乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
同タイトル、志田未来主演ドラマの原作。
未芙由は実母が亡くなり、実家での居場所をなくした。
実家には年若い継母。
19歳、成人でもないが児童として保護もされない中途半端な年齢。
田舎出の、無資格、高卒の、女。
そんな自分に未芙由は自虐と悲しみを持ち続けている。
彼女は眠った。
長く、長く......そして目覚めた。
目覚めてからの未芙由は自分の居場所を作るために、静かに、着実に根をはっていく。
純朴そうな少女が狡猾な女になっていく。
その何が悪い?
一般的に女は根回しがうまいものだ。
使えるものはなんだって使う。
目的はただ一つ。
幸せになりたいからだ。
心を満たしたい、そう願うことは当たり前の望みだ。
「女って怖い」そんな感想は何もわかっちゃいない。
気になるのは雄太郎の愛人、杏子のことだ。
この愛人はドラマ版ではもう少し丁寧に描かれており、好きなキャラクターだったので、原作での登場回数の少なさにがっかりした。
彼女には彼女なりの葛藤があり、未芙由の一つの未来を象徴していたと思うのだ。
同じようにドラマ作成者も思い入れがあり、登場回数を多くしたのかもしれない。
最後の祖母の言葉、「必要ない人は切りなさい。プラスにならないと思ったら、関わんなさんな。」
この言葉は真実を突いている。
何を選択し、何を捨てるか。
冷たいようだが、それが人生を渡りきるコツだ。
静かに揺れ、獲物を待つウツボカズラ。
澄ました顔で、ゆらり、揺れている。