北尾トロのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
三分の一ほど読んだところで、「こうしちゃいられない!」と、歯科に予約の電話を入れた。四五日前から奥歯に違和感があったのだけど、そのうち治るんじゃないかという希望的観測のもと、無視してたのだ。なんとなく目についたこの本は、北尾トロさんの長期間に及ぶ歯科治療との格闘の記録。歯を大事にしなくちゃ!と思わせる説得力たっぷりの一冊だ。
著者と同様、私にも子どもの頃のキョーフの歯医者さん体験があり、いい大人になってからもついつい治療を後回しにしては、いっそう痛い目に遭ってきた。冷静に考えれば、今持ちこたえてくれている治療済みの歯も、この先いつまでも保つわけではなく、ゆくゆくは入れ歯かインプラントという選 -
Posted by ブクログ
惰眠を貪り 鯖の水煮 人も猫も距離感が大事 高円寺 地下鉄の構内に入って地盤沈下の具合などを調べる仕事 不倫相手(パパと呼んでいた) 運動不足のチンチラ 大慌てでバルサンを買いに行って焚きまくった ノミの卵 阿佐ヶ谷 アメショーのティミー 小田急線の経堂きょうどう 艶っぽい話ではなく 西荻窪 四谷三丁目まで往復する煩雑さ 善福寺川沿いに歩くコース 仁義を切る ノラの鑑である 明朗闊達かつたつ 不慮の事故 凛々しい態度には一目置いているようだ 弟のセールストーク アメリカン・カールが混じっているかそのもの 局部から分泌液が溢れている 避妊手術 低身低頭で謝り 手頃な賃貸ちんたい 国分寺 自産自消
-
Posted by ブクログ
箸休め的お気楽読書をしようと手に取ったのだけど、意外にも読みごたえがあって、結構熱心に読みふけってしまった。いやもちろん、北尾トロさんなんだから、まったく肩の凝らない書きぶりで、とぼけ加減が絶妙なんだけど。
どこにもつながっていない「いきどまり鉄道」に乗りに行き、終着駅周辺を見て回る、ただそれだけ。へんにほめたり感傷的になったりせず、感じたままが書かれている。「これが今の日本だ」なんていう決まり文句もない。そこが気持ちいいと思った。何よりいいのは、鉄道旅のルポでありながら、テツ成分が薄いことだ。あとがきに「真摯に『テツ』の道を追求する方々の役にはこれっぽっちも立たないです」とある通り。鉄道の -
Posted by ブクログ
傍聴モノを読むのは私はこれが初めて。
門外漢だけど興味本位でふらっと行ってみるか、というスタンスの著者の目は、被告、弁護士、検察のみならず、常連の傍聴マニアの人たちなんかにも向けられていて、傍聴というジャンルの趣味の世界がどんなかんじなのか、知ることができた。
「裏モノJAPAN」という雑誌の連載を書籍化したもので、著者がいやぁ〜これドラマとかじゃないんだよな〜本当のことなんだもんな〜人間わからんな〜などと思いながら傍聴して、今日見たのはこんなんだったわドラマチックでよかったわ、と語るというような話。
正直、著者の下世話な興味本位を隠さないスタンスや、飲酒運転や不倫、痴漢(未遂)なんかを「そり -
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 わたらせ渓谷鉄道
第2章 烏山線~真岡鐡道
第3章 横須賀線~久留里線
第4章 水郡線~ひたちなか海浜鐡道湊線
第5章 名松線、加太線、水間線
第6章 大井川鐡道
第7章 吾妻線、信越本線、上信電鉄
第8章 鶴見線、東武小泉線、秩父鉄道、青梅線、五日市線
第9章 石勝線
第10章 東武佐野線
おまけ 越備北線、長良川鉄道
<内容>
鉄道知識やその地域に関する旅の知識も薄い、著者と編集者が「いきどまり線(盲腸線)」を巡る旅。全般に緩い雰囲気が流れている。一つだけ気が付いたのは、「信越本線」は、横川どまりの盲腸線になっているのだ。なんだか寂しい気がします。