向田邦子のレビュー一覧

  • 新装版 夜中の薔薇

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    向田邦子さん最後の随筆集。どうしてこんな文章を書けるんだろうという衝撃に打ちのめされながら読んだ。自分のこだわりを貫き、納得した物に囲まれて生活しながらも、いまだに何にも満足できずどこかあの時の手袋を探している向田さんの話。人間の感情の機微、明るさの中に憂いを纏った文章、全て人間をよく捉え、昇華させる事ができる故の幼少期からの感性の賜物だと思った。何度も読み返したい大切な一冊になった。
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    2024年12月04日
  • 字のないはがき

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    今年の夏くらいのNHKあさイチの「虎に翼」ゆかりの地特集で、紹介されていました。
    日中は、絵本専門店で、夜はバーになるお店の店主さんが、この本を読み聞かせしていて気になりました。

    最後が、うるっとして良いです。

    絵が、西加奈子さんなのですね。それも良い。

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    2024年11月27日
  • 新装版 眠る盃

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    向田邦子の何がすごいかというと、つかみの文章がうまいというのもあるけれど、この人間観察力と独特な自己分析だろう。
    普段小説などはあまり読まないが、読んだとしてもSFか歴史小説が多いので、こういう人の心の機微をとらえた文章をたまに読むと新鮮だ。

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    2024年11月06日
  • 思い出トランプ

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    15ページほどの短編の中にここまで夫婦関係の微妙な闇が描き出せるものなのかと感心させられた。男の愚かさ、女の狡賢さ…みんな腹にイチモツを持っているものなのだ。
    どの作品も秀逸。人間の奥底に秘めた闇をチラ見せしてくれる。自分の中にもあるような、わかる気がして、次の話はどんな人が出てくるんだろうかと読み進める手が止まらなかった。
    昭和の時代を感じさせる素晴らしい短編集。向田邦子さんが長く生きてくださったら、もっとたくさんの素晴らしい作品に出会えたのに…と残念でならない。

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    2024年10月13日
  • 字のないはがき

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    小学校4年生くらいから大人まで
    向田邦子さんのエッセイ集『眠る盃』にあるエッセイを 角田光代さんが子供にも理解しやすいように書き直したもので、西加奈子さんがクレヨンで絵を描いていらっしゃいます。どちらも感情に流されることなく 真実だけを書いてあり まっすぐに心に届きました。

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    2024年10月07日
  • 男どき女どき

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    向田邦子さん……良かったなぁ!!

    今から40年以上前の作品にもかかわらず、全然、
    色褪せてなくて、多少の昭和感があっても、逆にエモい感じが堪んないっ❤️

    短編小説とエッセイで構成されているのですが…
    エッセイが素晴らしいのです。
    もちろん短編も素敵です。

    ハンディキャップを持った同級生とその母親とのエピソードが語られる『ゆでたまご』。
    旅も恋も、そのときもたのしいが、反芻はもっとたのしい…という『反芻旅行』。
    妹さんの疎開先から送られてくる『無口な手紙』。
    ひとり暮らしをはじめて「お行儀」が悪くなってしまったことに気づいてしまった『独りを慎しむ』。……と素敵なエッセイばかりです。

    「お

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    2024年09月15日
  • 父の詫び状

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    死が通奏低音となっているのは、筆者が病気を経験したからというだけでなく、私は彼女が墜落事故で亡くなる運命ことを先回りして知っているからと思う。『女の薬指』に収められた一つ目のエッセイ(「チャンバラ」)の書き出しにも驚いたけど、このエッセイでも飛行機の墜落に何度か言及しているから、その度に薄暗さを感じ取ってしまう。文章の組み立て自体が記憶というものがその人のところに訪れる唐突さを再現的に表していると思った。

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    2024年09月04日
  • 思い出トランプ

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    1遍目の「かわうそ」から掴まれた。他のどの作品もリアリティがすごい。読みやすかった。お気に入りの本になった。

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    2024年08月24日
  • 寺内貫太郎一家

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    コロナ以降の現代とはかなり倫理観が違う寺内貫太郎一家。子どもや女房に手をあげてしまうのは確かに良くない、だけどみんなから慕われる貫太郎。嫁姑のかたちや、男女の教育、丁稚奉公など、全然違う。だけどこれはこれで佳き時代だったんだろうな、人間の実直なあたたかみが感じられるお話だった。

    冠婚葬祭は、お葬式とお祭りが重なったらお葬式からやる。とか、ちょっとためになった。
    そして、きんの、分からないことがあるから長生きするもんだ、ってのも頷ける。
    そういう風に思いながら長生きしたいな。

