池上彰のレビュー一覧
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東工大講義シリーズ第二弾。自信喪失した日本を変えるために、敗戦から甦った「ほんとうの戦後史」を学びたい人へ。
もともと子どもニュースでお父さん役をやってらした頃に見ていた世代です。こんなに活躍されるようになるとは・・・確かに分かりやすいし自分の主張を抑えて事実の説明に徹する姿勢がいいのかなと思います。私にとって戦後は生まれてもいない過去の話で、想像するしかできない時代ですが、知らずにいることは同じ過ちを繰り返しかねない愚者の行為です。こんなことがあったのかと時折新鮮に読みつつ、常に批判的に考える癖を身に着けなければと反省しました。それにしてもこの授業を生で聴けるなんて、東工大生が羨ましすぎる。 -
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すこぶる良書でしたね、さすが池上さんです。
アメリカという国の成り立ちや、アメリカに住む人々の思考の土台にあるものについて、とてもよく理解できる本でした。
池上さんの本はどれもそうですが、情報がとてもよく整理されていて、読み進むにつれて読者の頭の中に浮かんでくる疑問に、「順番に」答えてくれるような構成になっています。
この、疑問に「順番に」答えてくれる、というところがとても重要で、この本一冊に詰まっているとても多くの知識を全て理解できたかのような気持ちにさせてくれます。
自分は、アメリカに移り住んで3年半が経ちましたが、アメリカで仕事や生活をしていると、日本では考えられないような慣習や人々の考 -
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●読むキッカケ
・手塚治虫のブッダを読んで、仏教に興味を持ち、もっと深めるための入り口にしたいと思ったため。
●サマリー
・仏教変遷の流れを捉えることが出来たのが面白かった。
特に、日本の仏教は、インド発祥のものが中国を経て入ってきたというところが面白く、
そこから更に流派が枝分かれしたのだと、流れを理解することが出来た。
・インドの、ブッダの教えをより忠実に守っているのが、
チベット仏教とのこと。
今後詳しく学んでいくのであれば、チベット仏教を学ぶと一旦は良さそうだ。
・仏教は人間かくあるべき、ということを理性的に捉え明らかに使用としているスタンスで、
個人的には好みのスタンスである。
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2014年12月の消費者物価指数が前年同期で14%上昇。出稼ぎ外国人労働者も堪らず逃げ出すほどの経済状態。にもかかわらずプーチン政権に批判が集まることはない。寧ろ、こんな状態になるのはアメリカの陰謀と、国民からの信用は高まり、国の引き締めに一役買っているような状況。これまでロシア製の製品は質が悪いため海外からの輸入に頼っていたのが、ルーブル安のため買えなくなり、自国のものを買わなければならなくなった。結果として、ロシアの粗悪商品の販売促進を喚起し内需拡大につながっている。原油安に見舞われながらも、ソ連が崩壊した頃は1バレル12ドルだったと、あの時の苦しみ比べればまだまだ大丈夫と、どこ吹く風。貧
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ニュース解説でお馴染みの池上彰氏による日本国憲法全文を解説した一冊。
日本国憲法全文を氏ならではの超訳解説や条文にまつわるエピソードが紹介されています。
また日本だけでなく、北朝鮮、中国、アメリカの憲法を通じて違いも解説されており、非常に勉強になりました。
集団的自衛権や憲法解釈や改正と話題になった事柄や国会、内閣、司法の三権や基本的人権など学生時代に学習したことについても条文と共に解説されており、理解が深まりました。
ただ、巻末に全文が掲載されているのですが、そこに超訳も載っていれば理解が深まると感じたと共に残念に感じました。
法治国家である日本にてすべての法律の根幹ともなる日本国憲法に -
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旦那が会社から出された課題「業務向上意識のためのレポート」として選んだ本です。
まさに旦那にふさわしい本~と思いながら、自分も「あ~こうすればいいわけね」「あ~やってるやってる」とふむふむ読んでいました。
私は中学校に行かず、高校デビューをした人間です。
行けた高校も偏差値37の一般校だけど、不登校児受け入れ校。中学校に行ってなかった分、コミュニケーション能力がありませんでした。
独りよがりで傲慢で、自分の考えをしっかり持ってて、それを相手に押し付けるような人間でした。
自分のレベルも低いくせに、毎日クラスメイトを馬鹿扱いしてました。
何でそんなこともわからない。なんで分かろうと努力し -
