有川浩のレビュー一覧
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ネタバレ✶印象に残った言葉✶
「誰もいなくなっても__毎日。世界中のすべての人がいなくなっても。海も空も太陽も、誰かに見せるために朱に染まるのではない。綺麗な景色に意味などなく、それはただ綺麗というだけのことだ。美しいと誉めそやすのは見ている側の勝手な評価で景色は美しくあろうとして美しいわけではない。」
「元々世界なんかお前が思ってるより適当でいい加減なもんだぞ。」
「何とかなるのかどうかは分からない。だが、少なくとも自分が手を伸ばす自由はある。手は動くのだ、自分が伸ばそうとさえ思えば。たとえ、それが届かなくても。__恋は恋だ。」
「誰かを片側から思う時間は苦しくて楽しい。あの人はこちらを振り向 -
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宝塚駅から西宮北口駅まで、そして折り返し宝塚駅までの各駅ごとのお話でした。
駅の数だけ人と人とのストーリーが紡がれていてとても面白かったです。また、1つの出会いがまた新しい出会いを生んだり、その人によって感じ方が違ったりしていて私の持っていない感性を知ることができました。
私も電車をよく利用していますが、乗車中は読書かネットサーフィンばかりでした。しかし作中の登場人物は、電車の中だからこそみえる景色を眺めたり会話をしたりと、自分だけの世界に入りすぎていないからこそ新しい出会いが生まれているんだなと思いました。
閉鎖的な自分を少し解放し、外の世界を感じてみたいです。また些細な人と人との繋がり -
Posted by ブクログ
めっちゃ面白かった…んだけど、こんなボロクソ言って大丈夫?怒られん??と心配になるぐらいダメ出しの嵐。
なので、巻末特別企画を読んだ時はホッとしましたー。
《県庁ルール》と《民間感覚》がどれほど乖離しているか。
吉門の手厳しい指摘は、公務員ではない自分にとっても結構刺さる部分が多かった。
自分の名前を相手の意識に確実に刺しに行く。
それが《名刺》だなんて考えた事も無かった。
そんな耳に痛い言葉をしっかり受け止めて“お役所仕事”を抜け出そうと奮闘する掛水達を応援せずにはいられない。
身近すぎて気づけなかった地元の魅力。
普段見ている景色が、意識を変えるだけで全く違うものに見える。
こんなん読んだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ一度、10年くらい前に読みました。
そのあと高校と大学に入学して卒業して、10年分大人になりました。
高校時代の部活、化学系で研究してたんですけど、結構過酷だと思いつつも楽しかったんですよね。
それがすごくキラキラしていて、大切に取っておきたい記憶だと思ったのは、卒業してしばらくしてからでした。そのしんどくも楽しい時間を、宝物だと思えるようになったのは、それを手放してからでした。
キケンを再読して、彼らの気持ちがすごく分かりました。がやがやしていて、自由な先輩に振り回されたりもして、でもそれを手放すと寂しくなるんですよね。
後輩たちのものになると、自分たちのものだったのに、って思うんですよ -
Posted by ブクログ
動物に人間の気持ちがわかるというのは本当だ。僕も猫ではないがペットを飼っている。フェレットというイタチの仲間だ。うちの子はトイレもちゃんとできるが、僕が起きてこなくて遊んでもらえないと、寝室の前でウンチをする。おやつがもらえないときは台所でする。僕がもっとも嫌がる場所を心得ているのだ。
「言葉が話せないんだから、やつらにわかるわけない」。そういうのは一種の言語的去勢である。たとえば「交尾」という言葉がある。要するに生殖行為のことだが、これは動物にしか普通は使わない。まるで「動物がセックスなんて上等なことをするわけがない」とでもいうように。だが、言葉によって僕らはいったい何をわかっているのだ