乃南アサのレビュー一覧

  • ウツボカズラの夢

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    ネタバレ

    長野の家を追い出され、亡くなった母の親戚を頼って上京。
    田舎しか知らない未芙由にとって東京は輝いて見えた。
    渋谷に近い閑静な住宅街にあるおばさんの豪邸に住み込み、家の手伝いをするうち、未芙由の中にその家で幸せをつかみたいという野心が芽生え始める。ところがそんなことはおくびにも出さない。読者にさえそれを気づかせない。優しいおばさんを裏切って、ダンナさんと関係を持ち、同時に息子とも関係し、表向きは地味で欲のない女を装っている。したたかだわ。
     家族がみんな好き勝手して、家の中が寒々しく、しまいにはおばさん、ダンナさん、娘と一気に家を出ていってしまい、好条件がそろったところで慎重にことを運び、ついに

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    2015年03月01日
  • 駆けこみ交番

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    『ボクの町』の警官見習い高木聖大が、晴れておまわりさんとして等々力不動前交番に勤務するようになった。
    とどろきセブンのメンバーたちは、ドラマにもなった「三匹のおっさん」を思い出させる。
    のんびりと読める作品

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    2015年06月13日
  • すれ違う背中を

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    二人の女が世間との関わりを出来るだけ避け、罪を償ってもなお、世間に気兼ねをして健気生きていく様は、哀れです。

    でも、夢を見つけて頑張っている二人には、応援したいです。

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    2015年02月23日
  • 涙(上)

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    はっきり言えばよくあるパターン。
    でも厚いのに、グイグイと私を読ませたのは乃南氏の才能。それと時代背景が自分にとって、とても興味があったからかなぁ~。
    本書は1964年から始まります。東京オリンピックが行なわれた年で東京は近代的に整備され、日本国民が浮かれている時。
    本書が面白かったのは時代背景ばかりではありませんよ~もちろん。
    婚約者に失踪された主人公・萄子の追跡劇なのですが、日本のアチコチへと飛びます。
    それにラストの書かれ方に希望が持てます。
    乃南氏の作品をついつい読んじゃうのもそのせいかも。
    「再生」でもそうでしたが、人生悪いことばっかりじゃないんだから、がんばれ!みたいな乃南氏のメッ

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    2015年02月18日
  • 自白 刑事・土門功太朗

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    各話、事件までの犯人たち、捜査、事情聴取のやり取り、の3ステップで描かれている。
    昭和の要素も随所に盛り込まれて、派手さはないけど、どこか懐かしい心地いい作品。

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    2015年02月11日
  • 不発弾

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    ネタバレ

     乃南アサさんの本は久しぶりです。
     この作者さんは、私に強い影響を与えた一人だったと思います。今もその本を読んだときの衝撃は忘れてないし、これからも一生忘れない。

     さて、そんな個人的感慨はさておき。
     この本の内容について簡単に説明すると、短編集でした。
     表題作は、家族に対して不満を漏らすこともなく、父親として「こうあろう」と思っていたことをしっかり守っていた父親に対して、思春期を迎えた子供を始め、妻までも当たりがきつくなり、男の人が爆発し切れないモヤモヤを抱えたまま、最後には家を飛び出してしまう話です。

     なんというか、私は娘で。
     まだ母にはなったことがなくて、また、母にしかなれ

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    2014年12月26日
  • ボクの町

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    1人の人間として警察官と言うお仕事を、見ることが出来る本だと思いました。
    人が成長していく過程を見ると、自分にも気合が入ります。

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    2014年12月05日
  • ニサッタ、ニサッタ(下)

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    何か上手くいかないことがあると、周りのせいにしてイライラしている主人公。
    もう少しがんばればいいのに、、共感はできないなぁと思いながら読んでいたけど、
    この主人公に起きるようなことは、自分には起こらない出来事だなんて100%言えないし、
    どうにもならない事なんてこれからもたくさんあるだろう。最近の社会情勢も反映されているし、ある意味誰にでも身近な話なのだと、読んでいて気持ちがざわざわした。
    もしも私だったらどうするんだろうか。どんな気持ちで、どうするかで人生は変わってくる。
    人生っていうとなんだかおおげさな感じがするけど、大なり小なりいろんなことが毎日あって、その一日一日の「私」の積み重ねなん

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    2014年11月29日
  • 風紋 下 新装版

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    上巻は事件が起こってから裁判まで、下巻は公判から判決までを描いている。話は被害者遺族と加害者家族の視点を中心に進んでいき、それに新聞記者、刑事、検事が加わるため、殺害の様子や凶器、殺意を持った経緯など犯人と被害者しか知らないことは最後まで明らかにならない。被害者や遺族が常に置いてけぼり、というのはこういうことなのだとよく分かる。これでは遺族はどこに気持ちをぶつけたらいいのか。加害者の妻は、最初は夫のせいで今までの生活が壊されたのだから、責めるのは仕方ないと思っていたが、あまりにも自分大好き人間でうんざりした。それとも家族が犯罪を犯したら、誰もがこんなふうになってしまうのだろうか。

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    2014年11月02日
  • 涙(下)

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    ネタバレ

    この人の作品は好きじゃないけど、初めて泣けた。
    主人公がついに婚約者を見つけて、真実を知って、本当に別れる時、泣けた。婚約者との過ごした思い出と一緒に、その時の感触やその時のせつなさやその時の空気まで思い出す、あの感覚。この小説の主人公がどうとかいう感情ではなくて、自分の経験のその感覚を思い出して泣けた。あの時の、あの感覚は、もう、二度と手に入らないだろうと知って悲しかった。

