石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
セックスって何なんでしょうね。
この歳になればセックスしてる人間のほうがマジョリティになるとは思うけど、そのマジョリティの一部である私もわかりません。
セックスが何なのか、輪郭すら捉えられず、何年もの時を生きました。
その何年かの間に自らの体や心を削ったこともあります。
それほど、私はセックスというものに惹きつけられました。
惹きつけられたなんて言い方をすると美化されているような気がしますが、結局はただの欲なんでしょう。
でも、ただの性欲ですね、で終わらせるにはどうも難しい何かがあると思うのです。
この作品は短編集で、様々な人々の様々なセックスを垣間見ることが出来ます。
彼らのセックスは多 -
Posted by ブクログ
ネタバレ虐待描写が生々しく長く続き、途中まではまるで呪いの様だった。主人公の北斗の両親の思考と行動が恐ろしすぎて読むのをやめたくなるほど。
でも、そのしつこい描写が後半の魂の劇といわれる法廷劇で効果的になっている。
ある事件の被告人となった彼の人生、そして彼自身が法廷で丸裸にされていくのだが被害者と被害者遺族の心境を鑑みても、彼が披虐待児として生きてきた事を強く痛感させられ彼の人生に寄り添ってしまう。
裁判が進んでいき様々な人間が北斗を語る。
その中で遺族の息子の乱暴と思われる北斗への言葉に胸を打たれる。その息子は、母親を殺した憎むべき相手だというのに対等の人間として北斗に言葉を放つ。橋爪北斗さん -
Posted by ブクログ
ノンフィクション書くような人じゃないけど、これは本気でノンフィクション化と思うほど。凄くリアル。
作者、石田衣良らしい要素も沢山ありました。たとえば裁判の広さの表現、裁判官の発言のたとえ、などなど。
この本を通して、やはり虐待というところが焦点でしょうか。虐待が与える影響は本当に残虐極まりないなと。
感情を殺さないと生きていけない。
それはある意味私と同じなのかなと。
別に私は虐待とかそういうの何も無いんだけど、看護学生なので、勉強の山だらけ。感情にいちいち振り回されてたら何も手がつけられないことが大にあるんです。だから感情殺して、気にしないふりして平然と生きているんです。なんか、ちょっと共 -
Posted by ブクログ
この作品は1作品目の池袋ウエストゲートパークから好きで私が初めて読んだ小説と言ってもいいくらいの思い入れのあるシリーズです。
最近は新しいのが出てたことにすら気づいてなかったのですが、たまたま本屋でぶらぶらしてたら見つけました。
相変わらずほのぼのとしてて面白いです。
主人公のマコトとキングのタカシの相性も完璧だし、マコトのゆるくてでも頭がすこぶるキレる感じがものすごくかっこいい。
Gボーイズの絆も素敵だし、友情が深く描かれていて、マコトの人の良さとかタカシのかっこよさとか読んでいて引き込まれます。
今回の作品では凶悪な事件を解決するというよりは池袋で起こる小さいけど弱者が困ってる事件