有川浩のレビュー一覧

  • 三匹のおっさん

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     還暦ぐらいでジジイの箱に蹴りこまれてたまるか!
     そう意気込む、還暦を迎えた3人のおっさんたちが町が抱える問題を解決するお話。事の始まりは、還暦、定年を迎えた際の急なおじいちゃん扱いに疑問を持ったところから。体は元気で、健康寿命が延びているのになぜじじいなのか。そう思った3人は昔「3人の悪ガキ」と呼ばれていたことを懐かしみ、今度は逆に町を守るおっさんになることを誓う。
     非常に独特なキャラが出てきて面白い。還暦を迎えたが、非常に足腰の強い剣道家、柔道家、常にスタンガンを持ち歩く機械いじりのおっさん。また、話も不倫、痴漢など身近なもので親しみやすい。気持ちが落ち込んでいるときなどに読むと明るく

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    2024年12月28日
  • レインツリーの国

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     初めて障害をテーマにした物語を読んだ。(病気を患う物語とは別として考える)

     彼女の身体をおもっての主人公の行動を、当事者である彼女はどう受け取るのか。実際に聴覚障害を持っていない私達には理解できていないことがいくつもあった。
     耳の聞こえにくさに向き合って生きる彼女の姿にも、それを助けてあげたいともがく主人公の姿にも苦しいくらいに感情移入できた。

     優しさも親切も、一方通行じゃ成立しないのだと感じる。

     実際に障害を持つ人の考え方も感じ方も十人十色だとは思うが、分かった気になって一方的に押し付ける親切は必ずしも相手にとってプラスになるのではないのだと考えられただけでも、この小説が自分

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    2024年12月29日
  • キャロリング

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    クリスマスに読み終えた。
    苦労を比べる。考えたこともない。しかし、それで人に優しくなれる。
    親の勝手で子供が振り回される。よくある話だが、小学生の航平は周りの大人から影響を受け、最後には一人前の大人の男として立ち上がった。
    世話になった大和と柊子の背中を押し、大好きでよりを戻して欲しかった両親の離婚を受け入れる。
    刹那いクリスマスとなった。

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    2024年12月25日
  • 空飛ぶ広報室

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    航空自衛隊の素晴らしさがエンターテイメント性もあいまつて、すごく伝わってくる。必要最小限の用語も登場人物の会話を介して、理解できるし、広報とは何かについて、学ぶこともできる。極めて良い本でした。

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    2024年12月24日
  • 明日の子供たち

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     この本に出会って良かったと本当に思える作品でした。
     児童養護施設で暮らす子供たちを「かわいそう」と思ってしまう事は、私の上から目線の傲慢な気持ちであった事。
     施設での生活に幸せを感じている子に対して「かわいそう」はとても失礼だ。

     しかし、高校卒業と同時に施設を退所し自力で生きていかなくてはいけない現実。
     私が同じ時期に、当たり前のように学費を出してくれたり生活を支えてくれた親が、施設の子たちにはいない事に心が痛んだ。

     自由に自分の進路を決めたり、退所後も心のよりどころになる場所ができるように国をあげて考えなおさなくてはいけない。
     なにより、この本を多くの人たちが手にして現実を

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    2024年12月17日
  • 空飛ぶ広報室

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    わたしも稲葉さんのように自衛隊に関しての知識が薄く、しかも陸と海の2種類だと思っていました(航空自衛隊の皆様、すみません)。
    ですがこの本を読み終わって、自衛隊やその広報室の在り方について色々考えさせられたり、知る事ができました。

    いつも読後は影響を受けやすいというか、その職業になりたいと思ったりするのですが、
    最後の東日本大震災のお話を読んで、登場した自衛隊の方々が、自分達よりも市民の生活を優先していて、
    わたしが自衛官だったら果たして同じことが出来るだろうか…?と考えてしまいました。

    登場人物みんな、すごく立派な方達です。
    分厚い小説ですが、一度は読んでいただきたいです。

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    2024年12月16日
  • 三匹のおっさん

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    有川浩さんの作品は、自衛隊もラブコメも、阪急電車も、おもてなし課も全て好きです。いつも、ホントにこんなところにスポットを当てられる作家さんって他にいないよなってところが主人公になる。
    六十代の男が主人公になるとなると、サスペンスでしょうか、刑事ドラマでしょうか。いえいえ、時代劇には渋い俳優さん出てきますよね。そのノリで、現代の煤けた場所を少し綺麗にしてくれる、地域限定正義の味方。テーマは結構ダークだし重いんだけど、解決してくれるからヨシ!

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    2024年12月14日
  • 植物図鑑

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    読みやすさ★★★★★
    誰かにあげたくなる★★★★★
    満足度★★★★★

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    学生時代に読んだ本の再読。
    大人になった今読むと、さやかにすごく感情移入してしまってラスト付近で音が聞こえそうなくらいに涙を流してしまった。初めて読んだ時は泣かなかったはずなんだけどな。
    いつ読んでも最高の恋愛小説だと胸を張ってオススメできる本。

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    2024年12月14日
  • ラブコメ今昔

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    自衛隊員の恋や結婚、両人ともに自衛隊員だったり、主婦としてダンナを支えたり、様々なケースが描かれていますがどれも泣ける!

