乃南アサのレビュー一覧

  • 犯意

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    裁判員制度の導入により、一般国民が凶悪犯罪に裁判員として関わる機会が増加することを踏まえて出版された、犯罪小説と法制度解説をセットにした短篇集。
    犯罪・事件をごく普通の人が犯罪を犯す事になる経緯を扱った短編小説と、その犯罪を刑法の観点から解説する弁護士との合作。
    日常生活を送る主人公が犯罪を犯すまでのシーンを短編小説として切り取った作品と法的な解説がセットになることで、サスペンス小説、刑事モノ小説を読むより、ずっと身近で不安感を感じるものになっている。出版企画としても興味深い。秀逸な試みだ。

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    2011年11月14日
  • トゥインクル・ボーイ

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    全編が子供にまつわる話。そしてその子供全員が純粋とはかけ離れた怖い子供達。

    子供は純粋で可愛い! なんて考えの人は読むとキツい、嫌な話しかない。
    そうでなくてもこの気味悪さは心に来ると思う。

    短編だからサッとオチがつくのは分かるけど、あまりにも呆気なく話が終わるのがちょっと残念かな。
    オチが有ったり無かったり、読み手の想像任せの話もあるし。

    「坂の上の家」はちょっと酷い。
    「さくら橋」は良かった。


    ひたすらに子供が怖いんだけど、その原因は環境なんだよね。
    大人がどういう環境で子育てをするかにかかってるから子供に罪はないというか。
    そんなことを考えさせる本だった。

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    2011年10月24日
  • トゥインクル・ボーイ

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     子供の無邪気なまでの、考えの及ばない犯罪。

     「泡」が一番怖い。
     いくら幼い子供でも、命が漠然としか想像できなくても、自分の魂を取り返すために、父親と共謀して母親を死なせるなんて、無謀すぎる。

     どの話も、結局子供だけが悪いんじゃなくて、そんな風に子供を育てた親と環境も悪いと感じる。

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    2011年10月14日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)

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    ネタバレ

    刑事事件も面白いのですが、主人公やそれぞれの人間模様がしっかりと描かれていて、とても面白く読めました。
    刑事物ですが、人生の教訓も含まれていました。

    最後の100ページは、この事件があと100ページで治まるのかドキドキしながら 一気に読みました。
    シリーズ物とは知らず 今回 初めて最新本を読みましたが、さかのぼってシリーズ全てを読みたいと思います。

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    2011年10月04日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    ネタバレ

    刑事事件も面白いのですが、主人公やそれぞれの人間模様がしっかりと描かれていて、とても面白く読めました。
    刑事物ですが、人生の教訓も含まれていました。

    最後の100ページは、この事件があと100ページで治まるのかドキドキしながら 一気に読みました。
    シリーズ物とは知らず 今回 初めて最新本を読みましたが、さかのぼってシリーズ全てを読みたいと思います。

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    2011年10月04日
  • 行きつ戻りつ

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    読み終わったあと、自分が結婚して30代40代になった時、どんな人生を送っているんだろうと考えてしまった。

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    2011年09月23日
  • 今夜もベルが鳴る

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    会社帰りに読む本がなくて、コンビニ寄ったらこれしかなかった。


    って感じで読み始めたけど、
    まあまあ面白かった。

    想像だにしない結末。


    たまにはサスペンスも良いな。

    ただ、読み終わるのも、早いな。

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    2011年09月09日
  • ヴァンサンカンまでに

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    パズルみたいにあちこちが繋がっていく話。主人公の気持ちが分からないでもない年齢に自分も近付いてきてしまった。最期のなんであんな人といたんだろう…っていう気持ちはすごく理解できて、恋愛って楽しい時がすぎたらそんなもんだよなぁと思ってしまった。主人公の周りの女性たちもキャラが各々違うからこそリアリティがあって、自分はどのタイプだろうと考える。

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    2011年08月24日
  • 不発弾

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    短編集。なかなか面白かった。読み易かった。
    ただ、特別な感想は無かった。

