乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作家さんの名前、見たことあるなーくらいの動機でふらっと手にとってみたけれど、なかなか面白かった。
次々に事件が起こる展開は、ちょっとご都合的というか、舞台設定や登場人物が生々しいくらいのリアリティがあるのに対して、「そんなんなるかい」って少し思ってしまったけれど。
特に女性の、登場人物の描写が、「ああ、こういう人いるよね…」という、下世話なくらいに不完全で生々しいキャラクターなのが醍醐味です。
ぶっちゃけ読んでてちょっとウザいようなやつらだったり、本人自体がイライラそわそわしていたり。そして深夜、殺人事件だなんてとんでもないことがおこる。
「再生の朝」というタイトルを信じて、はらはら読めば -
Posted by ブクログ
複数の登場人物の過去・現在・思惑が交錯し、序盤までは一体誰が何のために行動しているのか、真実を知りたくてページが進む。終盤はそれぞれの目的が見えてきて、結果も予想できたものの、そのすべてが繋がっていく感じが気持ちいい。
きっと普通ならば理解しがたい犯人の心理ですが、幼少期からの気持ちの積み重ねの描き方が丁寧で、すんなり入ってくる。歪で、異常なのだけど、当人にとってそれは自然で理路整然としているというか。それって少し恐怖感を受ける部分ですね。
落ちはなんともばたばたと、割とふつうに収束していた、のに。
最後、安心した直後にこう、ぐさっと。。 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
1作目を読んだのは、3~4年前になるだろうか。
その時に思い浮かんだヒロイン像は、線が細くてか弱そうに見えて、希望に飢えた笑顔が素敵な女子……女優に例えるならば、若い頃の石田ゆり子って感じだったにだが……
このシリーズ、昨年だか一昨年だかに連続ドラマ化されたのよね。
最終回の後半20分だけたまたま見かけた、って程度だったのに……
脳内イメージをすっかり乗っ取られてしまった!!
もう、上戸彩しか浮かんでこない(苦笑)。
テレビのチカラって、恐ろしいな……。
さて、本編。
“コスモス”のDV事実と対峙した時の綾香の反応……強い女性だ!という印象が強く残 -
Posted by ブクログ
女は怖い。
普通でも怖いのに、狂うともっと怖い。
女性の思考回路は、女性相手でも理解に苦しむところがあるので、男性にはまるで理解できないものだろうと思う。
今現在、真実だと信じたい事柄があったとしたら、過去を遡って事実を捏造することが当然のようにできてしまう女性という存在は、扱いにくいだろうと思う。
女性の中では、過去と現在が直結していないことなんてザラにある。
その時、その時に信じたいことが現実であり、真実なので、事実がどうであるかなんて関係ないのだ。
こうと決めたら、第三者が簡単に口出しできるものじゃない。
これがまた、賢そうに見えて、理性を失いそうにないように見える女性に多いから始末が悪