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ネタバレ難しい専門用語を並べ立てて説明するのではなく、まずはもっと基本的な部分を掘り下げて1から説明していく、といった、とても入門者に優しい一冊。こういう本がもっとあればいいのに。
・BRICs…ゴールドマン・サックスが2003年秋に出した投資家向けレポートで、当時経済成長が著しかったブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字。いずれも世界で上位に来る人口大国。
・G20…プラザ合意以降、世界の金融・経済問題についてはG7(アメリカ、日本、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)かロシアを加えたG8が中心だったが、今はG20が主体。中国、インド、ブラジル、アルゼンチン、オーストラリア、メキシコ、イ -
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現代の経済について様々な問題提起についてかかれた一冊。
ミクロ経済について政府の政策や企業の戦略、雇用などの社会のシステムについて経済学の観点から著者の考えに基づいて書かれていました。
自分の身の回りのことや社会で起きていることについて経済学の観点からの考え方が本書で身に付きました。
ニュースなどで議論されていることも経済学の観点から考えると納得できる部分も多く、非常に勉強になりました。
スタンフォードの学生に向けたものなので、話題がアメリカのものが中心となっていますが、絶対的な答えはなく、最適解となるべきものを追求しているのが経済の本質ではないかと感じました。
そして、今具体的に起きて -
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スタンフォードで経済学の講義を行う著者のマクロ経済に関する講義をまとめた一冊。
経済成長や政府が行う財政政策、各国の中央銀行が行う金融政策や為替や貿易など国家単位での様々な経済についての知識が本書で身に付きました。
本書で基本的や知識が身に付いたほか、どんな政策をとってもいい面もあれば、悪い面もあるということ、またアメリカでの話が中心となっているので日本とはまた経済の視点が違うことに面白さも感じました。
経済はインフレやデフレ、総需要や総供給、新古典派やケインズ派、保守派やリベラル派など相反する事象や思想のバランスをとるシーソーゲームのような一面があると感じ、政府や企業や金融機関や消費者と -
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プーチンおそロシアの再来を彷彿とさせる。今後の日ロ関係について考えるにはまず相手国家のことを知らなさすぎた。なぜかおそロシアについては興味もなく、思い出すことも少ないのだが、地理上では札幌とウラジオストクがほぼ同じ緯度に位置していると知り改めてどうしてこの国の文化や価値観が近しいものがあったのかわかる気がした。余談だが私がそもそも読書にのめり込んだのはドストエフスキーだったが、アメリカの文学に比べてすごく人間心理や本質をついている価値観だった。プーチンの動向が気になるところだが親日派な部分も見られるし話しあいで仲よく出来たらいいんだが。彼は帝政ロシア時代の郷愁に酔っているのかな。人間的に仲よく
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新聞社は民間の株式会社だから何をやろうと自由。言論・表現・報道の自由があるので、法律に反しない限り、どんなに偏った主張をしてもいい。他方、民間のテレビ局は国民共有の財産である電波を使用し、総務省から放送免許を得て仕事をしている。公平中立の立場でやらなければならないという義務と責任がある。テレビが公平中立でなければならないとは、かなりの勢いで驚きであった。池上氏自身の体験を基に報道がどのように作られるのか、その舞台裏が語られる。驚きの初耳に随所でイメージ修正をさせられた。いつもは冷静でスマート理論派の池上氏が、激情、本音、皮肉を鋭く漏らしている。零れ落ちているといった感じか、結構ウケルし興味をそ
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今の日本や国際情勢などをテレビで視聴者に分かりやすく解説されています著者が、同じように分かりやすく丁寧に日本国憲法について解説してくださっています。日本国憲法とはどういったものなのかについての歴史的な背景や今の議論についても触れられています。読んで良かったと感じたのは、日本国憲法を第一章から全て丁寧に、読者と一緒に読み解いていくスタイルで、憲法について一通り知ることが出来ると思います。またその構成についても俯瞰的にみることができます。そして著者ならでは「わかりやすい」。日本人なら知っておくべき憲法ですが、それを一通り負担なく勉強できると思います。