向田邦子のレビュー一覧

  • 字のないはがき

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    ネタバレ

    原作・向田邦子さん、文・角田光代さん、絵・西加奈子さんという豪華な顔ぶれの絵本が出たと知ったときから手に取りたかった一冊。
    ストーリーは知っていましたが、どんな絵になるのか、装丁になるのか興味しんしんでした。
    西さんの絵が温かみがあってしみじみ佳いです。

    厳しくて怖いお父さんが、小さなかぼちゃを取ってしまったらいつもは怒るお父さんが、小さくなった小さな妹をだきしめて、おおんおおんと泣くシーンは何度読んでも涙が出ます。
    悲しみややりきれなさ、戦争に対する理不尽さも込められた泣き声なのではないでしょうか。
    読後、表紙の可憐なたんぽぽにまた涙が誘われてしまいます。

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    2021年10月16日
  • 父の詫び状

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    読み終えるまでに何ヶ月もかかった。それだけこの世界観に浸っていたい、終わってほしくないと願ってしまったのだ(実際は長い放置期間を挟んだ)。彼女の目や心を通して観る昭和初期の風景、家族の営みが、決して派手ではないけれどささやかなユーモアに満ち満ちている。断片的なのにしっかりテーマとリンクした思い出の数々は、時々ゾッとするものもありつつ、けれどそれらを見つめる眼差しはあたたかい。彼女のような文章を書けるようになりたいと素直に思う。そして彼女にとって大切な、身も心も移り変わる時期を過ごした鹿児島が、わたしにとっても「転」の地であることを誇りに感じた。

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    2021年08月29日
  • 字のないはがき

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    ネタバレ

    戦争時代の向田さん家族の話。普段、家族の前では弱いところを見せないお父さんが妹の無事をとても心配されていて「おうおう」と泣かれた場面に、読んでいる私も涙が出ました。戦争が終わってからその葉書の事は思い出される事はなかったのですね。思い出したくない辛い日々だったのだと思います。戦争は嫌ですね。

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    2021年08月12日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    何度読んでも好きな本のひとつ.
    この本が好きな人とは、気が合うと確信している。実際
    好きな友達はこれが好き。

    丁寧な生活
    私欲への感謝など、親しみやすい.徳な昭和な人たちにとっては!ら

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    2021年07月28日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    「手袋をさがす」にとても共感をしました。
    納得いかないことが色々あります。妥協できない欲深い自分を反省するのはやめて、それが自分だと潔く認めて生きていこうという清々しさをかんじました。

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    2021年05月09日
  • 寺内貫太郎一家

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     ゴールデンウィークに入る前、髙島屋の月刊誌で、この本についての太田光のエッセイを読んだ。昭和50年に刊行され、ドラマ化もされたこの小説。今から40年以上も前に書かれたのに、未来を予見していたかのように現在の社会の様子を描き出している、と太田は言っていた。

     具体的には、「祭りばやし」という章で、町の人々が祭りに浮き足立っている様子を、お手伝いさんのミヨ子が冷ややかな気持ちで眺めるシーン。ミヨ子は母親を一年前に亡くしており、祭り当日が命日だったので、一緒に楽しめる気分ではなかった。でもみんなの雰囲気に水を差してはいけないとずっと我慢してきた。それでも態度には出てしまい、それが原因で一家と喧嘩

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    2021年05月06日
  • 新装版 眠る盃

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    大好きな向田邦子さんの「眠る盃」を久しぶりに手に取る。
    冒頭に「潰れた鶴」という話がある。ずいぶん若い頃に初めて読んで以降、頭の片隅にずっと残っている。仕事中ふと蘇っては、自分のことだと戒めになるのだ。

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    2020年08月03日
  • 父の詫び状

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    すごい。読み進むうち、目の前に、昭和の生活が生き生きと再現され、路地裏の音が、生活の匂いが、さては、戦時中の光景までが、浮かんでくるようです。まさに生活の昭和史と言っていいのでしょう。
    昔のことなんですが、読んでいて、全然違和感なく、引き込まれていくのは、いかに向田邦子氏が、すごい作家であったことの証なんでしょう。

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    2020年04月29日
  • 新装版 夜中の薔薇

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    感動したんですよ。好きで書き留めた言葉がいくつもありました。
    今、Pairsのプロフィールに書いているのが「七分が粋で、三分が野暮」です。すみません、実際の俺は「七分が野暮で、三分が粋。いや、それ以下か」なのに。

    この装丁と相まって、ほんと永遠に残したい一冊ですね。
    そうしみじみと読み終えようとしたところ、解説が太田光さんでした!私は太田さんが大好きなのですーーー。

    確かに、太田さんが向田邦子さんファンというのは、何かで見たことがありました。でもね、もう自分が向田さんのエッセイで感動していた矢先に、自分が好きな太田さんが子どもの頃から温め続けている向田さんへの思いを綴った解説を読むとね。も

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    2020年04月29日
  • 父の詫び状

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    幾つかの違う記憶がタイトルに収束され、最後の数行で一つの作品として立ちあがる様が、ホントに素晴らしい。記憶にどっぷりと浸かりたくなる。自分自身の忘れているささやかな記憶を、なんとか思い出して愛でたくなる。

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    2020年03月10日
  • 字のないはがき

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    「字のないはがき」、向田邦子さんのエッセイ「眠る盃:1979年」で既読ですが、本書は直木賞作家3人のコラボの絵本です。向田邦子(1929~1981)原作、角田光代(1967~)文、西加奈子(1977~)絵です。豪華です。戦時中、田舎に疎開した一番下のまだ字が書けなかった妹の和子さんへの家族5人の思い、特に厳格だったお父さんの優しさが胸を打ちます!

