向田邦子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
喧嘩早くて涙もろい、石屋の親方貫太郎を柱に、くせのある家族のてんやわんやを人情味豊かに描くホームドラマ。貫太郎一家の日常が展開されていくんだけれど、その日常がとにかく騒々しい。口より先に手が出るタチの父、貫太郎は、ことある毎に家族を張り倒す。妻、息子娘はもちろん、お手伝いの少女や他人の子供ですらちぎっては投げの奮闘振り。殴られた方も食って掛かるので、家族の団欒、夕食の席は決まって乱闘騒ぎである。しかし父の鉄拳は、家族への隅まで行き届いた心遣いから出るもの。「貫太郎は好きな人間しか殴らない」とは彼の母の言葉。家族ひとりひとりが抱える悩みを、不器用ながらも体当たりで向かっていく貫太郎の温かさ、大き
-
Posted by ブクログ
私にとっての初・向田作品です
恥ずかしながら「名前は知ってるけれど読んだことない有名作家」の一人だった向田邦子さん
脚本家としても活躍されていて、この『霊長類ヒト科動物図鑑』にも黒柳徹子さんなど芸能人の名前やテレビ関係者とのお話がたびたび出てきます。
1981年に飛行機事故で亡くなられた方で、この本は亡くなった後に出版された作品なのですね。
自分が生まれる前のエッセイなのに、人間の根本はそうそう変わらないよね、と教えてくれるお話が多数。(もちろん戦前生まれの著者ならでは感性やお父さんとのお話など、令和の時代では大炎上必至のエピソードもありますが、それはそれで興味深かったりします)
「女性が -
Posted by ブクログ
この時代、そうそうこんな感じだったんだろうとかろうじて想像できる。親の世代よりは若くて、でも自分からみるともう少し上の世代…?
ただ、近い世代だとしても私が育ってきた周りではあまりお目にかかる人たちではなかった。
4人姉妹には憧れるし、それぞれの家族もいい感じでゆるくつながってるし、何より自分の親や実家をいつも念頭に置いた生活をしているのが羨ましい。
でも、同じ娘としてまた妻として、結婚とか子供の成長とか親の世話とか、ちょっと変化するだけで人生が変わってしまう立場から言うと、姉妹が多いのも面倒だなと…などなど思いつつ、しっかり本の世界に入ってしまった。
向田邦子さんの作品はまだなかなか読めて -
Posted by ブクログ
向田邦子といえば、ワタシにとっては、やっぱり「寺内貫太郎一家」
幸か不幸か、リアルタイムで観てる。水曜劇場。
まあ、懐かしい。面白かったね。
ジュリー〜〜!
樹木希林、もとい当時は悠木千帆さん。これが受けた受けた。
あと、なぜか横尾(忠則)さんなんかも出てる。
久世(光彦)さんと組んで、思い切ったことをやられたのでしょうね。
貫太郎一家のあとは、ほとんど観ていない。
名作の誉高い「阿修羅のごとく」とかも拝見していない。
でも、向田さんの飛行機事故のニュースはよく覚えている。
その向田邦子が直木賞を受賞したのが、この思い出トランプ
((作品紹介))
日常生活の中で、誰もがひとつや -
Posted by ブクログ
【347冊目】脚本家向田邦子さんのエッセイ集。妙齢の女性視点×昭和の家庭生活×戦争中の記憶×一流の表現者=最強のエッセイ爆誕!という感じ。
ひとつの作品に複数のエピソードが詰め込まれており、それぞれの連関は必ずしも明らかでないのですが、なぜかスッキリ読めてしまう。それは文章力の問題だけではなく、生活者・労働者としての視点が現代を生きる私たちとそう離れていないからなのでしょう。海外旅行やら深夜残業やら、多くは現代と地続きの生活風景です。
他方で、東京大空襲の日のエピソードがあったり、トイレに行くことを「ご不浄に行く」と表現したり、昭和の前半の香りがそこかしこに散りばめられているところも読