乃南アサのレビュー一覧

  • ニサッタ、ニサッタ(下)

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    希望がある終り方で本当によかったと思ったのは、どこかで何かを間違えたら主人公みたいになりかねないって感じたからなのかもしれない。
    おばあちゃんの優しさと言葉が暖かくて飛行機の中でも泣きそうになってしまった。
    明日を考えて不安になるなら、まず今日を生きることに集中する。

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    2016年04月16日
  • 涙(上)

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    借りた本のなかで一番ぼろっちかったので最初に読んだ。
    最初はまぁついてゆけたのだけれど、婚約者が失踪して1人追跡を始めた主人公の性質に、なんかこう、もう、「この人好きじゃない」感が強くなり、仕方なしに読み続けた。
    話自体は面白いうちに入るのだとは思うが、川崎のドヤ街から熱海の温泉宿、芸者、そして福島県郡山へとてんてこ動く舞台に、もうテレビの2時間ドラマにしか思えなくなり。
    良さは確かにあるんだよ、読みやすいし、牽引力はあるし、電車の中などで読むには適しているんじゃなかろうか。
    でもなぁ、なんだろう、この「あるある」感。

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    2016年04月15日
  • 水の中のふたつの月

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    小学生の時に仲良しだった少女三人組が久しぶりに東京で出会う。
    この三人には、誰にも言えない秘密の約束があった。
    少し昔っぽいホラーサスペンス。

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    2016年04月03日
  • 風紋 上 新装版

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    語り手が代わる代わるその時の心情を表していく。
    被害者家族の次女 真裕子
    加害者の妻 香織
    新聞記者 建部
    捜査一課の刑事 進藤
    検事 速水

    かなり重い題材の上、くどい位に真裕子のやりきれない心情が表現されていて気が滅入った。
    ギュッとしたら1冊にまとまりそうな内容。
    エピローグあたりにはめんどくさくなり斜め読みしてしまった。

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    2016年03月27日
  • 行きつ戻りつ

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     全体に日常の香りがして、ミセス雑誌に載せるに相応しい内容だった。
     全然完璧じゃない主人公たち。雑誌に出てくるような、美しく快活でお洒落で中身まで出来上がっているかのような人物じゃない。
     不器用で欠点があって少なからず自分が大切でしかたがない、読者と変わらない人たち。
     しかし、主人公たちは、しっかりと、その土地土地の自然から、何かを学ぼうとし、得ようとする。それがストレートにプラスなものでなくとも、回り回って主人公たちに学びや気付きを与える。
     この12の物語から、自然やその土地に根付く風土や空気の尊さ、大切さを知る。

     この方の本を初めて読んだけれど、風景描写が穏やかで、サスペンスな

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    2016年03月23日
  • 死んでも忘れない

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    『もしも、
    何かトラブルが生じたら
    今日のことを思い出すのだ

    あの時
    あんなに嬉しかったのだ
    幸福だったのだと思い出して
    乗り切ってみせる

    死んでも忘れない』

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    2016年03月20日
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人

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    ミステリーとしては、面白い要素はあまりなかったけど、バツイチ30代の女性刑事が「おっちゃん」なんていう有難くもないニックネームをつけられ、パンストの買い置きの心配したり、家族やご近所との付き合いに悩まされたりしながら、日々お仕事をしているという、音道貴子の日常を楽しむ小説としては良かった。

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    2016年02月29日
  • 新装版 窓

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    青春ミステリ。少女の葛藤が胸を打つ。とても良かった。
    あらすじ(背表紙より)
    高校三年になった麻里子は、将来への不安からか周囲との隔たりに苛立ちを隠せない。そんな折に起きた「毒入りジュース事件」の容疑者が同じ聴覚に障害のある少年だと知り、麻里子は自らの思いを重ねて彼に会いに行くが、彼女を拒絶する厳しい言葉に衝撃を受ける…。少女のひたむきさが胸に迫る傑作長編。

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    2016年02月07日
  • 犯意

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    短編小説→弁護士の解説
    という、新たな試みの書。
    物語の中の事件の解説をするのが目的だと思われるので、いつもの乃南作品と比べて内容は薄いが、現実にそのような事件が起きたらどうなるのか考察するのは面白いと思う。

