と明らかに異なるのが、男女の恋愛模様や結婚観。ジェンダーバイアスなんて言葉が聞かれる程、ジェンダー問題が叫ばれる昨今の感覚からは、あまりにかけ離れているので違和感を通り越して愉快に感じる。時の流れで人の感覚って、確実に変わり続けているんだなぁと妙に感心してしまった。

    是枝裕和さんによるNetflix版『阿修羅のごとく』が公開されるのをキッカケに読んだが、イメージが固定されない様に本作を読み終わるまで、Netflix版のキャストは見ないように我慢・・・笑
    そして読後にキャストを確認して、ひとりニマニマ。
    いやぁ〜流石にキャスト選ぶの上手いなぁ。

    でもね、小説も負けてはいないんですよ。
    なんてったって、解説は、な、なんと!
    女優の南田洋子さんですからね!!
    うーん、現代っ子だと通じないかも。長門裕之さんとおしどり夫婦の南田さんですよ。って、無理か。笑

    昭和の色濃い賑やかな作品。
    四姉妹それぞれの悩みや葛藤、そしてこの時代の男達の不器用で愛らしいこと。たっぷり堪能させていただきました。

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    2025年01月31日
  • 阿修羅のごとく

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    ネタバレ

    四姉妹のわちゃわちゃした、愛憎溢れかえる日常が楽しいこと楽しいこと。ラスト間際の病室でのシーン大好き。

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    2025年01月02日
  • 女の人差し指

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    テレビドラマの章は脚本家としての仕事の話が主で興味深く読んだ。特に「ホームドラマの嘘」は書いている時なにか思う所が余程あったのかなと想像するぐらい。脚本家として頭を抱えることや、視聴者に切実に訴える話が主で思わず笑ってしまった。驚いたのはこの時代でもテレビで使用してはいけない不適切な言葉があったことだ。なんでもおおらかで済ませる時代だと思っていたが、今がもっと厳しいのか。時代の流れによる言葉の難しさをこの時すでに話していたのが驚き。

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    2024年12月21日
  • 思い出トランプ

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    いわば向田さんにしか撮影できない独自のフレームに収められた家族写真を眺めた気分。一見普通の家族の裏に、ゆっくり静かに流れ込む暗の部分を、決して大袈裟ではなく独特の比喩表現で描く天才だとおもう。エッセイからも分かるが日常生活で見たり感じたりする視点が違う方だったんだろうなと。世界観に浸りたい短編集だった。

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    2024年12月15日
  • 思い出トランプ

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    以前から名前は知っていたが初めて読む作家さん。昭和の世界観ですが、落ち着いた、大人の短編集でした。昔の方達はいい文章を描きます。

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    2024年11月24日
  • 男どき女どき

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    ★★★★ 何度も読みたい

    最初の4編は短編小説、あとはエッセイ集となっている作品。エッセイの方では、著者の人生哲学のようなものが簡単に紹介されている。その中でもいくつかの話には、襟を正さなくてはという気持ちにさせられた。特に『若々しい女について』『独りを慎む』『サーカス』などが印象的だった。

    「自由は、いいものです。ひとりで暮らすのは、すばらしいものです。でも、とても恐ろしい、目に見えない落し穴がポッカリと口を開けています。それは、行儀の悪さと自堕落です。」
    「誰が見ていなくても、独りでいても、慎むべきものは慎まなくてはいけないのです。」
    これらは『独りを慎む』のp125の一節だが、著者の何気ない日常の動作を切り取って、我々の鼻先に突きつける技術を感じられると思う。独り暮らしをしたことのない私でもどきりとした。

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    2024年11月11日
  • 字のないはがき

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    「向田邦子=原作」はもちろんだし、「角田光代=文」も解るけど、「西加奈子=絵」で少々混乱。絵を任せちゃうんだ、という驚き。しかしながら、クレヨンで描かれた西さんによる絵は登場人物の表情を(と言うか最早上半身すら)描かない徹底っぷりで、解像度の高さを感じた。

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    2024年11月06日
  • 思い出トランプ

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    ネタバレ

    短編集、どれもはっきりした結末はない。
    他の方のレビュー通り、とてつもない昭和感、こんな時代もあったな…今はハラスメントを恐れるあまり何も口に出せなくなってることを感じた。
    どれも展開が読めず最初のかわうそ、ユーモアがありかわいい妻は、脳卒中で不自由になってきた夫の知らないところで何を企んでいるのか、そんなことを考え中、妻が外から戻り同時に
    『写真器のシャッターが下りるように庭が急に闇になった』これを51歳で亡くなるまでの間に執筆したとは驚く。
    りんごの皮の入場券の話、全く分からず調べた。

