向田邦子のレビュー一覧

  • 男どき女どき
    向田邦子は、やっぱり面白い。
    短編小説も、エッセイも皆良い。
    こんなに短い物語の中に人間の感情や心の動きを文章にさらりと乗せて、読む人をすぐに惹きつける力がある。しかも向田さんの心の温かさまで感じてしまう。
    エッセイも共感できる事ばかり。
    これを書かれた時の向田さんの年齢に自分が近い事もあるのでしょ...続きを読む
  • 字のないはがき
    さいしょおくってきた手紙が赤い丸だったけど、そのつぎのてがみからだんだん丸が小さくなっていった丸が、ぜんぶ黒で、なんで赤じゃないんだろうってしんぱいになって、さいごまで読んだらそのいみがわかった。
  • 字のないはがき
    向田邦子 原作
    角田光代 文
    西加奈子 絵
    向田邦子さんの戦争体験を豪華な3人が絵本にしてくれました。
  • 字のないはがき
    『第1回親子で読んでほしい絵本大賞、大賞受賞作』

     この絵本は、向田邦子さんの、「字のない葉書」(『眠る盃』所収、1979年、講談社)を原作としており、文を書かれた角田光代さんも語っているように、原作が戦争時代の向田さんの家族との思い出を綴ったエッセイということは、日常生活で起こった現実の話という...続きを読む
  • 寺内貫太郎一家
    何度目かの再読。

    令和になって読んでみると、世の中いろんな価値観が変わってきているが、なんだろ、やっぱりじわっと温かいものが込み上げてくる。
    そして久世さんの解説もまたいい。凄くいい。
    山藤さんの文庫のカバーもいい。

    よって評価の星の数変わらず。
  • 字のないはがき
    《本屋》【再読】疎開した小さな妹が、葉書に、丸で元気か、家族に伝える。ついに、✕が、届いた時、病気になっていた。帰ってきた妹見た父は!原作、文、挿し絵、なかなかないコラボで、贅沢な絵本。
  • 思い出トランプ
    初の向田邦子作品
    すごい、すごすぎる。数ページの短編の中で、人生の光の部分と仄暗い部分を描き出している
    読み方によって、ユーモラスで人間味がある話とも、人間の闇がフォーカスされた不気味な話とも捉えられるのが面白い

    説明的な表現は最低限に抑えられていて、日常の些細の描写から、過去の出来事や登場人物の...続きを読む
  • 字のないはがき
    4年生が国語で「一つの花」を勉強しているので、これを読み聞かせ。
    向田邦子さんの妹さんの話。
    子どもが真剣に聞いてくれて嬉しい。
    担任の先生がボロ泣きしてくれて嬉しい。
  • 思い出トランプ
    ここ最近、向田邦子さんに係る本を読み漁っているがハズレがなく、その全てを面白く感じている。

    その印象は本書を読み終えた今も続いている。思い出トランプは短編集で、全部で13話収録されているが、その全てが個性的な魅力にあふれている。それも、これは明るい話あれは暗い話、と宝石のようにシンプルに形容しやす...続きを読む
  • 思い出トランプ
    昭和の雰囲気がとても心地よい。
    現代においても昭和においても、人の悩み、葛藤、嫉妬、疑惑といった複雑な感情は変わらずにあって、そういった意味では古さを感じさせない。
    日常生活のちょっとした出来事から様々な感情を描き出す物語に没頭してしまいました。



  • 新装版 夜中の薔薇
    p79だけでいいから読んで欲しい。

    ーーことばのお洒落は、(中略)無料で手に入る最高のアクセサリーである。ーー

    読書好き、読書を始めたい、そんな方に絶対に刺さるエッセイが、たったの1ページに凝縮されています。

    その他、背筋がしゃんと伸びることばの数々が詰まったエッセイです。

    読書好きの友人に...続きを読む
  • 無名仮名人名簿
    小説の文庫本は、シナリオをもとに他の作家が小説化したものが多いが、この本に収録されているエッセイは、手を加えられていない向田邦子の文章ゆえ、人柄、豪快な性格にして繊細な観察眼がしのばれる。
  • 思い出トランプ
    ★5つでは足りない足りない。ドラマ(阿修羅のごとく)にしびれエッセイにしびれ、ここに来て短編小説に度肝を抜かれた、恐れ慄いた、本当に身震いした。
  • 女の人差し指
    エッセイ集。エッセイ集を何冊か読みにつれ、向田邦子という人のものの見方や感じ方が、少しずつ伝わってくる。
  • 新装版 眠る盃
    『父の詫び状』に続くエッセイ集。涙を誘うような話、ビックリするような逸話、観察眼に感心するような話など、様々な文章が綴られている。
  • 字のないはがき
    戦時中の家族のお話。絵本なので短いけれど全員に感情移入できる。クレヨンで描かれている西加奈子さんの絵に迫力があり、当時の人たちの心を表しているようだった。
  • 思い出トランプ
    第83回直木賞(昭和55年/1980年上期)作品、「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」を含み、13の短編が収録されている。
  • 思い出トランプ
    短編だが、映画を見ていたかのように惹き込まれる。「かわうそ」の獺祭図のインパクトが強すぎる。水上勉さんが『主人公のたんなる思い出からぬけて、いま生きている「今日の闇」につながり、何気ない台所を這う空気の色調が厚ぬりに変る』と表現されているが、正にその通りである。
  • 無名仮名人名簿
    向田邦子エッセイ集。
    昔の言葉遣いをさりげなく盛り込んであります。時代の匂い、人間臭さや、息遣いを感じられます。日本語とは素晴らしいものであると感じさせられます。
    付箋をつけながら、何回も読み返し、生き方、考えかたに感心させられます。
  • 新装版 眠る盃
    向田邦子さん、改めて素敵な女性であると認識しました。リズム感のある文章だから、さらっと読めてしまうのだけど、はっとすることが随所にありました。