石田衣良のレビュー一覧
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現代版「ロミオとジュリエット」
六本木ヒルズに住む社長令息で大学生の澄雄と、パン工場で働きながら借金まみれの父親と暮らすジュリア。
出会い系サイトで知り合った二人が、愛し合い、二人の幸せな未来を願いながらも…最後は心中するまでの物語。
1ページ目、最初から結末がわかっています。
出会った二人がどんなに未来を望んでも、そのためにどれほど頑張っても…最後はそうなるんだってわかってるんです。
わかっているのに、二人の未来を、幸せを望まずにはいられない。
光が見えたと思ったら閉ざされる。
そんな悲し過ぎる運命に翻弄される二十歳の恋愛に、涙なしでは読めません。 -
Posted by ブクログ
悪性の脳腫瘍で死を宣言された主人公の周司が200年後の世界に意識だけスリップする。200年後の未来の世界は地表に殺人ウイルスが蔓延し、人々は高さ2キロメートルの塔の中で階層社会を形成して暮らしていた。
このような話。
話の展開とかおもしろくて一気に加速して読めました。寝る前読んでたら朝になってたり(笑)
この話は非現実的なただのSF小説として読んでいるならとてもおもしろいんだけど、世界で今も続いてる紛争やテロを考えると小説の世界だからというわけにもいかない。
テロに対する報復攻撃、それに対するさらなる報復テロ、憎しみの負の連鎖。この小説の中の世界の希望は周司が鍵を握っていたが、現実の世界の負の連鎖を断ち切るような希望は何なのだろう。
理解力に欠ける私にはウイルスの構造の話とかついていけない部分が多々あったので星4つ!
でもわかんなくてもおもしろいです☆
2009年02月02日 -
Posted by ブクログ
それが答えだ!
小学校が舞台ですが、先生が主人公の本です。4章あって、それぞれ四月、七月、十二月、三月なんですが、読み進むたびに、あー終わりが近づいてきたなぁ、と思ってしまいました。読み終わりたくない、ずっと希望の丘小学校5年3組を見守っていたい、という気持ちにさせられます。
事件のときの記者会見で、「先生にも責任があるということなんでしょうか」という記者の質問に、良太が毅然と答え返したシーンはグッときます。いま「責任」という言葉が「持つもの」から「取るもの」に変わってきてしまっている時代に、「あります」と言い切ることができる大人がどれほどいるのだろうかと考えると、胸がスカッとしました。また、登場人物の動作や心理の細かい描写は、自分が普段どう生きているのかを客観的に考えてみることにもつながった気がしています。
石田衣良さんの小説は、シューカツ!や4TEENも読みましたが、この本がダントツに気に入りました。今年読んだ本の中で一番です!
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エッセイ『空は、今日も、青いか?』の第2弾になります。ここに収録されているものはすべて『R25』に掲載されたものですが、あの雑誌のクオリティの高さをこの本を読んで改めて思い知りました。
この本はリクルートから発行されているフリーマガジン「R25」にて筆者が連載しているエッセイ「空は、今日も、青いか?」のうち、20006年1月~2008年2月に掲載されたものを加筆・修正した上でまとめたものです。今回、読み返してみて、ここに掲載されている文章を僕はほぼ、リアルタイムで読んでいたことを思い出しました。
思えば「格差社会」「ネットカフェ難民」という言葉は、このアタリから取りざたされてきたなということを、読みながら考えておりました。そして、この時期の自分はいったいどんな生き方をしていたのだろうと、思いをはせるのと同時にあんなこともやっちまった。こんなこともやっちまったと。自分の「恥じ多き生涯」に関することも思い出されてきて、あまりそう遠くない出来事であるはずなのに、もうそんなに前の出来事になってしまったのかということがいくつもあって、時の流れというものを痛切に感じました。
その中で特に僕が面白かったエッセイは「牛丼マイウェイ」と銘打たれたエッセイで筆者独自の牛丼に対するこだわりが読んでいて「いいなぁ」とおもっだ次第です。彼は並盛で汁は普通。生野菜サラダとドレッシングはゴマ風味を半分。二日酔いのときはけんちん汁を頼んで七味唐辛子を豪雪地帯の初雪のようにかけてさらにその上に子供の握りこぶし大の紅しょうがをまぶして食べるのだそうである。
僕は最近牛丼屋に言っていないので(車で行かなければならないところにあるため)牛丼特盛に生野菜サラダとけんちん汁かもしくは豚汁。そしてさらに大盛りのライスをプラスして特盛牛丼にかけたあと、七味唐辛子としょうゆを親の敵のようにかけてわしわしとかき込む。さすがにそんな食生活を毎日のようにすれば体重はすぐに0.1トンをオーバーするけれど。筆者も言うように
「シンプルな牛丼のたべかたには、無限のバリエーションがある」
という言葉を読んで、そういう蛮行をしていたことを思い出したのでした。
もちろん、世相や恋愛に関すること。さらには女優でありモデルの山田優ちゃんとフォトセッションをしたときのことも書かれていて、石田衣良さんの小説が好きな方はもちろん、そうではない方が読んでも楽しめるエッセイ集だと思います。 -
Posted by ブクログ
リクルートの発行する『R25』にて連載されているエッセイを中心に収録した筆者初のエッセイ集です。ホリエモンや村上ファンド…。「時代」を感じさせるキーワードが多かったです。
この本は「R25」を中心に発表された石田衣良さんの初のエッセイ集になります。この本は発行されたときに読んでいたんですけれど、ちょっと思うところがあって、また再読をしていました。ここに収録されているエッセイがリアルタイムで発表されていたのは主に2003年から3006年までの世相に関することで堀江貴文氏のニッポン放送株争奪問題やら、村上ファンドに関する話は僕もあの当時堀江さんの公演を聴きに行った事があったので、
「そういうこともあったなぁ」
と思いながらページをめくっていました。
軽やかな筆致で時代を切り取っていく文体はエッセイになってからも健在で、さらりと読めて面白かったです。その中でも読んでいて、「おっ」と思ったか箇所は女性、恋愛に関するエッセイで、「恋愛小説の名手」ですとか女性に人気のある作家で常に上位にランクインする筆者の18番だなと。『「大人の格好いい女性」の条件』と銘打たれたエッセイでここに書かれているような女性とバーかどこかで出会って…。なんて事が僕の人生にもあればなぁ…。と少しため息をついてしまいました。
それはさておき、全体を通してみると、日本の社会がまだギスギスする少し前のような気がしてまだ当時は少し「余裕」があったんだなという感じが否めませんでした。多少、落ち込んでも青い空を眺めて心を落ち着かせることができれば…。作者同様、僕もそういうことを願ってやみません。 -
Posted by ブクログ
石田衣良さんが雑誌「COOKIE」に連載していたものを収録したもの。
COOKIEの読者層は10代~20代女性。
つまりは、自分と近い年齢層の女性が悩むことが詰まってる。
共感できないわけがない。
石田衣良さんが悩みに答えるわけですが、全然上から目線じゃなくて、本当に対等に真摯に答えているのが分かる。
すごく、本質を根っこから見ているというか。
巻末スペシャル対談の、石田衣良×おかざき真理さんが本当にためになった。
「理想ばかりを追い求めている人が多すぎる」
「完璧な友達関係、完璧な将来、完璧な恋愛、完璧な男性・・・まだ磨いてもいないのに、最初からダイアモンドを欲しがる人が増えていますよね」
って言葉には、おお、と思った。