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「正式魔」「キャデラック煎餅」「女子運動用黒布襞入裁着袴」「臆病ライオン」「眠る机」「青い目脂」…昭和のにおいがするタイトルの数々。愚痴をこぼす代りに真赤になるまでおみおつけに唐辛子をかけ、すすっていた祖父。届いたお歳暮をすぐ開けたくて青筋をたてた父。包み紙を破らないよう丁寧に開けていた母。一度でいいからメロンをまるまる一個食べてみたかった自分。戦前・戦後の平凡な家庭の暮らしをみずみずしく描く、忘れがたいエッセイ集。
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Posted by ブクログ
向田さんの出会った人のことが書かれているエッセイ集。
面白かったのは「転向」というタイトルのお話。
凝り性の友人がいて、一つのものに凝りだすとそれ以外は絶対に認めず周りにも強要する。でも何かの折にその欠点を認めるとあっさりとまた次のものに転向して凝り出す。あ〜こんな人、私の周りにもいるなと可笑しくなった。まあ人間、少なからず誰しもこう言った所は持ち合わせているでしょうが。
時代を感じるのは「お取替え」という話な中で、35歳くらいの女性を中年と表現していること。
今なら35歳なんてまだ若いお姉さんに近いが、この当時だと中年だったんだなあと驚いた。
Posted by ブクログ
エッセイって、その時代の香りがするなあと思う。月並みな感想だけど(笑)
決して特別な内容ではないのだけれど、どこかヌケていて気安い感じがした。
また、家族の話にも触れることが出来て、私としては新たな発見があり、良かった。
「民主主義の辛いところは、多数決ということである。
このままでゆくと、日本はいずれ横書きの国になる。
週刊誌も新聞も、区役所の戸籍謄本もみな横になる。縦書きは、神主さんの読む祝詞ぐらいになってしまう。」
「戦前の日本人は、今みたいに笑わなかった。
特に男は、先生や父親は笑わなかった。
昔の武士は「男は年に片頬」。一年に片頬でフンと笑えば沢山だといったそうだが、それほどではないにしろ、大の男が、理由もないのに笑えるかというところがあった。」
向田邦子の目は、鋭い。
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