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    2024年12月11日
  • 空飛ぶ広報室

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    自分の中での葛藤と、職場の同僚、先輩達との関わりと、外からの批判的な声や評判と戦い続けながら仕事をしている広報官がただかっこよかった。

    ストーリーとしても面白く、自衛隊や、テレビ局などの裏側を知ることができたことも面白かったが、自分は今の仕事にそれだけの熱意を持ってやれているだろうか?ということを自問し直すいいきっかけとなる本だった気がする。

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    2024年12月07日
  • キャロリング

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    最高。不幸の比べっこはしない、ほんとに大事。
    不幸にもランクがあるのは事実だけど、自分の胸には自分の不幸が一番辛い。だから比べても仕方ない、他人にも自分にも。
    朝井リョウの正欲と似たものを感じた。人は自分がいちばん可愛くて可哀想でありたいんだな、って再認識出来た。自分は不幸だって思って自分より幸せそうな人達に向かって槍を投げている方が楽。
    『自分より幸せそうな人達』ってのがもう決めつけててダメ、自分と他人を比べないのはむずかしい。

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    2024年12月05日
  • 図書館革命 図書館戦争シリーズ(4)

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    ネタバレ

    まずページをめくると「Grand Finale」の文字の上に素敵なイラストが! きっとこうなるんだろうと思いながら4作目を手にしましたが、ここまで小説の中で描ききってくれるとは考えていなかったのでエピローグで幸せな気持ちになりました。

    本作は郁が大活躍するストーリーが盛りだくさんでした。
    堂上のピンチに心配しまくる友人、生かす為の郁の告白。この辺りから読むのを止めれませんでした。 郁のエキセントリックなアイディアがいくつか成功するのですが、ずっとハラハラしました。
    全部上手くいって良かった。
    最高のシリーズに出会えて幸せです。

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    2024年12月04日
  • 図書館革命 図書館戦争シリーズ(4)

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    ネタバレ


    急に恋愛要素が増えて読みやすくなった。
    堂上教官が大好きなので、2人が結ばれるシーンはキュンキュン。何度も読み返しました。
    郁が図書隊員として成長し、堂上から引き継いだ任務をやり遂げた姿を見られて「良かった良かった...!」と、親心が発動した。笑


    別冊からは恋愛要素さらに強めとのことで読むのが楽しみ。

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    2024年12月03日
  • 県庁おもてなし課

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    行政の堅苦しさからの事業がうまくいかないのを見事に表現。その中でもがきながら、成長していく掛水さんが微笑ましい。2つの恋物語をからめながらのエンタメお役所ストーリー、さすが有川先生です。吉門さん、好きです。

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    2024年12月01日
  • 図書館危機 図書館戦争シリーズ(3)

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    ネタバレ

    本作では郁が堂上が記憶の王子さまと同一人物と知った。 それでいて絶妙な距離をとろうと努力する。 可愛い。
    社会人として当たり前な昇進試験が描かれた。ここでの主人公は意外にも手塚だ。郁は実務では一番の成績を修め堂上に認められる。このシーンは堂上が主観と上司としての2つの目線から本当に郁を認めた瞬間だった。話しかけることが出来るのなら郁に教えてあげたい。
    本作は郁と堂上の諍いが少なかった。彼らの本当の信頼関係が深くなったと捉えて良いのだろう。
    そしたら次作は… ムフフと言わざるを得ない。
    次も楽しみに読みます。

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    2024年12月01日
  • 三匹のおっさん

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    ネタバレ


    3匹のおっさん、祐希、早苗ちゃんがメインで進められていく物語。

    手に取った時はおっさんが主人公の本とは?という疑問があったが、読み進めるにつれてどのおっさんにも愛着が湧いて楽しかった。

    何かトラブルがあると3匹が解決してくれるという流れがあり、ヒーローのような存在だと感じた。

    個人的に印象に残っているのは詐欺師の話で、私自身も読んでいて詐欺だと気が付かなかった。今後騙されないようにしなければと思ってしまった。笑

    祐希も最初はキヨに対して刺々しい態度だったが、物語が進むとともに打ち解けている様子が描かれていてほっこりした。
    早苗とくっついたのも青春を感じられた。

    続編もあるとのことな

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    2024年11月30日
  • 海の底

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    フィクションとは思えないくらい、現実的にありえそうな物語でした。自衛隊のすごさや偉大さ理解できました。命をかけて国民を守っていることがよくわかりました。
    その中で、緊急だからこそ人間の本性がでるということもわかり、でてくる自衛官と子どもたちの正面からのぶつかり合いがとても読みごたえがありました。レガリス、恐るべしです。

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    2024年11月29日
  • 県庁おもてなし課

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    ネタバレ

    有川浩さんの地元愛にほっこりし、観光に関する知見の深さと清遠さんを通じて出てきたアイディアに感心した。この人小説家だよな?観光の人じゃないよね?県庁で観光振興をするならこんなことを実現させてほしいという希望が詰まった一冊。お役所感覚の民間感覚とのギャップには驚いたけど、少なくとも登場するおもてなし課には清遠さんをを退職に追いやったような「内なる敵」が存在せず、主人公掛水がだんだんと活きのいいカツオのように成長して逞しくなっていくのがよかった。個人的に、役所が主催するイベントの運営に携わったことがあったり、興味があったりするのだが、あとがきにもあるように1番は「お客様視点」に返ることという文章が

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    2024年11月23日
  • 明日の子供たち

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    ネタバレ

    爽やかな後感の爽やかに泣ける作品。主人公がみんな健気で好きになれる。当事者の手紙がきっかけに書かれた本だとは思わなかった。

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    2024年11月23日
  • 県庁おもてなし課

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    エンターテインメント作品として、すっごく面白かった!途中の色恋はまぁまぁだったけど、自分の仕事にも活かせそうな考え方とかあって、充実した読書時間でした。

    清遠さん、吉門さんの視野や視座、客観的な視点、ほんと、職場の先輩としていて欲しいわー

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    2024年11月21日