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    2024年05月12日
  • 男どき女どき

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    向田邦子は、やっぱり面白い。
    短編小説も、エッセイも皆良い。
    こんなに短い物語の中に人間の感情や心の動きを文章にさらりと乗せて、読む人をすぐに惹きつける力がある。しかも向田さんの心の温かさまで感じてしまう。
    エッセイも共感できる事ばかり。
    これを書かれた時の向田さんの年齢に自分が近い事もあるのでしょうが久しぶりに向田作品に触れるとその凄さを実感する。
    本当に今もご活躍していて欲しかったと心から思う。

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    2024年02月15日
  • 字のないはがき

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    さいしょおくってきた手紙が赤い丸だったけど、そのつぎのてがみからだんだん丸が小さくなっていった丸が、ぜんぶ黒で、なんで赤じゃないんだろうってしんぱいになって、さいごまで読んだらそのいみがわかった。

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    2023年12月02日
  • 字のないはがき

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    向田邦子 原作
    角田光代 文
    西加奈子 絵
    向田邦子さんの戦争体験を豪華な3人が絵本にしてくれました。

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    2023年11月07日
  • 字のないはがき

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    『第1回親子で読んでほしい絵本大賞、大賞受賞作』

     この絵本は、向田邦子さんの、「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年、講談社)を原作としており、文を書かれた角田光代さんも語っているように、原作が戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイということは、日常生活で起こった現実の話ということになる。

     また、原作があるものを絵本にした意義として、普段活字をあまり読まない方や、まだ読むことに慣れていない方といった、より広い層の人達に手に取っていただけることと、絵本の利点の一つである、無駄のない必要最小限かつ明瞭な文体と、それを補填してくれる絵が合わさることで、絵本ならではのジワジワ

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    2023年11月03日
  • 阿修羅のごとく

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    ネタバレ

    個人的には昭和に書かれたとは思えないぐらい読みやすかった。ドラマの脚本から文庫になったのも読み終わってから知った。70歳の父親が不倫していることを知って母親の気持ちなどを含め話し合う四姉妹の話だけど、四姉妹もそれぞれ事情を抱えていてそれぞれの視点で話が進んでいくのが面白かった。

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    2023年11月02日
  • 寺内貫太郎一家

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    何度目かの再読。

    令和になって読んでみると、世の中いろんな価値観が変わってきているが、なんだろ、やっぱりじわっと温かいものが込み上げてくる。
    そして久世さんの解説もまたいい。凄くいい。
    山藤さんの文庫のカバーもいい。

    よって評価の星の数変わらず。

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    2023年09月16日
  • 字のないはがき

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    《本屋》【再読】疎開した小さな妹が、葉書に、丸で元気か、家族に伝える。ついに、✕が、届いた時、病気になっていた。帰ってきた妹見た父は!原作、文、挿し絵、なかなかないコラボで、贅沢な絵本。

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    2023年07月19日
  • 字のないはがき

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    4年生が国語で「一つの花」を勉強しているので、これを読み聞かせ。
    向田邦子さんの妹さんの話。
    子どもが真剣に聞いてくれて嬉しい。
    担任の先生がボロ泣きしてくれて嬉しい。

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    2023年06月30日
  • 家族熱

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    13年前に家を出た前妻。その前妻の口利きで仕事を落札し、重役昇進した夫。一方、その後、家に嫁いだ人妻は、残された男の2人は育て上げていた。収賄容疑で会社を追われる夫、13年前に家を出でた前妻の本当の理由とは。

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    2023年06月28日
  • 思い出トランプ

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    ここ最近、向田邦子さんに係る本を読み漁っているがハズレがなく、その全てを面白く感じている。

    その印象は本書を読み終えた今も続いている。思い出トランプは短編集で、全部で13話収録されているが、その全てが個性的な魅力にあふれている。それも、これは明るい話あれは暗い話、と宝石のようにシンプルに形容しやすい魅力ではなく、見方によって暗くも明るくも、沈んでいるようにも輝いているようにも見える不思議な魅力。石は石でもパワーストーンのような感じで、向田さんの文章は自分にとって他の人とはどこか明確に違うと再確認した。

    話は逸れるが、私は数ヶ月前に「あうん」で初めて向田邦子さんの小説を読んだ。その一冊の持つ

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    2023年08月09日
  • 阿修羅のごとく

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    ネタバレ

    向田邦子さんの小説は「あうん」以来です。登場人物のキャラが濃い、話が面白いのはもちろんなんですが、特に、この小説はストーリーの組み立て方が際立っているなと思いました。

    細かいところは間違ってるかもですが、分かりやすくそう感じた箇所を具体的に書くと、、、

    国立の実家で三女の滝子とその恋人である勝又が、四姉妹の長女・綱子と次女・巻子を迎えて会話をするシーン。滝子が勝又のダメ男ぶりを姉達に話す。冒頭、勝又の話しが下手で順序がまるでなってない!と滝子は勝又の愚痴をこぼし始める。もともと口下手な勝又は所在なげな顔、「彼氏を立てなさいよ」と諌める綱子と巻子の姉達。
    そこへ、浮気の調査を行う興信所に勤め

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    2023年06月01日