    本の題名から、切羽詰まった内容かと思ったけど・・・・。
    思ったより暖かみのある内容もあった。

    この人(乃南アサ)も直木賞とっているので、今度はそっちを読んでみる。

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    2011年08月25日
  • 犯意

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    犯罪例の後に、起こった犯罪がどういう裁かれ方をするのかを、判例を交えて解説してある本。
    短編の犯罪が結構身近なものもあってヒヤリとする。
    裁判員制度で選ばれた時の心の準備用とのこと。

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    2011年08月05日
  • 結婚詐欺師(下)

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    ネタバレ

    阿久津刑事しっかりしろ!!と言いたくなる場面があるが、相手の彼女の性格と過去の絡みを考えるとやはり、彼女はだまされてしまうのか・・・・

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    2011年08月05日
  • 結婚詐欺師(上)

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    女性心理をついた手管に舌を巻く。が、同情はやはり出来ないし、詐欺師自身が思っていたより薄い感じの人物であるのが作者の設定であるがなにか、もう少しあって欲しいというのが女性の心理

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    2011年08月05日
  • 火のみち(下)

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    上下合わせると結構長いのだけど一気読み。
    最後はいまいちだけどとても面白かった。
    テンションは下がる

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    2011年08月04日
  • 5年目の魔女

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      女はすべて魔女です。そういう素質を孕んでいます。もっともそれを自覚しながら暮らしている人は少ないでしょうけれど。乃南さんの名前はよく見かけたけれど、実際に読むのは初めてでした。女性の描き方がとてもリアルでぞくりとします。とくにラストでは、じわじわと怖さが浸透してきました。

      私が何よりも怖いと思ったのは、女が過去を都合のよいものにしてしまう点。ラストの笑顔で歪んだ真実を話す貴世美も怖いし、これだけ思想場面が長かったにも関わらずあの過去を1度として思い出さなかった景子も怖いです。過去を塗り替え真実として思い込むのも、都合の悪い過去を自分の中で抹殺してしまうのもどちらも怖い。けれど、そんな

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    2011年07月25日
  • 6月19日の花嫁

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    記憶を失った千尋。記憶を手繰りながら自分探しを始める。面白いのだがママが出て来た辺りから漫画ちっくになった感じ。

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    2011年07月23日
  • 幸せになりたい

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    女性心理を中心に置くサスペンス。恐ろしいわ後味悪いわで、この種類の本はしばらく読みたくない。
    解説で香山リカが「後味は意外なほど悪くない。それどころか、登場人物たちの肩をポンポンと叩いて、『まあ、あんたも頑張ったんだよね』と励ましてやりたいような気分にさえなる」と書いている。いやいや、ないわぁ。
    笑顔の裏で心が凍り付くようなやりとりを日常で行いストレスを溜めている人が、「そうなのムカつくー!」って読むのが正しい方法な気がしてきた。

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    2011年07月22日
  • パラダイス・サーティー(下)

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    後半のスピード感は楽しかったけど、なんかスッキリしない。でもこのスッキリしない感じが29歳から30歳になることなのかなとも思う。乃南さんの作品だから、と、最後のとんでもないどんでん返しを期待したけど、そこまでではなかったのがちょっと残念。

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    2011年07月18日
  • パラダイス・サーティー(上)

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    淡々と続く栗子の恋愛と、自分には縁のないオナベの人生を送る夏摘のアンバランスさが妙に合致している上巻でした。

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    2011年07月18日
  • パラダイス・サーティー(下)

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    小窪との仲がうまくいかなくなってきた栗子。菜摘も付き合っていたヤクザの奥さんとの間でヤキモキしている。
    結局一人になる二人。
    そして、最後の最後には衝撃の結末が…
    だけど、栗子の立ち直りをみていると、確かに元気になるかも!?

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    2011年07月13日
  • パラダイス・サーティー(上)

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    幼なじみの栗子とオナベの菜摘。栗子が29になる誕生日に家を飛び出し、菜摘の家で同居が始まった。
    そんな中、バーを経営する菜摘の常連客の小窪に、栗子は一目惚れ。そしてトントン拍子に付き合うことになる。
    だが、最初は何も言わなかった菜摘が小窪との中を反対し始める。その理由とは…

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    2011年07月13日