北尾トロのレビュー一覧
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北尾トロさんと言えばサブカル系の一翼を担う人です。個人的にはさほど読んでいないのですが町中華という言葉を見た時、中身を読まなくてもどんな店を指しているのか頭に浮かびました。(そして大きなズレは無かった)
僕が今45才なので、子供の頃ラーメン屋さんと言えばどさんこ系か、この本で言及されている「町中華」と言われる店だったと思います。
ラーメン、餃子、チャーハン、丼もの、定食もの。そして本書で言われるまで違和感感じた事も無かった「かつ丼」「カレー」「オムライス」雑多極まりないメニュー構成だったし今でもそうです。
幼馴染のなみちゃんの家も思えば町中華だったし、何かというと出前取っていた店も町中華でした。お腹すいた時に何でもあるしどこにでもあるという安心感。その座がいつの間にか牛丼チェーン店にすり替わっていたような気がします。
昭和というキーワードでノスタルジーの枠に収めようとしていましたが、この本見るとそんな大人しい成り立ちではなく、戦後から高度経済成長期に掛けての猛烈に働く人々の胃袋を満たし、自らも妻子を養い従業員を養いながら、気が付けば今になっていたというぐらいの激流のような人生だったようです。今でこそ落ち着いた大人の店主も、その昔は売れるものなら何でも作る気概でハッスルしていたパンクな精神の持ち主だったわけです。
店を紹介する本なのかなと思ったら、町中華の成りたちから、これはという店の深部にまで突っ込んだ本で、ほぼ関係者と化している為の私情交りの文章が素晴らしい。今まで読んだ少ない著作の中でも一番ぐっときました。
人に歴史あり、店に歴史あり。続けていく事で積みあがったものは軽くないです。チェーン店も好きなんですが、町中華生き残って欲しいものです。 -
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「ストレスがたまりすぎる→犯罪に走る」っていうパターンがかなり多いことに驚き。
ストレスをすべて発散させるなんてことはできないにしても、水際で犯罪を思いとどまれるほどには軽減できるものではないかと思ってしまうのはあまちゃんなんだろうか?
ストレス犯罪とはちがうけど、売春で捕まった主婦の話はオーヘンリーの『賢者の贈り物』をなぜか思い出した。あの話の結末とはまるで違うのに。
それぞれが相手を想うことは素敵なことだけど、本当に大事なことを見失っちゃダメだ。
第2章の処世術は、序盤は第1章の傍聴記とくらべて面白味がないな…と思いながら読んでいたけど、「お仕事あるある」がたくさんでてきて、役にたつこともちょいちょい書かれてるのでオススメ!! -
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個人経営の大衆中華料理店、町中華。1958年生まれ、2014年に町中華探検隊を結成した北尾トロさん「夕陽に赤い町中華」、2019.6発行。町中華の黄金期、ワリバシは踊り、鍋は炎に包まれた。町中華はどこから来て、何処へ行く。北尾トロさんの町中華讃歌です。町中華打線、納得です。①餃子 ②もやしそば ③炒飯 ④中華そば(ラーメン)⑤中華丼 ⑥天津丼 ⑦タンメン ⑧焼きそば ⑨ワンタン麺 DH:冷やし中華。そして三種の神器が、カツ丼、カレーライス、オムライス。メニューが豊富で居心地の良い町中華が浮かびます。店主の人柄もいいんですよね。
BS-TBSの「町中華で飲(や)ろうぜ」を楽しく見ています。「郷愁の街角ラーメン」もいいですねw。個人経営の大衆中華料理店、町中華。出前のバイク、カツ丼・カレーライス・オムライスも。安い、早い、何でもある、味はソコソコ。町中華探検隊、北尾トロさんが店を訪ね、店主(逸話の宝庫)と語ります。①町中華はどこから来たのか ②町中華の黄金期(1965~1975、絶頂の1980年代)③町中華よ何処へいく
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久々に北尾トロ氏のエッセイ読みましたけれども、面白かったですなぁ…それに、僕も虫歯あるんで参考になりましたとも…!
ヽ(・ω・)/ズコー
けれども、インプラント…僕としてはご遠慮願いたいですなぁ。まあ、今はそこまで抵抗感示す人は少なくなっている模様ですが…それにしても価格が高い!
それでも、受けたい人というのは山のようにいて、やはり人間、”見た目”というものを気にする動物なんですな!
