有川浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高知県庁に実在する「おもてなし課」を題材に、行政視点での地方の観光振興における課題と、硬直化した組織と揶揄されがちな行政あるあるの独自ルールに阻まれながらも、魅力溢れる高知を盛り上げていこうと奮闘する若者たちの姿に、地方のリアルを学びながら胸が熱くなりました!
仕事柄、いわゆる中山間地域と言われるような全国の地方に脚を運び行政と関わることが多く、最近はタイムリーに高知県との接点が多かったため、随所に登場する高知ローカル情報がとても面白かったです。(濃密かつリアルな情報量は著者が高知出身だからこそという側面もあると思いますが、あとがきにもあるように相当調査もされているようです。)
学び多いだ -
Posted by ブクログ
大学生の頃読むつもりで購入したこの本。
積読期間が長くやっと読み終えた今、私は社会人になっている。
男子大学生のむちゃくちゃな日常を、いたって本人たちは真面目かつ懸命に過ごしているのがよくわかる内容である。
新歓、恋愛、学祭…どれも大学生らしく、特段珍しい内容ではないが文章にされるととても面白い。
最終話、少し前まで学生をしていた私にも刺さるものがあった。急に心に訴えかけてくる内容である。そしてまた、思い出とは色褪せるものではないと感じた。
大学生のうちに読むつもりが図らずも社会人になってから読んだことで、より深くこの作品にのめりこめた気がする。
学生を経験した人には是非読んでもらい -
Posted by ブクログ
機械制御研究部ー訳して「機研」。やることの規模がデカすぎて学内ではその名の通り「キケン」と恐れられている。
端的にいうと最初から最後まですごい面白かった!普通に声を出して笑ってしまうことも多々ある。個人的には「機研」の部員のすること考えること全て理解でき面白かった!話の途中でも出てきたスーパー戦隊の爆発シーンの再現やエアガンの作成など日本男児なら一度は憧れたことがあるだろう。それを実践してしまうから「キケン」と恐れられているのだが...。
章の初めの挿絵や章の終わりの回想シーンなど心温まるシーンも多々あり全てがいい感じにバランスが取れていて面白かった。 -
Posted by ブクログ
人は自分たちの生活に直接関係のないことは興味を持って知ろうとしない。知らないから薄く表面だけを見て児童養護施設で生活する子をひとまとめにして「かわいそうな子」と勝手な同情してみたり、ちょっと上から目線になってしまったりするのだろう。思い当たることもあり私も少し反省。
児童養護施設の子供たちは未来の大切な大人、児童養護は社会の負担ではなく未来への投資!素敵な考え方だと思った。票稼ぎの変なばら撒きではなく私たちが払っている大切な税金を未来への投資に使ってほしい。そしてこの本に出てくるような熱く愛ある職員さんがたくさんたくさん集まるように福祉職の処遇改善をもっとすすめてほしいと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小中学生のとき死ぬほど読んだ本!
この歳になって改めて読んでもやっぱおもしろい、愛すべき機械制御研究部
彼らの青春、キケン黄金期の1年ちょっとがギュッと凝縮された物語。最終章で描かれていたこんなにもキケンを愛していたのに学祭に出向けなくなってしまった元山の気持ちが痛いほどわかる。自分にとっては大切な記憶、こんなにまだあの時を思い出せるのに、皆はもうそんなこと忘れて今を生きていたらどうしよう?っていう気持ち。
もちろん、成南のユナ・ボマーにも大魔神にも今の生活はあって、それぞれキケンでは見せなかった一面を見せているのだけれども、でもそれでも、最後の黒板にあの黄金期のメンバーが集っていたこと