有川浩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「長編小説」と銘打たれていたけれど、私は連作短編と言われたほうがしっくりくるな……と思いながら読んだ。各駅に擬えられた章タイトルも、「折り返し」、最後は終点の駅で物語が終わる……という流れも、お洒落!
電車に乗り合わせただけと言えばそれだけの関係なのに、そこから人と人との繋がりが生まれて物語になっていくのが楽しい。会うのはそれきりかもしれないけれど、その人のなかに残り続けるものもあったり……
有川さんの描く人との縁は温かくて大好き。
あと個人的に、ふたつ知ってる話があってびっくりした。たぶん小学生時代に模試か何かで読んだんだと思うけれど、当時「いいなぁ」と思っていた話、有川さんだったんだ……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとあるイベントの古本交換という企画で手に取った本。
作中に、もし誤植があったとしても気付かないくらいの勢いで読まされる、みたいな記述があるけれど、有川先生の本はまさにそれだと思う。(誤植があるというわけではなくてね。)
最後にドキッとすることが書いてあって、本書の背景に何かがあるのか無いのかは分からないけれど、そういうこと抜きでとりあえず楽しく読めた。
本書のような、若い恋人や夫婦の片方が難病にかかって――みたいなストーリーは、どちらかというと得意ではないので、あらすじを先に読んでいたら読むのを躊躇ったかもしれない。
でも、そこはさすが有川先生というか、ストーリーの好みがどうとか関係なく一気に読まされてしまった。
女性キャラクターが男前なのも、登場人物たちの会話がテンポよくて過不足無いのも、いつもながら、とても好き。
ページ一面にびっしり並んだ同じ言葉は、インパクトがものすごかった。同じ言葉が並んでいるだけなので、情報としてはとても少ないはずなのに、それでも一行ずつしっかり読んでいくと、胸にぐっとくるものがあるから不思議。
これ、パソコンで打った文字とはいえ、作中の設定としては、登場人物たちがコピペではなく一文字ずつ打ったのだろう。実際に有川先生はどうやって書いたんだろうか? -
Posted by ブクログ
本当に大好きでドラマ版と同じく小説も何度目かってくらいに読んでいる作品!
なかなか航空自衛隊の広報にスポットを当てた小説はないから夢中になって読んでしまう!!だけれど、「あの日の松島」で出てきたように、自衛隊をヒーローに仕立て上げて終わりではないところが素敵だと思うし自衛隊の方々の本意でもあると思う。
テレビ側のリカ視点も新鮮で、組織に揉まれながらも空井達と出会って公平で適切な報道をしようと奮闘していく。立場上、自衛隊とは対立することもあるけれど、テレビ側のすべきことや意義を見失わずにやってこれたリカにも感心!!
そして自衛隊の人たちが私達一般人と何も変わりないけれど、有事の際の覚悟を持っているのが一般人と変わるところというのが本当に読者によく伝わる!きっと自衛隊だけではなく、他の職種や偏見を持たれている人・ものにも同じようなことが当てはまるような話だと思う。
たくさんの人に届けられるべきであり、そして日本人なら絶対読むべき一冊です!!!!! -
Posted by ブクログ
ドラマ化されており、そちらを観てから原作を拝読させてもらった。
ドラマのことを思い浮かべながら読み進めた。ドラマのことなしでも絶賛級の面白さだが、ドラマとの対比で読むと「このエピソードはこういう情景だったか。」「原作とドラマはここが少し変更されてるな」など、また違う面白さを味わえた(^^)
登場人物のキャラ立ちは素晴らしく、特にミーハーの広報室長にはモデルとなる実在の人物がいたのかと驚きだ。
自衛隊というと戦闘機とかの装備に目が行きがちだが、そこに働く人しかも本来裏方の「広報室」を小説の素材に取り上げて素敵な作品に仕上げてある。
あとがきまで楽しく読ませていただきました(^^)/