入れ歯ではモロに分かってしまうところをインプラントというのは見た目普通に、かつきちんと物を噛めるようにする手術みたいですねぇ…。
それにしたって高い…僕もここまでやる必要が迫られないように今ある歯を大事にしていこうと思います…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー -
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法廷ノンフィクションなんていうと重々しすぎるし、恋愛事件簿、って言うとちょっと思わせぶりで、これは、映画にもなった『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』の原作者・北尾トロ氏が、いたってフツーな目線で裁判を見つめている、肩の凝らない裁判傍聴ものです。
この本に描かれるのは、傍聴席を求めて行列に並ぶ必要などない、小さな事件ばかり。それもどこかしらに男女の恋愛だったり、夫婦の情愛模様が織り込まれています。
「好き」という感情が暴走して罪を犯してしまうのか。あるいは、説明できない衝動的な行動を説明するのに「好きだから」という言葉を使ってしまうのか。
とはいえ、トロさんの目線は普通のおじさんにしてはピュアというか、色恋や不倫のドロドロを覗きたいわけでもなく、痴漢や強制わいせつなどで道を誤った人たちを蔑むわけでもないところが好感持てます。 -
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‹内容紹介より›
前科2犯の女に法廷で求婚する元夫。出会い系で会った男たちから、次々と金を騙し取る超地味な女。ひと目惚れすると、スカートに手が伸びる痴漢男。フラれた相手に定期的に脅迫状を送り続ける派遣社員の女。愛のカタチは十人十色。恋愛裁判だけを集めた異色の裁判傍聴記。
~純粋な愛、ドロ沼の恋……。愛のカタチはひとそれぞれ。十人十色の恋愛裁判傍聴記~
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嫉妬や未練、暴走する片思いなど、その動機や行動は様々。
傍聴していて被告人に共感できることもあれば、そのぶっ飛んだ思考回路に「???」となることも。
往々にして、「自分が大好き」で、相手に傷つけられたちっぽけな自身のプライドを満足させるために犯行におおよんでいるケースが少なくないように感じました。
著者も述べていますが、報道されるような「大きな事件」よりも、報道されないような(9割がたの事件がそうですが)小さな事件にこそ、社会の「今」が投影されているように感じました。
人間の日々の生活から、些細なきっかけではずれてしまった人々の「ありのまま」が描かれています。
ぶっ飛んだ人々の思考回路には、思わず失笑してしまう部分もありますし、「エンタメ」として楽しむこともできるのではないでしょうか。
著者の目の付け所も面白いです。 -
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歯医者嫌いで我慢強い口腔内状況の悪い著者が1992年にインプラントした歯が2002年に折れるところからルポが始まり、色々ありながらも2017年2月にチューインガムが噛めるところで涙の大団円(涙はないか、笑)。ものすごく冷静に歯医者が嫌いで真面目に歯科治療にとりくんでいそうで、途中でほっぽらかってしまうところが興味深く共感できる。私も現在放置欠歯アリで、重い腰をあげてようやく先月から歯科治療を開始したところなので、ものすごくシンクロしながら読んだ。ただし、著者ほどに歯コンプレックスがないので銀歯金歯は気にならず(奥歯ギンギラギン)、欠歯も気にならないのだが、気にせんとあかんと思うようになった。とても面白かった。
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著者の北尾トロ氏は、1958年生まれのフリーライター。日々の生活のなかで、気になって仕方がないけれども、やるにはちょっと勇気がいる。そんなことにチャレンジしてみようじゃないかという企画で、同企画の第1弾は『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』(幻冬舎文庫2006年刊)でした。これはデラックス版(何がデラックスなのか不明)が朝日文庫から2011年に刊行されているようです。
さて、読み終わってみると全部が全部おもしろかったわけではありません。ふ~んてな調子で終わってしまう話も多かったのですが、いくつかはプッとふきだしたりニヤリとしたりしてしまう話がありました。