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    2014年10月16日
  • 涙(上)

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    ネタバレ

    まず、冒頭の葡子の現在はいらなかった。
    葡子が誰と結婚したかというのも冒頭でいきなりネタ晴らししたのはいけない。これじゃあ、婚約者がいて事件に巻き込まれてどうなるのか肝心のストーリーが生かされてなかった。
    それでなくても葡子の高慢ちきなキャラは嫌いだった。

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    2014年09月26日
  • 幸せになりたい

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    あとがきによると、初出は1991年、実に20数年前に書かれたとのこと。そんなに古いとは思わなかった。男女の話に変化はないということかしら。
    「背中」不倫相手は奥さんが気をつけていたからパリっとしていた所が好き。
    「お引っ越し」上司にいびられた女性の復讐手段が部長との結婚、というのは残念。最近ならちゃんと仕事で復讐する内容になるかな。
    「二人の思い出」二股していた男が結婚式に二人から復讐されるのが痛快。

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    2014年09月22日
  • 団欒

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    ネタバレ

    家族をテーマに、ちょっとシニカルでダークな発想で料理された短編集。
    こんなにあったかくないファミリーもの、はじめて笑
    家族という社会性の不気味さがこれでもかというくらいデフォルメされて、見事なエンターテイメントになっています。
    皮肉がきいてて個人的には充分楽しめましたが、後味のよい作品はほぼないので、好き嫌いは別れそうかな。

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    2014年09月21日
  • 夜離れ

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    【本の内容】
    甘えん坊の摩美としっかり者の朋子。

    摩美の彼氏に一目惚れしてしまった朋子が、摩美の結婚式で行なった禁断のスピーチとは…「祝辞」。

    銀座のホステスから地味なOLに戻り、着実な結婚をめざした(私)を襲った突然の不幸…「夜離れ」。

    結婚に憧れる女性たちが、ふと思いついた企みとは?

    ホントだったら怖いけど、どこか痛快な気分にも。

    微妙な女心を描く6つのサスペンス。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    この本を読んで、しみじみと女性は怖いなあと思う。

    寂しさや虚栄心・甘え・妬みからくる冷淡な行動、ヒステリックな振る舞い。

    ああはなりたくないと思いながらも、自分のことが書かれて

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    2014年08月27日
  • ボクの町

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    多分読んでいるとき眉間にしわが寄っていたのでは。
    とにかく人のはなしを聞かない。それも、そそっかしいのとは違って、訓示や説教、注意事項といった大事なことを聞かない。聞きたがらない。積極的に耳を閉ざす。

    すぐに頭に血がのぼる。
    子ども相手だろうが酔っぱらい相手だろうが、相手がけんか腰ならこっちもけんか腰だ。
    市民相手に暴力事件を起こさずに済んでいるのは、周りの人が止めてくれるからだ。

    では、熱血警察官なのかというとそれも違って、本当はフリーターでしばらく生きて行こうと思っていたのだが、売り言葉に買い言葉で就職することになり、行き掛かり上それが警官だっただけなのだ。
    だからすぐ、この仕事は自分

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    2014年08月13日
  • 5年目の魔女

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    2014.7.10ー50
    貴世美の身勝手さは常軌を逸してはいるものの本人なりの理由があるが、何の罪も利害もない母親に手をかける景子はその意味では最大の加害者である。それでも貴世美の恐ろしさの方が印象に残るような女の魔性の描写は秀逸。

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    2014年07月10日
  • トゥインクル・ボーイ

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    2014.6.23
    こわい。子供の素直さが、感受性の強さが、何を生み出すのか。危うさと隣り合わせな大人の言動。向き合うって何って接し方を考えさせられる。

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    2014年06月23日
  • あなた(上)

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    近年稀に見る「人間のくず」な主人公の言動にイライラ。

    ずうっと謎だった“語りの主”が何物なのか……?
    ソコへ一歩踏み出した瞬間に“下巻へ続く”とは・・・(苦笑)。

    ★3つ、7ポイント半。
    2014.06.07.図。

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    2015年05月22日
  • ドラマチック チルドレン

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    非行や引きこもりなど様々な問題を抱える子供たちを預かる施設のお話。フィクションではあるけど実話に基づいているらしい。主催者の川又夫妻の子供たちに接する態度には頭が下がるというか、見習いたいものがある。子供たちも色々で親も色々で根気よくつきあい寄り添い、難しいな。もしも自分の子どもが心を閉ざしてしまったら、私はどうだろうな。自分の人間性が試されるよね。考えさせられる内容でした。
    ただ、登場人物の子どもたちが多く、メインの子以外は誰が誰でどうなったのかがわかりにくかった。

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    2014年05月24日
  • ドラマチック チルドレン

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    小説と思って読み始めたら、ドキュメンタリー作品でした。

    富山市郊外にある『ピースフルハウス・はぐれ雲』で、心に問題を抱えた子供(成人も)を預かり、共同生活を通じて立ち直らせるために奮闘する川又夫妻。
    子供たちが悩み迷い惑う様子が、読んでいて胸に響く。

    わが子が、同じような迷い道に入り込む可能性も、そしてこの作品中の母親のように私が自分を不幸だと思い込む可能性も、十分あり得ることだと想像しながら読み、苦しくなった。
    このような施設を運営していくのは本当に大変で、でも無くてはならない大切なものだと痛切に感じた。

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    2015年06月13日