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    2020年02月08日
  • 男どき女どき

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     向田邦子 著「男どき女どき」、1985.5発行(文庫)。小説4編とエッセイ21篇、向田さんの最後のメッセージともいえる作品ではないでしょうか! 小説では「鮒」と「ビリケン」、エッセイでは「若々しい女(ひと)について」「独りを慎む」「ゆでたまご」「反芻旅行」「壊れたと壊したは違う」、特に秀逸と感じました。
     向田邦子さんのラストメッセージとも言える「男どき女どき」、1982.8刊行、1985.5文庫化。21編のエッセイと4つの短編小説が収録。たった3ページのエッセイ「ゆでたまご」が映像的に心に迫ってきます。著者が小学4年生の時の出来事から「愛」を紡いだエッセイです。片足、片目が不自由で疎んじら

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    2023年04月30日
  • 新装版 眠る盃

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     電話は固定してるのが当たり前であった時代、平成という時代も、携帯もパソコンも見ることはなかった向田邦子さん(1929~1981)の「父の詫び状」に続く二冊目のエッセイです。「眠る盃」、2016.1発行。一人暮らしで猫と一緒に暮らす粋で上品な独身女性の生き方を楽しく拝見しました。眠る盃、噛み癖、夜の体操、字のない葉書、抽出しの中、恩人、鹿児島感傷旅行など、とても面白かったです。
     向田邦子 著「眠る盃 新装版」、2016.1発行。第1部のエッセイはお馴染みのエッセイ集ですが、第2部の男性鑑賞法や第3部については、感心が薄いのでさらっと流しました。やはり、眠る盃、噛み癖、字のない葉書、Bの二号さ

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    2021年01月30日
  • 桃から生まれた桃太郎

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    「桃から生まれた桃太郎」(1999.8、文庫)、面白かったです。向田邦子の放送台本を、中野玲子が小説化したものだそうです。早く妻を亡くした獣医の川田竜造は娘の桃子と二人暮らし。善意からおこる父と娘の行き違いをユーモラスに描いた作品。素晴らしいです。ドラマになってるんでしょうね。見てはいないけど。読後、源氏鶏太の小説の世界に通じてる感じがしました。登場人物がみんな「いい人」です!

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    2019年12月04日
  • 男どき女どき

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    記憶には甘い辛いという味覚が舌ではなく心の内に誘ってくれる。辛い記憶は時を経て美味しく頂けるし、昔の甘い記憶に蓋をしてしまうこともあるある。人の心は摩訶不思議、この書籍の読後感。

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    2019年10月03日
  • 男どき女どき

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    向田さんの作品を読むと、見透かされているような気がしていつも心がザワザワする。本当に怖い文章を書く人。
    男性には絶対に書けない。

    後半のエッセイは特に心に留めておきたい。一人暮らしを始めて早四年、「独りを慎しむ」は苦虫を噛み潰したような思いで読んだ。ひとりでいるときもきちんとしているって、難しいんだよなあ。まったく出来ていないなあ。

    「反芻旅行」「無口な手紙」「黄色い服」、何度も読み返して、ずっと忘れずに日々の生活を送っていきたい。

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    2019年02月08日
  • 新装版 眠る盃

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    なんでもないような日常の一コマや、記憶の片隅に残っていたことを丁寧に掬い上げて、細部まで観察し、優しい視点とユーモアで包みながら、鮮やかに書き(描き)きる軽妙な筆致。スゴい。

    もっと若い頃に読んでおきたかった。
    読めて良かった。

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    2017年09月30日
  • 寺内貫太郎一家

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    軽妙で洒脱な言葉が気持ちよく身体に響き 読みながら 泣いたり笑ったり照れたり・・・
    僅かにテレビで見た記憶があり ジュリ~~~って 思わず吹き出していた
    最近では自主規制なのか使ってはいけない言葉も 堂々と並んでいて それもまた物語の風景が心に飛び込んでくる大事な要素だった

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    2017年02月05日
  • 女の人差し指

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    現代には向田邦子エッセイが足りない。テレビドラマ脚本家として名を挙げ、独身生活を美食や旅行で謳歌。有名人との華麗な交友など、と成功版たられば娘というか、なんとも数十年早く生まれた人だなあ、と思う。とはいえ、やはり初期の素朴なのとか父親ネタの方が好みで、旅行ネタはそこまでかなあ…

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    2015年11月25日
  • 阿修羅のごとく

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    母に勧められて読んだもの。
    母曰く、食べ物の描写が素晴らしいとのことだったけど、本当にぜんぶ美味しそうだった。
    残念ながら、ドラマは見たことがないけれどリメイクされた映画では八千草薫が母親役を演じていたところに興奮した。

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    2015年03月07日