有川浩のレビュー一覧
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めっちゃ面白かった…んだけど、こんなボロクソ言って大丈夫?怒られん??と心配になるぐらいダメ出しの嵐。
なので、巻末特別企画を読んだ時はホッとしましたー。
《県庁ルール》と《民間感覚》がどれほど乖離しているか。
吉門の手厳しい指摘は、公務員ではない自分にとっても結構刺さる部分が多かった。
自分の名前を相手の意識に確実に刺しに行く。
それが《名刺》だなんて考えた事も無かった。
そんな耳に痛い言葉をしっかり受け止めて“お役所仕事”を抜け出そうと奮闘する掛水達を応援せずにはいられない。
身近すぎて気づけなかった地元の魅力。
普段見ている景色が、意識を変えるだけで全く違うものに見える。
こんなん読んだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ一度、10年くらい前に読みました。
そのあと高校と大学に入学して卒業して、10年分大人になりました。
高校時代の部活、化学系で研究してたんですけど、結構過酷だと思いつつも楽しかったんですよね。
それがすごくキラキラしていて、大切に取っておきたい記憶だと思ったのは、卒業してしばらくしてからでした。そのしんどくも楽しい時間を、宝物だと思えるようになったのは、それを手放してからでした。
キケンを再読して、彼らの気持ちがすごく分かりました。がやがやしていて、自由な先輩に振り回されたりもして、でもそれを手放すと寂しくなるんですよね。
後輩たちのものになると、自分たちのものだったのに、って思うんですよ -
Posted by ブクログ
動物に人間の気持ちがわかるというのは本当だ。僕も猫ではないがペットを飼っている。フェレットというイタチの仲間だ。うちの子はトイレもちゃんとできるが、僕が起きてこなくて遊んでもらえないと、寝室の前でウンチをする。おやつがもらえないときは台所でする。僕がもっとも嫌がる場所を心得ているのだ。
「言葉が話せないんだから、やつらにわかるわけない」。そういうのは一種の言語的去勢である。たとえば「交尾」という言葉がある。要するに生殖行為のことだが、これは動物にしか普通は使わない。まるで「動物がセックスなんて上等なことをするわけがない」とでもいうように。だが、言葉によって僕らはいったい何をわかっているのだ -
Posted by ブクログ
お仕事小説としてかなり面白かった。行政の仕事や地域振興の進め方が具体的で、社会人として学びが多い一冊だった。
一方で、結末については少し物足りなさもあった。企画の立ち上がり方は華々しいのに、最終的な成果はトイレ整備、道路標識改善、パンフレット設置など非常に地道で、「それだけ?」という感覚が残った。もちろん作中でも「重要なことほど地味」と描かれており、現実的な地域政策としてはむしろ誠実なのだと思う。
ただ、読者としては、その積み重ねが何か対外的な成果につながる場面――例えば観光施策が評価された、話題化した、次の展開につながった、という達成感も少し見たかった。
終盤の地元紙対談も、主人公にとっては -
Posted by ブクログ
飼い主のサトルと車の旅に出る元ノラ猫のナナ。サトルのかつての同級生達との思い出を辿りながら旅は続く。始めはサトルの生い立ちの物語やサトルとナナの絆の物語を追っていたストーリーだったけど、旅を続けるうちに輪郭がはっきりとしてくるサトルの秘密と、ナナの決断。ペットを飼ったことのある人は特にイチコロだと思う。ペットを飼ったことのない人にもお勧めしたい。
有川ひろさん独特の爽やかだけど暖かい作風がサトルやナナの人の良さを引き立てる。思わず涙目になるけど、決してお涙頂戴物ではない、本当に心が柔らかくなる作品です。読書好きな全ての人にお勧めの作品です。