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    2024年11月01日
  • 字のないはがき

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    どこかで物語自体は読んだことがあった、いつかの教科書かな。原作は戦争時代の向田邦子さんの家族との思い出を綴ったエッセイ。そちらをもとに文を角田光代さん、絵を西加奈子さんが担った絵本。この話が現実にあったということが戦争の悲痛さをより一層感じさせる。表紙にもなっているたんぽぽは「ちいさないもうと」を象徴しているとのこと。平和に暮らせていることがどれだけ恵まれているのか、普段忘れがちな意識をこの本は思い出させてくれる。

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    2024年10月14日
  • 女の人差し指

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    2024.08.02
    私の直感ですが、向田先生と阿川佐和子先生のエッセイの調子って似通ったところないですかねえ。両方とも良い意味で食いしん坊だからそう感じるだけで文体とかは違うのかなあ。

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    2024年08月02日
  • 阿修羅のごとく

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    今より娯楽がなかったせいなのか、男と女はこうあるべきが強い。
    まず男、女
    それから物語って感じ。
    しかし流石の面白さ
    だれもが思い当る内なる感情を形にする術が素晴らしい。

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    2024年07月08日
  • 新装版 眠る盃

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    ネタバレ

    読みやすくて面白くてあっという間に読めてしまった。向田邦子さんの文章は無理なく親しみやすい印象があって好みだ。
    愛情深い人だなと感じるのはやはり動物に対する描写のせいかな。湿っぽくないギリギリのところで感情を表すのがうまい。
    昭和ってこういう時代だったのだと伝わってくる。時代が変わっても人間は変わっていないと感じる部分もあり、それが温かい。
    芸術の話や食レポだって面白いし、二年間住んだだけという鹿児島の思い出なんかは何年分の厚みがあるか。読めばみんな好きになってしまうんじゃないかな。

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    2024年05月31日
  • 阿修羅のごとく

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    両親と4姉妹が行き来できる距離に住めば様々なことが起きますよね。年老いた父の浮気疑惑から話が始まり…。
    「姉妹って、へんなもんね。ねたみ、そねみも、すごく強いの。そのくせ、姉妹が不幸になると、やっぱり、たまんない」@滝子。相手の奥さんに怒鳴り込まれても不倫を続ける度胸に驚くし、浮気相手への間違い電話を聴くなんて想像しただけでも恐ろしい。

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    2024年03月29日
  • 字のないはがき

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    ネタバレ

    読んだことがあるような気がするのだけど、思い出せない。

    戦争で小さな妹が疎開して、父親が宛名だけを書いたはがきを渡す。妹には○か×を書くように伝えて、最初の日は大きな○のハガキが届く。それがだんだん○が小さくなり×になり……。

    少しドキドキしてしまったけど、最後は妹は大きくなったという話。


    文字もまだ書けない小さな子供すら疎開しなければならない状況になる悲惨さ。ひどい風邪をひいて隔離されている……ということは、栄養状態も悪く薬もなくて治らない状況。
    戦争の悲惨さを書いた絵本なのだろうけど、ちゃんと家族が妹を迎える様が家族の繋がりだけはしっかりと残ってたのかなと。
    これ、話の一部らしいのでたぶん前後があるのだろうけど……。これだけで充分と思うものがある。

    はがきの○×で伝えるの、分かりやすくていいなと思った。

    戦争の話を抜いてもはがきのエピソードの部分だけでも好き←ここだけにすると意味が変わりそう。

    ごちそうさまでした。

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    2024年03月10日
  • 阿修羅のごとく

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    昔も今も女性の可愛らしさって変わらないなと。旦那さんに対する「愛」。女性は強い、強くなった!って言われるけど、もともと強い。だけど、つつましいところがあり伝えられるない女心を感じ微笑ましくもあった。

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    2024年02月21日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    私はこの人の感性が好きだ。1929年生まれ。和暦だと昭和4年生まれ。今生きていれば95歳。私の亡くなった祖母と同世代。当時キャリアウーマン(すでに死語か?)として女一人で生計を立てるというのはかなり珍しくて新しい生き方だったと思う。少なくとも私の周りにはいなかった。