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    2016年01月24日
  • 家族趣味

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    ネタバレ

    デジ・ボウイの結末に一番驚いた。さわやかだろうか?この生き方を間違っていると言ってしまうことはできないが、何かが違うと思う。

    直樹はこれからどうやって生きていくんだろう。
    妹も。

    家族趣味は趣味が悪すぎる。

    でも、どの話ものめりこんで読めた。濃い~短編ばかりで満足。

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    2016年01月20日
  • 幸せになりたい

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    ネタバレ

    たんぺんしゅ。

    暗くなるお話たくさん。スカッとするお話もあります。

    基本的に
    カス男vs女の構図。

    女、勝ちます。ステキ。他人を一切気遣えない人間は滅びれば良いんじゃないですかね。

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    2016年01月18日
  • 美麗島紀行

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    現地の方の案内で台湾のあちこちを訪れ、日本統治時代を生きた方々へのインタビューなど歴史にも触れ、台湾入門ガイドブックのような本。行ってみたいところがまた増えた。

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    2016年01月17日
  • 禁猟区

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    可もなく不可も無く。

    新しいジャンル(監察担当が主人公)への挑戦であるのだろうけれど……。


    この設定で長編が作られたなら、読んでみたいとは思うかな。


    ★3つ、7ポイント。
    2016.01.17.古。

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    2016年01月17日
  • 美麗島紀行

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    台湾とは何か。作者が台湾各地をくまなく巡り、日本との深い関係性についてその歴史から思いを馳せる紀行。

    台湾の事を美麗島と呼ぶ事を初めと知った。
    台湾には親日家が多いとは聞いていたが、1895年からの50年間の植民地時代の八田さんや杉浦茂峰さんの事を台湾の人たちが今もいい事として覚えていてくれているって素晴らしい。
    この本で初めと知った事が多い。
    自分たちの事を知らなすぎる。反省。

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    2015年12月23日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    ネタバレ

    「めんどくせーめんどくせー、女ってホントめんどくせー」という声が男性群から聞こえてきそう・・・。いつも優しく受け止められるかよ!落ち着いて仕事させろよ!疲れてんだよ、忙しいんだよ、ピーピーピーピーうるさいんだよって。確かに女の私でも「めんどくせー」と思った。

    男性側に余裕のある時はすねたりわがまま言ったり、困らせようとする態度もカワイイと感じて、守ってあげようなんて思ったりするけれど、いつも彼女のご機嫌取りさせられてちゃぁウンザリもするでしょうね。やっぱりやりすぎない程度に引き際が大事だな。

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    2015年12月13日
  • ライン

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    ネタバレ

    この小説が発表された時代を思うと、今は随分様変わりしたのだなぁと思います。パソコン通信という言葉が何だっけ?という印象(苦笑)。タイトルからだと今の“ライン”を思い浮かべるでしょうね。でも、チャットやオンオフには覚えがあるので感慨深いです。
    さて、ストーリーについては、てっきり犯人は彼だと思っていたので騙されました。キレやすい若者だと思っていた主人公ですが、予想外に読後感は悪くなかったです。私には爽やかに思えるラストでした。

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    2015年12月10日
  • 6月19日の花嫁

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    ネタバレ

    違和感のあるところがところどころあり入り込めなかった感じがあり。それでもだんだん記憶を取り戻し始める頃から続きが気になって止まらなくなり、
    義母の表裏はゾッとしました。
    中盤はよかったけど、序盤と終盤が…。
    どの作品も大好きな乃南さんですが、珍しくイマイチかなと感じる作品でした。

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    2016年04月15日
  • 禁猟区

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    犯罪に手を染めた警察官を捜査する組織、警視庁警務部人事一課調査二係監察官室の女性監察官・沼尻いくみの活躍を描く警察小説。
    欲望の果て、心の弱さ、魔が差す。規律を常に求められる警察官の犯罪は、毎日のようにニュースになる。一線を越えてしまう瞬間はほんの出来心だが、それを止めることができない背景がそれぞれにある。明日の自分にならないように、教訓にしたい。

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    2015年12月04日
  • ヴァンサンカンまでに

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     上司の愛人でありながら、同僚の恋人でもある翠。人一倍ドライで全てを割りきり、物事を何でも斜めから見ている印象を受け、なんだか生きにくそうな女の子だなぁ…と寂しくなった。という彼女の性格には彼女の暗い過去も関係しており、ますます翠には幸せになって欲しいと思うのだけど、彼女は他の女にそう思われてきっと癪だろうなぁ。また、作品中に何度も「嫉妬などしていない」と出てくるのだけど、きっとそんなことないんだろうな…翠は器用に見えて、本当は誰よりも不器用なのでは?と思えて、やっぱり彼女を嫌いにはなれなかった。

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    2015年11月29日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    最初の話以外どれもすでに読んだことがあったのでそこは残念でした。
    ただ再読しても文章が読みやすくて展開もぞっとさせるものばかりなので数回読んでも楽しめると思います。人に薦めやすい小説だと思いました。

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    2015年11月21日