辻村深月のレビュー一覧
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ネタバレ辻村さんの作品は考えさせられることが多い、本の厚みと内容の重量に耐えて読みきると、平凡な生活の中でも考えることがあることに気が付く。辻村作品はリンクしていて、先に読んだ「凍りのくじら」は別コースとか。
可愛がっていたウサギが無惨に殺された。
クラスで交代に餌をやり世話をしていたが、僕が風邪を引いて休んだ日、当番を変わってくれたふみちゃんが手足を切られて死んでいるウサギを最初に発見した。
校門で中の様子を見ていた犯人ともすれ違っていた。犯人は罪の意識などなく、うさぎを殺してもただ一時の気晴らしだと言う20歳の引きこもりの男だった。
うさぎは殺しても器物損壊で軽い刑だという。可愛がっていたウサ -
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ネタバレあのとき、噛み合っていなかった会話。噛み合っていなかったけど、噛み合わせたかった会話。そんなことが自分にもあったのだろうか。あったとしても、思い出せないのは、この話を読んだ後の自分としては、残念でならない。
過去にしたことや言ったことが、今の誰かにとってどんな影響を与えているのか。いい影響でも悪い影響でも、一人の人間が誰かに影響を与えていると考えるのは烏滸がましいと思う。だが、自分の覚えていない、無意識の言動が何らかの形で他人に残っているのだとしたら、それがいいものであって欲しいと願うばかりだ。そう思わせるほど、この短編たちは恐ろしい。非現実的でありながら、いつか自分の身に降りかかるのではな -
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不妊治療を経ても子を授かれなかった夫婦と、若くして子を授かったが、自分の意思と反して子を離すことになった少女。特別養子縁組で結ばれた、2人の母親それぞれのストーリーが描かれている。
不妊治療を経て、妊娠中の自分にとって、子供を授かること、育てることについて深く考えさせられた。
子供が欲しいとどんなに強く願っても必ず妊娠するわけでもないのに、覚悟がなくとも行為をすれば出来てしまうものでもある。妊娠は奇跡的だし、残酷でもある。
自分が産んだ子だからといって、思い通りになんかならないし、人は抑制された分、反発する。
親になったとて未熟な人間だけども、子供のことを一番に信じてあげられる親でありたい -
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この物語をソーシャルワークの視点で捉えると、まず浮かび上がるのは家族システムの機能不全である。
家族との関係がうまく機能しなくなる
→ 家族との関係が疎遠になる
→ 家族以外の支援に頼らざるを得なくなる
→ その支援(団体)が失われる
→ 誰にも頼れず、生活のあらゆる場面で行き詰まっていく
この連鎖は、現場で私たちが
何度も目にしてきた構造と重なる。
「本人の問題」として語られがちな出来事が、
実は関係の断絶が積み重なった結果であることが、
描かれている。
とくに印象に残ったのは、親と娘の関係だ。
急な妊娠という出来事に対して、
親が戸惑い、責める気持ちを抱いてしまうこと自体は、
決 -
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ネタバレブグログで僕をフォローしてくれた◎◎さんの本棚で★5つだったので聞き始める。
僕のメジャースプーン 辻村深月 著/
もし私に物事が叶えられる 条件提示の能力があったらどのように使うだろうか。必ず叶う 必ず人を縛る 条件提示の能力があったら。
自分のしたいことでも人を縛るのは勇気がいる。このお話は小学校4年生の男の子が自分の能力に気づき 自分のせいで言葉をなくしてしまった友達のためにその犯人に対して何ができるのか それを考える1週間の物語。
「反省しろ、でなければ死ね」と言うこと、これは SNS で囁くだけであれば簡単だけれど本当に相手を縛る能力があると考えたら怖くてしょうがない。「私の首を -
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ネタバレめちゃ良かったです❕
コロナ、闇バイト、中学受験、子供部屋おばさん、オンラインサロンetc、昨今のキーワードを交えつつ、騙す側/騙される側の視点から、日常で起こりそうな詐欺を扱った短編三部作
わたしは今まで運良く?詐欺に遭ったことも詐欺を働いたことも(当たり前かもですが)無いですし、
ニュースを見てても、何で騙されるんだよバカだなて今でも思いますが、、少しだけ気持ちがわかった気がします
タイトルともマッチしてておもしろかったです
最後の話で、犯罪に背景がないという記述がありましたが、
何か事件があると犯人の幼少期や家族構成を見てストーリーを作りがちな現代社会人として、ドキッとしました
全