    この本の中で性差による「らしさ」についてたびたび語られている。今どきの人は嫌悪感を示すのだろうかと思いながら読んだ。ジェンダーレスが叫ばれ「男らしさ」とか「女らしさ」とかいう言葉さえ使うことが憚られる世の中になってしまった。

    私自身は、性別によって権利とか機会を奪ったり差別したりすることは間違っていると思うが、男らしさとか女らしさとかは、そもそも男女は生物学的に構造や役割が違うのだから、あって当然だと思う。そして良いとされる「らしさ」は歴史や文化によって考え方が違うと思う。(LGBTはまた別の話)。

    そういう意味でもこの人の文章は受け入れやすい。日本で戦前に教育を受けた人の考え方であるが、スッと入ってくる。男だからそんなこと言えるんだと思われてしまうかもしれないが、女性の向田さんが言っているのだから心強い。

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    2024年02月18日
  • 阿修羅のごとく

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    4姉妹、もちろん考え方も性格も何もかも違う。いがみあってあるかと思えば、次の瞬間には笑い合っていたり、結託していたり。
    そんな仲をみていると、姉妹っていいな、女っていいなと思えてくる。
    私は滝子が一番好きかな。

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    2023年12月31日
  • 阿修羅のごとく

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     好きな本。四姉妹もの。

    長女 綱子(45) 
     未亡人。お花の先生。
     既婚男性と交際中。

    次女 巻子(41)
     夫と一男一女を儲ける。おっとりした性格。
     夫の不倫を疑っている。相手は秘書?

    三女 滝子(30)
     未婚。交際歴なし。司書。
     融通が利かず素直に甘えられない性格。

    四女 咲子(25)
     小さい時におみそにされた事を根に持ってる。
     デビュー前?のボクサーと同棲中。

    父 恒太郎(68)
    母 ふじ(65)

     物語は父親の不倫現場を三女が目撃してしまったところから始まります。母親に気付かれないように、どうにか収めたい四姉妹だけど、それぞれも問題を抱えていて、、、。

     昭和54年のドラマの脚本を書籍化されたようです。(多分)。次女と三女の間が11年空いてるのはお父さんが出征されてたからのようです。昭和54年頃の生活も覗けて面白かったです。豆腐屋さんがラッパ吹いて売り歩いてたり、電話はアパートの管理人室にあって呼び出しだったり。

     今から45年近く前の話なので、結婚観とか色々違う。45年で大きく変化したのか、少ししか変化出来てないのか。女の人が働いて1人で生きていくのも、離婚も珍しい時代だったろうから、夫に依存せざるを得なくて、、、グッと堪えて耐え忍ぶ女性陣。そりゃ阿修羅にもなるよね。

     姉妹同士でたくさんケンカするけど、他所の人が姉妹の誰かに危害を加えようとすると味方になる感じは、昔の私と妹の関係に似てるな。
     
     

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    2023年11月24日
  • 字のないはがき

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     平和を願うための絵本として、手にした作品です。たださんの本棚からの選書、ありがとうございます。この作品は、教科書にも掲載されているのですね…。そして、著者は向田邦子さんと角田光代さん、絵は西加奈子さんという、すごい作品です。

     ストーリーは、戦争末期のある家族に焦点をあてた作品です。戦況が思わしくない日本…いつ爆弾が降下されるかわからない緊迫感と、食糧難からのひっ迫感…街にいた子供たちは次々に疎開していきます。そして、一番小さな妹が疎開するとき、まだ字の書けない小さな妹に父は元気に過ごせたら〇を書いてポストに投函するようにと、沢山の葉書を持たせます…。疎開して最初の葉書には、はみ出さんばかりの大きな赤い〇が描かれていたので、安心していた家族ですが、その後届く葉書には黒い小さな〇、しかもだんだん小さくなっていき、×が描かれた葉書が届いたのち、葉書は届かなくなります…。

     心配で仕方なかったと容易に想像できる両親とその家族…切ないけれど、どうしようもない…。こんな悲しい思いをしている家族がどこにでもあった時代…ううん、今だって、世界を見渡せば悲しい思いをしている家族もいる…。読んでいて心が痛かったです…。西加奈子さんの描いた絵はクレヨン画のような感じで、この作風にぴったりです。タンポポのお花は小さな妹を表しているらしいですね…。どこにいても家族を思う気持ちは尊いもの…平和で争いのない社会で、家族一緒に過ごせることが当たり前の世の中になるよう願いたいです。

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    2023年11月09日