乃南アサのレビュー一覧
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複数の登場人物の過去・現在・思惑が交錯し、序盤までは一体誰が何のために行動しているのか、真実を知りたくてページが進む。終盤はそれぞれの目的が見えてきて、結果も予想できたものの、そのすべてが繋がっていく感じが気持ちいい。
きっと普通ならば理解しがたい犯人の心理ですが、幼少期からの気持ちの積み重ねの描き方が丁寧で、すんなり入ってくる。歪で、異常なのだけど、当人にとってそれは自然で理路整然としているというか。それって少し恐怖感を受ける部分ですね。
落ちはなんともばたばたと、割とふつうに収束していた、のに。
最後、安心した直後にこう、ぐさっと。。 -
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シリーズ2作目。
1作目を読んだのは、3~4年前になるだろうか。
その時に思い浮かんだヒロイン像は、線が細くてか弱そうに見えて、希望に飢えた笑顔が素敵な女子……女優に例えるならば、若い頃の石田ゆり子って感じだったにだが……
このシリーズ、昨年だか一昨年だかに連続ドラマ化されたのよね。
最終回の後半20分だけたまたま見かけた、って程度だったのに……
脳内イメージをすっかり乗っ取られてしまった!!
もう、上戸彩しか浮かんでこない(苦笑)。
テレビのチカラって、恐ろしいな……。
さて、本編。
“コスモス”のDV事実と対峙した時の綾香の反応……強い女性だ!という印象が強く残 -
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女は怖い。
普通でも怖いのに、狂うともっと怖い。
女性の思考回路は、女性相手でも理解に苦しむところがあるので、男性にはまるで理解できないものだろうと思う。
今現在、真実だと信じたい事柄があったとしたら、過去を遡って事実を捏造することが当然のようにできてしまう女性という存在は、扱いにくいだろうと思う。
女性の中では、過去と現在が直結していないことなんてザラにある。
その時、その時に信じたいことが現実であり、真実なので、事実がどうであるかなんて関係ないのだ。
こうと決めたら、第三者が簡単に口出しできるものじゃない。
これがまた、賢そうに見えて、理性を失いそうにないように見える女性に多いから始末が悪 -
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ネタバレ北海道の開拓。すさまじい。私の基準からいうと、あり得ない。
掘立小屋で厳冬期を過ごしたのに、驚いた。というか、掘立小屋の実情を知って驚いた。小学生なんかのときに、私が作った段ボールの基地と大差ない。扉も窓も床もない。朝起きると、布団が凍ってたとか、布団に雪がつもっているとか、すごい。
そして、大正時代の女性がまだまだ自由に行動できない様がもどかしい。結婚相手を選ぶ自由がどれほどあったかはわからない。相手を選べない、というのは男性も同じかもしれないけど、結婚後は夫次第というのがなんともいえず。夫が立派な人物であれば問題がないけれど、だめ男だと最悪。離婚だってそんなに気軽にはいかないだろうし。
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大正~昭和30年代にかけて知床周辺の開拓民の物語。
主人公「とわ」は2歳で家族とともに知床の斜里町イワウベツに移住。極寒・痩せた土地を開拓する厳しく貧しい生活の中ウトロで育つ。12歳で小樽に奉公に出て、世界大恐慌の影響による不況で16歳で職を失い、18歳で結婚して斜里町に住み、ボロ布を仕立て直しで生計を建て、子どもを7人出産、5人を育て上げる。
想像を絶する過酷な人生だが、当時の開拓民にはこういう人生を送った人々が大勢いたのだろう。
しかし、「とわ」は才気煥発で向上心が強いので、小樽に出たことを契機に大成功を収めるといったサクセスストーリーならばよかったのに、と思わずにいられなかった。