表題の「ヒマラヤ下着」、ご存じでしたか。その名のとおり、ヒマラヤの寒さにも耐えられるという触れ込みの下着なのだそうです。値段は堂々の15000円、しかも品質によほど自信があるのか、色は白のみ。さすがにエベレストまでは行けないから、北尾氏は相当寒い信州、駒ヶ岳の標高2612m地点へ。絶景ポイントゆえ、撮影に訪れているカメラマン多数。そんななか、意を決して服を脱ぎ、白のシャツとパッチ姿に。隣には商品の性能を比較すべく、ヒートテックを着た同行者。結果はヒマラヤ下着の圧勝で、ヒートテック着用者は寒さに耐えきれずに降参。街なかでは「寒いどころじゃなかった。気分が悪くなるほどの暖かさ」のヒマラヤ下着、そうそう必要になることもないでしょうが、体験談はおもしろおかしく。
そのほか、北尾氏がチャレンジしたのは、サラリーマンの平均小遣い45000円で1カ月を乗り切る、高齢者用のオムツを着けてみる、路上ライブや詩集売り、足の立たない沖のブイまで泳いでみる、などなど。オムツ着用体験は、着けているからと言ってそこで放尿はなかなかできないもの。人間たることの何かをあきらめた老人の気持ちがじんわりわかって、ちょっと悲しい。気持ちがめちゃわかる!と笑ったのは、「居酒屋で説教オヤジに意見する」。いえ、何も私は意見したいわけではありません。他人同士の会話を耳にして、喉まで出かかっていることってありますよね。たとえば最近なら、劇場トイレの順番待ちで、おばちゃん3人が交わす会話に、「名前の表記を変えた人、なんていう人だっけ。以前はローマ字だったんだけど」。「井浦新やで」と口を挟みたくなりました。同じくこんなこともありました。ラジオを聴いていたら、ラグビーの大八木淳史が「大森さんのお父さんで、ほら、どうしよう、あれ~、名前が出てこない、坊主頭の」。その時点では大森さん=大森南朋であることも周囲の人はわからないから、父親の名前なんて出てきそうにもない。私はラジオのこちら側で「麿赤兒やってば~」と叫んでいました。
北尾氏が自分で企画を考えるひまがなかったときに、編集者から提案されたのがマラソンかバンジージャンプかの二択。二択と言っても、こんな二択ではバンジージャンプしかない。よみうりランドで22mの高さまで上がって悪態をつく様子は笑えます。「なんちゅうか本人は決して望んでいないのに飛ばねばならないこともあるわけよ」などと、往生際悪く係員に絡むのですから、係員、失笑。係員によれば、カップルで来ても騒ぎつつちゃんと飛ぶのは女性のほう、男性はかなりの確率でリタイアするんだとか。私も一度やってみたいと思いつつ、今まで来てしまいました。こりゃやっぱり一度飛んでみるか!? -
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謎のベールに包まれている(本当は包まれてなんかいない、誰だって行けるんだから)、裁判の傍聴記録。裁判員制度も発足丸1年を迎え、何かと注目される法廷の実態をつまびらかにする貴重な著作なのですが…
…軽い。とにかく軽い。お気楽目線でヘビーな刑事事件の被告人の人生模様を眺める展開は確かに引き込まれるけれど、どうにもタッチが軽すぎます。裁判員経験者が守秘義務諸々でがんじがらめにされてもがいている様と比べると、一般人のみたまま報告とは言えこの軽薄さはちょっとどうなんだろうと思います。「顔が有罪」とか、(性的暴行に対し)「やることにソツがない」とか、こんな本世の中に出していいのかという物言いも散見。コレを「面白い!」と褒めちぎってしまうと、人格を疑われそうな気がします。が、
面白いんですよね。悔しいことに。
赤裸々で、えげつない故にこその厳粛さ。軽々しいからこそ一層際立つ冷徹さ。世間の荒波の隙間、そこかしこに巣食っている闇を淡々とお日様の下に晒していく裁判のシビアさが、手に取るように伝わってきます。
ま、裁判ってこんなもんだと知るキッカケとしては、この手の本もアリなのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
裁判傍聴記として話題を呼んだ(らしい)「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」の続編。
傍聴初心者で裁判所内を自信なさげにウロウロしていた前著とは異なり、裁判の楽しみ方をすっかり身につけた筆者の振る舞いにはソツがなく、その分被告が見せる様々な表情の描写には力が入っています。相変わらずの軽さは気になりますが。
法廷と言う非日常的な場所で繰り広げられる、ある時は常軌を逸した、またある時は感動的な人間ドラマ。一傍聴人として柵の向こうからそれを興味本位に眺めていた筆者本人に、まさか終盤あのような展開が降りかかるとは思ってもいなかった事でしょう。本当に、人生色々、誰に何が起こるか分からないものです。ダンディさん…